| 目標達成のお礼とネクストゴールへ挑戦

皆様からのお力添えを賜り、10日間で目標としていた500万円を達成することができました。
沢山のご支援と、温かいお言葉をかけてくださる皆様に、心より感謝申し上げます。

こんなにも多くの方々に応援していただき、輪島塗を作り続けてきたことを誇りに思うと共に、
「輪島塗を途絶えさせてはいけない」「技術を伝承していかなければならない」と、
改めて身の引き締まる思いです。

我々職人は輪島塗をお手に取ってくださる皆様がいて、作り続けていくことができます。

このプロジェクトを始めてから、
「仕事があるさけ、これからまた一緒に頑張らんか」と、
周りの職人に声をかける事ができるようになりました。

復興した際にはぜひ能登半島に遊びにきてください。

このプロジェクトは3月31日まで続きます。
ネクストゴールを【900万円】に設定しリターンを随時追加しておりますので、
ぜひご覧いただけますと幸いです。

輪島塗の技術を伝承し歴史を繋いでいく為に、引き続きお力添えいただけますと幸甚に存じます。

輪島塗 伝統工芸士 九尾浩司

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| 令和6年能登半島地震で被災しました。

2024年1月1日16:10、能登半島ではM7.6の地震が発生しました。
これは3000年から4000年に1度の規模だといわれています。

震災により多くの家屋が倒壊し、火災により生まれ育った町の一部が焼失しました。

輪島塗の職人の多くも工房が半壊、全壊し、店舗も大きな被害を受けました。

そして、多くの輪島塗が焼失しました。

私が店舗に納めていた輪島塗も破損しているか、焼失しているか、どのような状態か聞くことは出来ていません。
連絡がつかない方々が無事に避難し、身の安全を確保しているように祈るばかりです。

父と母が住んでいた本家は全壊してしまいました。

| 自己紹介

皆様はじめまして。輪島塗 伝統工芸士の九尾浩司と申します。
輪島塗一筋。呂色と加飾の技を磨き、今年で45年目を迎えました。
技術伝承の為、石川県立輪島漆芸研修所で講師をしております。

2004 重要無形文化財輪島塗技術伝承者養成事業伝承者に認定
2010 伝統工芸士に認定(輪島塗加飾部門)
2013 輪島塗技術保存会 会員(無形文化財の保持団体)
2019 石川県立輪島漆芸研修所 講師

経歴・受賞歴

震災前の輪島市。愛犬のユメと撮った写真です。ユメは金沢市のいとこ家族の家に避難させてもらっています。

1月1日は自宅で過ごしており、被災しました。

揺れの直後、いつもの地震ではない事にすぐ気がつきました。
体が投げ飛ばされないように必死で柱につかまり、
家が崩れ落ちるかもしれない恐怖の中で「これで終わりだ」という言葉が心に浮かびました。

揺れがおさまり、ユメを抱えてすぐ外に出ました。
そして、大津波警報が発令されました。自宅は海の近くです。

崩れている階段を登り、壊れた山道をなんとか通り抜け、避難所へ向かいました。

この日から停電と断水

今日現在(2月5日)も断水は続いており、お風呂に入ることは出来ません。
トイレの水には雪や雨水を貯めて使用しています。

電波がなくなった事で、連絡を取ることも情報を得ることも出来ず、不安な数日間を過ごしました。

道路が寸断され物資が届かなくなった為、最初の一週間はりんごとお菓子で食い繋ぎました。

工房の状況は、建物、塗師風呂、輪島塗、設備や道具等が損傷し大きな被害を受けました。

倒壊は免れたものの作業できる状態ではない為、工房を再開することができません。

| このプロジェクトで実現したいこと


輪島塗の歴史を守り、
次の世代へ繋いでいきたい。


| 輪島塗とは

輪島塗は、"丈夫さ"と"美しさ"から堅牢優美な漆器として知られ、
室町時代から受け継がれてきた日本が世界に誇る伝統工芸品です。

| 輪島塗が高価な理由

124工程から作られる輪島塗は、製造工程ごとに専門の職人がおります。

職人の手から手へと渡されていく輪島塗は、
完成までに半年から一年、またはそれ以上の期間を要します。

また、品質を維持する為に、技法や素材にも細かい規定が設けられており、
それを遵守した物だけが輪島塗として認められます。

技を極め、品質と信頼、伝統を守ることにより輪島塗の価値を高めてきました。

| みんなで一緒に立ち直り、輪島塗を繋いでいく

周りの職人からは「もう輪島塗を続けられない」という声を聞きます。
今回の震災によりほぼ全ての職人が自宅や工房、店舗に被害を受けました。

そして、私が研修所で教えていた生徒や、
卒業して輪島に残り頑張っていた子達の多くも、
現在は輪島を離れています。

これから能登半島が復興に向かい、
みんながまた「輪島塗を作りたい」「輪島塗を学びたい」と思えた時、
戻ってこられる環境を整えておきたい。

切磋琢磨してきた職人も、新しい風を吹かせてくれる次の世代も、
みんなで一緒に立ち直り、輪島塗の歴史を繋いでいきたい。

| リターンについて

リターンでご用意した( A )~( E )、( Q )~( T )、( 8 )( 9 )は、
工房再開後、輪島塗の職人が一丸となって製造に取り掛かります。
その為、納期が2024年末~2025年末となっております。

長い目で見守っていただけますと大変有難いです。

輪島塗は、たとえ傷がついたり欠けてしまっても修理することができ、
親から子、子から孫へ、何世代にも渡り受け継いでいく事ができます。

是非、本物の輪島塗をお手に取っていただけますと大変嬉しく思います。

| スケジュールと納期

2024年3月
・クラウドファンディング終了

2024年4月
・工房の修繕、環境整備(4月中旬から5月上旬を目処に工房の再開を予定しております。)
・リターン商品の発送開始( F )〜( P )、( U )〜( Z )、( 1 )〜( 7 )、( 10 )〜( 29 )
・その他リターン商品の製造開始

2024年末
・リターン商品のお届け予定( A )( B )( 8 )( 9 )

2025年末
・リターン商品のお届け予定( C )〜( E )、( Q )〜( T )、馬上杯

※復興状況によりお届け時期が変更になる可能性がございます。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

| 資金の使い道

クラウドファンディングでご支援いただいた資金は、下記の内容で使用させていただきます。

工房の修繕、環境整備、製造材料費、被災した輪島塗の職人に支払う工賃など、
輪島塗と職人の復興を目的とした費用に使用させていただきます。

他、CAMPFIRE手数料に使用されます。

| 最後に

私は、先人が繋いできた伝統の工程を守り、
技を磨いてきました。

一人で営む小さな工房で、作れる量は決して多くありませんが、その分、
一点一点に正直に向き合い、納得がいくまで手をかけ、作品を生み出してきました。

輪島塗に魅了されてから45年の月日が流れ、
今年で64歳になります。

ここからもう一度、前を向いて頑張っていきます。

日本が世界に誇る伝統工芸品の輪島塗。

次の世代へ技術を伝承し、
輪島塗の歴史を繋いでいく為に、
力を貸してください。



能登半島は必ず復興します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

CAMPFIREに掲載することで、
少しでも多くの方々に輪島塗を知っていただけましたら大変嬉しく思います。

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オンラインショップ
経歴・受賞歴

【リターンについて】
( A )漆の粒をまいて漆を塗り重ねた、とても丈夫な箸。イカをつまんでも滑りにくく使いやすい輪島塗の箸です。
( B )漆の研ぎ出し方はうるし工房九尾のオリジナルの模様です。箸先は本乾漆になっており滑りにくく強度があります。
( C )輪島塗を象徴する黒と赤のコントラストが美しい堅牢優美なお椀です。
( D )鮮やかな赤のお椀。熱々のお味噌汁を入れても外側は熱くならず、お味噌汁は温かいままです。
( E )黒と赤、2個セットのお椀は夫婦椀や贈答品としても喜ばれています。
( N )外側には優美な銀の模様、口や角には金を施した贅沢な銚子。洗練された佇まいに目を奪われます。
( O )第13回 金沢城兼六園大茶会工芸作品展にて最高賞を受賞した作品。侘び寂びを表現した八角食籠。
( P )金をふんだんに使用した蒔絵が施されております。二つと無い豪華な飾皿。
( Q )軽くて口当たりの良いぐい呑み。削ぎ落とされたデザインだからこそ美しい仕上がりに職人技を感じます。
( R )時を超えて愛される古典的な形のぐい呑みは、端反りで口にスッと入ってくるから飲みやすい。
( S )輪島の星空のようにうつくしく目を楽しませてくれる豆皿。
( T )高台がキラキラと華やかなフリーカップ。保温性と保冷性に優れていますので、冷たいジュースやお酒、熱いお茶やコーヒー等、お好きな飲み物を注いでお楽しみください。



<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/03/30 20:10

    クラウドファンディングが明日で終了となります。沢山の方に応援していただき、目標金額の176%を達成する事が出来ました。ご支援いただいた皆様、拡散してくださった皆様に心より感謝申し上げます。初めての挑戦でとても勇気がいりましたが、沢山の方々に応援していただき感謝の気持ちでいっぱいです。本当に有り...

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