はじめに・ご挨拶

レンコンを生産する田んぼの中には、年々収量が減ることに悩んでいるところがあります。熊本県宇城市の生産者野山さんが、2022年に発売となったばかりの、特許第5959712号の土壌再生技術を採用した初めての製品「明昇~土の再生粒~」を使用して、水田土壌の自然再生を図り、その初出荷品をご案内します。熊本県を舞台に県外企業が企画実施した農産物でくまモンロゴ審認定を受ける例はこれまでになく、プレミアムれんこん「膳」が初の事例となりました。今回の直接販売はCAMPFIREでのみ、100箱限定で行います。

 

ストーリー

生産者の野山さんご一家では、長年地元の熊本県宇城市でレンコン生産をしています。しかし近年、野山さんは毎年レンコンの収穫量が減少することに頭を悩ませていました。

野山さんは組合や県からの指導に従い、田んぼに添加する養分などを工夫し、また習慣に習って病虫害予防の農薬を試しましたが、収量回復には中々結びつかず行き詰まりを感じていました。そして心の中で、農薬や化学肥料添加による対策ではなく、田んぼ自体を元気にする方法はないのかと、考え始めました。

そんな時、野山さんの知人である同じ熊本県在住の津村さんから、特許取得の無農薬土壌改良材があることを知り、すぐに2022年3月8日、千葉県松戸市にあるその会社を訪問。土自体の微生物の力を回復する話を聞いた野山さんはすぐに土壌改良の実施を決断しました。

2022年4月4日、技術スタッフ2名が熊本に飛んで、水を入れる前の野山さんの田んぼに土壌改良顆粒を敷設。


天然の微生物定着期間を3週間設けて、4月末に植え付けを行い、7ヶ月を経て間もなく、このレンコンの初年度出荷が始まります。

生産者、野山健作さん

レンコンは通常、他の野菜と同様、大半が地元で出荷販売されるため、古くからの名産地のひとつである熊本産の肥後レンコンに、全国の方が出会うチャンスは中々ありません。

今回は、野山さんの特別のご好意で、出来上がったレンコンの一部を、100箱限定ではありますが、全国の皆様に食べて頂きたいと申し出があり、クラウドファンディングにて予約販売が実現しました。ふだんは生産地の地元で流通する熊本産の肥後レンコンを体験したことがない多くの方々のために、この100箱のために熊本のシンボルくまモンにも応援してもらおうと、特別化粧箱を製作、くまモン事務局からロゴ使用の許可(#K34891)を受け、皆さまの食卓を彩るため新たに
プレミアムれんこん「膳(ZEN)」
と名付けてCAMPFIREにて募集を行うことになりました。


商品が作られた背景

レンコン名産地と言われる地域でも、田んぼからのレンコン生産量が低下している場所が多く見られます。全国各地のレンコン産地では、野生ハスの侵入、南米原産巻き貝(スクミリンゴガイ)による食害など、様々な影響と戦いながら生産が行われています。ところが近年、これらへのあらゆる対策をしても毎年マイナス10%前後という収量減少が起こる田んぼが各地に出現しています。

全国で洪水防止のための河川改修が進み、暮らしの安全度は年々高まっていますが、一方で、かつては数年から十年に一度は洪水を被っていた低地の水田地帯に、山からの新鮮な砂の流入がなくなりました。土砂の新陳代謝が途絶えたハス田は、場所によっては腐食化が進行し、地中酸欠や地中での有害な硫化水素ガス発生が増加し、このままでは将来、田んぼの土の質がどんどん悪化するおそれが高まっています。

通気の悪くなりつつある田んぼを再生するため、日本の火山性粘土から1μm未満の多孔質顆粒をつくる新技術を用いて、「通気性向上」と「地中の多様な微生物再生」を同時に実現しようというのが、今回の生産プロジェクトの中心テーマです。特許第5959712号を受けたこの新技術提供を行っている明昇工業(千葉県)が、2022年4月、賛同いただいた田植え前の圃場1箇所に、この改良顆粒1トンを導入し、5月の植え付け以降順調に元気なハスが生長しました。以下の画像は、7月初旬に青々した葉が田んぼを埋め尽くした栽培状況です。


私たちの商品・お店のこだわり

これまでにも多くの企業などによって、土壌そのものを再生しようという発想で、土壌を良くするバクテリア剤などが多数、研究開発されてきました。しかし今回、私たちはあえてそれらを用いませんでした。レンコンが蓄える豊かな栄養や風味は土壌バクテリアが届けてくれるものです。伝統的な名産地なら、本来、その場所の水・土・四季の環境に合った天然の多様な土壌バクテリアが生息し、それが「肥後レンコン」という名産品を生んだはずです。

そこで、目詰まりや酸欠化を止める天然粘土の多孔質顆粒を田んぼに混ぜ込み、その場所本来の微生物を再生しようというのが、今回ハス田に行った作業の根幹です。

採用したのは、「軟焼結土」という顆粒技術です。この顆粒1リットル中には、テニスコート82面分に相当する21,487㎡の表面積(東京都産業技術研究センター調べ)があり、わずか直径3mmの空間に、最大で200種の天然微生物が生息することが知られ、1994年に特許2603202号が取得され主に水浄化に使われてきた製品です。

多様なサイズのこの顆粒を組み合わせることで、農地においても微生物生息効果を発揮することが明らかになり、開発メーカーに特許5959712号が認められ、2022年、初めて土壌向け製品が発売されるのに合わせて、熊本県宇城市にて、圃場1枚に1トンの軟焼結土を導入し、土壌微生物再生型の生産を行いました。

ここ数年、災害の多かった熊本県ですが、幸いにも宇城市の田んぼでは、今年は無事に夏を越して、10月末から今シーズンの良いレンコンが採れ始めました。土着の天然微生物の力で名産地の土再生を試みたプレミアムれんこん「膳(ぜん)」。盛んに茂った夏の青々した葉を見て、自信を持って皆さまにお届けいたします。


リターンのご紹介

①早割(10名様限定)

 5,380円(45%OFF)

 早期お申し込みへのご支援感謝として送料込み5,380円とさせていただきます。プレミアムれんこん「膳」2kg1箱(予定小売価格9800円)がお手もとに届きます。

②CAMPFIRE割

 6,860円(30%OFF)

 手間暇かけて栽培生産したプレミアムれんこん「膳」を送料込み6,860円にてお届けします。

③2箱

 9,800円(50%OFF)

 2箱ご支援いただく方には、50%OFFの、1箱あたり4,900円にてお送りいたします。

④3箱

 11,760円(60%OFF)

 3箱ご支援いただく方には、1箱あたり3920円にてお送りいたします。


プロジェクトで実現したいこと

しっかりした密度の濃い身と味の濃さが、肥後レンコンの特長です。この優れた味を直接体験していただくことで、熊本県の名産品を広め、頑張る農家を応援することに結びつけたいと私たちは考えています。また、皆さまひとりひとりからのご支援によって、減収に苦しむレンコン農家の皆さんに土壌再生という取り組みが広まることを願っています。今回のプロジェクトにご支援いただくことで、土の再生による農地の再生への理解の輪が広がり、味わっていただいた方々からの「美味しかった」の声から、土の再生に賛同する農家を広めるムーブメントにつなげていくことが、私たちが目指す目標です。


資金の使い道・スケジュール

皆さまから集まりました支援金は、土壌再生の普及のために使わせていただく計画です。具体的には、農地などの土壌再生を、「土着微生物の定住繁殖支援で行う」という今回採用の新技術について、情報発信や交流を行うWebサイトを構築して運営したいと考えています。小さな一歩ですが、農地に対しても自然再生を図るという考え方を広めたいと考えています。

また皆さまからの貴重なご支援の一部は、CAMPFIRE利用手数料として使用され、私たちプロジェクト実施者が発表や募集を行う場を維持、拡大していくためにもたいへん役立ちます。

どうかよろしくお願いします。


最後に

土着微生物を復活させ、本来の地域の土の力を再生しようという初めてのプロジェクト。きっと、熊本在住のたくさんの土壌バクテリアが、プレミアムれんこん「膳」の味を上げてくれているはずです。ぜひ、この自然の味をお楽しみくださいますとともに、年末年始のご贈答用に、お役立ていただければ幸いです。

運営者:有限会社明昇工業。千葉県松戸市紙敷1471-5、電話047-312-7531、web:https://meisho2.com、電子メール:ask@tensyodo.org。


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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