一般社団法人sodatsu-coは、療育と運動科学を専門にする理学療法士ふたりが作った法人です。普段は、発達の観点から子どもの育ちを支援する仕事をしています。子どもたちには、心身がのびのび育つ環境を満喫してほしい。いつもそんな思いで親子と関わっています。そして、わたしたちは、子どもを育てる親でもあります。
現代の子育てにはたくさんの便利な道具があふれています。でも、理学療法士であるわたしたち自身が子育てをする中で「ない!」と「ほしい!」思った道具がありました。それは、子どもの身体にフィットした椅子です。そして、座れるようになる時期に、自分で運べて自分で場所を選んで座れるような、軽くて丈夫な椅子です。
椅子に自分で乗り降りする習慣をつけるためには、ハイチェアではなく床に足がついた状態で自分で乗り降りする事が大切です。身長に合わせた道具を使うことですぐ足がつくから立ちやすく怖くならないし、乗り降りが面倒にならない。自然に座って良い姿勢で遊ぶようになります。
だから、理想の形の椅子を作りました。
身体にフィットして、成長に合わせて交換でき、ちょうどいい高さの机と共に自分の居場所として安心できる椅子を。
幼児期の子どもの身体に合う椅子として販売されている市販品は、ほとんどがテーブルでの食事に合わせた大きくて重い椅子です。そして、合わせられるのは座面と足台の高さのみ。これでも合わせられないよりはずっといいのですが、本当に椅子をフィットさせるには、幅や背もたれの大きさ、そして座面の形も重要です。
でも、そんなに細部にこだわったら、成長の過程で何度も買い替えなければならなくて不経済。
それならば・・・成長に合わせて椅子(と机)を交換する仕組みも一緒に作ればいいのでは。
プレイス【PREisu】は、国産のヒノキで軽く丈夫な椅子を作り、たくさんの子どもたちの間を椅子が巡る仕組みを作るプロジェクトです。
プレイス【PREisu】は、
市販の椅子に座る前の「準備」を意味する「プレ」+「イス」、
そして、自分だけの居場所を作る意味での「place」を
かけ合わせた言葉です。
ロゴは、この椅子の特徴である座面の形状をデザインしてもらいました。
子どもたちは、自分の身体に合った椅子と机を使うことで、自ら安定した姿勢を保つ力を育てることができます。そして、安定した姿勢で座ることができれば、その椅子に座っていることが苦ではなくなります。
日本では、まだまだこの「身体に合った椅子を使う」という文化が浸透していません。大人も、家具を買う際に身体の大きさを考慮することは少ないでしょう。男性の平均身長が180センチを超える国でデザインされた椅子が全世界に出回る時代です。身体のことは二の次なのが現状なのです。
わたしたちの作る椅子プレイス【PREisu】は、
・座面の高さ
・座面の大きさ
・肘置きの高さ
・背もたれの高さ
・椅子にちょうどいい高さの机
すべてを5段階用意し、さらに椅子の各サイズに合わせた位置に、座面の凹みを作っています。凹みを作ることで骨盤がしっかり立ち上がりやすいように配慮しました。骨盤を立てて座ることができると、前方へ手を伸ばすことも容易になります。食事や机の上での遊びに対応しやすいのです。
椅子の高さが変われば、机ももちろん高さを変えるべき。机は椅子の交換と同時に脚部分のみを交換していきます。
そして、国産の檜を使うことで、合板では叶わない軽さも実現しました。使いやすい・座っていて気持ちのいい椅子を自分の力でどこへでも運べる。そんな「居場所の探訪」を子どもたちに楽しんでほしいと思っています。
実は今回の椅子作成は、そもそも保育園の園長先生からいただいた「子どもが姿勢良く座れる椅子を作ってもらえないか」というご相談が発端ではじまりました。
長年関わっている園長先生でしたので、理学療法士が療育などで身体に問題のある子どもへの椅子作成などにも関わっていることを知っていらしたのです。
何度も試作を重ね、骨盤を立てるための座面形状とかわいいフォルムにたどり着き、今、その保育園では子どもたちの作業や食事の姿勢はぴっしり美しく変化しました。
こんな椅子ができたのだから、皆に届けたい!そんな思いでクラウドファンディングを始めました。その過程で、椅子の形状にさらに改良を加え、より座りやすい、骨盤を支えやすい形になりました。
おうちでの生活の中で姿勢が整えば、それに越したことはないですよね。
就学前に、きちんと座っていられる心と身体を育てていきましょう!
資金の使いみち
資金はお届けする椅子の製作費および完成品の送料に充てられます。
200万円に達しなかった場合にも、200万円をオーバーした場合にも、今後の事業に向けて椅子製作費として使用させていただきます。(CAMPFIRE掲載料、使用料を差し引いた額を全て椅子製作に充当します。)
変化していく身体に合わせて5段階の椅子と机を用意しています。
1歳のいま申し込むと、5年間借りるよりも57%もお得!です!
SS よちよち (1歳半から2歳半) +2センチの板 +作業に集中できる高さの机
S てくてく (2歳半から3歳半) +2センチの板 +作業に集中できる高さの机
M すたすた (3歳半から4歳半) +2センチの板 +作業に集中できる高さの机
L のびのび (4歳半から5歳半) +2センチの板 +作業に集中できる高さの机
LL ぐんぐん (5歳半から6歳半) +2センチの板 +作業に集中できる高さの机
乳幼児期に使う道具は、子どもの成長にあわせて買い換える必要があるため、使い捨てになりがちです。身体のことを考えれば、ぐんぐん身長が伸びて、座りかたを覚える乳幼児期の椅子は、1年に一度は買い替えたい。でも、そんなことなかなかできませんよね。
プレイス【PREisu】は、ひとつの椅子をメンテナンスしながら次の子どもに引き継いでいく仕組みです。椅子は手元に残りませんが、身につけた正しい座りかたは一生の宝です。
ひとつの椅子がたくさんの子どもたちに「正しい身体の使いかた」という無形の財産を手渡していくことになります。ぜひ、このプレイス【PREisu】のプロジェクトの輪にご協力ください。
プレイス【PREisu】では、木材にこだわって椅子の製作を依頼しています。これは、ひとつの椅子をメンテナンスしながら次の子どもに引き継いでいく仕組みを継続させるためのこだわりでもあります。合板では、傷がついたときに削り直すことができません。プレイス【PREisu】で採用している檜は、軽くて丈夫。子どもたちに触ってほしい、気持ちのいい木材でもあります。
椅子の製作を請け負ってくださるのは、埼玉県飯能市にある株式会社フォレスト西川さん。世に木育という言葉ができる前から、前身の協同組合を経て、国産の木材を使った家具や遊具づくりに取り組んできた会社です。
フォレスト西川さんのホームページはこちら。
また、椅子製作の仕上げ作業は、社会福祉法人幸仁会が運営する知的障害者通所授産施設 川本園の皆さんにお願いしています。木材の加工を得意とする川本園の皆さんの丁寧な作業で、椅子の手触りはスルスルとなめらかです。
知的障害者通所授産施設 川本園さんのホームページはこちら。
プレイス【PREisu】の椅子を使うことが、国産材の活用と、障害者授産施設での仕事の確保につながること。そんな話をご家族でしていただくことも、子どもたちと社会とのつながりを作る大きなきっかけになると思っています。
山賀路子さん
(㈱アンミッコ代表、アンミッコ保育園・春アンミッコ保育園運営、看護師・保育士)
【ご経歴】
小児科の看護師の経験をいかして保育園をたちあげ、認可保育園を2園運営中。看護と保育の視点で、子どもたちの心身ともに健やかな人生の基盤作りを追求しています。
【メッセージ】
私は保育園の子どもたちにとって適切な椅子とはどんなものかと、何年も探していました。保育用品には軽すぎるもの。幅が大きすぎるもの。背もたれが無駄な椅子などピッタリくるものがなく価格はお高いばかり。そこで、当園では大人用の木の丸椅子の脚を切り使用していました。すると姿勢はまあまあですが、丸い形の座面の上でくるくる回ってしまう、足を組んで座る姿、落ちつかない、椅子と机の高さが合わないなどの姿が見られました。そこで中原先生と相談の上、じっくりと子どもたちが座りたくなるような椅子を考えて自分たちでつくる方向性となりました。
現在、飯能で保育用品を制作している会社さんや建築関係の方、中原先生、そしてアンミッコ保育園の子どもたちと職員の協力の下、素晴らしい椅子が出来上がりました。子どもたちは飯能に木の伐採や製材を見学に行き、自分たちの椅子ができあがりその椅子に座るという過程を体験いたしました。まさに木育です。
乳幼児期から学童期に使う椅子と机は子どもたちの心と身体つくりに、とても大切なアイテムと考えます。しかしながら、どんどんと成長するので、そのたびにとり替えることは難しい。そこで、子どもの成長に合わせた椅子を使うことのできるプロジェクトは、何よりも子どもたちへのプレゼントになること間違いなしです。
子どもたちの成長をサポートするためにぜひ、このプロジェクトの利用する子どもたちが増えますようにこころから応援いたします。
山本邦子さん
(動作教育者・アスレチックトレーナー)
【ご経歴】
アメリカの大学でアスレティックトレーナーとして活動後、劇団四季、プロゴルファー宮里藍プロの専属アスレティックトレーナーを務める。「動作教育を通した人間形成のお手伝い」をモットーに、その人にとってより最適で快適な体と心を育てるお手伝いをしています。
【メッセージ】
健康をサポートする現場にいると、小学校低学年の姿勢の乱れ、視力の低下、転倒の頻度が増えていることを実感しています。それに伴い、保護者の方からうちの子は、「まっすぐに座れない」「すぐにもたれかかる」「疲れたを連発する」「歩き方が気になる」という相談も増えています。日常での様子のお話を聞きながら、横にいる子供さんの様子を見ていると、子ども自身の体に問題があるというより、生活の環境の設定の見直しが必要なことが多いのです。椅子の高さ、デジタル端末やテレビ画面との距離や置いてある高さや方向、椅子の材質、椅子の深さ。こういったお話をして改善をしていただくと、子どもの姿勢が変わったり、動きが変わるケースが多々見られます。「落ち着きがない子供、、、」とよく言いますが、その多くが「座っているその椅子を体が快適と感じていないから動き続けているだけ」なのです。私たちは、子どもは大人のミニチュアと思いがちですが、子供の成長と子供の個性に合わせた生活環境の設定がとても重要になります。この子供の成長とともに育っていく椅子が、皆様のご家庭に届き、それに座って生活をした子供たちが、自分の足でしっかりと立ち上がり健康に歩み続ける未来を想像して、とても楽しみにしています。
山口大輔さん
(東京医科歯科大学スポーツサイエンスセンター 副センター長)
【ご経歴】
NBAサンアントニオ・スパーズのアスレティックトレーナーとして7年勤務し、
2014年の優勝に貢献。日本帰国後はアスリートサポートの傍らPLAYxMOVEを
立ち上げ「うごくをたのしむ、できないをできるに」をテーマに様々な年代の学生、
子どもたちの指導を進める。
【メッセージ】
「水の上に板を置いてその上に立つのと、地面に板を置いてその上に立つのではどちらが楽だろう?」答えはもちろん地面に板を置く方で、椅子に座る時もその原理はおなじ。ピタッとおしりがフィットして、足が地面をとらえられると身体はリラックスでき、机に向かうどんな作業においてもストレスは減る。子どもたちのストレスが減れば、大人もしあわせ。心身の発達が急激な子どもたちにとって日々の過ごし方はその後の成長に大きく影響を与えます。だからこそ日常で使用する道具の選択は重要!子どもの成長に合わせて家具を交換できちゃう仕組みがあるのなら、そんな良いことはないですよね〜。子どもにも、大人にも、そして環境にもやさしい家具。みんなが幸せになれるっていい!
井上かな映さん
(BOC公認アスレティックトレーナー(米国準医療資格)、ピラティス指導者)
【ご経歴】
株式会社トーチ代表取締役、東京都世田谷区下北沢にてピラティス&パーソナルトレーニングスタジオを経営。産前産後の女性を中心に運動指導を行う。働く女性のヘルスリテラシーを高める企業研修なども務める。1児の母(男児)。
【メッセージ】
息子やお客様のお子さんを観察しているとき、日々気にかけているのは、関節の動きと座り方です。特に、子供の発育発達において「自然と、きちんと座れる」のはとても大切だと考えています。子供がずっと座っていられないのは、実はごく自然なこと。なぜなら、彼らは「動くこと」「遊ぶこと」が仕事だからです。それでも、ご飯を食べる時だけは、きちんと座っていてほしい!と思いますよね。なので、成長に合わせた椅子を使うことは、良い姿勢が自然に取れて、落ち着いて座れるだけでなく、絵を書いたり工作をしたり、勉強したりするときにも集中できる、とても大切な環境づくりだなと思いました。子どもたちにとっての最適な環境づくりを椅子選びから始めてほしいと思います。
子どもの身体はとっても素直です。与えられた環境に適応しながら、ぐんぐん成長していきます。子どもの姿勢が悪くなる要因は、理学療法士からみると、第一には身体を動かす機会の不足が問題だと思いますが、その次に、椅子やテーブル、靴などの日常生活用品のフィッティングの悪さが気になります。
日本では、大人も、自分の身体のサイズにピッタリの椅子を使っている人が少ないのが現状ですから、「身体に合う椅子」のイメージも難しいかもしれません。けれども、座る、という動作も実は運動のひとつなので、例えば自転車で「足が地面につく」ことを安全基準とするように、日々生活の中で使う椅子にも、ちょうどいいサイズというものがあるのです。
身体に合う道具を使うと、作業が楽になりますし、長つ続けることも楽になります。
今回のプロジェクトをきっかけに、子どもたちから、「身体に合った椅子を使う心地よさ」を知ってもらいたいと思います。そうすれば、大人になって家具を選ぶときにも、自分の身体に合うかどうか、という視点を持って選ぶことができるでしょう。そのことが、肩こりや腰痛の要因ををひとつ解消することにもつながります。
子どもたちの身体を守る椅子の製作と普及に、ご協力をお願いいたします!
一般社団法人sodatsu-coは、身体機能と生活支援のプロフェッショナルである理学療法士が、おとなとあかちゃんの身体・発達・生活・こころを支えることを目的に立ち上げた法人です。
療育を専門とする理学療法士と、運動科学を専門とする理学療法士が協力して運営しています。一般の親子向けには、子どもの育ちに関するインスタグラムでの情報発信や、集団・個別のオンライン相談会を開催しています。また、子育て支援に関わる専門職のための講座や情報交換の場として、勉強会も開催しています。
インスタグラムでの発信 https://www.instagram.com/sodatsu_co/
ホームページはこちら https://www.sodatsu-co.org/
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