熊本のとある高校 そこに通う男子生徒の胃袋を30年もの間わし掴みにした店〝桃◯園〟 閉店から15年が経った今 その小さな店の逸品が 大きな夢となり復活 日本中に散らばるOBの元へ届けるべく 「天津飯の素」完成への挑戦を始める

プロジェクト本文

熊本県立済々黌高等学校

     倫理を正しうし 大義を明らかにす

     廉恥を重んじ    元気を振るう

     知識を磨き       文明を進む

   これらの三つを校訓に掲げ 文武両道を目指す進学校

 

桃◯園

(お店の関係者と連絡が取れず本文中 屋号に伏せ字を使用しております事お断り申し上げます)

   昭和63年(1988) 私は熊本県立済々黌高等学校へ入学 そしてラグビー部に入部した。入部から間もない ある日の練習後 一学年上のS宅先輩から「よかけん けっ」(語訳* お疲れ様 腹が減っただろう ついて来なよ)との声が。私と同輩のS永は黙って先輩の後を追う。

正門から歩いて1分 バス停の看板の向こうに店があった。店の換気扇は油でまみれ 暖簾は元々茶色ではなかったはずだ。カウンター6席程と小上がりにテーブルが2つ置いてある狭い店内はすでに先輩達で埋まっていた。

しばらく待ってテーブル席へ案内される。テーブルの上とその隅に置かれた調味料入れも油でコーティングされ ペタペタと吸い付いてきそうだ。16の男子には衝撃が強過ぎる。

それが『◯花園』

 
天津飯

     いつの間にか先輩が注文したと思われる丼を 少し腰の曲がった女性が私達の前に差し出す。女性の親指が第1関節まで浸かっている。先輩が

「ばっ 指の入っとっ」(語訳*おやおや 指がスープに入ってますよ。不衛生では?)

すかさず女性

「熱つなかけん よかよ」(語訳*この位ではヤケドしないので心配なさらずに)

何事もなかったように戻る女性。日本語の難しさを再認識した。

我に戻ると先輩がテーブルの隅のシュガーポットを取り 中に入った赤褐色の液体をティースプーンですくい S永の丼へ流し込む作業を20回程 繰り返していた。その作業に危険を感じた私は全力で「お気遣いありがとうございます!自分でやります!」と申し出 自ら二杯垂らした。S永の丼は地獄の様な色になり彼の歪んだ顔は「あは、あはは、あはは」と漏らすのが精一杯だった。

気を取直し丼を観察。ドーム状の薄焼き卵にトロミのついた白濁スープが注がれているだけ。まず赤褐色に侵されていないスープを一口。塩がきつい。かなりの塩分そして化学調味料の味がする。濃い目の塩分を和らげようと使った化学調味料の分量多いためか 見事に裏目に出ている。次に赤褐色の部分。香りは良い。しかしすぐに辛味が舌と喉を突く。ラー油だと判明。薄焼き卵の下は白メシだった。どうにか完食。お世辞にも旨いとは言えず苦く笑うのが精一杯だった。食べ終えた先輩から「俺も入部後すぐ 先輩に連れて来られたっぞ」そして「あと2、3回食うと旨もうなっぞ」と教えられた。S宅先輩を連れて来たその先輩とは のちのくりぃむしちゅー上田先輩と有田先輩 だった。

「2、3回食うと旨くなる」この言葉が引っ掛かっていた私は翌日 翌々日と続けて足を運んだ。案の定 感想は変わらず。ところが1週間後 無性に食べたくなって店に入った。ん?旨い。何故か旨いと感じてしまった。鼻から抜ける香ばしさ トゲトゲしかった塩味と化学調味料がラー油と薄焼き卵の甘みで調和していた。

この時は まだ中毒だとは知らずにいた。

それが桃花◯の『天津飯』

 

 

ご挨拶が遅くなりました。私 野田宏一郎と申します。済々黌高等学校平成三年卒業であります。

熊本市在住 両親が経営する焼鳥屋「串道楽」に25年勤めさせて頂いております。

今回立ち上げたプロジェクトを説明する上でキーワードとなる「桃◯園」は1972年創業から2002年の閉店まで30年間 済々黌の在校生とOBの腹を満たしてくれました。それだけではなく小さいながらも独特の佇まいの建物と その店を切り盛りするご夫婦は寡黙でありながらも強過ぎる個性を放ち続け 閉店から15年経った現在でも私達OBの胸の中にしっかりと存在しているのであります。

それを証明する出来事があります。◯花園の閉店後 天津飯が恋しくて記憶を頼りに自ら作っては食べていたものでした。また 来店してくれる友人に試食してもらい改良を重ね納得いくものが出来上がりました。

串道楽のサイドメニューで1番人気の焼きそばがあります。私は焼きそばに手作りの桃花◯風ラー油を垂らすのが好きで 何度か焼きそばを注文されたお客様にラー油を勧めていました。意外にも好評で催促される方もいらっしゃいました。

ある日 よくお越しのカップルのお客様。シメに焼きそばを注文されます。その日初めてラー油を勧めてみました。すると 一口食べた男性が「失礼ですが こちらに済々黌の関係者いらっしゃいますか?」と訊ねられました。驚いて私が平成三年卒だと伝えると男性は「平成五年卒のH山と申します」と言うではありませんか。大袈裟と思われるかもしれませんが その一言二言のやり取りで旧知の仲のように打ち解けたとき 言葉では表せないものを感じ 心が震えたのを今でも憶えております。

それから その後輩H山くんに私の天津飯を試食してもらうと 涙を流さんばかりに喜んでくれて 事あるごとにSNSで串道楽と天津飯を拡散してくれたのでした。そのお陰で何と熊本のTV局と新聞社から取材依頼を受けたり 噂を耳にした県外在住のOBの方々が帰省の折 来店下さるまでに拡がりを見せておりました。そんな中 県外在住の方から「帰省出来ない友人も食べたいと言ってる」との声を耳にする機会が増えてきました。以前より私も何らかの形で感謝の気持ちを表さねばと考えておりましたので 一念発起しご要望に応えるべくご家庭で作って楽しめる天津飯の素の開発に挑戦させて頂く運びとなりました。しかし 多くのOB方に来店頂けるようになりましたが 恥ずかしながら自力のみでの実行 実現が困難なためクラウドファンディングを利用して皆様のご協力を募らせて頂く事にしました。

資金の使い道

●製品開発

●梱包 配送に必要な材料および機材調達費

●リターン調達費

●販売ルート構築費

ご協力頂いた資金は大切に使わせて頂きます。

最後に読んで頂いた事に感謝申し上げます。

そして 多くの皆様からの御賛同と御協力を頂きますよう 心よりお願い申し上げて 私からのご挨拶とさせて頂きます。                             野田宏一郎

 尚、お店の関係者の方々、また本プロジェクトにご意見等ございましたら野田宏一郎(adon516@ezweb.ne.jp)までご連絡下さい。

 

 

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