※このプロジェクトは、2023年2月25日(土)-28日(火) 新宿住友ビル三角広場にて開催のクリエイティブの祭典 「NEW ENERGY」と株式会社パルコが運営する当クラウドファンディングサイト「BOOSTER」がサポートしています!参加プロジェクト一覧は↑こちらhttps://camp-fire.jp/curations/new-energy)よりご覧ください。 


機能性をもちながら、できるだけ環境にやさしい素材を使う

『PAPLUS(パプラス)』のプロダクトは、トウモロコシ由来の生分解性樹脂と食品加工工程で使われた紙をリサイクルした紙粉を主原料とした環境にやさしい素材からできており、生産から焼却した際に排出されるCO2の量を石油由来プラスチックに比べ約80%削減できます(当社調べ)。
また、紙を含め植物由来成分の比率がとても高いので、素材の大部分は最終的に微生物の働きにより水と二酸化炭素に分解されます。


一方で、ほどんどの植物由来素材は耐熱温度が低く、ホットコーヒーなどの温かい飲み物や食品には対応していません。
その課題をPAPLUSは天然粘土鉱物と一部改質剤を配合することにより解決し、耐熱温度120度を実現しました。



サステナブルとはなにか?

「CO2の排出が少なく、環境負荷の少ないプロダクトを届けるだけで良いのだろうか?」
ブランドを作り上げていく過程で何度も議論しました。
確かにPAPLUSは微生物など自然の力により循環、再生することができます。しかし一方でその循環を早いサイクルで実現できる工業用コンポストは日本にはほとんどありません。また、個人でそれを実行することはとてもハードルが高く、現実的にはゴミとして処理され焼却されることになると考えました。
(焼却されたとしても植物が吸収したCO2が排出されるだけなのでカーボンニュートラルではありますが)

捨てない文化を育てたい

PAPLUSが「本当のサステナブル」を考えた結果、たどりついた答えが
「プロダクトを回収し再製品化する」
ということです。

多くの製品や素材のリサイクルが進まない原因の一つは、適切に分別をして同じ素材、材料だけでリサイクルすることの難しさにあります。プラスチックであれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩ビなどの素材の分別も大変なのですが、同じ素材、例えばポリプロピレンと一口に言ってもその用途によって多種多様の添加剤が含まれていて、厳密には同じ素材ではありません。そのためそれを混ぜて再生ポリプロピレンを作ったとしても劣悪な素材にしかならず、ベンチや植物用の鉢など用途は限定されてしまうのです。

しかし、PAPLUSの素材だけでリサイクルすれば劣化の割合を最小限に抑えることができ、バージンのPAPLUS樹脂と混ぜることで新製品と同等の素材として再生ができます。


再製品化することを決めた次の課題は
「どうしたら不用になったPAPLUSを戻してもらえるのか?」
ということです。

そこでこの仕組みに共感してもらうため、同じ条件で製造、販売したプロダクト毎にロットナンバーを発行し、生産数や回収数、再製品化数を公開する「トレーサビリティページ」をオフィシャルサイトの中に作りました。プロダクトを作る我々が、何を、どれだけ作り、最終的にどの様に責任を持つかを宣言し、それを全ての方と共有し、その共感が広がることが「捨てない文化」の醸成に繋がるのではないかと考えます。

PAPLUSのトレーサビリティページはこちら

新たにスタートするカラー展開

PAPLUSは環境に良い素材にこだわり、サステナブルな社会の実現も目指す一方、デザインやクリエイティビティも重要と考えます。
タンブラーを例にとれば、ストレートな形状を実現するため特別な仕様の金型を製作し、持った時の安定感や肌触りなど細部にまで拘っています。

一方で、カラーについては製造過程で発現するサンドベージュのみでこれまで展開してきました。
PAPLUSのカラーは素材に含まれる紙が製造過程で焦げるなどして生じたもので、素材に陶器や木材製品のような天然素材独特の風合いをもたらし、ふたつと同じ表情がないプロダクトであることが特徴となっており、その特徴を大事にしてきました。
しかしカラーによりデザインの拡張性や楽しさの提供も同時に模索してきました。

「カラーは何からできているの?」
カラー展開を考えたときこの課題に行きつきます。
カラーを加えるために加える顔料、染料、塗料などはほとんど石油由来成分です。天然のものも少しはありますが、PAPLUSのプロダクトは飲料を入れるものなので食品衛生の視点からハードルが高く、またリサイクルの視点では多様な材料が混ざってしまい再製品の劣化を招いてしまう懸念があります。

色々悩み、試作を実施した結果、塗料を製品の外側だけに塗る「塗装」によるカラー展開を決定しました。
塗装であれば回収した際に表面の塗装面をグラインダーなどの工具で剥がすことができ、内側は塗装をしていないので効率よくPAPLUSの純粋な材料だけを再製品化の工程に回すことができます。また、塗装された部分は、強度が増し、劣化を抑えるという点も塗装を選んだ重要なポイントです。
因みににロゴ入りのプロダクトも製作していますが、こちらもこのスキームで再製品化をいたします。


ブラックカラー

カラー展開の最初に選んだのはブラックカラー。これまで最も要望が多く、ミニマルなデザインポリシーを持つPAPLUSにとって相性のよいカラーとなります。また、その表情の細部にもこだわり、マットなものを採用しました。
今回採用した塗装は、黒の顔料をウレタン樹脂に溶いて塗装するウレタン塗装となり、人体に無害とされている人工塗料で食品衛生法にも適応しています。また、天然由来成分の比率が高いPAPLUSは木材製品と同じように水に対して少しデリケートですが、ウレタン塗装をすることにより耐水性が増し、経年変化のスピードを抑える効果があります。

実はPAPLUSの主原料であるトウモロコシ由来の生分解性樹脂(ポリ乳酸)は塗料をはじいてしまう性質を持っています。その課題を、日本のモノづくりである漆塗りのノウハウを持つ協力工場の下塗り技術により解決することができました。


日本のものづくりと協業したスペシャルバージョン

PAPLUSのカラー展開のスタートに合わせ、2つのスペシャルバージョンを数量限定で受注販売いたします。
1つは漆塗り、もう1つは金箔です。


漆塗りは福井越前漆器の職人さんに依頼します。
越前漆器の歴史は約1500年前までさかのぼり、その特徴は頑丈なつくりでありながら視覚的な美しさも合わせて楽しめます。
また、漆は温度、湿度、化工薬品によって変質されず、殺菌力の面でも優れていることから、耐久性も格段に上がります。
PAPLUS漆塗りバージョンで、使い込むほどに味わいを増す上品な艶や、まろやかな肌触りをお楽しみください。

金箔は、広島に拠点を置く、日本の伝統的な箔文化を継承しながら、現代の感性に合った革新的な金銀箔紙を創造するクリエイター集団「歴清社」さんに依頼します。

歴清社さんは、日本の伝統的工芸技術である箔押しを、圧倒的な技術力で新たな素材・製品の可能性を創造しています。その技術力の高さが簡単に塗装できないPAPLUSへの箔押しを可能としました。


リターンのご紹介

【プラスチックフリータンブラー ブラック】
価格:5,940円(送料込み)

プラスチックフリータンブラーはPAPLUSの最初に発売したプロダクトであり、ブランドコンセプトを象徴するプロダクトです。
ストレートでミニマルなデザインを実件するため金型作成から拘り、手になじみやすくするため底面に向かうにしたがい厚みを増すなどの工夫をしています。最終仕上げとしてブラスト加工をかけることでマットな表情となり、高級感を加えています。
蓋とタンブラーがセットになっているので、マイタンブラーとしてカフェなどにお持ちいただきたいプロダクトです。




【PAPLUSタンブラー ブラック】
価格:2,860円(送料込み)

蓋のないPAPLUSタンブラーはご家庭やオフィスで気軽にお使いいただけます。
ブラスト加工をしているプラスチックフリータンブラーとちがい、ブラスト加工を施していないため、塗装していない内側の面は光沢感があります。



【PAPLUSスタッキングタンブラー ブラック】
価格:2,530円(送料込み)

スタッキングタンブラーはPAPLUSタンブラーのミニマルなデザインを踏襲しつつ、スタッキングできるので格段に使い勝手が良いプロダクトです。
容量も最大260ml程度とコンビニが提供するレギュラーサイズと同等の容量ですので多くの場面で使用できます。


【PAPLUSマットタンブラー 本漆 朱赤】
価格:17,600円(送料込み)

「朱赤」は朱肉の様な、やや黄を帯びた赤色のこと。オレンジが混ざった赤とも表現されます。


【PAPLUSマットタンブラー 本漆 鉄紺】
価格:17,600円(送料込み)

「鉄紺」とは鉄色がかった紺色のことを指し、わずかに緑色を帯びた紺色となります。


【PAPLUSマットタンブラー 本漆 漆黒】
価格:17,600円(送料込み)

「漆黒」とは、まさに漆を塗ったような黒くて深く艶のある色のことを言います。
黒の中でも、最も暗い色としても使われます。


【PAPLUSマットタンブラー 洋金箔】
価格:22,000円(送料込み)

銅と亜鉛の合金である真鍮を使用した箔。明治中頃から輸入されてきたもので、真鍮箔・丹銅箔とも言います。金色で、金箔の代用品としても重宝され、費用対効果が高く、歴清社さんでもよく使われる代表的な箔です。


【PAPLUSマットタンブラー 本銀箔】
価格:22,000円(送料込み)

銀を使用した箔。他の素材に比べると銀は変色しやすいですが、何よりもそれが本物の銀である証拠であり、また経年変化を楽しむ日本の高い美意識を感じることができる素材です。


【PAPLUSマットタンブラー 赤貝金箔】
価格:22,000円(送料込み)

本銀箔を硫黄で燻し、硫化反応により赤色に変化させた箔。銀は硫黄で燻すことで赤、青、黒へと変色します。限られた職人にしか出来ない、日本独自の技です。一枚一枚表情が異なるため、柄のように楽しめるのが特徴です。


資金の使い道

リターンの制作費・送料・BOOSTER手数料に使用いたします。


スケジュール

2023年2月24日・・・プロジェクト開始
2023年3月31日・・・プロジェクト終了
2023年4月初旬・・・ブラックカラーシリーズ発送
2023年5月下旬・・・スペシャルバージョン発送
*発送時期が前後する可能性がございます。ご了承ください。


最後に

PAPLUSを企画・販売する株式会社カミーノ代表の深澤です。

私は大学卒業後、外務省に入省し、途上国勤務をしていた際、海岸など多くの場所にあるプラスチックゴミの山とそこに暮らす人々や子供たちに強烈なインパクトを受けました。
その経験がPAPLUSの開発に至った原点となります。


また、海外からプラスチックの問題で日本が酷評されることに対しても、大きなもどかしさを感じていました。
日本のものづくりの技術が世界のプラスチック問題の解決に寄与すると確信しています。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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