延寿寺は奈良時代の天平勝宝749年聖武天皇開基、僧行基開山による天台宗の寺院でしたが、安土桃山時代に織田信長の兵火により消失してしまいました。江戸時代の明暦3年(1657年)に永源寺より拙心正千和尚を迎え再興された臨済宗のお寺です。
▲ 本堂(昭和8年改築・本尊は観世音菩薩)
延寿寺は荒神山の南麓にあり、山門をくぐると閑静な林のなか、苔むした石段が続きます。訪れる人は、「境内の葦葺きの鐘楼が印象的だった。春はしだれ桜、秋は紅葉、その美しさは誰にも教えたくない」と思わせるという。また、年間を通じて色々な花々が訪れる人を楽しませてくれます。
近年では次第に、お寺へ来られる人が増えてきました。花の写真を撮ったり、しだれ桜や紅葉をながめたり、本堂の縁側でおしゃべりをしたりとか。日頃の慌ただしい生活を忘れて、時のゆったりと流れる自然に囲まれた静かな山寺で心の癒しをされる方が増えてきました。今後も、この山寺が人々に愛され続け、多くの方々によって支えられるようになることを願ってやみません。
延寿寺のホームページ
延寿寺 - 臨済宗永源寺派 延寿寺 (jimdofree.com)
延寿寺(滋賀県彦根市稲里町)
鐘楼屋根の一刻も早い葺き替えが必要です
瓦屋根と違い、天然の素材をそのまま使用した葦拭き屋根は、定期的な手入れが必要です。屋根の全体を葺き替える大がかりな修繕や、差し茅といって、屋根の痛んだ部分を取り除いて新しい葦葺いていく修繕方法があります。通常、差し茅は20年に1度くらいの頻度でおこなわれています。
現在の鐘楼の屋根は20年前に葺き替えたもので、屋根が苔むし、葦の間から木が生えてきてしまっている状態で、このまま放置すると雨漏りの恐れもあります。
▲ 苔むし若木が生えてきている
▲ 葦が抜け落ちてしまってくぼんでいる
そこで、檀家総会で話し合い修理をすることになりました。話し合いの中で、この際、瓦屋根やトタン屋根に変えてはどうかとの意見がありましたが、昔ながらの古い建物を継承し伝統文化を守ることは、大変意義深いことであると考え、今までのように葦拭き屋根を残すこととなりました。
しかし、課題となるのは、その費用です。これまで葺き替えに必要な費用は、檀家さんや地域の人々のご協力によって賄ってきました。しかし、少ない檀家や高齢化・過疎化が進んでいる地域だけではなかなか費用を捻出するのが困難な状況です。また、加えて近年は茅葺き職人の数も減り、工事費用そのものも高騰している状況です。
このことから、多くの皆さま方のお力添えを願うものです。
延寿寺境内では1年を通して四季折々の花が咲き、散策する人の目を楽しませています。また、モミジと葦拭き屋根の鐘楼とのコラボレーションを写真のおさめる人も数多く訪れます。今回このように広く情報発信することで、多くの方に延寿寺を知っていただくきっかけにもなればと思っています。
人里離れた癒しの空間で歴史を感じ、自然を五感で感じられる場所を、これからも大事に護っていきたいと思います。そして、地域の方々をはじめ、多くの方においでいただき、日本の原風景を楽しんでいただけるよう頑張っていきたいと思います。
▲ 本堂の縁側で自然を眺めながらくつろぐ人々
かつて、葦はあらゆる生活の場で利用されていて、琵琶湖周辺の葦は毎年刈り取られていました。葦原は、湖国の原風景であり、魚や鳥たちを育み、琵琶湖の環境保全に大きな役割を果たしてきました。近年、私たちの生活様式が変化するにつれて、葦の利用が減り、人々のヨシに対する関心も薄れてきました。そして、日本の伝統文化である葦葺き屋根が瓦屋根などにかわり、職人や材料の不足などで継承の危機に立たされています。今こそ、この伝統文化を守り、伝統技術の継承と琵琶湖の環境を守るためにも、葦拭き屋根の継続をしていかなければなりません。
歴史ある延寿寺を未来に繋ぐため、皆様の暖かいご支援をいただければ幸せです。
延寿寺のある荒神山は、湖東平野の琵琶湖岸にあり、古代から神仏の山として信仰され、また自然の恵みをもたらす山として周辺地域の人々に欠かせない山でした。
▲ 荒神山遠望
山頂には国指定史跡の前方後円墳荒神山古墳があり、山中には随所に横穴式古墳群があります。周辺地域には弥生時代から古墳時代の大規模な集落跡である稲部遺跡があり、豊かな田園環境、里山、自然、歴史遺跡に恵まれている地域です。
▲ 荒神山横穴古墳からの出土品
荒神山は、標高284mの登りやすい山で、たくさんの人が健康維持という形で毎日登っておられ、朝早くからにぎやかな声が響いています。
少子高齢化と過疎化が進む地元の町おこしになればと春(4月)のしだれ桜や秋(11月)の紅葉ライトアップを行って地域の人々に公開してきました。また、お寺は地域のコミュニティの中心となり、人の集いの場にしていかなければならないと考え、音楽会・落語会・お茶会なども開催して、多くの人たちが気軽に来ていただける取り組みを行ってきました。
▲ 紅葉のライトアップ(11月下旬)
京都などの観光地と違い、訪れる人も少なく隠れた山寺の紅葉は圧巻で、苔むした葦ぶきの鐘楼前のモミジは色とりどりですばらしく、京都の観光名所に引けを取らないとの評判です。
大晦日には「除夜の鐘一日つき放題」として、子どもたちや遠望の人にも来ていただける工夫をしています。その様子は、【楽しいお寺】彦根市 延寿禅寺 アミンチュ公式チャンネル で紹介されています。
これからも地域のコミュニティの場であり、人々の心のいやしの場にしていきていと思います。
「五老井の森」
「卯の花に 芦毛の馬の 夜明哉」彦根の生んだ俳人、蕉門十哲の第一人者「森川許六」が、松尾芭蕉と別れ、卯の花の咲くこの頃、その花の白さにも似て、馬の脚毛の白さもぼんやり、早い夜明けに、「さあ、これから彦根に戻ろう・・・」と出立に際し勢い込んだ句であるといいます。 その句が書かれた許六の直筆が見つかり、平成20年(2008)6月に山門横に句碑が建立されました。俳句を愛する人々のよりどころになればと思います。
柳田聖山(T11.1.19~H18.11.8)
柳田聖山氏は延寿寺の出身で、日本の中国禅宗史研究の第一人者。臨済学院専門学校(現在の花園大学)、大谷大学、京都大学に学び、久松真一に師事してFAS禅運動に共鳴。花園大教授をへて、昭和51年京大人文科学研究所教授となり、60年所長。のち中部大教授、花園大国際禅学研究所長をつとめる。中国禅宗史、禅文学が専門。平成2年中国の峨眉山に良寛の詩碑を建立された。 境内には墓所や聖山氏とご縁のあった京都在住の梶川正生氏が所蔵されていた聖山氏の事積・書跡・著作・資料等の文物を寄贈されたものと、先住職大用和尚の俳画や著作物、仏像彫刻などが展示されている『騰々文居』があります。
【資金の使い道】
今回の修復にかかる費用は、約400万円です。鐘楼がある場所はクレーン車等の重機が入れない場所であり、足場等の資材も人の手によって運ばなければなりません。
また、最低限の修復として目に見える外側部分を美装化しますが、本来であれば内部の修復を実現したいところです。
これらの内容を実現するためには檀家の皆さんだけの力では難しく、広く皆様からのご支援をいただけないかとこの度のクラウドファンディングに挑戦している次第です。
クラウドファンディングの資金使途
目標金額:200万円
資金使途:葦葺き屋根の修理費、返礼品の製作費・発送費、CAMPFIRE手数料
【スケジュール】
9月 クラウドファンディング終了後、葦葺き屋根の修理・リターン返礼品作成の開始
10月 返礼品の製作
11月 葦葺き屋根の修理完了、返礼品のお渡し開始
この度は、延寿寺のクラウドファンディングに興味を持ってくださり誠にありがとうございます。心から感謝を申し上げます。
地域のコミュニティの場として、人々の心のいやしの場として定着してきた延寿寺。
檀家はもちろんのこと、地域のみなさんからも『何とか葦拭き屋根の鐘楼を残してほしい』という声をいただいています。
子どもから高齢者まで誰もが来ることができる山のお寺をこれからも引き継いでいってほしい、そんな願いから葺き替えすることを決めました。
私も、延寿寺の住職として、これまで懸命に護寺に努めてまいりました。地域の人々によって守られて来ました延寿寺を何としてでも後世に残していかなくてはならない重要な財産です。
きれいに生まれ変わった葦拭き屋根の鐘楼のある延寿寺に、地域のみなさん、そして支援をいただいたみなさんに来ていただける日を、心からお待ちしています。
この機会にどうか温かい心で、ご理解ご協力を賜ります事をお願い申し上げます。ご支援をどうぞよろしくお願いします。
永明山延寿寺 住職 横井元昌
彦根市議会議員 奥野嘉己
琵琶湖の湖畔、湖東地域、彦根市南部に広がる稲作田園地帯に、荒神山が穏やかにたたずんでいます。
そのふもとには、宇曽川が流れ、琵琶湖の内湖である曽根沼があり、山頂部には、県内2番目の大きさの荒神山古墳や、井伊家の加護をうけていた荒神山神社がおわします。
山頂から西に目を転ずれば、琵琶湖と湖西の山並みが目に入り、北の東屋からは伊吹山、北近江の山々から、霊仙山、鍋尻山,藤原岳の鈴鹿の峰々のつながりも。
そしてふもとには、平流の荘園からの歴史をもつ古くからの人々の生活の営みが営々と行われています。
そのような穏やかな、これからも大事にしたい地域に、臨済宗永源寺派 延寿寺さんがおられます。
荒神山の山懐に抱かれたお寺で地域の人々の集いと祈りの場であり、季節の多くの山野草が自生し、そして春秋のライトアップや、おりにふれての楽曲演奏会など、これからも大切につなげていただきたい心の拠り所だと感じております。
彦根市議会議員 堀口達也
延寿寺は私が生まれ育った地元にある、臨済宗のお寺です。
春はしだれ桜、秋は紅葉のライトアップを行っておられ、少子高齢化と過疎化が進む地元の町おこしもされており、私も家族で何度もお伺いさせて頂きました。
季節ごとに自然の趣を味わうことができる大変素敵なお寺です。
また、お寺では定期的に同級生が主催する音楽会なども開催されており、若い人からお年寄りまで気軽に立ち寄ることができる、人の集いの場になっています。
今回クラウドファンディングに挑戦される理由は、延寿寺の葦屋根の鐘楼風景を未来の子どもたちに残したい!との想いだそうです。
後世に残していけるよう、皆さん一人一人のお力をぜひお貸しいただけると幸いです。
延寿寺檀家総代 山田善久
延寿寺は、奈良の大仏様を建てられた聖武天皇によって建てられた歴史の古いお寺と聞いています。古木の繁る広い境内は、創建当時の大きなお寺であったことをうかがわせます。織田信長の兵火にあい、お堂がことごとく消亡してしまいましたが、山麓の人たちによって江戸時代に再建されました。その後も、私たちの先祖によって守られ続けて来ました。今度は、私たちが未来の子どもたちに残していく番なのです。
そこでこの度、クラウドファンディングにて広くご支援を呼びかける決意をいたしました。皆さまに安心してお参りいただけるよう、歴史あるお寺をより良い姿で後世に受け継いでいけるよう、あたたかいご支援を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。
OSHO社会保険労務士事務所 横井良典
皆さまはじめまして。OSHO社会保険労務士事務所の横井と申します。
私は延寿寺に生まれ、今は社会保険労務士、人事として働いています。
この度、私が生まれ育った延寿寺のクラウドファンディングにぜひご支援を頂きたくコメントをさせていただきます。
私は延寿寺に生まれ、鐘堂のある自然の中で育ちました。延寿寺には色々な珍しい花々があり、季節を楽しむことができます。これは先代の住職がこつこつと植えて育ててきたものです。また当代の住職はライトアップを始め、またSNSでの発信をしており、訪れる方も増えてきました。
こうして田舎の小さな山寺ですが、檀家の皆さまと住職の努力によりその姿が残されています。
この自然と歴史ある鐘堂を次世代に残すためにぜひ皆さまのご支援を頂けたら幸いです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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