自己紹介

このプロジェクトは賀名生(あのう)漆工芸と尼崎市立双星高校商業学科3年生のコラボで実施しています。

賀名生漆工芸代表の加藤朋子です。兵庫県尼崎市で漆の卸売りをしています。
漆の文化を守るためにできることがないか、尼崎双星高校商業科の生徒に問いかけ、考えてもらいました。
プロジェクトの内容、クラウドファンディングの立ち上げは高校生のアイデアによるものです。

私たちは兵庫県尼崎市にある尼崎双星高等学校の商業学科3年生です。
双星高校は設備や環境がとても充実しており、普通科、商業学科、ものづくり機械科、電気情報科があり学べる選択肢が多いところが魅力です。
今私達は、課題研究という授業で社会の問題について考え、取り組んでいきます。

このプロジェクトで実現したいこと

尼崎双星高校商業科では3年次に課題研究に取り組んでいます。私たちのグループは「漆の文化を守る」をテーマに、今の私たちにできることを考えました。もっとも身近な漆器といえば「お箸」です。日本人のほとんどの人がほぼ毎日お箸を使います。しかしお箸をただ売るだけでは人々の印象には残りづらいです。そこで私たちは食育とからめて保育園児に漆塗りのお箸を配り、園児のみならず、その保護者にも関心をもってもらおうと考えました。

漆に関心を持ってもらう方法として、保育園の園児を対象に漆のお箸を使った食育をすることを考えました。漆器の産地である輪島から漆のお箸を仕入れます。 園児にはお箸の持ち方を学ぶとともに、漆がどのように作られ、漆のお箸がどんな魅力があるのかを紙芝居を通して園児に教えます。以下の6つの保育園で約85人の園児を対象とする予定。

●対象保育園 いずれも兵庫県尼崎市
モルセラ保育園
モルセラ園田南保育園
園田愛児園
近松保育園
太陽の子保育園
田能っ子保育園

<<期待する効果>>
●漆塗り箸を通して漆のこと、食べ物のことを知る。
●お箸のただしい持ち方を知ることで、箸、食べ物に関心を持つ。
●保護者用の箸も寄付し、子供たちに持って帰ってもらうことで漆について親子で話すきっかけを作る。
●頭の片隅に漆のお箸があることで、需要の拡大を狙う。
●漆塗箸×食育プロジェクトが全国で浸透することで、漆器産業への貢献がある。


プロジェクト立ち上げの背景

「漆」の世界:農林水産省:農林水産省 (maff.go.jp)

上のグラフは1980年から2021年までの国産漆の生産量を示しています。
残念ながら国産漆の生産量はこの40年で3分の1に落ち込みました。

国際日本学 10, 141-162. 2013

上の表は各漆器の産地における生産額の変化を示しています。
多くの地域において、漆器の生産額が大きく減少していることがわかります。

プラスチック箸の普及

お箸に限って言うと、漆塗箸に代わって広く使われているのがプラスチック箸(合成樹脂箸)です。昨今続く不況で少しでも安いお箸を使いたい、漆器は手入れが面倒というイメージが漆器離れを招いているのかもしれません。漆のメリットは何といっても丈夫で、修理がきくことです。そして、マイクロプラスチックを海に流す心配もなく、近年話題のSDGsにも貢献できます。漆のメリットも理解していただき、日本人一人ひとりのちょっとした意識で日本の文化を守っていけたらと考えています。

現在の準備状況

上記の6つの保育園に連絡をして、プロジェクトの趣旨を説明しました。漆のお箸を寄付すること、紙芝居を通して漆のこと、お箸の持ち方を知ってもらうことなどを説明し、12月中に訪問することで了承を得ています。
園児向けの紙芝居の作成を終了し、保護者に寄付するお箸につける手紙(漆のことについて解説)も完成しています。
お箸は一部は在庫確保、子供用のお箸も発注済みで12月上旬にすべてそろう予定です。

リターンについて

このプロジェクトでは漆のことを知ってもらう、使ってもらうことを目指していますので、リターンも漆塗箸をお送りいたします。これらのお箸は賀名生漆工芸の漆で塗られています。

●支援金額 3000円
うるし箸を1膳をお送りします。
●支援金額 10,000円
うるし箸を2膳セットでお送りします。
●支援金額 30,000円
うるし箸を3膳セットでお送りします。
●支援金額 100,000円
うるし箸を5膳セットでお送りします。

詳細はリターンのページをご参照ください。

スケジュール

10月 課題研究授業開始。活動内容の議論をした。
11月 保育園への連絡、クラウドファンディングの準備、お箸の仕入れ
12月 紙芝居作成、保護者向け資料作成、保育園訪問 活動実施
1月  リターン用の箸の発送準備、仕入れ清算
2月~3月 リターン発送

資金の使い道

1.漆箸仕入れ(保育園寄付用、リターン用) 20万円
2.荷造り運賃 15,000円
3.広告宣伝費 15,000円
4.交通費   3,000円
5.雑費        12,400円  
5.キャンプファイヤー手数料 54,600円

目標金額に達成しなかった場合も、園児への寄付活動は実施します。

最後に

保育園で漆のお箸を使った食育はすでに石川県輪島市で実施されています。
最初は箸屋が保育園に箸を寄付したことが始まりでしたが、今では保育園が毎年園の費用で箸を発注し、食育に使用してくれているそうです。
この活動が輪島市だけにとどまらず、まずは尼崎市から、そして兵庫県、近畿、全国へと広がることで、漆をもっと身近に感じ、使ってもらえるようになればと願っています。

今回の活動は尼崎双星高校商業科3年生の授業の一環で行われており、2月に学内で行われる課題研究発表会で報告する予定です。


【漆のお箸の仕入先】
●岩多箸店(子供箸)
 輪島市山本町ヲシヤ田8-7
●坂東箸店(保護者用、リターン用)
 輪島市小伊勢町15-1
●株式会社橋本幸作漆器店(リターン用)
 輪島市気勝平町52-39


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/01/18 17:02

    支援してくださった皆様に、一番大切な会計報告をさせていただきます。支援金 323,500円キャンプファイヤー手数料 △60,494円263006円の収入となります。実際に使用した数で経費を計算すると以下の通りですが、箸や梱包材などは多めに仕入れていたので、経費としては21万円となります。箸代 ...

  • 2024/01/14 20:45

    クラウドファンディングの募集は残り1日となりました。年が明けてからは宣伝をしづらい雰囲気になってしまいましたが、思ったより支援者が増えました。遠くアメリカからのご支援、高校生のお兄さん、お姉さんのためにとお年玉を出してくれた中学生、能登半島地震を心配して輪島のためになるならとご支援下さった皆様...

  • 2024/01/07 14:55

    輪島の支援対応に追われている間にお正月が過ぎて行ってしまいました。トップの写真は大晦日の神戸新聞朝刊です。漆のお箸をきっかけに、漆業界を盛り上げようと頑張っている矢先の大地震で来年以降の継続も危ぶまれる状態です。そんな中、お正月にも関わらず神戸新聞の記者さんが再び取材に来て下さり、再び記事を掲...

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