大量の寄贈本とともに
ごあいさつ

こんにちは。土山 昂也(つちやま こうや)と申します。

これから名古屋市名東区に、本を「借りれる・買える」私設図書館 もんを開設し、多くの人の居場所と繋がりをつくりたいと思っています。

名前の由来は、来てくれた人が何か閃くような場所であってほしい(「門+人=閃」)という意味が始まりです。

「門」は他の漢字を加えると様々な意味に変容します。
聞、間、問、などなど。

しかし、文、紋、など他にも「もん」と読める漢字があるので、様々な捉え方ができるひらがな表記にしました。そんな、誰でもお迎えできるような温かい居場所を作ろうと思います!

では、まずこの活動を始めるまでの経緯からお話しします。

活動に至る経緯

20代後半、私は『うさぎ!』小沢健二著(簡単に言うと、物語に仕立てた社会問題に関する本。)がきっかけで、小説(物語)以外の本(歴史、政治、社会問題、哲学など)を読み始めるようになりました。

そこでようやく、この世の中には問題が山積みだという事に気付きました。
環境問題、格差、差別、あげだしたらキリがありません。

それ以降、次第に「より多くの人が暮らしやすい社会にしたい」と考えるようになりました。
その為には、もっと自分の知識を広げる事が必要だと思い、会社を退職後、色々な地域の文化や社会を実体験すべく、ボランティア活動をしながら地域を巡る事にしました。

お手伝いしていたブックカフェにて

そのボランティア活動をしている中、ある古本屋さんに行った時に私設図書館の存在を教えてもらいました。
後日、教えて頂いた私設図書館に行くと、不登校中の小学生とその保護者、小さい子供を連れたお母さん、リモートワークをする大人がいました。

私はこの時その小学生と話して驚きました。
その子の好奇心の強さ、私の知らない事を分かりやすく説明できる賢さと優しさ、そしてそのような子が学校に行っていない事実。

保護者の方からは、「学校に行けなくても自由に居られるこの場所に助けられている」と聞きました。さらに、リモートワークをしていた方は「家と職場以外に気軽に行ける場所があるのはありがたい」と話してくれました。

その時、世の中を大きく変えられなくても、1人でも多くの人が気軽に居られる場所なら、自分でもつくれるかもしれないと思い始めました。

そんな場所をつくる事で、少しでもそこにいる人の環境が良くなれば、それも暮らしやすい社会の1つになるのではないかと考え、私設図書館開設に向けての活動を始めました。

お米を手植え中 

これまでの活動

ブックカフェ、ゲストハウス、農業などのボランティア活動を国内の色々な所でしながら、少しずつ構想を温めていきました。

2021年8月に地元・名古屋に戻ってから、近所のレンタルスペースを週1回のペースで借りて「出張 私設図書館」を実施しています。

そこでは子どもから大人まで楽しめるように、絵本や児童書、漫画から小説、人文書、映画パンフレットまで幅広くご用意しております。

そういった本を並べ、返却期限、上限数無しの無料貸出しや古本販売、絵本の読み聞かせなどを継続的に実施し、また、カフェとしてのイベント出店なども同じ場所で行い、多くの方に喜んでいただけるようになりました。

出張 私設図書館にて。くつろぎながら本を楽しむ子供たち

実際に「うちの子が毎週楽しみにしています」「普段自分が手に取らない作品を紹介して頂くのはとてもワクワクしました」などのお声を頂きました。

また、「ちょっと立ち読みをするつもり」で本を手に取った人が座るのも忘れて本を読みふけっている姿や、子供だけで本を食い入るように読んでいる姿を見て、この光景を私設図書館で実現させたいと強く思いました!

居場所の必要性と活動拠点について

近年、子どもの遊び場や自由な時間の激減などもあってか、不登校児数は2020年度に約20万人と過去最多を更新しました。
また、ユニセフの「子どもの幸福度」調査によると、日本は身体的幸福度がダントツの1位なのに対して、精神的幸福度は37位(38ヶ国中)とほとんど最下位です。

ユニセフによる調査結果

そのような中で求められるのは繋がりだと思います。
人と人の繋がりはもちろん、より多くの選択肢や可能性への繋がりがあるほど、暮らしていくうえでその人の助けになります。

例:親、友達、先生以外の相談できる人との繋がり、学校以外での学びの選択肢、家と学校以外の居場所など

地域の子どもと絵本でおはなし会

気楽に過ごせる居場所や好奇心をくすぐるような学習体験は、全ての人に提供されるべきものと考えています。

そして、私が活動拠点とする名東区は子どもの数も多く、様々な世帯の人が暮らしています。

そんな場所でこそ、私設図書館としてのこの活動は効果的だと思います。

これからの活動について

これまでの活動でご紹介した内容に加え、新しく3つことを始めます。

①名古屋市図書館の「ここにもライブラリー」というサービス
これを使う事で、名古屋市が所蔵している本を公共の図書館に行かなくても無料で借りられるようになります。
さらに、司書さんの選書で定期的に本のラインナップを入れ替え、常に飽きない品揃えをご用意できます。
*1/27現在、来年度は名古屋市の予算の関係で一時的に新規利用不可になりましたが、再開するまで「団体貸出し」を利用して司書さんの選書本は取りそろえる予定です。

②子供を対象とした市民先生ワークショップ(大人の参加も大歓迎!)
ある分野の技術、知識、知恵などがある地域の方や「教えるのは未経験だけど○○の良さを伝えたい!」という方も先生として来て頂き、ワークショップを開きます。

「本格的じゃなくてもいいから何か新しいことを体験したい」という方にとって、好奇心を行動に移すための入り口を目指します。

例:料理が得意な方の市民先生→子どもお料理教室
引退した大工さんの市民先生→DIYワークショップ 等

③大人に向けたイベント

普段の生活では、勉強したい事や世の中で起きている事を全て網羅することは難しいです。そこで、大人の方に向けて、その時旬なテーマや要望のあった内容などを多岐にわたって学んだり、話合えたりできるようなイベントを開催します。

例:「LGBTについて知ろう」「すぐにできるエコライフ」「お悩みぶちまけ会」等。

他にもやりたいことは沢山ありますが、まずはこの3つを安定して継続できるようにしたいと思います。

大人も夢中になれる場所

安定した運営のために

しかし、このような学習支援や子どもに関する活動は、私が知っている限りそのほとんどは運営費用の確保が共通の問題であり、以下の傾向がある事に気付きました。

NPOの場合…申請できる補助金の幅は広がりますが、そもそも営利的な活動ができず、補助金と寄付金だけでは運営が厳しい。
民間組織の場合…一定額の寄付金を持続的に頂くことは困難であり、補助金の内容・対象も変更することがある為、頼りすぎると運営は不安定に。

実際に、子育て支援のNPO団体の代表の方から「現在教育系の補助金が少なく、毎年何十万円から百万円単位の赤字が出ている」というお話を聞きました。

つまり、その活動を必要としている人達の居場所づくりを続けていくためには、運営費用の問題をクリアする必要があります。

こだわりのスペシャルティコーヒーを抽出中

そこで、この私設図書館では運営費用を確保するために、コーヒー等の軽飲食、古本販売、レンタルスペースの3つを軸とし、なるべく寄付金と補助金に頼らない運営スタイルを目指します。

【改装後イメージ】図書館、コーヒー、レンタルスペースがある事が外からも分かるような看板

この3つの組み合わせによる相乗効果で、様々な繋がりを作り出します。

(例)
キャンプの特集が世間で増える→関連本を並べ、キャンプをテーマに学習体験→レンタルスペースを活用した市民先生やプロによるイベント開催→人が集まり、飲食や物販の機会が増える

この運営スタイルで得たものを、より多くの利用者とシェアできる環境をつくります。

ここでいう「シェアできる環境」とは技術、知識、知恵などを、お互いにシェアしあえる、一方的ではない関係がうまれる場の事です。

このような場ができれば、今失われつつある人との繋がり、様々な技術、知識、知恵を次世代に伝えつつ、これからの未来を切り拓く、新しく多様な発想が生まれるのではないか。

そんな側面もある活動をしていきます。

地域の子どもと一緒に畑仕事を終えたあと

支援金の使い方とスケジュール

・支援金の使い方

このような活動を始めるにあたり、以下の様な内容で初期費用がどうしてもかかってしまうため、賛同していただける皆様にその一部だけでもご支援を頂けると幸いです。

①内装工事費用の一部:約90万円
床、壁、お手洗いなどの修繕、階段の手すり設置、本棚の設置など内装工事費の一部

【改装前】1階ブックカフェスペース

【改装後イメージ】1階ブックカフェスペース

②リターン代:約20万円

③クラウドファンディング手数料(目標達成時):約12万円

これらに支援金を使わせていただきます。

左:内装工事をしてくれるSoiroLiving・川端さん 中:私設図書館もん・土山 右:建築家・植村さん 

・スケジュール

2022年
2月上旬…内装工事開始

2月中旬…DIY作業

3月上旬…OPEN準備、リターン準備

3月26日OPEN予定、リターン発送等開始

【改装後イメージ】カウンター内から

リターンのご紹介

・ドリンクチケット(ご支援金5,000円~)
いくつかご用意したドリンクチケットのコースで支援者様以外の人が利用可能なお誘いチケット3枚のコースをご用意しました(ご支援金10000円のコース)。いつものあの人と、最近会ってないあの人などと一緒にお越しください。

・レンタルスペース貸切権(ご支援金5,000円~)
2階のキッチン付レンタルスペースをお使いいただけるコースを3時間と10時間の2つご用意しました。1時間単位で数回に分けてのご利用も可能です。「習い事をお試し開催したい」「1人の時間が欲しい」「貸切でお茶会などをしたい」という方にお勧めです。

・貸切おはなし(ご支援金30,000円)
大人2人、子ども2人まで、1~3時間館内を貸切でゆっくりお楽しみいただけます。(事前予約必要)
1人ずつドリンクと焼き菓子がついてきます。

・イベント参加権(ご支援金10,000円)
大人2人、子ども2人まで、オープン後開催される参加したいイベントに3回まで参加していただけます。

・選書コース(ご支援金10,000円)

【好奇心】【繋がり】【創造】のいずれか選んで頂いたテーマに合わせ、新品1冊、古本2冊(予定)で人文書、小説、漫画、絵本などを組み合わせて本をお送りします。

・支援者のネームボードへのお名前掲載(ご支援金3,500円~)


〇私設図書館もんにご協力くださる方とのリターン

・コーヒードリップパック(ご支援金5,000円~)
コーヒーの仕入先である「自家焙煎珈琲 MochaMocha」さんにご協力いただきドリップパックを作成し、お送りいたします。
遠方の方でも、提供予定のコーヒーをお楽しみいただけます。

・焼き菓子+ドリップパックセット(ご支援金5,500円~)焼き菓子moegiiroさん 店舗写真

焼き菓子はオーガニックや素材にこだわった「焼き菓子moegiiro」さんにご協力いただき、コーヒーに合う焼き菓子をご用意していただきます。

おうちで楽しみたい方にお勧めです。

【改装後イメージ】全体

最後に

私設図書館を開設するために南は九州、北は東北まで実際に行って物件探しをしましたが、条件が合う所が見つからず、一旦地元の名古屋に帰郷しました。
その時、ひょんなきっかけからいい条件での物件を紹介していただき、今回実家から約500m先で拠点をもって活動できることになりました。

それから改めて地元を見直すと、ここまでもご紹介した通り、自分がやりたい活動が効果的であるばかりか、手伝ってくれる仲間が沢山いる事や、地域性を最初から分かっていることなど、良い所がたくさん見えてきました。

今まで生まれ育った地元で、とにかく行くと楽しい、いると楽しい、そんな空間を作って地域に貢献していきます!

どうかご支援のほど、よろしくお願いいたします!


私設図書館 もん
住所:名古屋市名東区延珠町211
営業時間: 9:00〜19:00(予定)
定休日:不定休

<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


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