【2022年6月8日 追記】お陰様で目標金額の15万円を達成することができました!ご支援いただいた皆様、誠にありがとうございます。ネクストゴールとして「30万円」を目指して、クラウドファンディングは6月30日まで継続します。引き続きあたたかい応援とご支援よろしくお願いいたします。


はじめに

このプロジェクトは、統合失調症当事者である「かけるん」さん、「片岡洋子(ペンネーム:kaede)」さん、「株式会社パパゲーノ」が共同で実施する絵本制作のプロジェクトです。

「かけるん」さんによる統合失調症当事者としての体験を綴った自費出版の書籍『あなたには生きていてほしい』を原作として、飛べない鳥を主人公に、心の病と向き合う様子を『飛べない鳥のかけるん』という絵本で表現することを目指します。

「かけるん」さんの絵本制作に込めた想いは下記の動画でお話ししています。

<参考資料>
統合失調症当事者による絵本『飛べない鳥のかけるん』の制作を株式会社パパゲーノが開始

2022年5月中の完成を目指して、「かけるん」さんによる絵本版のストーリー制作、「片岡洋子(ペンネーム:kaede)」さんによるイラスト制作を進めております。

製作中の絵本用イラスト

解決したい社会課題

本プロジェクトでは、特に「統合失調症」に関して、当事者の体験を通じて様々な人にメンタルヘルスに触れ、考えるきっかけを提供したいと考えています。

【精神疾患に対するスティグマ(偏見)の解消】

日本の精神疾患を有する総患者数は急激な増加が続いており、平成29年時点で約419.3 万人(入院患者約30.2万人、外来患者約389.1万人)となっています(出所:厚生労働省|平成 29 年患者調査)。また、自殺者数についてもコロナ禍の2020年に11年ぶりに増加に転じて、前年より912人(約4.5%)多い21,081人でした。2021年の自殺者数は21,007人となり、前年より74人(約0.4%)減少したものの、女性については2年連続で自殺者数が増加しております。(出所:警視庁|自殺統計)

『精神疾患の有病率等に関する大規模疫学調査研究:世界精神保健日本調査セカンド(川上憲人,2016)』によると、いずれかの精神疾患の生涯有病率はICD-10診断で「22.9%」、DSM-IV診断で「22.7%」であることがわかっており、精神疾患は5人に1人がかかる身近なものと言えます。

一方で、精神疾患や精神科医療へのスティグマ・偏見が、周囲の人に相談したり、カウンセリングを受けたり、医療機関を受診する大きな障壁となっています。その結果、早期に適切なメンタルヘルスケアができておらず重症化することや、精神疾患を経験した方が社会生活に困ることが少なくないのが現状です。

スティグマの解消には、「正しい知識の教育」と「当事者との接触体験」が有効だとCorrigan PW氏らの『Challenging the public stigma of mental illness: a meta-analysis of outcome studies.』にて報告されています。

私たちは精神疾患当事者による物語を込めたアート作品を世界中に届けることで、「当事者との接触体験」を増やしていくことで、社会全体のスティグマを解消し、メンタルヘルスケアを誰もが身近に感じられる社会を目指していきます。

『100 Papageno Story』について

本プロジェクトは、株式会社パパゲーノが主宰する『100 Papageno Story』(ワンハンドレッド・パパゲーノ・ストーリー)というプロジェクトの第一弾として実施されています。

『100 Papageno Story』とは、株式会社パパゲーノが主宰するメンタルヘルス不調や精神疾患を経験した当事者による、自身の物語と「生きててよかった」という想いを込めたアート制作を実施するプロジェクトです。

100人の「生きててよかった物語」を世界中に届けることで、メンタルヘルス不調や精神疾患を経験しても「生きててよかった」と誰もが実感できる社会の実現に貢献します。また、自殺を踏みとどまった人の物語に触れることが自殺の抑止効果を持つかもしれないという「パパゲーノ効果」を実証し、拡充することを目指しています。

絵本『飛べない鳥のかけるん』について

・絵本のタイトル:『飛べない鳥のかけるん』

・物語の概要:飛べない鳥として生まれ、空を飛ぶことができない自分の羽を憎んで生きてきた「かけるん」という鳥が主人公です。飛べない自分と向き合い、前向きに生きていく様子を絵本で表現します。

・ページ数:16ページ

・出版方法:自費出版

・配信方法:デジタル版のオンライン配信と印刷版のクラウドファンディング等での配布

※クラウドファンディングで支援いただいた方には、7月中に絵本のデジタル版を先行配信予定です。

資金の使い道

クラウドファンディングでご支援いただいた資金は、絵本の制作、印刷、郵送に関する費用に使わせていただきます。

【必要資金:15万円】
・絵本の印刷費用:約5万円
・人件費・外注費:約6万円
・広報費:約2万円
・その他諸経費:約2万円

実施スケジュール

<スケジュール>
4月:企画概要の整理、制作チームの結成
5月上旬:企画概要動画の公開、プレスリリースの配信
5月:絵本用のイラストの完成
6月上旬:絵本のデジタルデータの完成
6月下旬:絵本の印刷、配信・郵送の準備
7月:絵本の郵送、先行配信

<募集方式>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


リターン

今回のクラウドファンディングのリターンは、下記の通りとなっております。

さまざまな形で支援し、参加できるようリターンをご用意しているためご検討いただけますと幸いです。

【絵本のデジタルデータのメールでの先行配信】(※メールで通常公開の1ヶ月ほど前に配信予定)

【絵本の印刷した実物の『飛べない鳥のかけるん』ご郵送】

【原作『あなたには生きていてほしい』の書籍のご郵送】

【かけるんさん直筆のお礼メッセージ】

【朗読出演枠】

【パパゲーノのYouTube出演枠】

【スポンサー枠(ロゴ・紹介文掲載)】

【スポンサー枠(作品を特定の条件で使用する権利)】

※作品の著作権については、プロジェクトオーナーに帰属します。

※リターンの詳細は、各リターンの説明欄を参照ください。


応援メッセージ

今回クラウドファンディングの実施にあたって、たくさんの方から応援のメッセージをいただきました。

いただいたメッセージを以下に記載します。

リカバリーカレッジふくおか運営団体「Lily of the valley 」代表 市川泉さん

◎かけるんとkaedeさんの2人のコラボが生み出す物語。

◎飛べない鳥「かけるん」のココロの生きづらさの物語。

◎誰かの明日につなげたい一冊。

差別や偏見のない多様性にあふれた社会を目指して走り出した絵本プロジェクト、私も応援してます!

長崎県大村市 市長 園田裕史さん

私も絵本プロジェクトに大きく賛同し、最大級に応援しています。

私は、23歳で看護師免許を取得、約15年におよぶ精神科病院での臨床経験が、政治家としての大きな原点となります。

最前線の現場を通して感じたことは、統合失調症に対する正しい理解を深め偏見を打開すること、当事者同士・家族・地域とのコミュニケーションの場づくりを広げていくこと、病気と上手に付き合いながら社会や企業で活躍している方々が沢山いらっしゃること。

この度の絵本プロジェクトが、ダイバーシティ&インクルージョンなまちづくりへつながりますように、みんなで応援していきましょう。!(^^)!

一般社団法人 L village(エルビレッジ) 代表理事 石丸徹郎さん

生きづらさを抱える精神疾患のある方々やその周りの方へ絵本を通じてメッセージを届ける。

この活動は多くの方の力になります。この絵本は障がいのある方の心を温かくし、みんなへ障がいの理解を優しく伝えてくれる素晴らしい一冊になると信じています。

かけるん様、片岡洋子様、株式会社パパゲーノ様の素晴らし取り組みを応援しています。皆様からも暖かいご支援もどうぞよろしくお願いします。

一般社団法人NeBAさん

同じく当事者活動を行う者として、自身の体験を多くの人に表現するその勇気に敬意を表します。このような当事者ストーリーと接触する機会があれば私達ももう少し早く「生きていてよかった」と思えたでしょう。少しでも多くの人にお二人のメッセージが伝わることが日本での精神疾患に対するスティグマ改善への第一歩となります。

鳥は飛ばなければ鳥ではないのでしょうか?では人間は?

ぜひ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

リカバリーカレッジSAGA運営団体「らしさSAGA」代表 青木裕史さん

いつもご自身と真剣に向き合っている、かけるん。 だから、いろいろなことを学び、いろいろなことに気づき、みんなにお話をしてくれる。 また、みんなのお話を聴いてくれる。

そんなかけるんが、絵本を出版。kaede さんはイラストを。 私も絵本は大好きだが、この創り出される作品から得るものは尊い。 なぜなら、ピアな関係にあるからこそ、分かち合うものがあることを知っているから。 絵本の世界につつまれるのを、私は待ちこがれている。

作家 高見龍也さん

この世に生まれた人々全てが再び生きる力を得、社会の中で活躍していかれることを心より願っています。そのためにも絵本が完成し、多くの方々の総合失調症への理解が深まるといいですね。

関係者の方々頑張ってください。応援しています!

水引屋MIGLIOBE 佐藤優真さん

私も統合失調症ですが、この絵本で生きづらさが軽くなることを願います。

挿絵を手掛けたkaedeさんの力作も楽しみにしています!

障がい者が出来る社会を皆で支い合えるコミュニティ作りのためにご支援したいと思います。

応援しています!ファイト!

はるのぱせり さん

身近な立場から、かけるんさんやkaedeさんの頑張りを見守ってきました。

例え、鳥に生まれたとしても、飛べない生き方があっていい。

生きづらさを乗り越え、視野が広がるこの勇気の一冊。

たくさんの人に届いてほしいです。

長崎大学 田中悟郎さん

「自分らしく生きる」ためには、仲間と居場所が必要です。欧米では当事者の方を「expert by experience(経験のある専門家)」と考え、自分の経験を活かし仲間を応援するピアサポートを重要視しています。

この絵本で元気になる方は多いと確信しています。かけるんさんとkaedeさん、素晴らしい絵本を制作していただき、誠にありがとうございます。

冨永遼子さん

この絵本が、さまざまなひとの統合失調症を知るきっかけになることを願います。

前田裕子さん (『あなたには生きていてほしい』の読者さん)

病気に対する家族、周囲の人間の無理解が死すら招きます。大袈裟ではなく、この本は私たちに明るい患者の未来だけでなく現実を教えてくれました。

悲愴感が漂ってこないだけに、これは現実なのだと突きつけられます。

しかし読んだ後には確かに爽やかな風が心を吹き抜けるはずです。

この本を読んだら病気で苦しんでいる人に「頑張れ」なんて言えなくなります。

「寄り添う」という意味が分かったような気がします。

一般社団法人精神障害当事者会ポルケ 代表理事 山田悠平さん

経験したからこそのかけるんさんのメッセージは胸に響くものばかりでした。

統合失調症のことをもっと身近に感じてくれる方が増えたら私も嬉しいです。

片岡さんのイラストも素晴らしいです。

取り組みは当事者みんなに勇気を与えてくれると思います。

同じ当事者の立場からプロジェクトを心から応援します!

東京大学大学院医学系研究科精神看護学分野・准教授 / リカバリーカレッジおおた 宮本有紀さん

かけるんさん、kaedeさんの人としてのあたたかさ、ほかの人にも真摯に向き合い、耳を傾けてくれ、そこに一緒にいてくれる、たたずまいは、その作品にもにじみ出ています。お二人のお人柄にも作品にも、何度も癒やされ励まされてきました。この絵本が多くの方に届きますように。

リカバリーカレッジふくおか、SAGA、たちかわなど 吉岡洋(ぴろりん)さん

『あなたには生きていてほしい』の絵本化おめでとうございます!一般の方々にとって、少し縁遠いであろう精神障害の世界が絵本になると聞き、とても嬉しいです。ましてや、私の友人お二人の合作。

みなさま、ぜひ『あなたには生きていてほしい』を読んでみてください。あなたの人生がより豊かなものになると思いますよ。

久留米大学文学部社会福祉学科准教授 / リカバリーカレッジふくおか 坂本明子さん

精神的困難に圧倒される体験は喪失の体験でもあります。発病することで、できていたことができなくなる、手にしていたものも見当たらず、未来さえ見失ってしまう。そんな痛みを伴う病の経験から回復していく時の糧になるのは希望です。

同じような困難の経験をし回復している人達にであうこと、その人たちの回復の言葉や物語を聞くことが希望につながると言われています。

かけるんとかえでさんの織りなす物語がこの世界に誕生し、だれかの希望につながることを願っています。


最後に

最後に、制作チームの3名それぞれの想いを記載させていただきます。
1人でも多くの方からのご支援、心よりお待ちしております。

【かけるん】

私の人生にはいろいろな嫌なことなどが生じましたが、今では、それらの人や事柄を恨んだりしていませんし、後悔もしていません。そのお陰で、この本をこの世に送り出すことができたのですから。

私の実体験を通して、統合失調症の現状とそれにかかっている、もしくは、かかろうとしている方々に「生きていてほしい」という願いがあり、『あなたには生きていてほしい』という本を執筆しました。

いろんなご意見等はあるかとは思いますが、これは、私個人の見解であり、専門書等の言葉ではなく、なるべく自分の言葉でわかりやすく書いたつもりです。一人でも多くの方へ読んでいただけたらと、切に願うばかりです。

生きている価値のない方なんていません。自分のために、人のために生きてください。

この想いを、絵本によって1人でも多くの方へ届けられたらと思います。


【片岡洋子(kaede)】

「秘すれば花」と言う言葉があるように表現するか黙すかはその人の裁量に任されるもので、選択肢はいくらでもあり、表現すれば失敗もするでしょう。

全ての人の努力が身を結ぶ事が理想ですが、途方もない試練に見舞われ愕然としながら、とてつもない努力をしなければ世の中の言うところの標準にも到達できない不運はいくらでもあると自身の人生から想いは多々ありこの文を綴るのです。

私は今も生きづらさを抱えた、人生経験の大半を病に取り上げられたとても弱い存在ですが、夫婦で支えあって二人で一人前なのかもしれません。

私見を荒削りなまま語り、誰かの心に届けなければと、私自身の人生を賭けた言葉を述べさせて頂けるとするならば、『砂を噛む様な虚しい人生でも、諦めなければ、ないものを数え不平を言うのではなく、できる事を一つ一つ挑み続けていれば、例え病のどん底にいた様な私自身がそうであった様に、きっと報われる日は来る』と言う事を伝えるのが私自身の使命だと考えます。

「未熟なままの言葉を誰かに届け語る事、失敗が許され伸びしろを信じてくれる存在」は人生の宝であると思うのですがそれは、親であり、福祉であるのかと思いますが、本当に欲している時には私の周りには誰もいなくて病にかかったのかもしれません。

いきなりの傑作は無理かもしれません。ですが、全力で頑張ります。どうぞ宜しくお願いいたします。

【株式会社パパゲーノ 代表取締役 田中康雅】

私たちにとって『飛べない鳥のかけるん』という絵本の制作は、「壮大なパーパスに向けた挑戦の始まり」であり、「パーパスに向けた確かな一歩」です。100人の「生きててよかった物語」を世界中に届けることで、メンタルヘルス不調や精神疾患を経験しても、誰もが生きててよかったと実感できる社会を創っていきたいと考えております。

かけるんさん、kaedeさんと毎週の企画会議の中で、うまくいく点、思い通り進まない点もたくさん出てきます。しかし作品の完成が近づくにつれて、このような物語が100人分集まったら、きっと今より良い社会になるに違いないという確かな希望を感じています。

至らない点もあるかもしれませんが、支援者の皆様と共に議論をしながら、素敵な作品を多くの方へ届けていけるよう努めます。応援よろしくお願いします。

制作チームのご紹介

【かけるん】

佐賀県出身。統合失調症で閉鎖病棟に入院中に書き殴っていたノートをもとに、自身の体験を綴った書籍『あなたには生きていてほしい』を自費出版。300部を印刷し自ら配布。リカバリーカレッジふくおか、さが、の運営に携わっている。

<水野翔(かけるん) 様のnote>
https://note.com/kakeru_mizuno/
※「水野翔」及び「かけるん」という名前はペンネームです。


【片岡洋子】

「kaede」というペンネームで、個人で挿絵、肖像画などの仕事をしているイラストレーター。被爆2世という立場から反戦の祈りを込め絵と詩を描く。就労継続支援B型事業所を利用しながら長崎大学などで、(夫と共に)ピアサポート関連の精力的に活動。


【株式会社パパゲーノ】

株式会社パパゲーノは、「生きててよかった」と誰もが実感できる社会を目指してメンタルヘルス産業の未来を共創する組織です。パパゲーノの物語を世界中に届けるためのメンタルヘルスアート事業と、法人向けコンサルティング事業を展開しています。

<ホームページ>
https://corp.papageno.co.jp/

<YouTubeチャンネル>
https://www.youtube.com/channel/UCkFvqoc0vCNlMQVhlFlCkWg

<Facebook>
https://www.facebook.com/Papagenojp/

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