※タイトルとトップ画像の「多様な性を生きる」という表記について <2/12 12:00追記>

この箇所では、「多様な性を生きる2人」=「セクシュアルマイノリティ /LGBTQ+の一員である2人」という意味合いで使用しています。私たちは、全ての人はそれぞれの性を生きているため「多様な性を生きる」人とはセクシュアルマイノリティに限らない、全ての人を指す言葉だと考えています。しかしここにおいては、限られた文字数で私たちの特徴のひとつである性のあり方のニュアンスを含めつつ、全ての人に向けたアクションであることを示す意図で、この表現を使用することにしています。

セクシュアルマイノリティ / LGBTQ+に関する活動に取り組んでおられる他の様々な方々の活動や発信に敬意を示しつつ、ここにおいて私たちなりの表現を使用することをご理解いただけますと幸いです。

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★ネクストゴール挑戦中!支援者『1000人』を目指します!

<2/12 12:00追記>
おかげさまで、開始61時間で100%達成しました!!
これからは資金を集めるというより、僕らのメッセージを広く届けていきます。応援者・賛同者の存在の可視化に主眼を置いて、期間中に『支援者1000人』を目指します。
それに伴い集まった資金は、以下のように大切に使わせていただきます。

ネクストゴール① 2/19に達成!

【目標】
・支援者300人
・金額30万円:124万5千円で達成
 
性の多様性を入り口に、様々なちがいを大事にしあえる授業/研修費用@教育関係の場所 10ヶ所分

【資金の内訳】
1ヶ所 3万円 × 10ヶ所 = 30万円

▼詳細はこちらに記載しています。
https://tomoni-to-tomoni.amebaownd.com/posts/32475445 

▼同時に来年度以降のtomoni.派遣依頼の受付を開始しています。下記の依頼フォームよりお申込みください。※次年度開始してから相談の上、確定しますので、現在わかる範囲でご記入ください。
https://bit.ly/3BbVcPr

ネクストゴール② ただいま挑戦中!

<2/20 12:00追記> 

【目標】
・支援者300人
・金額80万円:204万5千円で達成

セクマイユースを対象とした「この自分でよかった」「あなたがあなたでよかった」と思える対話のサークル・ワークショップ運営費 3年分
※セクマイユース=セクシュアルマイノリティ/LGBTQ+の子ども若者たち

【資金の内訳】
・2022年8月〜2024年12月まで実施を想定(合計29回)
・月一回開催

会場費:5千円 × 29回 = 14.5万円
備品費:1.5万円(1年目)+3万円(2年目)+3万円(3年目) =7.5万円
人件費:1万円×2人× 29回 = 58万円
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合計            80万円

▼詳細はこちらに記載しています。
 https://tomoni-to-tomoni.amebaownd.com/posts/32475534


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1. ごあいさつ

< 左:ヒロ 右:いつみ 写真撮影:彦坂葉子 >

みなさん、こんにちは。”ヒロ””いつみ”と申します。

僕らはセクシュアルマイノリティ(LGBTQ+)当事者であり、長らく教育や相談支援の現場に関わってきました。昨年ふたりで、それぞれの声に耳を傾けて、いのちを大切にするための企画を行うユニット『tomoni.』を結成しました。違いが間違いではなく豊かさになる関係性・社会を目指して、対話の場やワークショップを実施しています。

この度は、僕らに「答えは自分の中にあり、内なる変化が世界を変えていく」と教えてくれた、心理学的アプローチである『ワールドワーク』の、ファシリテーションスキルを学ぶ9日間の合宿に参加し、その知恵を子どもたちや多様なマイノリティに広く分かち合いたい!と願って、このクラウドファンディングを立ち上げました。

少し長くなりますが、大切にしていることを書いたので、読んでいってもらえたら嬉しいです。


▼『tomoni.』の活動・ヒロといつみの詳細なプロフィール
https://tomoni-to-tomoni.amebaownd.com/


2. 僕らは何を変えたくて、何を願い、何を見たいのか?

僕らは長らく、この世界の在りように痛んできました。
そのあたりのことについて、少しお話をさせてください。

< ヒロ 写真撮影:彦坂葉子 >

ヒロは、生まれた時の性と自分が認識する性が異なる、トランスジェンダー。

幼少期からなんとなく、僕の「ふつう」と、家族や友達の「ふつう」は、違うところがあるように感じてきました。

小学校2年生頃、「僕は大きくなっても、両親のように結婚して家族を持たないだろうし、友だちも皆、僕よりも親しい恋人や家族がいつかできるんだろう。人と違う僕は、ひとりで生きていかなきゃいけないのかな」と思い、人との関わりから少し距離を置くようになりました。

中学でも高校でも、学校でも家庭でも、どこか周りの人たちに心が開けない。

ほんとうの自分を出せない日々は、あまりにも寂しくて心細くて、苦しいものでした。

< いつみ 写真撮影:彦坂葉子 >

いつみは、中学生の頃に授業で戦場の写真を見て、「なぜこんなにも命の扱い方に違いがあるのか、どうしたら世界は平和になるのか」ということに関心を抱きました。

大学では途上国を中心にボランティア活動に参加する一方、周囲の友人たちが生育環境や自分のアイデンティティに悩み、生きづらさを抱えていたことを、なんとかしたいと願っていました。


その後それぞれに縁があり、学校を回って多様性や人権について話す講演活動に関わり始めました。一方で、セクシュアルマイノリティ(LGBTQ+)のコミュニティや活動に出入りしたり、様々な社会的マイノリティの人たちと出会うようになります。

僕らが出会ってきた人たちは、社会や関係性の中で傷ついて、心身を深く痛めていました。

< 写真撮影:彦坂葉子 >「20歳になるまで生きてると思っていなかった」と語るトランスジェンダーやゲイの友人。社会や他者から切り離されていく嘆きを語る人。この世から旅立ってしまった大切な人たち。


コミュニティの中でも、様々な葛藤を見てきました。活動の中で、同じマイノリティ同士なのに考え方ややり方の違いで対立が起こり、啓発やピアサポートの団体やイベントがなくなってしまったり、コミュニティの中でさらにお互いを切り分け「どちらがより上か/正しいか」というやりとりが行われることもありました。


違いですれ違い、繋がれないことが、そのままの自分や相手を喜べないことが、痛い。

そんな僕らは、2018年に出会い、互いの痛みや願いを語り合ううち、同じような思いを抱いていることを知ったのです。


社会の中で、関係性の中で、いのちが追いやられ、痛みが痛みを呼んで分断が再生産されていくことが、ずっとずっと辛かった。
それで、大切な人たちが痛み、削られていくことが辛かった。

もうこれ以上、僕らの大切な人たちが傷つく姿は見たくない。
もうこれ以上、同じ人間であるはずのお互いが、違いによって分断させられてしまうのに耐えられない。
次の世代の子どもたちに、僕らのように違いに痛み、自分や他者を傷つけてしまう経験をしてほしくない。


本当は僕らはそんなもんじゃない。
本当は人間はそんなもんじゃない。

違いは、間違いじゃない。
かけがえのない、美しいギフトだ。


僕らはみんな、本当はひとつだ。
切り分けられて、あちらとこちらでいがみ合う幻想からはもう抜け出したい。

僕らはほんとうは、もっと愛から繋がれるはず。
いのちとしてそのままで、慈しみ合えるはず。
それぞれらしいパワーを発揮し、互いが互いの希望になることができるはず。

自分と違う相手も、相手と違う自分も、それぞれのらしさを讃え喜び合いながら、一緒にいることができるはず。

だって、だってそんな世界を見ないと、生まれてきた甲斐がない。
存在が慈しまれ、安心してあらゆるいのちが寛いでいられる世界が見たい。

それはもう、涙が出るほどに。

多くの痛みを背負いながら、僕らの心の奥では、そんな声が響いていました。
そんな世界を一緒に見たくて、僕らはふたりで動き始めました。

けれど一体、何があればそこにいけるのだろう。

違いを超えて、分断を超えて、僕らがみんなと手を繋ぐには、何を知って何を分かち合っていけばいいんだろう。

僕らにできることはなんだろう。

願いへの道を求めて、それぞれに、あるいはふたりで、様々な知恵に触れてきました。
教育、福祉、心理学、仏教やキリスト教、瞑想、武道、ボディワーク、カウンセリング、ヒーリング、コーチング、ファシリテーション、先住民の知恵…

有意義な学びはあれど、まだきっと揃えるべきピースがある。

そう思っていた時に出会ったのが、ワールドワークLABOのプロセスワーク、そしてワールドワークだったのです。


3. 僕らは何を学ぶのか? ーワールドワークとはー

今回、僕らが参加するのは『【世界を変えるファシリテーションを学ぶ】ワールドワーク&ディープデモクラシー・ファシリテーショントレーニング』という講座です。

< ワールドワークでは普段なかなか扱われない声や、不快な感情にも耳を傾けようとする。今回は、僕らが目を逸らしがちな意見や声に向き合うヒントを学んだり、トレーニングを受ける予定。写真提供:ワールドワークLABO >

ワールドワークとは、個人の問題や課題、葛藤を社会や世界の問題として扱い、現れる様々な声や出来事の意味を見つめながら、違うあなたと私が共存していくための可能性を探求するアプローチです。
そしてワールドワークは、プロセスワーク(プロセス指向心理学)のアプローチの一つです。

プロセスワークは夢を扱うユング心理学から発展し、物理学(量子力学)、タオイズム、シャーマニズム、先住民の智慧、禅、アート、ボディワーク、など多様な思想や世界観の影響を受けながら発展してきた心理学のアプローチです。扱う範囲は非常に広く、個人レベル、関係性(ペア、カップル、対人関係)レベル、グループ(組織、家族、国家間)レベルと様々な場面で使われています。 

ワールドワークやプロセスワークで大切にされている価値観の一つでもある、『ディープデモクラシー(深層民主主義)』とは、数や声が大きいものが採用されていく力の配分を通しての決定ルールを採用している民主主義とは異なり、そこにあるあらゆる声や立場、プロセスそのものにも目を向け、感情や関係性、自分と異なるものへ開かれていようとする態度や在り方への提案です。民主主義はどうしてもパワーゲームから抜け出せませんが、関係性を学んでいくことでより持続可能性のある、より深い民主主義になっていくという考え方です。微細な、あるいは声なき声に注目したり、社会的・現実的な立場や固定した役割を超えた深い次元の存在に耳を傾けようとする世界観です。

< プロセスワークのファシリテーターは、あらゆる声を大切にしていくことや、未知なるプロセスを信頼することを励まし、自らがその態度を実践して見せる。写真提供:ワールドワークLABO >

▼【世界を変えるファシリテーションを学ぶ】ワールドワーク&ディープデモクラシー・ファシリテーショントレーニング2022
https://worldworkfacilitation2022.peatix.com/view

▼Facebookページ ワールドワークLABO
https://www.facebook.com/worldworkLABOteam/

▼参考文献
『[ディープデモクラシーへの扉]日常のなかのワールドワーク〜葛藤の中にみる希望と勇気』Daya著
https://daya.buyshop.jp/items/48844065

※今回のクラウドファンディングは、一参加者として講座に参加する費用を集めるためのアクションであり、ワールドワークに関わる各団体やワールドワークLABOとは一切の関係はありません。


4. 「なにひとつ置いていかない」ロールモデルを追いかけて

2021年10月、葛藤解決ファシリテーターであるDayaさん主催の『ジェンダー/セクシュアリティ』をテーマにしたワールドワークの会にふたりで参加しました。

< いつみ・Dayaさん・ヒロ(2021年10月撮影)>

「違いによる分断を、超えたい」

「ここにあるものすべてを、何一つ置いていかずに尊重したい」

そんな僕らの願いのために、この知恵がきっと役に立つと直感で感じたからです。

実際に「外なるものの変革には内なるものの変化が必要だ」と語り、個人的な葛藤や問題も社会とつながっていると考えるこの知恵に、可能性を感じました。

< 写真:『ソーシャルアウェアネス・グループ(様々な社会問題への意識を高めていく時間)』の時間に、ヒロがみんなの前で自身のセクシュアリティや体験について語る姿。提供:ワールドワークLABO >

< 写真:『ソーシャルアウェアネス・グループ』で、自分のマイノリティ性に対し、マジョリティ側の人が熱く語ってくれたことに、存在を認められ励まされた感覚になり、涙が溢れるいつみ。提供:ワールドワークLABO >

今回参加予定の『【世界を変えるファシリテーションを学ぶ】ワールドワーク&ディープデモクラシー・ファシリテーショントレーニング』も、Dayaさんから学びます。

Dayaさんは、ご自身が社会的マイノリティとしてたくさんの葛藤を経験した方です。

僕らと同じセクシュアルマイノリティであるほか、人種差別や性差別、貧困、多文化、発達障害、不登校、親からの精神的虐待、鬱(うつ)、シングルマザーといった経験を通して、社会問題の構造を実際の当事者の視点から理解を深めてこられました。

また、『ジェンダー・セクシュアリティ』のテーマを重視しており、学生時代よりジェンダーやセクシュアリティミックスの対話の場を実践していたアクティビストであるほか、7年間にわたり『ジェンダー・セクシュアリティ』をテーマとしたワールドワーク合宿を実施しています。

社会的マイノリティの当事者であることや、ジェンダー・セクシュアリティへの関心や問題意識が強いこと、さらに、相手と向き合い、対話して、関係を構築していく実践を日常の中で行なっていくというスタイルなどが僕らとマッチして、この人から学びたい!と、ふたりで惚れ込んだ人です。

< 写真:『グループ・プロセス』選ばれた「いったい何が同性婚や夫婦別姓の流れをおしとどめているのか」のテーマをDayaさんのファシリテートによって、みんなで深めていく。ヒロが自身の痛みを場に出し、それを受けて他者の想いが引き出され、両者に交流が生まれた瞬間。提供:ワールドワークLABO >

どんな声もどんな意見もそこにあっていい。そこにあることが多様性そのもの。

Dayaさんには、人の中で起こる反応や、立場の違いから生まれる歪みや葛藤も全て包み込むような在り方を見せてもらいました。参加者の表情や動き、空気感の変化など、場で起こる機微を繊細にキャッチし、さらに場に広げていく…。

表現しようとする時には常に共にいて、場に感情と想いを表現することを勇気づけてくれました。
それがどれだけ力になったか。それがどれだけあたたかかったか。

何が起こるか予測ができないプロセスに臆せず対峙するDayaさんの姿は、本当にかっこよくて憧れました。
Dayaさんのファシリテートによって、波にのるようにプロセスは流れ、ひとり一人の中で気づきと癒しがおこっていったのです。

こうやって世界は変わっていくのか。
それぞれの感情が場に表出されることで、互いに響き合い、支え合い、新しい可能性に開かれていく。

それは明日を変える力。自分を生きる希望。みんなと共に進んでいく動機。

10月の会は僕らにとってそんなことを感じた体験で、希望を見せてもらった場でした。

< 写真:グループ・プロセスで体験した様々な感情と共に、お互いを讃え、存在を確かめ合った瞬間。提供:ワールドワークLABO >

僕らの中で印象に残ったのが、「パワーをテイクする」というDayaさんの言葉。

マイノリティとして、社会や世界に願いを持つ者として、痛みと共に蓄えてきたあらゆる経験や考えや知恵やつながりを精一杯使いなさいと、先輩に背中をドンと押されたようでした。

「行っていい、思い切り走れ!」と言われた気がして、「僕らは僕らの力を最大限使っていいんだ、与えられたいのちも力も全部全部使い尽くして、この世で見たいものを追い求めていいんだ!」と、解放されたような気がしました。

< 写真:グループ・プロセス後の余韻の中でのDayaさんとの交流。提供:ワールドワークLABO >

今こそ僕らもDayaさんの後に続き、世界を導くエルダー(長老)の道を生き始めたい。

今回の講座では、個人の内面や葛藤を扱い、対話や関係構築の場をホールドできるファシリテーターのトレーニングを行います。ファシリテーターとして、ワールドワークを実践し広めていきたいと思っています。


▼Dayaさんの紹介はこちら
葛藤解決labo
https://changeconflict.com/

▼僕らが感銘を受けたワールドワークの知恵の一部
・WorldworkLABO ランク概念
https://youtu.be/TaLBOG_BqZE

・続編:続・ランク概念<ランクについての誤解>
https://youtu.be/VPqkneTAZVo

なお、本トレーニング合宿の受講は、プロセスワークのグループプロセスを経験、学んだことがある方に限られます。
もし関心を持った方は、今まで学んだことがない方でも、下記の講座を受講することで、僕らが受講予定のトレーニングに参加することができます。

▼【Online開催】Dayaのプロセスワーク入門講座・2Days
https://dayaprocesswork-online-2022-4.peatix.com/view


5. なぜクラウドファンディングをするの?

まとまった金額を用意することに困難を感じたため、資金調達の一環としてクラウドファンディングを考え始めました。しかし、準備していくに従って、クラウドファンディングという手段そのものが、とてもワールドワーク的な、個人の内面と社会のあり方のつながりを探求するアクションだと気づき始めました。

「個人的な葛藤や問題も社会とつながっている」とするワールドワークの考えに立って、僕らの手元に参加費が十分にないという問題を取り上げてみると、「社会を良くしようとしていくための自分の学びの費用は自分一人だけで用意しなければならない」という、分断された個人のイメージに突き当たりました。

本当は全ての人は繋がっており、それぞれに役割を担っているだけだと捉えることもできるはずなのに、僕らは「自己責任」という考えを自ら被って、困難をひとりで抱え込みなんとかしようとしていた。それは正に、僕らが痛んできた社会の姿です。

個人的な問題を世界に差し出して、他者とのつながりの中でこの課題を解決するとしたら?と考えた時、クラウドファンディングという方法が、違った価値を持ち始めました。

今回のクラウドファンディングは、単なる資金調達ではありません。

この取り組みこそが、個人に現れた課題は当人だけで解決すべきだという考え方を打ち破り、つながりの中で「私たちの課題」を取り扱うプロセスを通じて新しい価値を生み出そうとする、ワールドワーク的な試みと言えます。

そのプロセスの中でどんなことが起こっていくのか、内外で起こることに伴走しながら、僕らは講座に行く前から既に学び始めることができます。それも、みんなと一緒に。

クラウドファンディングのすべてのプロセスを通じて、僕らの在り方や関わってくれる人たちとの関係性について向き合う機会にしていきたいと思っています。


僕らは今回、皆さんから支援を受け取るけれど、参加するタイミングが今ではなかったり、機会がない人の分まで、代表して学ぶつもりで参加しようね、と話しています。

この意識でクラウドファンディングを走りきった後、実際に講座に参加することで、きっと僕らは段違いに学びを深めることができるでしょう。

そして、応援を受け取りたくさん学んで来た僕らが、次は知恵や力を手渡す役割を担っていく。

そうやって役割が巡り巡る中で、みんなで互いを満たし合うプロセスを紡いでいきたい。

今ここから、そのムーブメントを始めていきたいのです。


6. ワールドワークを学んだ後に、僕らが見ている夢 

前提としてワールドワークは、他の様々な知恵や学びがそうであることと同様、一度学んだら習得できるというものではないと理解しています。実際に日常を過ごしていく中で起こるプロセスを通して、外で起こる出来事だけではなく、僕らの内側のギフトや痛みにも気づいていく体験を続けながら、学びを深めていく。

その道のり全てがワールドワークであり、実際に使える学びやスキルアップに繋がっていくものだと思っています。

講座を終えることが目的ではなく、僕らはその先、自分たちで様々なアクションを起こしていきます。そして、その都度出会う学びや気づきをシェアしながら、みんなとワールドワークを学び続け、実践し続けるつもりです。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

①tomoni.の場で、そのままの自分で他者と繋がる機会や、痛みを癒し合う機会を提供する

僕らは今まで、多様性や自尊感情やコミュニケーションに関するワークショップ、対話のサークル、講演会といった機会を提供してきました。

子育て中の人たちと円になり、子育ての悩みや痛みを語り合う場を開いたり、年末年始に1年間の歩みを振り返るワークショップを実施したり。時に涙が溢れるほど深い対話になることもあり、「長年持ち続けていたモヤモヤを聞いてもらえて楽になった」「今までにない経験で、救われたと感じた」「ぜひまた参加したい」と、ご好評とリピートの希望もたくさんいただいています。

個人の繊細な声や、場で起こる出来事からもメッセージを読み取るワールドワークの知恵と技術は、大切なことが明かされるサークルやワークショップをリードしていく僕らに取って、より一層、一人一人の参加者すべてを尊重する力になると考えています。僕らの場に来てくれた皆が自分のスペシャルさに気づき、安心感の中で、かけがえのない仲間と深くつながる機会を、合宿での学びを活かして一層濃いものにしていきたいと思っています。

合宿後は、今まで主に兵庫県東部や大阪市内で実施してきた対話の場を拡大し、近隣地域や、多様な対象(学生、行政職員、議員、社会的マイノリティなど)に対しても対話の場を開いていきたいです。また、自主企画として今年中にtomoni.オリジナルのリトリートを計画していたり、活動報告会『tomoni.のあしあと』を予定しています。創造性を発揮して新たなコンテンツもどんどん生み出していく予定です。


②セクシュアルマイノリティをエンパワーし、違いを豊かさと捉えて自分や仲間を誇れる人を増やす

僕らは二人とも、セクシュアルマイノリティ(LGBTQ+)の一員です。

セクシュアルマイノリティは一般的に、不登校やいじめ、うつ、精神疾患や自死のリスクがマジョリティ(多数派)に比べて高いとされています。周囲の無理解や差別を恐れて、自分らしさを表現できない体験をたくさんしてきたし、そんな当事者の仲間たちにもたくさん出会って来ました。

しかしワールドワークは、世界の葛藤や対立を、個人を切り口に深めていくアプローチ。僕らや仲間たちの生の声を表現し、痛みや願いに耳を傾けることこそが、違いによる葛藤や対立を超えていくカギになります。そのプロセスに向き合う力を身に付けるためのトレーニングを受けることが、今回の合宿の目的です。僕らは合宿を通じて、困難の中に座り続けながら相互理解や共生を実現する知恵と技術を学び、その力を使って、セクシュアルマイノリティをエンパワーするための場を作ることを目指します。

僕らが想定している場は、従来のピア的な居場所だったり、啓発のためのイベントとは少し異なります。

僕らは、自己尊重や多様性の学びの場作りの豊富な経験も活かしながら、当事者が自己理解を深め、異なる他者といかに真実の心で繋がっていくかを目指して、ワークや対話を行う機会を作ります。中でも特に、セクマイユースと言われる子ども・若者「この自分でよかった」と思えるような学びの場を、今年中に整えて提供する予定です。

セクシュアルマイノリティを支援する個人・団体はたくさん存在しますが、置き去りにされた声なき声を拾って丁寧に向き合い、痛みから溢れる激しい感情もホールドしながら、個々人の内面から世界の変容を起こそうとするセクシュアルマイノリティ支援の実践者は、僕らが知る限りまだまだ少ないです。

僕らは「マイノリティはヒーロー」だと信じています。セクシュアルマイノリティ当事者が、自らの変容を通じて公正な社会を作っていける機会を、僕らが作ります。


③教育現場で、子どもや若者達、教職員の人たちに、唯一無二の自分と相手を尊重する関係性作りについての講演やワークショップを提供する


僕らはそれぞれ、教育現場に繋がりがあります。ヒロは10年以上前から多様な性の講演家として、いつみはスクールソーシャルワーカーや研修講師として、多くの学校を訪れ、子どもや若者はもちろん、教職員や保護者の方々ともたくさん関わってきました。

ワークを使って、それぞれのもちあじを味わう多様性や自尊感情の出前授業を行なったり、小学校6年生の子どもたちと円になって座り、ひとつの問いから自分の気持ちやお互いに大切にしていることを話し合う場をリードしたりしてきました。昨年は、二人合わせて年間40回以上、教育現場で学びの機会を提供しています。

合宿後は、昨年よりもたくさんの回数、たくさんの場所で、研修や講演を実施していきます。ワールドワークの視点を持ちながら、個人的な葛藤や問題と社会とのつながりを自覚し、自他をより深く理解し公正な社会を作っていくためのワークや研修を開発し、広めていきたいと思っています。

子どもや若者が、違いですれ違い、分断させられて、自分や他者の愛から遠ざけられることをもう終わらせたい。そのための授業や研修や講演を、広く広く届けたい。

教室に、職員室に、学校に、家庭に、地域に、一人一人の豊かさを喜び、対立を超えていくための実践的な知恵を分かち合い、違いが豊かさになる文化を広めていきたいと思っています。


④ゆくゆくはワールドワークの知恵を日本全国へ

上記の①〜③の取り組みを、いずれは全国に広げたいです。

ワールドワークの知恵を携えて、全国をあちこち飛び回りながら、じぶんらしさを喜び、違いを豊かさとして慈しむ文化を広めたいという野望があります。

僕らの目指す世界は、2人だけではできません。

賛同し、共に夢を見る仲間が必要です。

あなたが賛同してくれるなら、いつかあなたに会いにいきたいです。


7. 資金の使い道

いただいた応援の全てを、この学びに使います。

<内訳>

参加費(2人分) :  764,000円(382,000円×2)
往復交通費(2人分) :50,000円(25,000円×2)
リターン経費 :   37,000円
手数料 :      94,000円
──────────────────────
合計         945,000円

※目標額を上回った場合は、今後も継続して学び、知恵を広げる実践を行うための費用に充てさせていただきます。

<プロジェクト実施スケジュール>

・2022年3月12日 クラウドファンディング終了
・2022年3月13日 リターン実行開始(サンクスメール、個別日程調整など)
・2022年4月23日 合宿行って来ます会@オンライン
・2022年4月30日-5月8日 合宿に参加
・2022年6月 LGBTQ+ユースの会の場所、内容概要決定
・2022年8月 LGBTQ+ユースの会第一回実施
・2022年9月 tomoni.リトリート実施
・2022年10月 活動報告会『tomoni.のあしあと』実施
・2022年12月  大阪府外で対話の場実施(東京、名古屋、広島あたり)


8. リターンについて

僕らが学んだことを楽しく分かち合ったり、活かしたりできるものを、ふたりで相談しながら用意しました。僕らが願ってやまない、いのちの祝福や、違いを豊かさにする文化に触れてもらえたらとっても嬉しいです。あとは、出会ってくれて一緒にゆるやかに過ごせたら、僕らが嬉しい!

あなたの喜びや幸せ、夢や願いにつながりそうなものを自由に選び、楽しんでいただけたら嬉しいです。

複数のリターンを購入することも可能です。


9. 最後に

とんでもない長文をここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
僕らのチャレンジに心を寄せてくださる、その気持ちが嬉しいです。


ワールドワークの土台であるプロセスワークには、『ロール』という概念があります。

役割と訳されるそれは奥深い概念ですが、今回僕らは『みんなを代表してワールドワークを学び広げる役割(ロール)』を取ることを選びました。

ロールを取るには、勇気がいります。

その役割を取った以上、馴染みのないことをしたり、苦手なことに取り組む必要が出てくるかもしれない。正直、人の目も気になります。

でも、僕らは学び、将来的に場で起こるあらゆるプロセスを扱えるようになりたい。
エルダー(長老)として、この世界に、コミュニティに知恵を分かち合い、違いが豊かさになる文化をシェアしていきたい。

その願いに繋がった時、僕らはロールモデルになることに決めました。

このクラウドファンディングを、自らのパワーを精一杯使い、全てのプロセスに心を開いて願いを放つことで、「ここまでのことができるの!?」という驚きと感動を生み出すアクションにしたい。これが、誰かの勇気にもなってほしい。

この機会を一緒に創造するために、今回は皆さんに、僕らを支援し応援するロールを取ってほしいとお願いしています。

ロールは時と場合で入れ替わります。
今後、僕らが応援したり支援するロールを取るときもあるでしょう。

この場では、どうか僕らを応援するロールを取ることで、この文化を広げる循環の輪に加わってほしいのです。愛と願いが巡り広がっていくこの機会を、是非近くで目撃してほしいのです。

僕らには皆さんが必要です。

ふたりだけでは、学び、文化を深め、広めることはできない。
今回のクラウドファンディングは、仲間探しでもあります。
僕らが伝える文化に共鳴し、共に行こうと意志を表明してくれたひとは、僕らの旅の仲間です。

tomoni.と共に、どこまでも行きましょう。


< Special Thanks! >

僕らは日々、多くの人から愛や助けを受け取って生きています。まずはそのことに感謝します。
その中でも、このクラウドファンディングの準備に“特に”力を貸してくださった以下の皆さん、ほんとうにありがとうございました!これからもどうぞよろしくお願いします!

・Dayaさん
ワールドワークの解説監修、クラウドファンディングについてのアドバイスなど
https://changeconflict.com/

・ワールドワークLABO
情報提供、写真提供など
https://www.facebook.com/worldworkLABOteam/

・荒川 隆太朗さん
クラウドファンディングについてのアドバイス
特例認定NPO法人Gift | 寄付する喜びを広げる

・姜 麻里さん
tomoni.プロデュースのサポート、デザインやリターンのアドバイスなど
https://www.facebook.com/mari.kyo.1

・小川 ゆきさん
写真撮影、編集
https://www.instagram.com/photo.yucky/?hl=ja

・彩生 -ai- さん
写真撮影、編集
https://www.instagram.com/irodori_ai/

・彦坂 葉子さん
写真撮影、編集


●クラウドファンディング発起人『tomoni.』
・宝本 いつみ 

 「全ての人には力がある」
1989年生まれ。大阪府能勢町出身・在住。
中学生のころから「どうしたら世界は平和になるのか」という問いを持ちつつ、大学時代は途上国でのボランティア活動に参加。周囲に生きづらさを抱える友人が多くいたことから、人の内面や環境との相互影響に関心が向く。介護現場で働きつつ社会福祉士を取得し、2018年度よりスクールソーシャルワーカーとして活動。また、人間の意識やつながりの創出について学び、「みんなと一緒に」「自分を生きること」を探求中。内側の変容と外側の変革を両方していきたい。自他理解&つながりを生み出す共感コミュニケーション(NVC)を活用した場のリードや、自分のマイノリティ性を活かした多様な性の講座も行なっている。人の自然体を写真に撮ることが好き。
モットーは「マイノリティはヒーロー」「全ての人には力がある」


・吉川 ヒロ   

「恐れでなく願いに立つ」
1989年生まれ。大阪府在住。
4歳頃に「からだと自分の性別が違うようだ」と気づき、人と違う自分について意識し始める。また、マレーシアでの植林ワークキャンプを通じ、生まれや性別、国籍、経済状況などの様々な違いが「差」になる状況に疑問を持つ。自分自身も「皆同じ」を前提とした学校や社会に居心地の悪さを感じ、自分と相手のらしさの尊重が両立する世界の作り方を模索し始める。
学校現場での多様な性を切り口とした人権講演や、LGBTQ+や教育関連の相談業務に関わる。夢は世界を癒すヒーラー/希望に火を灯す講演家になること。
モットーは「自己一致」「恐れでなく願いに立つ」


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【tomoni.】

# Webサイト | https://tomoni-to-tomoni.amebaownd.com/

# Facebook | https://www.facebook.com/groups/1530644600616638

# Instagram | https://www.instagram.com/tomoni5316/



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