みなさん、こんにちは!夏(なつ)と申します!

 

昨年、夫婦2人で立ち上げたプロジェクト「NENNE(ネンネ)」は子どもの誕生を祝う「ネンネのお七夜」というプロダクトの制作をしています。身近な知人・友人にだけ制作していたのですが、より多くの家族に届けたいと思い今回、製造資金を募るクラウドファンディングにチャレンジします!

 

 

 

少しだけわが家のことをお話させてください。

一昨年の春のこと、わたしの父は脳腫瘍を患い、余命半年と宣告されました。家族で闘病生活を支える中、生まれてきてくれたのが娘の「はな」でした。

わたしの父と娘の初めての対面

 

生まれてすぐ駆けつけ、人生で初めて新生児のわが子を抱きかかえたときの嬉しさと怖さで震えたのを今でも鮮明に覚えています。

そして、娘の誕生を誰よりも喜んでくれたのが父でした。脳腫瘍の影響で、うまく言葉が出てこない状態ではありましたが、初めて対面したときに一言。

「いらっしゃい」

桂三枝か!と家族総出で突っ込まれていましたが、今伝えられる言葉の中から、家族の一員として温かく娘を迎えてくれたんだろうなと思います。家族が増えるってこういうことなのかなと思える瞬間でした。  

娘が家族の一員として少しずつ溶け込んでいく不思議な感覚。

出生から6日目。無事娘と妻が自宅に帰ってきました。
 

自宅初日にも関わらず、堂々としている娘

 

仕事漬けで、ろくに準備ができていなかったのですが、わが家でささやかながら「お七夜(子どもの誕生と命名を祝う会)」をしました。

私が不器用で字が汚いこともあり、妻が入院しているときにインターネットで見つけた命名書を注文。これを飾って家族3人で写真撮影をしました。これはこれでよいものでしたが、注文したら終わりで、自分の手を入れる余地がなかったことをどこか寂しく思ったことを覚えています。

時間がなくて、娘の初めてのお祝いを十分に考えてすることができなかったことも後悔の一つでした。できることなら、家族で「お七夜」をもう一度やり直したい。

この時の想いが「NENNE」プロジェクト誕生のきっかけでした。 

 

 

 

KIGI(左:渡邉良重さん 右:植原亮輔さん) 

「NENNE」をカタチにしてくれたのは「KIKOF」「PASS THE BATON」などを手掛けたクリエイティブユニットKIGIの植原亮輔さんと渡邉良重さんです。

事のはじまりは、偶然見かけたKIGIのインタビュー記事「KIGI渡邉良重インタビュー 絵とデザインの感覚とその源流を語る」

そのなかで、KIGIの渡邉さんが、祖父から送られてきた手紙やハガキ、祖父母が買ってくれたという羽子板や着物の小物を前に、そのモノにまつわる想いを話されていました。

渡邉さんの思い出の羽子板や着物の小物
出典:CINRA.NET

子どもに渡したいもののなかで、本当に嬉しいもの、大切に残していきたいものってなんだろう。それを考えていたわたしにとって、渡邉さんの言葉はすごく共感できるものでした。

そして、初めてお二人にお会いした際も私の想いを真摯に汲み取ってくれて、帰り際に一言。

「家族のつながりを大切にできるブランドにしていこう」

その言葉に「NENNE」の表現のすべてをあずけようと思えました。

家族の日々を一つの物語に編む「NENNE」

はじめに、プロジェクトの想いや世界観が伝わる顔を作ろう!ということでロゴ制作から始めました。

慌ただしい子育ての中でほんの少しクスッと笑ってしまうような「安堵の時間」を大切にしたい。

私たちのそんな想いをデザインしてくれました。そして、出来上がったのが…

 

家族それぞれの物語性を寝顔のイラストで表現 

 

 

ブランドロゴ「NENNE」 

 

 

 

 
先輩パパママたちの実体験から生まれた「ネンネのお七夜」。

「ネンネのお七夜」の着想は50組のパパママに子どものお祝い行事についてインタビューした際のこんな会話がきっかけでした。

ー 将来、娘がグレた時に箪笥の奥にあるこれを見つけて「あぁ、わたし親に愛されてるんだな」っていう気持ちにさせちゃう、家族の宝物みたいなやつがいいな。

ー 写真とかもいいんだけど、子どもの成長を振り返ったときに、そのときの心境を手ざわり感のある形で思い返せたりできたらいいなぁ。

ー 子どものものって大掃除とか引っ越しで、すぐにどっかいっちゃうからいつも探すの困るのよね。

ー 年2回くらいしか、自分の両親と話す機会がないから子どものお祝い行事とかで呼びたいんだけど、企画するのがとても億劫なんだよね。

 

 

それだ!とインタビュー中に閃いたときの様子

そして、KIGIと試行錯誤すること半年。「ネンネのお七夜」が完成しました。

蓋を開けると・・・

検診から帰ってきて母子手帳やエコー写真を見ながら、

パパ:「大きくなってたなぁ!」
ママ:「私も体重オーバーだわ。笑」

生まれたときの時間や身長・体重などをメモリアルカードに。

パパ:「おれに似て、ビックな子だわ」 
ママ:「分かったから早く、身長と体重を教えて!」

 

悩み抜いて決めた名前を書道家直筆の版で命名書を作成したり。

パパ:「乾いちゃうよ!早く、早く!」
ママ:「うるさい!集中させて!笑」

そんな両親のやりとりや生まれてくるまでの想いを。

写真やへその緒などの生まれたときの思い出の品を。

子どもへの初めての贈り物として、この一箱に。

ちょっと照れくさくもあり、幸せを感じた、その時の気持ちを将来子どもが大きくなった時に伝えられる贈り物として仕上げてみました。

「ネンネのお七夜」の特徴

世界で一つだけ。家族で作るオリジナル命名書。

「ネンネのお七夜」の命名書は、自分たちで作った命名書で、お子様の命名を祝い、 一生モノの記念にすることをコンセプトとしています。

そのため、お子様のお名前が決定したのちに、 書道家がお子様の名前を執筆。 執筆した作品をスタンプ版に加工して皆さまのご自宅までお届けします。 スタンプ版を専用の命名書用紙に版画のように写すことで、 味わいのある命名書に仕上がります。

 

お子さまの大切な思い出の品を一つの箱に。

 
気づいたら家のどこに行ったかわからなくなってしまう、へその緒、髪の毛(産毛)、乳歯、母子手帳などの大切な思い出の品を一つの箱に保存。 お子様の成長にあわせて埋めていくことで愛着のある一箱に仕上がります。  

 

生まれた時の鮮度ある気持ちを未来の我が子に宛てる。

新生児のときに過ごす貴重な時間や気持ちをそのまま閉じ込める仕掛けをご用意しました。お子様が生まれた時の気持ちや名前に込めた想いなど、そのときの鮮度ある想いを未来の子どもに宛てる。そんなお手紙セットと母子手帳カバーをデザインしてみました。

 

商品仕様について


*商品サイズ

大きさ:幅43.5cm × 奥行31.2cm × 高さ4.1cm
総重量:1.05kg

*商品パーツ一覧

【a】書道家直筆のスタンプ(インク付き) × 1個:縦19.4cm × 横9.8cm
【b】命名書用紙 × 3枚:縦24.0cm × 横24.0cm
【c】手形・足型用紙 × 4枚:縦11.3cm × 横11.3cm
【d】メモリアルカード × 1枚:縦19.5cm × 横12.7cm
【e】便箋 × 5枚:縦16.8cm × 横16.8cm
【f】 封筒「あなたが生まれたとき」 × 1個:縦8.9cm × 横17.2cm
【g】封筒「名前に込めた想い」× 1個:縦8.9cm × 横9.8cm
【h】母子手帳カバー × 1個:縦15.5cm × 横11.0cm
【i】スタンド × 2個:幅1.5cm × 奥行7.8cm × 高さ4.0cm

両親、祖父母、友人、仕事仲間、地域の人。子育てを通じてたくさんのしあわせのつながりを生んでいきたい。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

私たちは今回のクラウドファンディングを機に、この「ネンネのお七夜」をたくさんのご家族に届けていければと考えています。そして、NENNEを通じて「子育てを中心にすえた家族の体験を創造するコミュニティ」づくりもはじめます。

先日改めて娘のお七夜を開催しました。家族で娘の幸せを願う中、私が生まれた時からこれまでの話を両親から聞くことができたんです。小学校の宿題などで以前も聞いたことのある話ではあったけど、娘が生まれてきてからは初めての経験でした。改めて自分のルーツや、親の私(子ども)への愛情を再確認できた瞬間でしたし、いつでも帰ってこれる場所があるんだと、とても安堵したのを覚えています。

インタビューしたパパママたちも子どものことは大好き。だけど、「子どもと2人でずっといると辛い」「怒りたくないのに怒ってしまう自分が悲しい」など、どこか親という責任のなか、「誰にも頼れず、自分たちだけで子育てしなければいけない」ということに悩まれている方が本当に多かった。

子育てに関わる人が限定的になることで前向きに向き合えなくなるのであれば、祖父母、友人、地域の方など年代・立場関係なく子育てに参加できる関係をつくり「困った時はお互い様」といった空気感を築いていく方が幸せになれるのではないかと考えています。

「ネンネのお七夜」は、その一歩目に寄り添うプロダクトです。たくさんの子どもの誕生を祝う場に届けられ、家族の一員として「いらっしゃい」と迎え入れられる場に、わたしたちが介在できたのなら、それ以上の喜びはありません。

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