■このプロジェクトで実現したいこと

掛軸文化の復興を目指して開催する展覧会「掛軸と絵画のミライ展」

成功させることが何よりの目標です。

 

この展覧会にて展示する掛軸の肝となる「絵」は

これからの日本画界を担う新進気鋭の美大生に協力を依頼しました。

 

この展覧会は本プロジェクトが目標金額に達しなかった場合でも

開催することが決定しています。

しかし、掛軸と掛軸文化の復興のために、より多くの資金を集めることで、

この展覧会をさらに魅力的なものにするため、このプロジェクトを立ち上げました。

 

 

■プロジェクト概要

ほんの数十年前まで日本には、四季折々の催しに合わせて

部屋の掛軸を掛けかえる文化がありました。

来客に合わせて床の間にとっておきの掛軸を飾る文化がありました。

「家主のおしゃれ」=「掛軸」でした。

 

ところが今はどうでしょう。

床の間・和室は少なくなり、掛軸を所有する家は激減しました。

画家は、創作に際して制約の多い掛軸用の絵を敬遠する傾向にあります。

掛軸を仕立てる表具師は、需要の減少に伴い、廃業・転業が続出しています。

つまり、掛軸および日本の掛軸文化は今や消滅寸前です。

でも掛軸にはこんなメリットがあります。

 

◎保管に場所を取らない

巻いて保管できるので額と違い場所を取りません。

多種多様な掛軸を所蔵し、季節や来客の趣向など、用途に合わせて掛け替えることで、

空間の印象を一変させることができます。

◎持ち運びが簡単

巻いた状態はとてもコンパクトなので持ち運びが容易です。

友人宅に招かれた際にお気に入りの掛軸を披露したり、

花見やお茶会など各種イベントに持ち込んで、

その場の話題をかっさらうことができます。

◎古い掛軸も現代風への仕立て直しが可能

伝統的な工法で製作した掛軸は、定期的に修繕することで

半永久的に絵・書を保存することができます。

流行や好みに合わせて仕立てを変えることも出来るので、

古い作品でも現代風にアレンジして飾ることが出来ます。

 

そんな様々な掛軸のメリットをより多くの人に知ってもらうべく、

展覧会「掛軸と絵画のミライ展」を開催します。

 

この展覧会の企画にあたり、掛軸に仕立てるための絵の制作は、

美術系の大学に通う現役の学生・院生・先生方に協力をお願いしました。

自分の絵を掛軸に仕立てたことがない方が大半でしたが快くご賛同いただき、

今までの掛軸にはない斬新な絵がたくさん集まりました。

 

これを表具師のプロ集団である表粋会が伝統的な技術に基づいて表装を施し、

掛軸に仕立てました。

 

今までにない斬新な掛軸をたくさんの方に見ていただき、

このイベントを通じて、掛軸のある生活の素晴らしさを感じてもらい、

ひいては日本の掛軸文化が再び盛り上がるきっかけになることを目指します。

 

■「掛軸と絵画のミライ展」概要

展覧期間・会場

平成30年6月19日(火)~6月24日(日)

田中八重洲画廊 東京都中央区八重洲1-5-15

参加大学生・大学関係者

女子美術大学・多摩美術大学・東京藝術大学

東京造形大学・武蔵野美術大学・横浜美術大学(50音順)

 

■「掛軸と絵画のミライ展」開催のきっかけ

掛軸のある空間と聞いてどんな想像をしますか?

こんな感じの古き良き日本の床の間を思い描いたのではないでしょうか?

いや、これはこれで素敵なのですが、

「あー掛軸欲しいなあ」「掛軸、部屋に飾りたいなあ」とはなりませんよね。

その原因はおそらく2つあって、「デザインがあまりにも和室向き」なのと、

「そもそも飾る場所がない」ことだと思います。

本プロジェクトを立ち上げた我々、表粋会は掛軸を仕立てる表具師の団体です。

私たち表具師が日頃、お客様に対して掛軸の魅力をアピールしようとしても、

「我が家のインテリアにはそぐわない」とか「床の間がないから飾れない」

というお言葉で拒絶されてしまいます。

でも、千数百年以上日本の文化の変遷に応えてきた掛軸が、

現代の文化にだけそぐわない、なんてことがあるでしょうか。

掛軸のデザインは、日本画家の発想次第で自由自在にアレンジが可能です。

また、表具師の仕立てによって、掛軸はリビングでも玄関でもトイレでも、

あらゆるところに飾ることが可能になります。


そんな掛軸、掛軸文化の可能性を広くアピールしたいと思い、

本プロジェクトの立ち上げに至りました。

 

■表粋会とは

掛軸・屏風・襖などを製作する表具師による江戸表具の研究会です。

平成8年に熱意ある若手を中心に発足し、現在34名が所属。

表具の発展と継承者育成・技術向上を目指して日々活動しています。

所属会員は業界団体主催の表装展や技能士競技会など

においても受賞・入賞をかさねています。

このような活動が認められ、平成28年には

人気漫画家・井上雄彦氏(代表作『スラムダンク』『バガボンド』等)により、

伊勢神宮へ式年遷宮を機に奉納された墨絵作品『承』の、

巻物の仕立て作業を担当させていただきました。

 ◎表粋会ブログ http://hyosuikai.blog.so-net.ne.jp

 

■資金の使い道

後々まで記念となるような、素晴らしい図録を制作します。

プレスリリースを大々的に行って多くの人の目に触れることが出来るようにします。

 

■リターンについて

美大生と表具師が出来ることを考えました。どうぞよろしくお願いいたします。

 

■最後に

掛軸と日本画、日本の文化のミライの為にご支援お願い致します!

 

  • 2018/05/30 20:22

    たくさんのご支援頂いて、ありがとうございます!  最後のお願いです。 後、何時間かありますので、 引き続きどうぞご支援お願い致します! 画像は表粋会の高橋メンバーの軸です。東京都知事賞です。おめでとうございます。

  • 2018/05/15 21:45

    掛軸と絵画のミライ展を企画運営しています。 我々が表粋会です。 全員揃ってはいないのですが、 ミライ展に参加の表具師はこんな人達です。 一生懸命やっておりますので、これからもどうぞよろしくお願い致します。

  • 2018/05/13 18:44

    京都造形芸術大学の准教授でいらっしゃいます、野村朋宏先生がご自身の大学のWebマガジンのコラム内で「掛軸と絵画のミライ展」をご紹介下さいました。ありがとうございます。 掛軸そのものも、もちろんそれを構成する様々な技術的要素である裏打ちについて重要性を説かれております。是非ご覧下さい。   ...

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください