はじめまして、ジャパンアグリという会社で代表をつとめる、

牧野言(まきの・ことお)と申します。

ソーラーシェアリングのもと、美味しいブルーベリーを育てるために、

ぜひ皆さんのお力を貸していただきたいと思い、このプロジェクトに取り組んでいます。

ソーラーシェアリングとは、

畑に太陽の光で発電するソーラーパネルを設置して、その下で作物を育てるものです。

ソーラーパネルで発電しながらあわせて農業を営むことで、

土地を有効に活用し、収益性を高めることが期待できます。

もともと建築や飲食関係の仕事をしていて、農業には全くかかわりのなかった私。

農業はお金が稼げるようになるまで時間がかかるので、新しく始めるのは大変だといわれます。

ソーラーシェアリングは、

私のようにイチから農業を始める人間でも、入りやすい仕組みだと思っています。

現在、ソーラーパネルの設置をなんとか終え、

このパネルの下でおいしいブルーベリーを育てるために奔走中です。

何卒、よろしくお願いいたします。

本プロジェクトは、ソーラーパネルのもと、ポット養液栽培のブルーベリーを育て、

おいしい実を収穫することを目指しています。

あわせて、プロジェクトを通じてソーラーシェアリングについて知っていただきたいと思っています。

ソーラーシェアリングを活用することで、

僕のように全く別の業種から転職し就農した人間でも、

おいしい作物をみなさんにお届けすることができるということをお伝えし、

そして、新たに農業に興味を持ちやってみたいと思う人を少しでも増やせれば最高です!!

ポット養液栽培というのは、大きな漬物だるぐらいの大きさの鉢を使って、作物を育てるやり方です。

肥料はなんと、コンピュータ制御で自動で供給!

肥料成分の入った液体を作り置きしておけば、決まった時間にポットの中のブルーベリーに供給してくれる仕組みです。

私のように一人でやっている農家にとっては、とっても助かるシステムです。

ブルーベリーの良い点は、比較的栽培方法が確立していて、

私のような新しく農業の仕事を始めた人間でも作りやすいことです。

それから、加工品としても人気があるため、形が悪いものでもジャムなどにして、無駄なく使うことができるのです。

そもそも私がなぜ農業を始めたか、ご紹介させてください。

きっかけは2011年3月に起きた東日本大震災です。

大学卒業後、私は建築関係の会社に就職しました。

しかしその会社が倒産してしまったため、飲食業界に転職。

いくつか店を変えたりしながら仕事をしていたものの、なんとなく自分の仕事に満足できない日々をすごしていました。

このままずっと会社で働いていくことに漠然とした疑問を感じた私は、1回仕事をやめて考えてみようと退職。

そして、ちょうどフリーになったときに、東日本大震災が発生しました。

時間があった私は被災地へ行き、数カ月間、ボランティアをしていました。

そして支援物資を配るなどいろいろなお手伝いをする中で、多くの被災地の方々と会ってお話する機会がありました。

衝撃を受けたのが、農業や漁業など、一次産業で働く人々のたくましさです。

あれだけの大きな被害を受けながら、その方たちは、

行政や周囲からの支援をただ待つのではなく、自分たちでできることを探して必死に活動していました。

そんな姿を見て、僕は、そのいきいきとした強さに感銘を受けたんです。

何かが起きても、自分の力で生きていくたくましさ、強さにひかれて、

私自身もあんな風に自分の足でたって生き抜く力を身につけたいーーーそう感じるようになりました。

そして被災地から帰って来て、ボランティア関連で知り合った人から過疎地活性化のための農作業の仕事を紹介されました。

自分にとって、初めての農業体験です。

実際にやってみると、農業の世界は自分にとって知らないことだらけで、感動の連続でした。

大豆から芽が出て、花が咲き、実がなります。

それを枝豆として収穫する段階があるのですが、そのまま採らずに放っておくと、だんだん緑から茶に変色していきます。

そして、乾燥するとそのうちさやがパカッと割れて、

パチンパチンと音をたててまるで生きているみたいに、豆が弾け飛んでくるんです。

そんなささいなことに驚きや楽しさがあり、作物が出来ていく過程をみられる仕事はいいものだなと改めて感じました。

改めて農業という仕事に魅力を感じた私は、石川県金沢市がやっていた新規就農者を増やすプロジェクトに参加し、

2年間、農業について学びました。

そしてその後、畑を借り、農家としてのスタートをきりました。

最初は農業だけでは生活ができず、アルバイトをしながらほそぼそとやっていたのですが、

どうしてもアルバイトを掛け持ちしながらだと、畑に関わる時間が短くなってしまいます。

そんな時に、とある空いた土地を有効活用するため、

ソーラーシェアリングに携わってくれる農家を探していた知り合いが、私に声をかけてきました。

ソーラーシェアリングの話しを聞いて、新しい農業のひとつの形として、新鮮さと面白さを感じました。

一般的なソーラーシェアリングでは、農地に太陽光パネルを置くことで、

売電利益を出しながら畑もできるという形が多いと思います。

しかし今回はそうではなく、売電の権利を先に売却し、

それを初期費用として、新規就農者が農業を始めやすくするというものです。

新たに農業を始めても、利益を出せるようになるまでは時間がかかるということを、私も痛感していました。

その最初の2、3年を乗り切り、初期の経済的な不安を解消するという仕組みに興味を持ちました。

それから、ソーラーパネルの下に日影ができることで、真夏の農作業の大変さを軽減できるというのも魅力です。

ある企業が主体となってこの仕組みのソーラーシェアリングを増やしており、

私はその子会社という形で参加することになりました。

紹介された土地は、もともと、とあるご夫婦がぶどう畑をやっていた場所だそうです。

ご主人の病気で続けられなくなり、

持て余していた広い土地をこのソーラーシェアリングで有効活用したいということでした。

いざ土地に行ってみると、ちょっと驚くほどの荒れ具合でした(笑)。

松の木がそこかしこに生えていて、これは本当に畑だったのか……?と思ったのを覚えています。

人を募集して、一緒にチェーンソーで木を切って片付け、広い土地をなんとか自分たちで整理しました。

しかし、整地が終わっても、すぐにソーラパネルを設置できるわけではありません。

このあと、ソーラーシェアリング開始にあたって最大のハードル、「農地転用」が待っていました。

「農地転用」とは、ざっくり言うと、農業用の土地を、農業以外のことに使うこと。

農地を勝手にほかの用途で使うことは法律で認められておらず、

パネルを設置するためには、許可を得なければなりません。

これが本っっっっっっっ当に大変でした。

もちろん書類作成や申請手続きは行政書士と司法書士の方にお願いして入ってもらったのですが、

それでも何度も修正が入り、

直接の窓口である市町村でOKをいただいた後に県からNGが出たり、あれが足りないこれが足りないとたくさんの資料を用意したり……。

最終的に積みあがった申請書類の分厚さがものすごいことになっていました。

本当に本当に、農地転用は大変でした。

会社設立から足掛け3年。やっとやっとここまで来ました。

現在は無事に農地転用の許可が出て、ソーラーパネルも設置が完了しました。

しかし肝心のブルーベリーは、まだ何も収穫できておりません。

ご支援いただいた資金は、ブルーベリー苗木代とリターンの費用に充てさせていただきたいと思っています。

2023年8月31日 クラウドファンディング終了

2023年9月中旬 リターン発送

2024年7月予定 第1回ブルーベリー収穫

植えた苗が大きくなり、花が咲き、実をつけ、そして実った作物を美味しくいただく。

その過程の一つひとつに言葉にできない素晴らしさと魅力を感じ、私は農業の世界に飛び込みました。

しかし、農業をイチから始めるというのは本当に大変です。

農業の世界は跡継ぎや担い手がおらず、慢性的な人手不足という問題を抱えています。

にも関わらず、せっかく新たに農業を始めたいと思う人がいても、

その人たちがなかなか一歩を踏み出せない厳しい現実があるのです。

農家としては駆け出しの私ですが、

今回のソーラーシェアリングとポット養液栽培の組み合わせは、

私のような新規就農者が必ずぶつかる、

労働力不足と資金繰りという大きな課題に対するひとつの希望でもあると思っています。

ぜひ、このプロジェクトを成功させて、みなさんに美味しいブルーベリーをお届けしたいと思っています。

ご支援、どうぞよろしくお願いいたします。

※お名前/画像等を掲載することについての許可は得ております。

  • 2023/08/25 07:14

    石川県では熱中症アラートが発表され猛暑日が続きますが、早朝に自動潅水され、すくすくと生長しています。

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