はじめに・ご挨拶
はじめまして!こんにちは。
就労継続支援B型事業所サーカスの所長を務めております江里口と申します。
今回、サーカスが企画運営の中心となってオリジナルの日本酒をつくることになりました!!
今回のプロジェクトでは、日本酒の製造は東京の福生にある今年で創業200年の酒造場「田村酒造」が行い、販売は東京の立川にある酒販店「浅見酒店」が行います。
今回作る日本酒のスペックに関して、使用する酒米や酵母などは田村酒造で打ち合わせを行い、サーカスオリジナルの特別純米酒を造ります。
お米は岩手を代表する酒米の一つである「ぎんおとめ」を使用し、酵母は大吟醸を作るときにも使用される「M310」という酵母を選びました。
では、なぜ福祉事業所であるサーカスがここまで本格的に日本酒プロジェクトを始めることになったのか・・・。
多くの人が上記のようなことを疑問に感じるのではないでしょうか。
今回はそんな疑問に1つ1つ答えながら、なぜサーカスが今回のプロジェクトに取り掛かることになったのか。
このプロジェクトを通して何をしたいのかをお伝えしていきます。
このプロジェクトで実現したいこと
このプロジェクトの目的は
まず、就労継続支援事業所についてご説明します。
就労継続支援事業所というのは、障がいのあるかたが日中働く場所です。
何かしらの支援が必要な方たちが各事業所で働いています。
我々サーカスはB型ですが、A型という事業所もあります。
A型は各都道府県の最低賃金が約束されています。
それに対してB型は各事業所によって様々ですが、平均工賃は16,000円/月です。
実は就労継続支援B型の平均工賃(賃金)は3000円以上という決まりがあります。
1カ月の間に 5時間×20日 働いた場合であっても、3000円以上支給すればOKなんです。
なんとその場合の時給を計算するとたったの30円です。
これだけ聞くと、就労継続支援B型はなんて酷いことをしているんだ・・・と思われるかもしれません。
しかし、ほとんどの事業所は必死になってメンバー様の工賃を上げる努力をしています。
その努力の結果として東京都の平均工賃は16,000円程にまで上昇してきました。
それでも16,000円!?やっぱり就労Bは酷いところじゃないか。
そう思われてしまうかもしれません。
何を隠そう私も初めてその現実を知ったときはそう思ってしまったひとりです。
障がい者福祉の世界で働き始めてからしばらくして、事業所から都内の工賃アップの研修に参加し、そこで初めてこの業界の実態を知りました。
その研修会で話をした他事業所スタッフに働いている事業所の工賃を聞くと『3,000円』 『5,000円』 『10,000円』 がほとんどで、工賃20,000円を越すところはほとんどありませんでした。
東京都や全国の平均工賃は16,000円となっていますが、実態としては少数の事業所が大きな工賃を支給して平均を押し上げており、中央値はもっともっと低い水準にあると実感しました。
2019年10月にサーカスは開所しました。その時に私は東京都の最低賃金(1,041円以上/時給)を目標にします!と声高らかに宣言していました。
あれから2年半が経ちましたが、
毎日通所されている方で18,000円くらいの工賃になります。
なんとか東京都の平均工賃に近い金額ですが、あのときに宣言した最低賃金には程遠い工賃です。
研修先で出会ったスタッフ達の「工賃がなかなか上げられない」と苦悩していた気持ちが痛いほどよくわかります。
それほどまでに就労継続支援B型で工賃をあげていくことは難しかったのです。
今でも東京都の最低賃金を目標にしていることは変わりませんし、一般就労するよりサーカスに行くほうが楽しいし、稼げるからいいよね、と言われることを目指しています。
今回の日本酒プロジェクトの目的の1つメンバー様の工賃アップをしたいというのはそんな現実を何とか打破したい、そういう思いからもスタートしています。
そしてもう一つの目的である「社会参加の場を広げたい」とはどういうことかをご説明します。
皆さんは普段の生活の中でどれくらい障がいのある方とかかわりがあるでしょうか。
私はこの業界で働くまではほとんどありませんでした。
そして、それはメンバー様側にとっても同じだったことを知りました。
サーカスでは月に1回外食の機会を設けていました。
近隣のファミレスやうどん屋さん、時には焼肉屋さんなどへ行きました。
なかには4,5年ぶりに外食出来たという方もいました。メンバー様によっては外食に全く慣れておらず、緊張してしまい、普段の姿とは違う様子になってしまう方もいました。
それくらいに
ただでさえ接点が少ないなか、2020年から始まった「コロナ禍 」によってメンバー様たちの社会からの孤立化はさらに深まったように思います。
本当であればサーカスでは1年に1回の旅行なども計画していましたが、旅行はおろか月に1度の外食も難しくなってしまいました。
何とかしたい・・・でもどうしたらいいのだろう。
そんな悶々とする日々を過ごす中、本当に偶然の偶然により、この日本酒プロジェクトはスタートしました。
プロジェクト始動後はメンバー様に日本酒のラベルの作成をしてもらったり、みんなで一緒に酒蔵見学へ行くなどプロジェクトに深くかかわって頂いています。
酒蔵の貸し切りでの見学はメンバー様にとって大変好評で、みんなイキイキとしているのを横目に見て、本当にやってよかったと思いました。
プロジェクトを立ち上げた背景
先にも申し上げましたが、このプロジェクトは本当に偶然に偶然が重なって現実のものとなりました。
ある日、法人の顧問から田村酒造場の方と繋がりがある方を紹介して頂き、もしサーカスで日本酒を造る気があるならやってみませんかとお誘いを受けました。
福祉事業所が日本酒・・・?ちょっと考えただけでもわくわくしてしまい、なんて面白そうなのだろう!!!と即決で取り組むことを決めました。
とはいえ、日本酒を作るにはどうしたらいいのか、どうやって売ればいいのかなど、まるで分かりませんでした。
そのような中、人の縁とは不思議なもので、スタッフの知り合いが酒米農家とご縁があったり、スタッフの配偶者の上司が酒屋さんと繋がっていたりと不思議なご縁同士が繋がりあって1つの形となりました。
酒米農家さんも酒屋さんも二つ返事で快くプロジェクトに協力して頂ける事となりました。
皆さんもご存じの通り、お酒業界はコロナ禍の影響を強く受けています。そんな大変な時期にも関わらず、今回の我々のプロジェクトを全面的に応援してくださっています。本当に困っているときに、それまで関わりがなかったはずの我々サーカスの応援してくださる心意気には本当に感謝しています。このクラウドファンディングを通して、日本全国にいらっしゃる皆さんにも是非、このプロジェクトの応援をしていただければと思います。
資金の使い道
今回のプロジェクトで頂いた資金はメンバー様の工賃、日本酒を造るためにかかった費用に使わさせて頂きます!!
◎日本酒製造に関わる費用・・・300万円
└→ 製造費用230万、酒米20万、販売手数料30万、宣伝広告費20万
◎メンバー様の工賃アップのための資金・・・50万円
└→ 上半期のボーナスとしてメンバー様へ支給!
実施スケジュール
2022年4月 日本酒製造スタート
2022年5月 クラウドファンディング公開
2022年6月 日本酒完成
2022年7月 順次リターン品を発送
リターンのご紹介
リターンは創業200年の歴史を誇る田村酒造の日本酒!!!
今回ご用意する日本酒は「ぎんおとめ」という酒米を55%まで磨き上げたもの使用します。
ぎんおとめはスッキリした味わいになる傾向があり、食前、食中酒としてお楽しみ頂けるかと思います。
また、使用する酵母は大吟醸にも使われるM310酵母です。
M310酵母は爽やかな吟醸香を生むのが特徴で、ぎんおとめとの相性もぴったりです。
先日、酒蔵見学の際に、発酵途中のサーカスオリジナル日本酒を見せて頂きましたが、吟醸酒のような見事な香りがたちのぼっていました!
【企画・運営】NPO法人ソルフェジオ (就労継続支援B型事業所 サーカス)
【酒造場】田村酒造場
〒197-0011 東京都福生市福生626
【酒販売】浅見酒店
〒190-0013 東京都立川市富士見町1-2-7
販売免許番号:立酒第4号
最後に
我々スタッフにとっても今回のプロジェクトは一世一代の大勝負です!
何としても成功させて、メンバー様たちの工賃アップ、社会参加の場を増やすきっかけとしていきたいと考えています。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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