作品自己紹介

神戸の市街地から、車で30分ほどのところに広がる里山の風景の広がる淡河(おうご)地区。
淡河バンブープロジェクトは、2019年からその淡河地区にある、参勤交代の大名も利用したとされる由緒ある古い建築物『淡河宿本陣跡』を活動場所としてお借りし、地元の人と街の人が一緒になって始めたプロジェクトです。

左:バンブープロジェクト代表 武野辰雄(地元の人代表 本陣なな福)、右:安藤美保(街の人代表 食料品店ネイバーフード)放置され、荒れ果てた、人が入らなくなった放置竹林(竹やぶ)は、景観も悪くなり、獣害の温床にもなるうえ、成長が早い竹が畑や住宅へ侵出してくることもあり、過疎の進む里山地域では、今大きな問題のひとつとなっています。増える一方の竹やぶを人の手が入った整備された竹林へ変えていくため、「おいしく、楽しく」をモットーに、竹林整備をしながら、竹の利活用に取り組んできました。

このプロジェクトで実現したいこと

拠点を、4月より、これまで活動場所としてお借りしていた場所からすぐ近くにある、古い倉庫を改装して、私たちに貸してくださる方が見つかりました。シェアスペース結(むすひ)という名前で、古い倉庫を作業場(工房)と食品加工室とを併設した施設へと改装していただき、こちらをお借りして、『竹』にまつわる活動をいよいよ本格的に始動したいと考えています。
これまでは、屋根のない場所での活動だったため、雨天時の作業はできませんでしたが、今後は暑さ、寒さもしのぐことができる場所で生産効率があがりそうです。また保健所の許可をとった食品加工室で『竹』の加工品を製造していく予定です。
厄介者とされている竹ですが、様々な形で利活用することができる竹の魅力、産物があります。
竹を使った保存食としての“竹菜(メンマ)”、手仕事のざるやかごなど人の暮らしに便利な竹細工や道具類、農業資材になる竹チップや竹炭、実は竹林整備そのものも、考え方を変えると楽しい活動にもなる??
そんな竹と竹の問題にふれる活動や昔の人の知恵や技を学び、次の世代へ伝えていけるような場を作っていきたいと考えています。

プロジェクト立ち上げの背景

日本で古くから竹は、人々の暮らしの傍にあり、様々な道具や建材、食材として利用されてきました。燃料として炭や薪が利用されていた昭和30年代以前は、里山の森林、竹林は伐採、維持管理されていましたが、石油やガスへ燃料が変わってきたこと、昭和42年の真竹の一斉開花による枯死により、タケノコの輸入が増加したこと、石油由来の安価なプラスティック製品の普及が進んだことで、ますます竹林の利用、需要が減り、加えて里山地域の過疎、高齢化も進み、荒廃がますます深刻な状況となってきました。

そんな竹にまつわる問題に取り組むきっかけになったのは、淡河で場所をお借りして、里山料理教室など、街と里山をつなぐ活動をさせていただいていた安藤が、武野氏をはじめとする地元の方と話す機会があり、何か後に残っていくような活動をしようと、淡河でも問題になっていた『竹』をテーマにしてみようという話から始まりました。

なかなか進まない竹林整備ですが、整備することで、何かが生まれる、アップサイクルな循環を作ろうと、すでに活動が始まっていた、放置竹林から、『竹菜(メンマ)』を作るという、純国産メンマプロジェクトのメンマ作りをお手本に、また材料となる竹を切り出すところから始める手仕事として竹細工を組み合わせることで、『おいしく、楽しく竹林整備』をモットーにした淡河バンブープロジェクトがスタートしました。
当初より、小さなイベントや作業を通して、活動の趣旨に共感し協力するメンバーが少しづつ増え、今に至っています。年齢も職業も異なるメンバーですが、それぞれの得意分野を生かして、活動してきました。

以下は竹林整備の様子・・・
一人ではなかなか進まない整備も人数がいれば、意外と楽しい作業に。日頃の運動不足解消にもなると参加するメンバーも!
竹林整備の風景①竹林整備の風景②伐採した竹を別の場所でチッパーにかけるための移送

チッパーの機械は、とても大きな音がします。右から竹を突っ込むと左から粉砕された竹が出てきます。【新食材!?竹菜(メンマ)作り】
広島で開催された『純国産メンマサミット(2019)』に参加し、「美味しく食べて竹林整備」を合言葉に活動する取り組み『純国産メンマプロジェクト』に加入しました。製造方法や販売についてのノウハウをシェアしていただき、翌年より、メンマの製造を実験的に始めました。また2020年2月には、活動場所、淡河宿本陣跡にて 竹フェス を開催し、『純国産メンマプロジェクト』の代表 日高栄治さんを淡河へお招きして、講演会をしていただきました。

*『純国産メンマプロジェクト』とは…
 純国産メンマの利活用によって増加する放置竹林の資源化を図ることで、竹林整備及び森林の公益的機能の発揮に寄与することを目的とする国内唯一の全国組織です。「美味しく食べて竹林整備」を合言葉に活動する取り組みは、環境保全、食の安全安心、経済性、持続可能性など様々な観点から注目を集め、今や35都府県に広がっています。

【昔ながらの手仕事からアートの材料にもなる!?竹の魅力】
この地域では有馬篭が有名で、かつては竹細工が盛んであった地域でもありますが、今ではほとんど職人さんがいなくなってしまいました。そこで独学で竹細工の技術を習得された、松田貞吾氏にご指導いただき、みんなで練習し、技術を磨いています。
今では、作品を販売できるようになったメンバーや、竹のヒンメリや、竹皮細工など竹の新たな魅力作りをするメンバーも出てきて、自由に作品作りに取り組んでいます。ワークショップも簡単なものですが、企画、開催できるようになりました。何よりも次の世代へ技術を伝えていけるようになることが目標です。
新しくスタートする結の工房では、誰でも参加できるワークショップや、一からヒゴ作りから始めるコースなどを設定して、竹に触れていただく機会を作っていきたいと考えています。

『竹菜(メンマ)』作りの様子①
材料となる幼竹をもつ地元の農家 北野さん。竹林を提供いただいています。
『竹菜(メンマ)』作りの様子②
皮をむき、カットする作業中
『竹菜(メンマ)』作りの様子③
細い目の竹は、お寿司の材料に

『竹菜(メンマ)』作りの様子④
カットしたものを茹でて、塩漬けにします

昨年度は、仕込んだメンマを材料としてお渡しし、カレー専門店ワンダカレーさん(神戸市垂水区塩屋)にレトルトのメンマカレーを製造してもらいました。

竹細工練習風景①竹細工練習風景②


竹細工練習風景③

竹細工作品①竹細工作品②メンマを使った加工品竹林整備をベースに、春はメンマ作り、それ以外の季節は竹細工の技術習得のための練習、イベント出店、それと並行して竹林整備、竹チップ、竹炭作りなど、共感いただいたメンバーで、一緒に活動をしています。

無煙炭化器での竹炭作り地元の中学生のチッパー体験

イベント(ぐるっと淡河)

ワークショップ 
at無印良品 阪急三宮店











現在の準備状況

現在は、4月のオープンに向けて、ハード面では、施設の仕上げ作業をメンバーも手伝いながら準備を進めています。またソフト面では、作業場、食品加工室の利用方法、商品化に向けての課題を出しながら、準備を進めています。
作業打合せ風景


リターンについて

リターンに予定しているものの中で、竹菜(メンマ)は春に収穫して、出来上がりは秋になります。
また竹細工に適した竹は、9月以降に採りますので、それらを使ったリターンは、少し後になりますが、今年の竹を使用する予定にしておりますので、少しお待たせしてしまいますが、何卒ご了承くださいませ。
私たちの竹細工については、青竹をしようしております。竹の作品の色目は、時間とともに変化しますのでリターンの画像とは異なることがありますことをご了承くださいませ。


スケジュール

3月 内装工事最終仕上げ
4月中旬 工房&食品加工室 オープン
              クラウドファンディング終了
5月以降 リターン発送

資金の使い道

食品加工の製造にまつわる機器類
*真空包装機
*オーブン
*その他
約70万円

工房備品諸々
約10万円

手数料
\170,000(17%+税):¥187,000

最後に

竹林整備を目的に、継続可能な、楽しく、誰もが参加できるような竹の利活用、
農業資材、建築資材としての竹チップ、
メンマ(塩漬け幼竹)の加工食品の製造、
竹を使った暮らしの道具作り、
アート材料としての竹、
竹の利活用は、まだまだいろいろありそうです・・・
竹から見えてくるさまざまな問題を、多くの人と共有し、興味を持ってもらい、
人と竹のつながりをもう一度、取り戻せたらと考えています。
そんな拠点としての場作りへのご協力を何卒よろしくお願いいたします。

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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