はじめに

 未来の地球を心配しています。大和大学(大阪府吹田市)社会学部は2022年4月、SDG研究推進室を立ち上げました。「持続可能な社会」を研究や調査するとともに、足元から解決を目指そうという組織で、専門の教員とともに学生が主体となって活動しています。今回は、新しい記念日をつくりあげて、フードロスという社会問題に立ち向かうことを決めました。




解決したい社会課題

 バレンタインデーが終わった後、大量のチョコレートが売れ残り、捨てられていく様を間近に見て、私たちはあぜんとしました。輸入されたチョコでは特に、輸送の際にパッケージが少しへこむぐらいの損傷で廃棄せざるをえない実態にため息をつきました。捨てられていく予定のチョコレートの在庫の山

 日本では「一人が毎日、お茶碗一杯分の食べ物」を捨てていると言われるほど、フードロス問題が近年、脚光を浴びており、私たちは足元から社会問題の解決を目指したいと考えました。賞味期限が近かったり、包装の一部が破損しているがために、市場に出回ることができなくなったチョコを協力してくれる業者から買い取って、通常より格段に安く販売することをすでに始めています。すいたぶるラーメンを開発した学生

 こうしたフードロス問題をより広く知ってもらうために、新しい記念日をつくればよいのではと考えたのが今回提案する「ユニバーサルデー」です。中身に問題がないのに捨てられようとしているチョコを使って、「想い」を伝えられればすばらしい機会になると思いました。

 さらに私たちは、規格外で市場に出回らない食材(煮干しや玉ねぎ)をつかってラーメンを開発しました。その名も「すいたぶるラーメン」です。万博記念公園(大阪府吹田市)や淡路島など、各地のイベントに呼ばれて、SDGsにかかわるラーメンを提供しています。また、月に数回、吹田市のシェアキッチンで営業もしています。


このプロジェクトで実現したいこと

 食品の大量廃棄の問題の解決の一助として、私たちは昨年から輸入業者と提携し、廃棄予定のチョコレートや袋スープを買い取って販売を始めています。特にチョコが大量に余るのがバレンタインデーのあとです。2月14日から3月14日のホワイトデーとの間が、フードロス問題を訴える絶好の機会だと捉え、新しいイベントを企画しました。

 そもそもバレンタインデーは女性が男性に、ホワイトデーは男性が女性にプレゼントするが、LGBTの人たちはいつあげればよいのでしょうか。また、子供であっても大人であっても、誰もが「想い」を伝えられる日があればいいのでは、と考えました。

 新しいイベントは、「ユニバーサルデー」(U-day)と名付けました。3月7日を日本語で「みんなの日」という記念日にすることを目指し、誰かに「想い」を伝える日として、社会に波及させていきたいと考えました。


 その手段の一つが、「ユニバーサル賞」の創設です。15~30秒程度の短い動画を募り、そこでは、誰かに伝えたい「想い」を映像で語ってもらえればと思います。「想い」は、感謝であったり、励ましであったり、共感であったり、何でも構いません。できれば、将来的に世界各地からも動画を集めたいと考えています。


「ユニバーサル賞」の概要

・誰かに「想い」を伝える短い映像(15~30秒程度)で審査する。

・大賞は3万7000円相当のギフトカード(18歳以下は1万円相当の図書カード)を授与。各賞は3700円相当のチョコ・スープの詰め合わせ(10人分)。(ギフトカードはクラウドファンディングによらず、活動資金が原資です)

・募集方法:TikTokのフォロワーで集める方法で募集を検討。「みんなの日」とハッシュタグをつけて登録。基本顔出しだが、加工や吹き出し、エフェクトなどOK。

・審査方法:メディアの専門家らで構成する審査委員会で決める。

・著作権は、投稿者とSDG研究推進室が同様に持つ。


キャッチフレーズ

「伝えたい手のひらサイズのひそかな想い」


応援メッセージ

天野健作(大和大学社会学部教授、地球環境学専門、東京大学博士)「未来の地球に何が残せるか。学生が主体となっているこの活動を社会に発信し、将来の皆さんの世界がよりよいものになることを願っています」


資金の使い道

目標金額:50万円の内訳

 ・手数料:4万円(9%+税)

 ・各賞(商品):3700円×10=3万7000円

 ・ノベルティーグッズ:5万円

 ・販促代(チラシ、看板、印刷):9万円

 ・記念日協会の認定料:15万円

 ・市場に出回らないチョコや袋スープの仕入れ:10万円

 ・配送料:350円×100=3万5000円


実施スケジュール

2023年2月 プロジェクト開始

2023年3月 プロジェクト実施

2023年3~4月 プロジェクト終了、リターンの配送(一部は夏以降も) 


チーム/団体/自己紹介・活動実績など

 私たちのSDG研究推進室では、研究調査活動と、学生によるプロジェクトの両輪を動かしてきました。さらに、海外の大学とも協力が進んでおり、SDGsの先に向けたアイデアの構築も目指しています。

 私たちは2022年4月、これまでチョコの廃棄に悩んでいたベルギーの輸入会社とSDGs協定を結びました。そこで廃棄寸前のチョコを仕入れて安く販売するとともに、販売する中でフードロス問題のPR活動を行うことを約束しました。

 まず、私たちの大学で足元から活動を始めました。授業時間を利用して、輸入会社の社長が講師として教壇に立ち、自ら経験してきたフードロス問題を提起するとともに、学生自ら、賞味期限や消費期限の違いなどを同じ学生に向かって講義をしました。2022年4月から5月にかけて、大学構内でチョコの販売も始めたところ、1カ月間で、約90㎏のチョコが売れ、板チョコに換算すると、約1300枚となりました。ゴミになる予定だったチョコが、消費者の口に最終的に運ばれる経過をたどったのです。この頃から、賞味期限と消費期限の違いや、賞味期限が切れていても食べられるという認識を広めるため、SNSで情報発信をし始めました。

 10月23日には淡路島で開催されたイベント「秋のふれあい青空市&洲本市農業祭」に出店しました。イベントでは、淡路島の人々の温かさと天気にも大変恵まれ、多くのチョコを売ることで活動をPRすることができた。同月30日には、地元の吹田市片山商店街で、ハロウィンイベントを行い、仮装をしながら子どもたちにチョコを振る舞って、地元の人たちと交流し、地元商店街の活性化に貢献できました。

 11月4~6日には大阪・咲州で開催された「咲洲こどもエキスポ」でフードロス問題をアピールする機会を得ました。このエキスポは、「Think SDGs 笑顔がつながる、未来をつくる」をテーマに、未来を担うこどもたちの想像力を育み、親子で楽しく遊びながら学ぶことができるもので、大勢の子供たちが来場しました。同月16~22日には「あべのハルカス近鉄本店」(大阪市阿倍野区)で開かれた「ハルカス学園祭」(11月17日~21日開催)にも近鉄百貨店から呼ばれて出店しました。


最後に

 社会に貢献するため、新しいスタイルを模索しています。ただ単に「机上の空論」にするのではなく、実際に社会活動に生かせないか、おぼろげながら、そんなことを考えています。その挑戦の一つがこのプロジェクトです。これが成功すれば、第二、第三のプロジェクトを打ち出していきます。応援のほど、ぜひよろしくお願いします。


<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2023/02/18 18:23

    大阪・難波にある「なんばマルイ」で「サステイナブルデー」が開催されています。そこで、私たち大和大学社会学部SDG研究推進室は、フードロス問題をテーマにしたチョコレートを販売しています。賞味期限が近いため、定価よりもぐっとお安く販売しており、多くのお客様が訪れてくれています。そこで、私たちが創設...

  • 2023/02/13 15:49

    「難波マルイサステナブルデイズ」2/18(土)〜2/19(日)の2日間、なんばマルイの地下一階に出店します。賞味期限間近で卸せなくなったチョコレートをお安く販売しています!フードロスをおいしく、お得に減らしてみませんか?※2/18、2/19以外の日は同フロアコーヒー販売ブースにてお求め可■lr...

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