佐渡島で活動する田中藍と申します。

プロジェクトをご覧いただきありがとうございます。

明治44年(1911年)に佐渡島の中の矢島という小さな島に佐渡出身の農林大臣山本悌二郎が建てた別荘を復活させ、約50年振りの一般公開を目指すプロジェクトです。

多くの方々に知っていただき、皆さんのご支援で旧山本悌二郎別荘を復活できれば、100年後のその先も残る建物となる大きな力になるのではないか!!と考え、クラウドファンディングにチャレンジすることにしました。


私の母親が佐渡の羽茂生まれ、私は東京は荒川区で生まれ育ち、佐渡に移住して20年以上経ちました。

昨年は佐渡島の南に位置する小木港から徒歩3分の場所にあるビジネスホテルこいちゃを佐渡島の案内誌「いとしげな佐渡」が監修する、「いとしげな佐渡」と出会える「いとしげなお宿」にリニューアルオープンする為にクラウドファンディングに挑戦し、多くの方にご支援いただきました。おかげさまで多くの方のご支援で素敵にリニューアルいたしました。

今年は私が代表を務める佐渡島の本のフェスティバル「ハロー!ブックス」をコロナ後初めて小木町にて開催いたしました。ちょうど10年前に佐渡島で図書館縮小問題があり、どうせなら楽しく!本のフェスをやってしまおう!と企画しました。谷川俊太郎さん、平野レミさん、南伸坊さん、祖父江慎さん、酒井順子さんなど作家さん、出版社、イラストレーター、写真家、編集者など本のスペシャリストの皆さんが佐渡の山奥の廃校に来てくださいました。ハロー!ブックスの活動も10年を迎えました。

佐渡にいると色々な縁が次々と繋がってきて毎日が出会いと発見と驚きの連続です。


新潟県の佐渡島はこんなところ

新潟県の佐渡島は東京都23区の1,5倍の広さの離島です。

日本をキュッと小さくしたような食も文化も日本の縮図のような佐渡は、新潟からカーフェリーで約2時間半(高速船で1時間)の遠そうで近い海外です。

小木地区の赤い太鼓橋で有名な景勝地「矢島経島」がプロジェクトの実行場所です。


矢島経島は青く透き通る穏やかな入江に二つの島があり、美しい景色の中でたらい舟にも乗船できる名所です。

赤い太鼓橋を渡り、小さな経島の先に矢島がありますが、そこに今から100年以上前の明治44年(1911年)に建てられた茶人的な風雅な別荘があります。

海の風、景色が建物と一体化するような誰もが驚き感動する100年前の建築物

別荘は佐渡初の農林大臣を歴任した山本悌二郎が東京の宮大工を呼び寄せて3年がかりで建てられました。政治家でもあり実業家でもあった悌二郎の財力、卓越した感性により建てられた別荘は、明治30年の水害で流れ出た流木や曲り木、千石船の舟板、皮付きの丸太などが使われ天然木を多用した複雑な造形。さらに建材にはクロガキ、モチノキ、ネズミサシ、桜、すもも、ナツメ、フジ、サカキ、イチイなど多種使用。廊下の天井材にはかつて矢島に自生した矢竹が使われ、廊下の床はウグイス張りでかつては歩くと鳥の鳴き声が聞こえたといわれてたそう。さらにそれぞれの意匠には意図があり、クジラ、ゾウ、イヌ、トリ、などの動物や雲、川、滝、朝日などの自然美を表現しているとのこと。中国や日本の古書画や漢詩に精通していたことから静かな入江を建設地に選んだのでしょう。

この別荘はまるで100年前に生きた山本悌二郎に出会えたかのような驚きと感動があります。


国定公園内の建物は一度崩れて無くなれば二度と同じ場所に建物を建てられません

この一帯は枕状溶岩であり国定公園内になっています。建物は50年以上は一般公開されておらず前所有者が大切に受け継ぎ保全されていました。しかし、小さな島の上に立つ建物ですから維持していくにもとても大変なこと。茅葺き屋根にはぽっかり穴が空き、傾いた建物は朽ち果てそうになっていました。崩すしかないかなぁという所に、、、お金はないけど行動力はある私の元に旧山本悌二郎別荘をどうにかできないか?とお話が舞い込んで来ました。

国定公園内の建物は一度崩れて無くなれば二度と同じ場所に建物を建てられませんし、再現が極めて困難な建築物。

私は矢島経島のある元小木には小さい頃よく海水浴に連れてきてもらっていました。昔からその建物がなんであるかとても興味を持っていましたし、建築物も好きなので20代頃にヨーロッパ各地の建築物を見て歩いたこともありましたし、日本でもこんな建築物見たことありませんでしたので、

「自分が生きているうちにこれはどうにかせんきゃならん!」という想いになりました。

そして、早急に崩れかけている場所を直し始めました。我が家も茅葺き屋根の小さな隠居屋敷に住んでいるのですが、こんなに穴が空いてしまっては応急処置の補修の茅の確保も難しく、ひとまず佐渡在住の若き茅葺き職人にも来てもらいましたが、茅葺きを復活させるには茅を1000丸以上必要だと言われ、、費用も材料確保にも時間がかかるためこれ以上の劣化を防ぐために屋根にトタンをかけることにしました。

ぽっかり空いた天井の写真。この後茅葺きの茅を全て屋根から降ろし、船で使えなくなった茅を運び出してもらいました。

↑改修前の藤の間

改修後の藤の間。(春先は外の海に海藻が見えます)天井の流木の迫力に驚かされる部屋ですが、この他にも元お風呂場だった部屋や千鳥の間にも天井に大きな流木があります。

屋根もこんな状態でした↓

エメラルドグリーンの入り江の海を眺めることができる千鳥の間。各部屋の建具を開け放つことで外海と内海の両方の景色を味わうことができます。

時間の流れを忘れてしまうような空間は、まるで竜宮城です。


現在の準備状況

現在、旧山本悌二郎別荘は一部の工事を除き改修作業を進めています。今後は多くの方に見学していただくパンフレットの準備なども同時に進行していきます。

ここ3年以上赤い太鼓橋から先は通行止めとなっていますが、落石の工事を新潟県がこの秋からついに始めることになりました。来年の春には矢島経島の1周線が復活の予定だそうですので、一般公開は春を目指しています。

ライターの玉置標本さんが旧山本悌二郎別荘の記事を書いてくださいました!!
より建物内部のことがよくわかりますので、ぜひ!ご覧ください。



リターンについて

「応援コース」3000円 

プロジェクトを応援する為のプランです。

 お礼のメッセージデータを矢島の別荘の写真画像とともに登録のメールアドレス宛にお送りいたします。


「たびのよろこびコース」5000円

ヨーロッパ子連れ旅(ウクライナ、ポーランド、チェコ、ドイツ、ベルギー、フランス、イギリス、フィンランド)を記録したオリジナル写真集をお礼状と共にお送りいたします。写真は田中藍の写真を中心に道中を共にした作家の皆さんの写真も収録されています。

写真家川島小鳥さん(フランス~イギリス~フィンランド)

写真家東野翠れんさん(ウクライナ~ベルギー)

映像作家剱持紀幸さん(フランス~イギリス~フィンランド)

A5サイズ(210×148mm)

カラー 60ページ

「冬の佐渡島ご宿泊コース」6,000円

いとしげなお宿こいちゃペア宿泊券

冬の佐渡だって、ほどほど寒くて、美味しくて、うつくしい!

島内の方なら、小木の飲食店で美味しいお酒を飲んで宿泊するのもたまには良いですよね。

お部屋は、ウイリアムモリスのお部屋かテラス付きのデラックスツインのお部屋です。

使用期限は12月から2月末までとなります。


「行けないけどとにかく応援コース」10,000円

矢島の風景~四季のお便り~

矢島の旧山本悌二郎別荘の四季の風景の写真と文章と共にをメールにてお便りいたします。

(春、夏、秋、冬の4回、メールにてお便りいたします)

時々スペシャルゲストのエピソードもあるかもしれません。

追加リターン☟オリジヌの冬のディナーとこいちゃ宿泊です!

「Origineディナー&こいちゃ宿泊コース」20,000円

(お二人様)*使用期限 2024年3月末まで

佐渡の自然を感じる料理で人気の小木のOrigine(オリジヌ)さんのお食事といとしげなお宿こいちゃの宿泊券がセットのプランです!宿泊はデラックスツインのお部屋かモリスツインのお部屋を選ぶことができます。


Origineディナー(2名様分)*お飲み物はつきません。お食事のみのご提供となります。

(営業日は、金、土、日、月となります)

いとしげなお宿こいちゃ (新潟県佐渡市小木町64-1)

  宿泊可能日数:1泊2日


「名入り古材木製プレートの設置」30,000円

旧山本悌二郎別荘の古材で名入りプレートを作成し、1年間設置させていただきます。設置後メールにて設置の写真をお送りいたします。設置期間終了後はご支援者へお届けいたします。

プレートはさどきこりさん監修となります!



「協賛広告で応援コース」30,000円

およそ50年ぶりの一般公開に合わせて製作するパンフレットに協賛広告を載せさせていただきます。

パンフレットは来場者に配布いたします。


「名入り古材木製プレートの設置」300,000円

 旧山本悌二郎別荘の古材で名入りプレートを作成し、10年間設置させていただきます。


「名入り古材木製プレートの設置とパンフレット協賛広告掲載」500,000円

名入りプレートを作成し10年間設置させていただきます。

パンフレットに協賛広告を10年間掲載いたします。

パンフレットは来場者に配布いたします


スケジュール

2023年9月下旬:クラウドファンディング開始

2023年11月中旬:クラウドファンディング終了

2023年12月~リターン発送開始

2024年3月改修工事終了

2024年4月一般公開スタート


資金の使い道

改修費:約800万円

リターンの経費(送料など):約13万円

手数料(17%+税):約187万円

最後まで読んでいただきありがとうございました

美しい日本の原風景のような場所は新潟の!佐渡の!宝物です。いついつまでも皆さんに訪れていただきたいです。

今年は91歳の私の祖母や90代の元気な佐渡のおばあちゃんを旧山本悌二郎別荘に連れていきましたが、赤い太鼓橋を渡りました!ばあちゃん達は昔遠足で来た場所だったりするのですが、その時は柵があり立派な門には戸が付いていて中に入ることはできませんでしたから、とにかく別荘を見てみたい!という気持ちが結構な高さの太鼓橋も渡ってしまうくらいの力になったのですね!佐渡に住んでいるのに、まるで旅行気分で見終わった後は「ええもん見たっちゃ。冥土の土産になった」とさらに元気になってました。(笑)

ここ矢島の旧山本悌二郎別荘は佐渡の新しい名所の誕生になると思います。

こんなところ見たことない!そんな場所です。

ぜひ!皆さんと一緒に復活させて、多くの方に訪れていただきたいです。

ご支援・ご協力をどうぞ宜しくお願いいたします。


田中藍


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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