自己紹介

はじめまして。光畑由佳と申します。「モーハウス」という会社で授乳服の開発・制作・販売を手掛けています。

また、“子育てと社会が共存する環境”を提案する「子連れスタイル推進協会」の代表理事をしています。

女性活躍を応援するカフェに

2023年11月に、自宅の一部を改築し、「モーカフェ」という名のカフェとしてオープンしました。自宅建物は、独創的な佇まいから「Soft and Hairy House(柔らかくて毛深い家)」と名付けられた建築です。

今回そのカフェを、女性たちの活躍を応援したり、チャレンジの場を提供できるような場所にしていきたいと思い、クラウドファンディングを立ち上げました。

自宅建物「Soft and Hairy House(柔らかくて毛深い家)」

モーカフェ入り口私はこれまで授乳服の製作をしてきましたが、その中で、女性がもっと自由であってほしい、もっと自分たちの力に気付いてほしいと考えるようになりました。

女性が赤ちゃんと一緒に職場に行き、抱っこをしながら仕事をする「子連れ出勤」の実践は、都内のモーハウスショップ(表参道からコロナ禍で日本橋に移転)、有名デパートなどで300人以上が体験してきました。

子連れ出勤で接客をするスタッフ(右)最近では、授乳中の女性がいざという時のために困らないよう、授乳服や授乳ブラなどを一式にした「防災セット」を販売し、ウクライナや福島や熊本、能登などの被災地に授乳服を送る支援活動も行っています。

そうやって長く女性支援のための活動をしてきた中で、今回は自宅をカフェにして、女性たちが活躍できたり、恩恵を受ける居場所を作りたいと考えました。

私が作りたいと思うカフェとはー

1.助産師と一緒に運営できるカフェに

子育てや療養などの理由で、普段、外出しづらい方もリラックスして訪れられる場所にしたいと思っています。

内装はやわらかいベージュ色で曲線的な形状になっていて、日常の悩みをぽろっと話すことができるような安心感のある雰囲気作りを意識しています。店内客席カフェでの接客は、弊社モーハウスのスタッフや子連れのママのほか、近隣に住む助産師にも参加してもらいたいと考えています。

女性支援や母乳育児支援を行う縁から、近隣の地域に助産師の方々が集まり住むようになりました。ですが、一緒に活動してきた助産師の中には、今は家族の介護などで仕事から離れる人もいます。

助産師の方々とカフェ店内にて クラファン主宰者・光畑由佳は右から2人目私は、助産師の持つ知識と経験は社会の財産だと思っています。接客中に、カフェのお客さんにその財産を分けてくれることも期待しています。ふとした会話で、女性の悩みを解決するヒントを教えてくれるかもしれません。 

また月に一度、助産師と一緒に子育て中の方を対象にしたイベントも予定しています。助産師たちの豊富な経験と知識を提供してもらいながら、一方でカフェの手伝いが介護に忙しい日常からいったん離れる気分転換の機会になればと思います。

2.女性の「小さな起業」をスタートさせる場所に

ワークスペースとしても利用してもらえるよう、カフェには無料Wi-Fiを完備しました。店内にはバウンサーやトイレのベビーキープなどがあり、赤ちゃん連れ、子ども連れでも利用できます。

カフェスペースと授乳服展示

ご自分の仕事をする場所としてはもちろん、カフェをこれから新しく何かにチャレンジする場としても利用してもらいたいと思っています。

例えば、趣味で作っているお菓子を売る、コーヒーをふるまう、マッサージを提供するなど「起業」というより「小商い」の言葉が近いような小さなビジネスを始めたい方に、ステップの第1歩を踏み出す場所として、カフェを利用してもらいたいです。

カフェのソファースペースこの建物は、私が今の会社を始めた場所であり、長年、この場をママたちの場として開放していました。その頃、赤ちゃんを連れて恐る恐る参加された方が元気になり、勉強したマッサージをここで試させてほしい、と、ワンコインの体験会をしたり、生協さんが来てご飯を作ってくれたりしていました。イメージはその頃と同じです。

私は週に一度はカフェにいるようにしています。もし何か相談にのれることがあればお声がけいただければと思います。カフェ滞在日はFacebookで発信しています。

また小さな起業をして成功した先輩女性をゲストに迎えて、セミナーを開催したいとも思っています。自分で何かを始めたい人の背中を押す機会を作っていきたいです。

3.フェムテック用品を実際に手に取り、身近に感じてもらう場所に

カフェ店内では、授乳服や授乳ブラのほか、デリケートゾーンケアや湯たんぽ、ファスティング関連などのフェムテック用品の販売を行っています。

もともと、私が授乳服を作ったのは、周りから授乳しているとわからないようにどこででも安全に授乳ができれば、女性は子どもがいても、もっと自由でいられる、と考えたから。授乳服を着ていたら授乳コーナーを探す必要はなく、つまり授乳服そのものが移動式授乳室というイメージなのです。

また、授乳ブラは身体を締め付けないことから、今は乳がんの方やお休みブラとして使われる方も多くいらっしゃいます。先日は、高校生の方がスポーツブラとして購入されていきました。

カフェでフェムテック用品を扱うのは、すべての年代の方たちに、女性特有の身体の悩みを諦めたり我慢するのではなく、フェムケアプロダクツを使って、少しでも快適になってもらいたいとの思いからです。

「こんな商品があるんだ」と知ってもらえるだけでもうれしいです。お茶を飲みながら気軽に手に取ってもらえるように展示しているので、商品への質問があれば気軽に声をかけてください。

カフェとなる自宅は「柔らかくて毛深い家」

カフェとなる自宅建物は、「Soft and Hairy House(柔らかくて毛深い家)」と名づけられた建築です。30年前に「ウシダ・フィンドレイ・パートナーシップ」が設計しました。昨年亡くなった磯崎新さんのお弟子さんで、まだ作品がほとんどない頃でした。

新国立競技場の設計で日本でも有名になったザハ・ハディドと同じAAスクール出身の女性建築家、キャサリン・フィンドレイ(いずれも物故)と牛田英作さんのユニットでした。そんな建築家と一緒に家を建てたのは、私なりの思いがあってのことです。

家は「買う」の言い方が一般的ですが、「建築家と一緒に作る」選択肢もあります。私は同じお金を使うのであれば、「建築家と一緒に家を作る」という選択肢も選べることを、多くの人に知ってほしいと思いました。建築家と一緒に作品とも言える家を作るのは、一部の人だけの選択肢ではなく、それを選んでみると新しい世界が広がると思うのです。

だから自宅の設計を建築家にお願いし、自分が建築家と一緒に建てた家を「メディア」として、建築の持つ力を発信したいと思ったのです。

筑波大学の学生がボランティアで改装を手伝ってくれました多くの人が当たり前と思っている選択肢ではなく、別の選択肢から見える風景を示したいのは、授乳服を作ったきっかけとも共通しています。

母親がつい自分の行動を制限しがちな授乳中の期間でも、いつでも自由に外出してほしい。

「子育ては大変だという思いこみ」を180度ひっくり返したい。そう思って授乳服を作り続けています。 

自宅建築は、海外も含め、テレビや雑誌の取材を受けたり、おかげさまで1994年に第1回「空間デザイン・コンペティション」作品例部門で金賞を、1996年には日本建築学会作品選奨で表彰されました。建物内に飾られている受賞記念のプレート最近では歴史的建造物が、維持管理や再開発などを理由に取り壊されています。私は、独特なデザインで世界的にも注目を集めた「中銀カプセルタワービル」の保存活動に参加していましたが、やはりビルは解体されてしまいました。建築家の建造物がどんどん失われてしまうのは、残念でなりません。

今回、自宅をカフェとして活用することが、建築の活用事例になればとも思っています。

支援金の使い道

ご支援いただいた資金は、次の用途で大切に活用させていただきます。

・工事費(屋上の柵の取付費用)約120万円
・ピアノ調律費 約10万円
・運営維持費(人件費、光熱費、通信費)
・消耗品費 
・リターンのご提供 
・CAMPFIRE手数料(17%)

今後の計画

【計画1 屋上フェンスの取付】

カフェのお客さまに屋上空間を楽しんでもらえるよう、屋上フェンスを取り付けます。カフェに来たからにはぜひ見てもらいたいのが屋上です。しかし約30年が経過し、既存のフェンスの状態が良くないため、安全上の理由から上がってもらうことはできません。

一度は屋上の開放を断念したのですが、建築のコンセプトを表現する上でも欠かせない部分ですので、何とか建物の意匠を残しつつ屋上を利用できないかと考えました。

屋上に上ると物理的に視点が変わり、視野が開けます。屋上で風に当たり、開放的な気持ちになれることも、当カフェの良さだと思います。

クレーンの上から撮影した屋上(1994年撮影) 建物の屋根部分が野原のように緑が生い茂っている今回カフェへのリノベーションには建築家「m・style」の茂垣直樹さんに全面的に関わっていただきました。茂垣さんは、カフェ所在地であるつくば周辺地域の再生にも取り組まれています。

そして、建物の現在の意匠を大切にしながらフェンスを作ろうと、鍛冶屋「カジコジ」池田耕治さんとコラボを組むことになりました。池田さんは、同じくつくばで、こだわりを持ってものづくりをされている方で、こんな素敵なフェンスのデザインができあがってきました。

「カジコジ」池田耕治さんのデザイン案建物の意匠を壊さないフェンスを取り付け、ぜひ屋上空間を楽しんでいただきたいです。

【計画2 ピアノの調律】

建物に合わせた淡い色のピアノがあります。カフェでピアノを弾きたい、ミニコンサートをしたいという方が多いのですが、調律をしていなかったためお断りせざるを得ませんでした。

カフェ店内設置のピアノたまたまカフェにいらしたピアニストの方のご紹介で、通常はコンサートピアノの調律を専門とされている調律師さんに横浜からいらしていただき、点検をお願いすることができました。

ただ、長く調律をしていなかったため、継続的なメンテナンスが必要だということです。その費用も含めて、支援金の用途に入れています。

建物全体を安全に開放できるように、そしてピアノの演奏も楽しんでいただけるよう、ご支援を何卒よろしくお願いいたします。

応援コメント

このプロジェクトを応援してくださる方々に、コメントをいただきました。

株式会社ハナマルキャリア代表 上田晶美さん

なんとも羨ましいくつろぎのカフェがつくばのモーカフェ。光畑由佳さんが経営するモーハウスの30年来の拠点です。丸い優しいフォルムに中庭に面したテラス。ブルーの球体はお風呂です。

ここを改装し、カフェとして多くのお客様が訪れることができるようにしてくれたことは本当に感謝!是非とも屋上に上がって緑を堪能したいものです。

ピアノあり、美味しいつくばのコーヒーあり。無限大の可能性のためにクラウドファンディングに協力します!皆さまも、これに協力して一緒にモーカフェでお茶しませんか?      開店祝いに訪れてくれた上田晶美さん(左)屋上から中庭を撮影中銀カプセルタワービル保存再生プロジェクト 前田達之さん

2022年に解体された中銀カプセルタワービルの保存活動をしている、保存再生プロジェクトの前田達之です。

私と同じ時期に光畑さんも中銀カプセルタワービルのオーナー(区分所有者)となり、管理組合総会で建物の重要性を意見していただいたり、住人同士の交流会で保存についてのアイデア交換をしたことが懐かしく思い出されます。

当時の会話の中で、「使われてこそ名建築」とお話しされていた光畑さんが、これまた名建築である自宅を多くの方に開放される活動を始めたとお聞きし、応援させていただきます。


母乳110番の皆さん

モーカフェのゆったりした美しい店内に感動しました。中庭もあり、屋上もあり、夢があります。 でも、そのとき、屋上と階段にはフェンスが無くて「小さなお子さんが上ろうとしたら心配だな」と思いました。大人も子どもも安心してゆっくり滞在できるよう、ぜひ応援したい!と思いました。

お祝いに来てくださった母乳110番の皆さん

母乳110番の「おっぱい文庫」。モーカフェと、モーハウス日本橋ショップにあります

授乳しやすいモーブラや肌が見えなくて外出しやすい授乳服は母乳育児する人たちの大きな味方です。日常生活での外出時はもちろん災害時も別室へと席を外さずに済み、その場で授乳できて上の子を見ることができます。

 ここでお茶飲むついでにモーブラや授乳服を見て知って「おっぱいをあげながら色々できる!楽しい」と感じてくれるといいなと思っています。母乳110番はモーカフェを心から応援しています。


カフェ概要

店舗名 Mo-Cafe(モーカフェ)
所在地 茨城県つくば市山中480-38
席数  27
アクセス
【お車でお越しの方】常磐自動車道谷田部ICから10分、または圏央道つくば中央IC下車3分
【電車でお越しの方】つくばエクスプレス 研究学園駅より3km
駐車場  あり(14台)
営業時間 10時~17時
定休日  日・月・祝
メニュー 地元茨城のサザコーヒー、ハーブティー、身体に寄り添う飲み物やお菓子を提供
※授乳服、マタニティウェア、フェムテック用品の販売も行います。

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/06/17 12:23

    こんにちは、モーハウス/モーカフェ光畑です。クラウドファンディングも久しぶりで、おそるおそる触っています。とはいえ、多くのご支援や、うれしいメッセージをいただき、励まされる思いです。さて、母乳110番の皆様から、応援メッセージをいただき、更新いたしました。彼女たちの活動の拠点は鎌倉ですが、皆さ...

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