はじめまして
私たちは、QOLがいちじるしく下がるにも関わらず、社会的認知度が低い「多汗症」という疾患を、世に広める活動をしている、NPO法人多汗症サポートグループと言います。その中で、多汗症の症状に悩む子どもたちを支援するために、「汗っ子サポート保護者の会」を結成し、リーフレット作成プロジェクトを立ち上げることになりました。周囲の理解不足による、子どもたちが抱える多汗症の苦しみをなんとかしたい。子どもたちが健やかに成長し、自信を持って生活できるように、このリーフレットの制作・配布プロジェクトを進めていきます。
多感な小児期に暗い影を作る「手掌多汗症」
「手掌多汗症」というのは、日常生活に支障が出てしまうほど、手の平に大量の汗をかいてしまうという特徴があります。決して珍しい病気ではなく、20人に1人、この症状があると言われています。日本の人口で計算すると約500万人です。
「いやいや、私の周りには全然いないよ」と思いましたか?
なぜこんなに大勢の多汗症患者がいるはずなのに知られていない病気なのでしょうか?
それは多汗症患者の小児期の経験がトラウマになることもあるのです…。
↓当団体のボランティアメンバーが勇気を出してテレビに出演した際の動画です。既に460万回の再生があり、多汗症の注目度がうかがえます。
どんな時に困る?
・テストの用紙がふやけて破けてしまう、書くことができない
・握手や手をつなぐとびっくりされ、嫌がられるので握手をしたくない
・持っていたゲームコントローラーが濡れてしまうので渡すのが恥ずかしい
日常生活の色々な場面で困ったり、精神的な苦痛があったりします。
幼少期より症状がある方が多く、小学生低学年くらいから困りごとが多くなり、周囲から指摘されることで、この症状に気づきます。
心無い言葉に傷つく
「うわ!なんでこんな濡れてるの?」
「気持ち悪い」
「お前のつかったコントローラーびちょびちょなんだけど」
周りの友だちもまだ子どもですので、正直な悪意のない一言にとっても傷つきます。
「どうして自分は人と違うんだろう?」
「この汗って嫌われるのかな」
「悲しい」
どんどん悩んでしまい、症状を隠すようになります。
親に相談しても・・・
そして大体の子どもはお母さんに相談することにします。
でもお母さんは…
「大人になったら治るわよ」
「子どものうちはしょうがいない」
などと、「たかが汗でしょ」と思い、ほとんど関心を持ってくれないようです。
そして、どんどん自分一人悩みを抱えたまま、汗を隠しに隠して生きていく子どもが増えていきます。
多汗症で悩んでるって本当なの??
団体でのアンケートや交流会での患者同士の情報交換といった活動の中で特に幼少期から学生時代にかけて非常に悩むことが多いことがわかりました。
そこで、現在多汗症である大人に小児期の頃を思い出してNPO法人多汗症サポートグループの会員の方へアンケートを集計致しました。
多汗症の大人にアンケート(NPO法人多汗症サポートグループ会員へ対象)
【小学生のとき、親に"どのような対応"をしてほしかったと思いますか?】
●もっと親身になって治療方法などを探して欲しかった。つらさをわかってほしかった。
●多汗症について色々調べて欲しかった
●理解してほしかった。両親にだけは自分を肯定してほしかった。
●もっと真剣に、関心を持って欲しかった
●それぞれの困難なことについて、一緒に対応策を考えてほしかった。
●組体操の時に見学をしたのですが、その理由を一緒に先生に説明してほしかったです。
【小学生の時、お友達や周りの人(親を除く)に言われて悲しかった言葉はありますか。】
●うわ!なんでこんな濡れてるの? 手、洗ってきたら? え、なんか濡れてる…
●汗やばいねなど。
●臭い、汚い、気持ち悪い、障がい者、 (汗のせいで)一緒に居たくない・行動したくない、相手が泣きながら自分を拒絶する 等
●「汚い、近づくな」「病気だろ」と言われた。
●お前の使ったコントローラーびちょびちょなんだけと
●直接ではないが、僕が触ったものを触って「え、何か濡れてる。。」と呟かれるのが辛かった
●すごい手濡れてるな。 手洗ってきたん?
●うわ〜こいつの手ビショビショやー!気持ち悪。
手汗に悩む子どもを助けたい
子どもは多汗症の情報やサイトに辿り着けない場合が多く、「自分だけがおかしいんだ…」と思い、誰にも言えず殻にとじこもってしまいます。
小学生でも中学生でも高校生でも社会人になっても、日常的なあらゆる場面で困る場面が多いのに、必死に周りに知られないように生きている患者が多いのです
それにより、周りも多汗症の症状を知る機会がなく、意図せず心無い言葉をかけてしまいます。
そこで「子どもにも読める多汗症を知るきっかけとなるリーフレット」を作成しようと思い至りました。
学校に配ったり皮膚科、小児科、習い事教室に置いて頂き、本人にも周りにも、保護者にもこの多汗症という病気を知ってほしい。
「多汗症の子ども」は、自分以外にも仲間がいること、親や周りに説明できる手段ができるように。
「多汗症じゃない子ども」は、多汗症という症状のお友達が周りにいることを知ることができるように。
「保護者」は、多汗症の我が子と一緒に考え、寄り添うことができるように。
「学校関係者」は、多汗症の子どもが困っていないか見守り、対策することができるように。
そんな効果を見込んでいます。
そして多汗症が「普通のこと」として世に広まり、多汗症患者がもっと生きやすくなるように、活動していきます。
ご支援の使途
今回のプロジェクトを通じ、ご支援いただいたお金の使途についてはパンフレット制作にかかる費用(デザイン/印刷)に充てさせていただきます。
・イラストデザイン費:50,000円
・パンフレットデザイン費:100,000円
・パンフレット印刷費用:50,000円
今後の展望
今回制作するリーフレットについては、まずは学校等教育機関をメインに、小児皮膚科・小児内科等クリニック・関係者を通じ働きかけを行なっていきたいと考えております。
汗っ子サポート保護者の会メンバー
リーダー
【浅野】
私自身、生まれつき手、脇、足の多汗症でした。子ども時代はどうして自分だけこんなに汗をかくのかと、1人でずっと苦しんできました。親に相談してみましたが、「若い頃はそんなもんよ。大人になったら治るわよ」とあしらわれ我慢する日々でした。親は多汗症という存在を知らず「たかが汗」と考えてしまい、子どものSOSに寄り添うことができない事例が多くなっています。親世代、子ども世代に広く認知し、苦しむ子どもが一人でも減る第一歩として、リーフレットを作成し、配布していきたいです。
メンバー
【ここあ】
私の娘は多汗症です。勉強・家庭科・図工…夢中になるほどひどい手汗でノートや作品が濡れ、握っていたペンや針はすべり、いつも困っていました。10年前に「多汗症」の存在を親子で知っていたなら、少しでも早く、1つでも多くの娘の困りごとを減らせていたのでは、と強く思います。同じような子ども達の困りごとが1つでも減ることを願い、リーフレットを作成し、配布して「多汗症」を広く認知していきたいです。
【いちご】
自分の子どもが小さい頃、多汗症を発症しました。小学生の頃、中高生の頃、その時その時で汗による悩みがどんどん広がりました。親としては、病院を渡り歩く事しか出来ず、それでも決定的な治療法は見つかりませんでした。私は多汗症に対する理解の輪が広がる事で、子供たちの汗による悩みが少しでも軽減するのでは?と考えています。ぜひ今回のリーフレット作成・配布というクラウドファンディングへのご参加で、共に多汗症への理解とサポートを広げて頂きたいと思います!どうぞよろしくお願い致します。
最後に
多汗症は仕事や勉強、対人関係のコミュニケーション等、日常生活におけるQOLを著しく低下させる病気です。このプロジェクトは、多くの子どもたちが抱える多汗症の問題に対して、社会全体での理解と支援を促進することを目指しています。皆様のご支援により、子どもたちとその家族がより健やかに暮らせる環境を作り上げるため、是非ともご協力いただければ幸いです。
当団体はN P O法人として周知活動や情報の発信・プロダクトの開発等の活動を通じ、多汗症に悩む方に寄り添いたいと考えています。
当団体の活動に何卒、皆様のご支援よろしくお願いいたします。
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