〈 産婦人科医の上村茂仁 ✖ AV男優の森林原人 〉による性教育動画の制作プロジェクト。スマホであらゆる情報に簡単にアクセスできる世代への性教育は、学習指導要領に則ったものだけでは対応できない。性によって自分も相手も傷つかないために必要な正しい知識を、スマホで簡単に知ることが出来る体制にします。

プロジェクト本文

▼はじめに

皆さん、こんにちは。AV男優の森林原人です。

このたび、産婦人科医の上村茂仁さん(Women’s Clinic Kamimura 院長)と一緒に、性教育の動画を作りたいと考えています。

上村さんとの出会いは、数年前のAIDS文化フォーラムin京都(エイズの予防と理解を深めながら、「エイズ問題の啓発」「多様性を理解する」「ともに生きる」といったことを学ぶための市民による社会活動)でした。僕はAV男優業(男優歴19年)をしつつ、数年前から性に関する講演やコラムを執筆しています。その一環で、AIDS文化フォーラムにも参加させていただき、回を重ねるごとに上村さんとお話しさせていただくようになりました。

上村さんは、ご自身のクリニックで働きながら休日には性教育の講演をなさっている方で、その数が年120校と性教育のスペシャリストです。そんな方から「何か一緒にしたいね」と声をかけていただき、背筋をピンと伸ばし「是非とも!」と即答しました。ちょうどそのタイミングでキャンプファイヤーさんにも声をかけていただき、これは天の声だと思い、いつかやりたいと思っていた「性教育」に本気で取り組む決意をしたのです。

僕の講演会やコラムは、“性のリスクと喜び”がメインテーマです。性のリスクを最小限に抑えつつ、既存の価値観に縛られずに自由に自分らしい“性”を見つけ、楽しんでいって欲しいというメッセージを込めています。来場してくれたり読んでくれている方は20代から50代の男女が中心で、その方たちから「もっと早くにこの話を聞きたかった」と言われることが少なからずあります。

 

(2018年5月~9月にかけて全国9都市を回って『自由に、自分らしく生きる』というテーマで講演会をしました)

 

一般的には、“性”に関する話は小学校から高校にかけて性教育の授業で行われるものです。学習指導要領でも、以下のように内容が定められています。

 

~学習指導要領(保健体育)で定められている教育内容~

小学校4年:男女の体つきの特徴、月経と射精

中学校1年:受精・妊娠の仕組み、性衝動、異性との関わり方、性情報への対処

中学校3年:性感染症やエイズの症状、感染経路(性的接触)や予防(コンドームの使用)

高校   :出産に適した年齢、避妊、人工中絶

 

これらが全ての学校で網羅されているかというと、そうではありません。一例にすぎませんが、埼玉県の小学校の先生が言っていたのは、「やることが多すぎて性教育にまで手が回らない」と。それで、外部講師に性教育の授業をしてもらう学校がありますが、それでも全てが伝えられるわけではありません。

それから、日本の性教育の基本姿勢は「寝た子を起こすな」です。“性”に目覚めていない子どもに性の知識や情報を与えたら興味が湧いてきてしまうから、なるべく目覚めさせないようにしようという考え方です。

でも、誰がいつ起きるのかわかりますか?自身が“性”に目覚めたとき、親や学校の先生に報告しましたか?多くの人は、なかなか人に話さないものではないでしょうか。

現代の多くの子どもは中学生になるタイミングでスマホを持つそうです。もちろんアクセス出来る範囲には制限がかけられているのでしょうが、“性”に関するものにもアクセス出来ます。

その中には、本来18歳未満の人は見てはいけないAVもあるでしょう。だから、一般的にはAVによって日本の性事情が乱されていると言われ、AV男優は性教育と真逆の存在だとされています。

確かにAVで描かれている性行為は現実離れしたものが多いです。ですが、AVの中にいるのは、皆さんと同じような日常生活を送っている人々で、僕もその一人です。だから身を持ってわかるんです。AVで描かれているものと、現実の性行為に隔たりがあると。それは見て楽しむ物で、真似する物ではないと。真似するとどれだけ痛い思いをしたり、相手を傷つけてしまうと。そうならないようにするには、大人になる前に、“性”に目覚める前に、正しい知識を知っておくべきだと思うのです。

誰がいつ起きるかわからないんだし、今は昔に比べて起きやすくなっているから、誰がいつ起きてもいいような体制を整えておくべきじゃないでしょうか。

決意はしましたが、AV男優である僕が性教育に取り組んでいいものかという葛藤もあります。そこで、上村さんの力をフルにお借りします。医学的見地からの意見や正しい情報を教えていただきつつ、僕が積み重ねてきた経験を性教育の場で活かしていきたいと思います。

産婦人科医の上村さんの正しい知識と、僕の経験を合わせた“現実的な本当の性教育”動画を作成します。中・高生向けの動画だからどこまで踏み込むか、どう表現するかも悩みどころだけど、必要なことは包み隠さず伝えるというのが制作していくにあたっての基本姿勢です。

性の話を、秘め事にし過ぎず、隠し事にせず、恥ずかしいものとせず、後ろめたいものとせず、あるがままの自然なものとして、当たり前に話していきます。

そうすることで、正しい“性”の知識を身につけることが出来るようになり、“性”で傷ついたり苦しむ子どもが、巡り巡って大人が、減っていくと信じています。

 

《 上村茂仁さんからのメッセージ 》

今までの性教育は禁止であったり、脅しが主体であった為に性に対するイメージを悪くしたり、セックス自体楽しいものではない、いやむしろしない方が良いと思っている子供達が増えてしまっています。

性は楽しいもの、幸せなものだという事を伝える事が先ず大切です。そしてきちんとした正しい知識を持つことで危険を回避、予防する事が可能になります。

つまり早いうちから詳しい性の知識を持つ事が幸せを作ります。この動画教材はこれらの事をわかりやすく、実戦的に伝えることを目標としています。

▼これまでの活動

●森林原人

・エイズ文化フォーラムin佐賀での講演が記事化されもの

https://www.saga-s.co.jp/articles/-/88408

・著書

『偏差値78のAV男優が考えるセックス幸福論』(講談社文庫)

『イケるSEX』(扶桑社)

『「人生最高のセックス」でもっと気持ちよくなる』(KADOKAWA)

・連載

女子SPA!『性活相談』

https://joshi-spa.jp/spa_series_group_name/av男優・森林原人の性活相談

「性について子どもに教えるとき、一番大切なこと」

https://joshi-spa.jp/863208

●上村茂仁

https://youtu.be/J0ZethiJC28

略歴
昭和59年3月 川崎医科大学卒業
昭和59年4月 岡山大学産婦人科入局  
平成 3年4月 岡山大学大学院卒業(胎児のアミノ酸代謝にて博士号)
平成 3年7月 アメリカ、ミズーリ州セントルイス、ワシントン大学留学 骨代謝、ビタミンDの研究
平成 7年7月 岡山大学産婦人科助手
平成11年3月 岡山大学産婦人科講師
平成11年4月 ペリネイト母と子の病院  副院長
平成11年6月 ペリネイト母と子のサテライトクリニック 院長(兼任)
平成16年から 岡山大学医学部保健学科非常勤講師  
平成16年10月 岡山市西川沿いに女性の総合診療所 「女性のかかりつけのお医者さん」ウィメンズクリニック・かみむら  を開設

◆現在、女性のための健康教室を随時開催。
◆各地域にて更年期・骨粗しょう症専門医として講演・啓蒙活動を多数行う。
◆性教育活動の講師として、現在全国で年間約120校の学校講演、約30回の性教育関連の一般講演を行っている
◆岡山SRH(セクシュアル アンド リプドダクティブ ヘルス)研究会を発足
  (性教育講演、ピアカウンセリング、相談事業、教材貸出しなど)
◆デートDV防止プロジェクト・おかやまの副代表
◆岡山県内の学生にEメールアドレスおよび掲示板のある性・性感染症のHPアドレスを公開し、無料ですべての学生の匿名の質問に直接答える教育活動を行っている。年間相談件数は一日100件、年間3万5千件以上。

著書

・『恋するきみたちへ。―ちっちゃい先生からのメッセージ』(ふくろう出版)

・『中高生からのライフ&セックス サバイバルガイド (こころの科学増刊)』(日本評論社)

 

▼このプロジェクトで実現したいこと

学習指導要領の範囲内全てを網羅する性教育がなされた場合でもカバーしきれないところを、現実と照らし合わせながら見つけ、そこへもアプローチする性教育動画を作成したいです。完成した動画は、YouTubeをはじめとするフリーメディアで公開し、スマホを手にした子どもたちが簡単に見られるようにしたいです。

 

▼性教育動画の内容

●学習指導要領では教えられない以下のようなことを盛り込んだ内容にしていきます。

・コンドームの具体的な使用方法

・性行為の具体的手順や想定される失敗や問題

・性の悦びの多様性

・主体性を持って性行為を楽しむこと

・性的同意の概念(自由意思の尊重、拒否の大切さ)

・性暴力の実情

 

●表現方法は、講義、ドラマ、ディスカッションなど様々で、飽きさせず最後まで見ていられるようなものになるよう心がけます。(支援者の皆さまや、その周囲にいる10代の子どもの意見を参考にします)

●講義パート

【人を好きになることと、自分の体】

・身体的な性別と、自由に選べる自らの性(固定観念的な性別からの脱却)
➡セックス(生物学的な性別)やジェンダー(社会的な性差における性自認)、性的指向(性の対象が異性か同性か両性か)、性的嗜好(性癖)は流動的であり、どの立場や価値観の人にでも人を愛する気持ちは一緒。

・思春期の体の変化
➡身体的特徴を男女がお互いに知っておくべき。変化を恥ずかしがらず、変化の進度は千差万別で、変化に正解はない。

【セックスとは(性体験をする前でも知っておいて欲しいこと)】

・性の持つ矛盾を整理する
(快感⇔痛み、誰でもする⇔人に言っちゃいけない、愛・崇高⇔暴力的、命を生む⇔魂も傷つける)

➡性の意味や価値は各自の捉え方次第であり、良くも悪くも全ての人に全ての可能性がある。また、性行為の時は相手の受け取り方も重要で、自分の価値観を押し付けない。

・性行為をする際に重要な“性的同意”という概念と、“性的同意”なきは暴力という考え方
➡“性的同意”の具体的境界線の説明。“性的同意”の見極め方や伝え方(NO!と言う勇気とYES!を伝える勇気)。

・性行為の解説
(触れ合うことこそがセックスの本質で、挿入にこだわる必要ない)

➡生殖・肉体的快感・心の交流と性暴力。大切なのは性器以外(肌・言葉・心)での繋がり。

・性の持つリスク(望まぬ妊娠、性暴力、性感染症)
➡都市伝説として存在する避妊法の紹介と否定。同意なき性行為は暴力である。セクハラ、キャットコーリング、パワハラといった、加害者の意図に関係なく、被害者が不快に感じたり尊厳を傷つけられたと感じたらアウトなこと。

・挿入の意味
(法律的観点、性器の重要性、主体性が挿入する側にありがち)

➡本番を取り締まる意味。性器が特別視される理由。オチンチンは笑えてオマンコは猥褻なのはなぜか。女性(挿入される側)が主体性を持つには新しい言葉(含む、統合、取り込む、合体、一体化、合併、調和、内包)が必要で、新しい価値観の提案。

・コンドームの着用方法の練習
(男女ともに知るべき、女性も習得しておくことで着用の決定権を女性も持てるようになる)

➡着脱方法。着用する際のやり取り。コンドームの種類の紹介。着用を拒否する男の言い訳の嘘。性感染症予防に役立つ。

・避妊としてのコンドームとピル
➡妊娠をコントロールする大切さ。避妊アプリの紹介。ピルの説明(メリットと副作用)。コンドームやピルの入手方法

・AVで描かれているセックスのファンタジー性を解説
➡現場で何が起きているのか。演出方法。リアルとファンタジーの狭間「虚実皮膜」の楽しさ。出演者のプロ意識(ガチに見せること、オンオフの切り替え、主体性を持つことで自分がモノにならない)

【セックスの奥深さ(性体験を肯定的体験にするために)】

・セックスの多様性(生殖、社会的価値、肉体的快感、コミュニケーション)
➡性的同意があり当事者以外に迷惑がかからない範囲で多様性を認める。変態性の開花の重要性。変態と社会性の両立。セックスを神聖化し過ぎない。性嫌悪の理由。

・自分が自分でいられる自分らしい性を見つけられなかったり、押し付けられた性で苦しむ場合に、どのように自分をあるがまま受け入れていくか(自己受容を促し自己肯定感を育む)

➡重要なのは自由意思で好き嫌いを選んだり決めていくこと。「好き」を見つけられなかったら「嫌い」を主張するだけでもいい。普段からの心がけが大切。

・セックスをしないという選択が当たり前にあることを強調
➡人に寛容になるとは性を否定的に捉える人のことも認めること。ただし「他者の否定」と「価値観の相違」は別物。

・NO!と言われないマナーとYES!と言ってもらえる技術(清潔感、思いやり、基本的知識)

➡コミュニケーションの大切さ。基本的技術。性行為に必要な知識(自分と相手の体のつくりや性器のことを知っておく)。自分の体の準備(思考、肉体的準備、洗い方などお手入れ方法)

【これからの性を考える、次世代に繋げる】

・時代性のある性のリスク

➡セクスティングやリベンジポルノの説明と、対処法。被害に遭わないための心がけ。

・(保護者向け)性と向き合っている生き方をし、性に後ろめたさを持たせないように適度に性にオープンな家庭を築いておく(一番身近なカップルは自分達自身)

➡︎性を後ろめたいものにすると自己を確立しにくく、自立が難しい。あるがままの自分を好きになり大切にしていく教育。

 

▼資金の使い道

 

動画の制作費に使用します。

 

ドラマパートにも力を入れ、自動車教習所などで流されている、シートベルトをしないとこうなる、みたいな内容のものを、コンドームを着けなかったらこうなる、みたいな感じで描きたいです。その他にも、性的同意の重要性や、確認の方法などを具体的に見せていきます。

出演者は、吉村卓さんとしじみさんをメインに考えています。

もし目標金額を超えた場合は、ドラマパートを増やしたりしてより内容を充実させる方向に使います。

▼リターン一覧

▼最後に

性は秘め事な部分も多く、オープンに話すのが難しいです。ただ、秘め事や隠し事にし過ぎると後ろめたいものになり、罪悪感が生まれます。性に対する罪悪感は、人間に対する罪悪感であり、巡り巡って自分自身に対する罪悪感になっていきます。

確かに、性にはリスクが付きまといますから、なるべくそこから遠ざけたいという親御さんの気持ちもわかります。でも、子どもの時に禁止されていたり遠ざけられていたものを、社会に出るようになった途端に手にしてもその取扱いに戸惑います。性を必要以上に怖いもの、いけないものにしないでおいて欲しいです。そのためには、これから性の扉を開けていく子ども達に、そのリスクをどう予防するのか、そのための知識を身につけてもらう必要があります。

その上で、性の楽しさや喜びを知って欲しい。人と繋がった時の喜びを、選択肢の一つとして持っていて欲しい。セックスの喜びの本質が“触れ合い”だってことまで知っておいて欲しいです。“触れ合う”ことの意味と、それが生きていくうえでどれだけ力になっていくかを知って欲しい。それに気づくのが遅れたばかりに、苦しんだ大人が多くいて、その人達が心から思っています。性の扉を開ける前に、遅くとも、性の世界に触れるようになるまでに知っておくべきだと。今すぐにはピンとこなくても必ずわかる時がくるから、頭の片隅にでも置いといて欲しいのです。

 

性は命と命を繋ぎ、他者と繋がっていく原動力で、自分自身と向き合うきっかけになります。性と向き合うことは人を知ることであり、性を知ることは自分と向き合うことになります。

全ての人に、自分の良いところもダメなところも引っくるめて自分好きになっていって欲しいと思います。それは自惚れるってことではなくて、「まぁ自分もそんなに悪くないか」と受け入れていく感じでいい。自分は自分だけなんだから、自分が自分の理解者で味方になるようになって欲しい。そうなれたら、飾らないままの自分でいられるし、他者に依存することなく向き合っていけるはずです。

性を後ろめたいものにせず、答えを決めつけず、自由に考え、1人1人が自分の意思で選択していけるようになる社会になっていけたらいいなと思います。

1人でも多くの方に趣旨を理解していただき、ご支援しただいた方の期待を裏切らないものになるよう最善を尽くします。どうぞよろしくお願いします。

 

 

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