はじめに・ご挨拶
私たち『浜松能の会』は、「能楽」の魅力を浜松の地から発信していこうと集まりました。
能楽を鑑賞し、さらに学ぶことをとおして得られた感動を多くの方と共有したいと思っております。主な会員は観世流シテ方山階彌右衛門先生(二十五世観世流宗家観世左近次男)に浜松市にて謡と仕舞の稽古をつけていただいております。 また、私たちの住む静岡県浜松市と能楽を大成した観阿弥、世阿弥父子から続く観世家との深いつながりがあることからも、ここ浜松から能楽のおもしろさを広めていきたいと考えております。
数ある日本の伝統文化の中でも、700年余りという長い歴史をもつ「能楽」は、現代の私たちにとって身近なものであるとはいえません。しかし、そこで演じられる物語には、今を生きる私たちと変わらない心の動き、喜怒哀楽が描かれています。また、そこで奏でられる日本独自の楽器による囃子の美しい響き、能楽師の謡の声や舞、高い技術によって生み出された能面や装束などが融合した総合芸術が能楽であります。
「浜松能の会」は、能楽を皆様の身近なところに、しかも本物のよさをお届けすることを目的に本プロジェクトを立ち上げ、皆様の御理解と御協力によって成功させるべく努力してまいります。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
★このプロジェクトで実現したいこと
「浜松能の会」として、能楽の魅力を皆様にお届けするために、「能の舞 能の響」の公演実施のプロジェクトを企画立案、成功に向けて日々準備を進めております。
「能の舞 能の響」では、観世流シテ方 山階彌右衛門先生を筆頭にシテ方、囃子方の先生方をお招きし、能楽公演を実施いたします。特に能をはじめて観る方にもわかりやすく、親しんでいただけるように、その魅力を凝縮した舞台をつくりあげていきたいと思います。
能楽における略式の公演形態である「舞囃子」や「仕舞」を中心にしながらも、能面や能装束などもお楽しみいただけるよう、御出演の能楽師の先生方に特別の御配慮をいただき、通常の能楽堂での講演では観ることのできない特別な演目を企画していきます。
また、単に観るだけでなく、能楽師の先生方の生の声をお届けし、能楽の世界がどういうものであるかを知る機会にもしていただきたいと考えております。
★公演内容
公演名 浜松能の会「能の舞 能の響」
日 時 令和4年5月8日(日)
開場13時
開演13時30分
会 場 浜松市雄踏文化センター
出 演 観世流 シテ方 山階彌右衛門 師 他
山階彌右衛門オフィシャルホームページ
番 組 お話「能の歴史」
体験ワークショップ
仕舞など実演を交えて
囃子の響 能の楽器紹介
お話「浜松と家康と観世」
山階彌右衛門
装束着付
舞囃子 熊野
※番組・演者等はやむを得ず変更となる場合があります。
★番組の一部をご紹介します。
『熊野』
桜満開の京の都、ときの権力者平家一門の公達 平宗盛に寵愛されていた熊野(ゆや)は、母の危篤の知らせに何度も帰郷の許しを頼みますが、許されません。そればかりか花見の宴に供するようにと命じられます。桜のもとの宴席でも母を思う熊野。急に降り出した雨の中、舞い散る桜の花びらに今まさに命尽きようとしている老母への悲痛の想いを一首の歌に込めて詠みあげます。さすがの宗盛も心を打たれ、帰郷を許します。危篤の母を思う悲しみを内を秘めた熊野の舞が、美しく咲く桜の情景との対比で浮かび上がってきます。熊野の故郷である遠江国「池田宿」(とおとうみのくに「いけだのしゅく」)は現在の静岡県磐田市池田です。現在でも池田にある行興寺には熊野の墓があり、毎年5月ごろには長藤がみごとに花を咲かせています。
『囃子の響』
能の世界を創り上げる囃子の魅力をお届けします。
笛・小鼓・大鼓・太鼓の4つの楽器を「四拍子」と呼び、能の物語が進む中で場面を表現し、舞の伴奏ともなる、能の世界をつくり上げていく音楽を奏でる囃子方の先生方にスポットライトを当てます。それぞれの楽器の特徴や音色を十分にお楽しみいただきながら、能楽堂では普段聞くことのできない囃子方の視点での能のおもしろさについてお話いただきます。
『浜松と家康と観世』
本プロジェクトの大きなテーマでもある浜松と能楽とのかかわりを「浜松と家康と観世」と題して山階彌右衛門先生にお話を伺います。戦国の世を生き抜いた家康の傍にいた観世宗節との逸話を中心に、ここ浜松への思い、さらには能楽を大きな舞台芸術として完成させた観阿弥・世阿弥の心をどのように引き継がれ、伝えようとされているのか、能楽師の声をお聞きしたいと思います。
★プロジェクトをやろうと思った理由
「能楽のおもしろさをひとりでも多くの人に伝えたい」という思いで、本プロジェクトを立ち上げました。私たちはこれまで能楽堂での公演の鑑賞や実際に謡や仕舞を稽古するなど能楽に触れてきました。その中で本物に触れることで実感できるたくさんの感動や学びを得てきました。 特に私たちのプロジェクトの立ち上げに多大な御理解と御協力をいただいている山階彌右衛門先生は、能楽を大成した観阿弥・世阿弥から続く観世家に先代二十五世宗家観世左近師の次男(現二十六世宗家観世清和師 実弟)としてお生まれになり、能楽の技術だけでなく、その歴史や魅力を広く伝えておられます。その中でここ浜松と観世家の能との深いかかわりを我々も知り、浜松を能楽の魅力発信のひとつの拠点にしたいとの思いに至りました。
浜松と観世家を結び付けるのは、江戸幕府を開いた徳川家康です。三河地方(愛知県東部)を収めていた松平氏の嫡男であった家康のもとには七世観世大夫宗節が仕えていました。このふたりの深い結びつきを示す逸話が伝わっています。
三河を平定し、松平から徳川へと姓を改め、浜松に城を築いてから二年後の元亀3年(西暦1572年)12月22日。家康は三方ヶ原の合戦において武田信玄の軍と対峙します。大軍で押し寄せる武田軍に対し、徳川軍は敗走せざるを得ない状況になり、家康は浜松城の門を開け兵を城内へと戻らせました。それをみた信玄は「空城計」という孫氏の兵法によるものと思い、深追いしなかったとされます。そのころ浜松城内の家康は自室に観世宗節のみを呼び、自身は床に就いてしまいます。やがて武田軍が去っていくという報告を受けた家康は、着ていた小袖を宗節に与え、宗節は拝領の小袖をその場で身につけて「弓矢立合」という戦勝の曲を舞います。武将とはいえ、大軍を前に敗戦を覚悟した家康がもっとも傍近くにおいたのが観世大夫宗節だったのです。それだけ家康が信頼し、心の支えとしていた人物であったのであろうと想像されます。この故事にちなんで徳川将軍家では毎年正月には観世大夫を筆頭に各流儀の大夫が謡初を勤めるのが慣例とされました。
徳川将軍家、江戸幕府にとって観世家、そして能楽がどれほど重要であったか、その契機がここ浜松での故事によるものであることは、私たちにとってたいへん誇りに思うところであります。
今年は、その三方ヶ原の合戦から450年になります。まさに徳川家康により、観世大夫による能と浜松の地を深く結びつけた歴史を振り返る大きな節目の年でもあり、それを記念する意味においても、今年浜松の地で能楽を発信するプロジェクトを成功させたいと思っています。 歴史の中で育まれた文化を次の時代へと橋渡しをする、良いものを次世代へと引き継いでいくことも、現代に生きる私たちの使命であると考えます。ただ観ていただくだけでなく、そうした現代から未来へと生き続ける文化を継承するためにも私たちは活動していこうとの思いから、本プロジェクトの立ち上げを決意いたしました。
★これまでの活動
山階彌右衛門先生のもとで能楽の稽古をしている仲間で「浜松能の会」を立ち上げ、能楽を皆様の身近に体感していただき、本物の能楽師による「能」の素晴らしさをお届けしたい気持ちで活動をしています。以前 浜松城公園で開催されていた、観世宗家等による薪能のような本格的な能楽を企画する意気込みで取り組んでいます。
★資金の使い道
能楽師への出演料 410,000円
会場費 250,000円
プログラムやチラシの印刷費 65,000円
公演の他費用 150,000円
リターン商品の代金 360,000円
CAMPFIRE手数料 65,000円
★リターンについて
金額に応じて、様々なリターンをご用意しております。
写真は、山階彌右衛門師が演能で使用している扇、演能の写真を使用しています。
〇3,000円
1)浜松能の会「能の舞 能の響」
5月8日(日)公演のチケット 1枚
2)山階彌右衛門先生の能の写真・山階家の扇の写真の
フォトカード(100×148mm) 1枚
〇6,000円
1)浜松能の会「能の舞 能の響」
5月8日(日)公演のチケット 1枚
2)山階彌右衛門先生の能の写真・山階家の扇の写真の
フォトカード(100×148mm) 1枚
3)オリジナルTシャツ (サイズS,M,L,XL、白色のTシャツにデザインが印刷されます) 1枚
〇10,000円
1)浜松能の会「能の舞 能の響」
5月8日(日)公演のチケット 2枚
2)山階彌右衛門先生の能の写真・山階家の扇の写真の
フォトカード(100×148mm) 2枚
3)オリジナルTシャツ (サイズS,M,L,XL、 白色のTシャツにデザインが印刷されます) 1枚
〇20,000円
1)浜松能の会「能の舞 能の響」
5月8日(日)公演のチケット 2枚
2)山階彌右衛門先生の能の写真・山階家の扇の写真の
フォトカード(100×148mm) 2枚
3)オリジナルTシャツ (サイズS,M,L,XL、 白色のTシャツにデザインが印刷されます) 2枚
4)5月8日の公演の様子を収めたDVD 1組
★実施スケジュール
令和3年11月 浜松能の会設立
令和3年11月 山階彌右衛門師に出演の依頼
令和3年12月 公演内容の打合せ
令和4年01月 山階彌右衛門師を交え公演内容の打合せ
令和4年02月 山階舞台にて扇・装束など写真撮影(リターン品の画像に使用するため)
令和4年03月 チラシ・ポスター仕上がり 公演の宣伝広告開始
令和4年04月 出演能楽師決定 曲公演内容等打合せ
令和4年05月 8日(日)浜松市雄踏文化センターにて公演
※その後、定期的に能楽公演を企画開催していきます
★最後に
「ぜひ多くの皆様に御覧いただきたい!」その思いで活動しております。
多くの皆様の御支援をいただき、なにより会場で実際に能を御覧いただくことが、本プロジェクトの成功となります。
「能楽」は難しい、わかりにくいというイメージもあるかもしれません。しかし、一度ご覧いただけば、その魅力を大いに感じていただけるはずです。
能楽を観るにはさまざまな切り口があります。物語の中の登場人物の心の動き、能面の表情、華やかな装束、笛や鼓などの囃子の音楽、洗練された舞の動き、朗々と響く謡の声……きっとあなたの観たい「能楽」がそこにはあります。自分なりの観かた、感じ方を探してみてください。そのための入り口としての舞台を能楽師の先生方と創り上げてまいります。
あなたに感動をお届けします。
★募集方式について
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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