おかげさまで、6月7日、目標金額を達成することができました。
あたたかいご支援や応援メッセージもいただき、心より感謝申し上げます。

ここからネクストゴール200万円に挑戦したいと思います。

ネクストゴールで集まった、資金の使い道について
新キートスカーテンの購入 24万円
ガス台の購入(IHをガスに) 16万円
引越しの粗大ごみ処分費 7万円
ルームクリーニング費用 4万6千円
ピアノ運搬費(旧キートスから新キートスへ) 5万円
合計 56万円

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。



はじめまして。
NPO法人「青少年の居場所Kiitos(キートス)」代表の白旗眞生 です。
キートスは中学生から20代までだれでも利用できる居場所です。
さまざまな家庭環境で育ち、生きづらさを抱えた子ども・若者たちが安心できる居場所として、支援を続けていきたいと思います。


キートスを設立した理由

代表の白旗は、調布市にある中高生対象の児童館で相談員をしていました。そこには家庭にさまざまな事情を抱えながら、家や学校に居場所を見つけられない子どもたちが来ていました。しかし、児童館に来られるのは法律上18歳までです。その年齢を過ぎると公的支援の対象外となってしまうため、「この子たちは次の日からどこへいくんだろう」と疑問を抱えながら2年間勤めました。その後、18歳以上の若者が安心して過ごせる居場所が必要だと感じ、2010年7月にNPO法人青少年の居場所kiitosを設立しました。
現在300人以上の子ども・若者が利用登録をしています。また、1日に約20人が利用しています。

見えてきた課題と新事業

キートスを設立し、今年で14年目を迎えます。機能不全家族で育った子ども・若者たちが疲れた羽を休めて再び飛び立てる場所でありたいという思いで支援を続けてきました。近年はインターネットで「中学生から20代までならだれでも利用できる場所」と書いてあるのを見て、20代や30代の若者が居場所を求め、たどりつくことが増えています。しかし、10代の子どもが多い空間に馴染めず、キートスに来ることができなくなってしまったり、設立当初に出会った子どもは20代になり、「いまだにキートスの支援を受けて良いのか」と悩み、苦しんでいます。

そういった若者たちにキートスでできなかった新たな支援ができるように、2023年7月に障害福祉サービス事業「生活訓練事業所Porta(ポルタ)」を立ち上げることにいたしました。
キートスとポルタは事業内容が異なるため併設ができません。そのために、現在のキートスの拠点をポルタの活動場所とし、キートスを新拠点へ引っ越すことになりました。
その引っ越しにかかった費用を今回のクラウドファンディングでご支援いただきたいと思っています。(5月1日より新拠点で活動しています。)



「ただいま」と言って帰ってきたら、「おかえり」の声が響き合う、家庭サイズの居場所であり続けたい。子どもたちはみんなで話をしたり、漫画を読んだり、ゲームをしたり、のんびり横になったり、それぞれ家のように過ごしています。

子どもたちから見たキートス

みんなが思い思いのメッセージを書く「止まり木ノート」より

週5日、昼食と夕食を無償で提供しています。食事は栄養面だけでなく、みんなで食事をしながら話をすることで、心を開くきっかけになります。

キートスに来る子どもたちは、一人で食事をしていたり、家族がいても会話がなかったり、「孤食」を経験しています。みんなで食卓を囲みながらボランティアの方々がつくるあたたかいごはんをいただきます。調理ボランティア同士でその日の献立や食べた人数を共有し、バランスを考えて食事を作っています。

個々の学力・目標にあわせたマンツーマンの学習。科目も希望に合わせてボランティアの講師が対応します。中学のテスト、大学受験、高校卒業認定試験など目的はさまざまです。

Uさんの場合
Uさんは特別支援学校高等部を卒業後、障害者枠で就労をしました。Uさんには夢があり、そのためには高校卒業資格を取りたいと考えていました。周囲に相談をしても無謀と言われましたが、Uさんは高校卒業認定試験を受けたいと白旗に相談し、学習支援を利用。数教科を受験、合格しました。その後、就労しながら通信制高校に入学、レポート対策のために学習支援利用を続けています。

子どもたちの生い立ちについて受け止め、寄り添う。日常の困りごとや不安、気になることなど気軽に相談ができます。

毎週水曜日・隔週月曜日の夕食後から専門の相談員によりカウンセリングを行っています。代表の白旗は24時間体制で若者からの電話にいつでも対応できるように、携帯電話を所持しています。

深夜に電話がかかってくることもあります。キートスにくる若者たちと信頼関係をつくろうと思ったら、丸ごと抱える覚悟がないとできません。家でも学校でも、事情があって大人と信頼関係が築けていない子が多いため、どうせ大人はという不信感が最初にきてしまうのです。しかし、大人が裏切らずに誠意をもって関わり続けていれば、必ず子どもは気づいてくれます。一人でも二人でも世の中に信用して良いと思える大人がいて、自分のことを受け止めてくれることが、生きる力になっていくのだと思います。


小学生から来ている子が高校を卒業しました。家だと捨てられてしまうという卒業アルバムを預かっています。

~あなただけの誕生日~

7歳になったといった高校生の女の子。キートスで初めて誕生日をお祝いしてもらって今年で7回目。

キートスに来る子ども・若者たちの事例

Aさんの場合

現在30歳になったAさんと初めて会ったのは高校生の時。乳児院で育ち、3歳で児童養護施設に。里親が決まってやっと家族になれると期待をしていました。しかし、里親からの虐待を受け児童養護施設に返されることを繰り返し、大人への信頼を失い、周囲に対して攻撃するようになり、自身は生きる希望もなく自殺未遂を図ってしまいました。その後、児童養護施設からは危険な子どもとして扱われていました。代表の白旗は、そんなAさんに対して「信じて見守る」ということを続けてきました。数年前、Aさんと2人で話をしているとき「自分が自死を図ったときに白旗さんがそばにいてくれたことが心の動き、死ぬのをやめようと思った」と言ってくれました。現在は連絡をしあうことはなくなりましたが、Aさんがいつでも帰ってこれる家として待ち続けています。

Bさんの場合

現在25歳になったBさんがキートスに来たのは中学1年生の頃、地域の支援員に連れてこられたのがきっかけでした。親から人格・生活すべてを(経済的なことも含めて)管理という、虐待を受けながら生活をしていました。キートスがBさんの成長を見守り続けて10年、やっと親から離れることを決意。生活保護の申請をサポートし、生活保護を受給しましたが、結果はほとんど外出ができず、家で引きこもるように生活をしています。Bさんは今キートスに来るだけでも緊張して手が震えるし汗が止まらないと言っています。では、なぜBさんは家を出たのにも関わらず、引きこもることになってしまったのでしょうか。それは機能不全家庭で育っていたからです。親から毎日罵倒され、生活を管理されていたBさんにとって、社会の中で生きるということは最も自分に遠い存在になっているのです。

Cさんの場合

現在19歳になったCさんは都立高校を卒業後、社会人として働いています。キートスに来たのは中学2年生のころ、母子家庭で2人の姉と4人で暮らしていました。母親は愛情をもらって育っていなかったためか、自分がしてもらいたかった愛情を子どもに与えていたのかもしれません。しかし、その愛情は理想の子ども像を子どもに求めることになり、理想通りにいかないと癇癪を起こすようになっていきました。家にはいつも争いごとがあり、誰も片づけない家には足の踏み場がなく、十分な食事をとることもできなかったことから、Cさんは学校に行く気力がなくなり、不登校になりました。その一方、学校の担任に家庭の状況を相談した結果、地域の支援員に連れられ、キートスに来ることになりました。母親に対して自分本位で動いている姿にもう少し子どものことを考えてほしかったと不満と怒りを持ちながら我慢するしかなかったと述懐していました。今は、「振り返るといろんな人に支えてもらった。ちょっと恥ずかしいけど、特に白旗さんには感謝している。」と話しています。


10代から利用している若者の中には「たくさん支えてもらったのに何もできていない、それなのにキートスを利用していいのか」と苦しみながら、人との関わりが希薄になってしまっている場合もあります。
また、20代や30代の若者たちが、やっとの思いでキートスを見つけてくれたことは奇跡に近いと感じています。
彼らのためにもう少し間口を広げ、「自分も生きていて良いんだ」と自己肯定し、少しでも社会とつながっていける支援をしたいと思うようになりました。

そこで、2023年7月に障害福祉サービス事業「生活訓練事業所Porta(ポルタ)」を立ち上げることといたしました。

「生活訓練事業所」とは、自立して日常生活を送ることができるよう、訓練・支援を行う場所です。施設の名称である「Porta」(ポルタ)は、イタリア語で「扉」という意味です。将来への新しい扉を開いてほしいという思いを込めて子どもたちと一緒に考えました。

「障害福祉サービス事業」がたくさんある中で、ポルタを立ち上げようと思った理由

ポルタは、機能不全家族で育ったため、子どもとして生きることができなかった若者たちを支援の対象にしています。親の不仲や虐待、子どものときから家族の面倒を見たり、管理されながら過ごすと、生きていて良かったと感じることはできません。当然、自分で決断することや自信を持つこと、自立した生活をすることは難しいと考えます。一番大事に育てられなければいけなかった時期に、子どもたちは私たちが想像する以上に傷つき、つらい経験を強いられていたからです。

既存の「生活訓練事業所」では事業所がつくっているプログラムのなかから自分に合ったプログラムを選ぶことが多いようですが、ポルタでは、個別面談等で何が得意で何が苦手か、どんなことに困っているかを話し合い、それぞれの若者たちが生きていくために必要なことを考え、自分のプログラムを作ります。生活訓練をしてみて彼らがどんな風に変わっていくかを見ながら、日常生活での成功体験を経験してもらいたいと思っています。現在、ポルタを立ち上げるにあたり、キートスに来ている子のなかで、ポルタで生活訓練をしてほしい子どもたちに聞き取りを行っています。


初期費用:126万円(礼金 約23万円、敷金 42万円、家賃2ヶ月分 約38万円、手数料 約23万円)
引っ越し費用の一部:4万円
クラウドファンディング宣伝費:7万円(切手代、コピー用紙代、封筒代)
手数料:14.9万円 (9%+税)


4月12日  青少年の居場所Kiitos新物件契約
4月中旬~  引っ越し開始
4月30日  引っ越し完了
5月 1日  Kiitos新拠点での活動開始
6月30日  クラウドファンディング終了
7月 1日  生活訓練事業所Porta開始(予定)
7月中旬~  リターン発送

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


~NPO法人「青少年の居場所Kiitos(キートス)」~
さまざまな事情を抱えた子どもたちが安心して過ごせる家のような居場所です。10代から20代までだれでも無料で利用できます。

支援内容:居場所支援/食事支援(昼食・夕食)/学習支援/相談支援
新住所:東京都調布市佐須町4-2-18
開室時間:11:00〜(月・火・水・木・土)
休室日:日曜、金曜、第3月曜
メディア掲載:TBS「報道特集」(youtubeで配信中)       
       東京新聞「子ども若者支援のあり方って?」(youtubeで配信中)
書籍:羽をやすめるとまり木で

~障害者福祉サービス事業「生活訓練事業所Porta(ポルタ)」~
2023年7月に活動を開始する予定です。生活能力の維持・向上などの支援が必要な障害のある子が対象です。子どもたち一人ずつに聞き取りをし、それぞれに合った支援を行います。

支援内容:生活訓練(生活リズムを整える、洗濯や掃除など家事をできるようにする、就労支援など)
住所:東京都調布市菊野台1-52-4 三髙家ビル2-C

キートスの活動は、みなさまのご支援・ご協力によって運営されています。
補助金は全体の約12%、その他すべてが支援してくださる方々の金銭的な寄付や物品の寄付で成り立っています。
また、多くのボランティアの方々の支えがあります。

今回、キートスの活動をもっと広く多くの方に知ってもらいたいと思い、クラウドファンディングを実施することを決めました。このクラウドファンディングについて周りの方々へ輪を広げていただけますと幸いです。

これからもキートスとポルタは、ともに子ども・若者たちを見守り、自立への一歩を手助けしていきたいと思います。
あたたかいご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。


NPO法人青少年の居場所kiitosは非営利法人ですが、このクラウドファンディングを支援することで、支援者が税制優遇を受けることはありません。

  • 2023/07/05 15:43

    こんにちは。キートスボランティアのYです。キートスのクラウドファンディングは、6月30日に終了しました。110名の方々にご支援をいただき、無事にネクストゴールまで達成し、210万500円という多額のご寄付をいただきました。そこで、いただいたご寄付について、以下のとおり資金使途の報告をさせていた...

  • 2023/06/30 16:20

    キートスボランティアのYです。このプロジェクトは本日最終日、残り数時間となりました。連日の投稿となりますが、この場でお礼のご挨拶をさせていただきます。キートスの引っ越しから2ヶ月ほどが経ち、みんな新しい場所にも慣れてきました。また、ポルタも事業開始にむけて、準備が進んでいます。はじめてのクラウ...

  • 2023/06/29 22:12

    キートスボランティアのYです。昨日、おかげさまでなんと、ネクストゴール200万円を達成いたしました。ご支援いただいたみなさま、本当にありがとうございます。いただいた資金については、既に引越し費用の補填や新キートスの備品購入などに使用させていただいていますが、そのことについては後日あらためてお知...

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