みなさん、こんにちは。華道家の前野博紀(マエノヒロキ)です。この度は、数あるプロジェクトの中から、私たちのプロジェクトに目をとめてくださりありがとうございます。以下、やや長くなりますが、最後までお付き合いいただけましたら、幸いです。

花との出会いは29歳。上京からしばらくして突然父がこの世を去った時期、自分の人生を思い悩んでいた頃でした。「人生において、真に自分の情熱を傾けられる仕事と出会うことは難しい。だから、何事も一拍おいて、しっかり未来を見据えて、立ち止まってよく考えるべきだ。そして、挑戦するがいい。」と生前中父はよく語っていました。その言葉は私の心を揺さぶり、何が本当に大切なことなのか、どのような未来を追求すべきなのかを考えるキッカケになりました。

そんなとき、働いていた会社に届いた1枚のチラシをみて興味本位で足を運んだのが、いけばなの展覧会でした。それはそれまでのすべて悩みを一掃するかのような、私といけばなとの運命的な出会いの瞬間でした。そこには言葉、年齢、性別、国籍等の背景を越えて、全ての人々に感動を与えている花の情景が、その後の私の人生に深い影響をもたらすこととなるのでした。  

私はいけばなに魅了され、仕事終わりにいけばな教室に足を運び始めます。それまでに花に触れる機会が多かったわけではありませんし、両親がいけばなに縁がある生活を送っていたわけでもありませんでしたが、それ以降の花々との触れ合いが私に新たな可能性を示してくれました。その後、サラリーマンを辞めて花屋でのアルバイトを経験し、華道家事務所での勤務を経て、2006年9月、私は華道家 前野博紀としての独立を果たすこととなりました。

独立後は、都内を中心に大型商業施設やホテルの大型花装飾やそのプロデュースなどを手掛け、いけばなの教室を通じて「花のチカラ」を伝えてきました。

三島大社/天皇御在位記念式典奉納献花

東京ミッドタウン/夏の夜の夢

東京ミッドタウン/桜の森

テレビ報道番組花装飾

コロナウイルスの影響が、私にとっても大きな転機をもたらしました。感染拡大と共に、文化や芸術への関心が後退し、いけばなそのものの存在が薄れていく中で、まさに荒波にさらされているような感じでした。大型作品を得意とする華道家としてのこれまでのスタイルも、コロナ渦中で変革していかなければならない。今、できること、するべきこと、そしてこれから広がる未来の可能性に焦点を当て、芸術活動を見つめ直す必要性を強く感じています。人生も年齢的に折り返し地点、これを機に故郷への恩返しとして、プロジェクトを立ち上げました。花(植物)がもつ心を癒す力を信じ、これからは自分自身の感性を育んでくれた故郷の地から、小さくとも多くの人々に「花のチカラ」を届けたいと願っています。

廃棄野菜をつかった制作風景

闘病生活を支えてきた調味料

また、妻は27歳からこれまでの30年以上、癌という大病を治療する中、食事に特に気をつけながら病いと上手く付き合い生活してきました。その経験を私たちは大切に受け止めています。彼女の闘病経験から得た知識や教訓は、ただ単に病気と向き合うためのノウハウではなく、病気があっても少しでも健やかに人生時間を過ごすことができる「食」との関わりを通じて多くの人々に役立つものだと信じています。彼女は食べ方や調理法を通じて、健康に向き合う方法を見つけることができることを示してくれました。その闘病で培ってきた食に関する知識やレシピを共有し、他の人々と分かち合っていくことが私たちの新たな目標です。若狭小浜は里山里海の食材や伝統的な製造法の調味料の宝庫です。そういった材料を活用しながら、私たちは新たな食の可能性を見つけ、共に未来に向かって歩み始めることを強く決意しています。健康な方も病気を抱える方も、安心して美味しく召し上がっていただけるメニューの提供を考えています。

2024年2月オープンを目標に、先ず、福井県小浜市宮川/加茂地区に花屋×スタジオ×カフェの小さな複合施設/花の甚右エ門として「Flower Studio & Cafe 甚」をつくります。この場所は、心のケアをする「花」と身体をケアする「食」が交わる場所となることを目指しています。都市の慌ただしい日常からひととき離れ、穏やかな自然の中で健康的な食事や交流を楽しむ場所としても、また、地域の人々の癒しのコミュニケーションの場としても、訪れた人々は美しい花の室礼(しつらえ)に囲まれることで心を浄化し、健やかな時間を過ごすことができることを目指します。自然の中に人々の生活が溶け込み、健康で豊かな人生をサポートする今後の拠点としていきたいと考えています。 

 

これまでこの地域の生活を支えてきた農地は、高齢化や後継者不足、鳥獣害の影響などで遊休農地化が進んでいます。これまでの伝統的な農業アプローチだけでは限界があります。私たちは、その課題を花農園への転換等によって解決し、風土を守り、美しい風景を育てていくことを目指しています。同時に、この場所で人々が里山と触れ合い、交流が盛んに行われ、地域の飾りない自然の美しさを再認識し、理解者が増えていくキッカケの場所になることを願っています。

地元の多様な花を少しずつ、そして多くの種類を育て、提供していく予定です。美しい景観を楽しむだけでなく、「持続可能な風景を支える花屋」としての役割も果たせるのではないかと考えています。地域全体が連携し、魅力的な風景を共に築いていく未来に向けて、誠心誠意尽力して参ります。花の甚右エ門「Flower Studio & Cafe 甚 」のオープンに向けて、是非みなさまのお力をお貸しいただけたら幸いです。皆様の温かな応援を心よりお待ちしております。

本プロジェクトで集まった資金は、花の甚右エ門「Flower Studio & Cafe 甚」オープン向け必要な総予算900万円の一部に充てさせていただきます。そのうち700万円は借入します。

予算内訳は、以下の通りです。 

■改装費:500万円

■設備工事費:200万円

■備品購入費:50万円

■その他:50万円

■運転資金:100万円

また、本プロジェクトは2023年12月にプレオープン、2024年2月のオープンを予定しておりますが、やむを得ない事情により開業時期が遅れる可能性がございますこと、何卒ご了承いただけますと幸いです。  

▼2023年9月

・クラウドファンディング開始

▼2023年10月

・クラウドファンディング終了

▼2023年11月

・店舗内装工事開始

▼2023年12月

・店舗内装完成

・店舗プレオープン

▼2023年2月

・店舗グランドオープン


<All-in方式で実施します。>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/02/29 13:59

    FlowerStudio&Café 甚運営担当:前野博紀Jinuemon.flower@gmail.com拝啓 梅花薫る季節となりましたが、皆さまに於かれましては、益々ご健勝の事とお慶び申し上げます。2024年新年早々の能登大地震で被災に会われた方々の少しでも早い日常のご回復を心よりお祈り申し...

  • 2023/11/03 09:00

    この度のクラウドファンディングでは、沢山の方々にサポートご支援いただきました。心から感謝御礼申し上げます。ありがとうございました。若狭小浜の新たな拠点として、地域の方々のご期待にそえるような施設空間運営を目指して参ります。そして、この場所から新たに「花のチカラ」を発信してゆきますので、ご支援い...

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