人類のゆりかごともいわれ、大地の文化を特徴とするアフリカと、私たちが代々受け継いできた、日本人独特の「わびさび」文化。地球の反対側に位置し、かけ離れている存在と思いがちですが、実はいくつもの共通点が秘められています。自然を拝む心、長者に対する尊敬の念、そして熟練された職人の技。

【写真】WAFRICA創立者セルジュ・ムアング(左)と、「COSMOS」でコラボレーションした漆作家の大西長利氏(右)

▼ WAFRICA =「和アフリカ」

その名には「日本の精神」、そして「調和」という思いが込められ、アフリカと日本をアートという媒体でつなげていくことにより、未知なる価値を創造しています。

アフリカと日本に由来する古代の粋な美的感覚を融合することにより、「第三の美」という新たな領域を創り出すWAFRICA。人類の原点を見つめ直すきっかけとなるアート・コラボレーションを体現するプラットフォームから生まれる作品は、日本のものでも、アフリカのものでもなく、世界の普遍的財産となっています。

▼ WAFRICA創立者 セルジュ・ムアング

西アフリカ・カメルーンで生まれ、5歳で家族と共にフランスに移住。パリで建築と工業デザインを学び、フランス大手自動車会社でカー・デザイナーとしてキャリアを積む中、東京に転勤。日本文化を発見していく過程で、不思議な懐かしさを感じる。それは意外にも、故郷カメルーンと多くの共通点に由来するものでした。ふたつの古代文化の本質的な部分でのつながりにインスピレーションを受け、2008年にWAFRICAが誕生しました。

▼ これまでの活動

WAFRICA PHASE I: 「アフリカンきもの」

WAFRICAのプロジェクト第1弾となったのが「アフリカンきもの」。アフリカ西部・中部の布織り職人と、100年以上の歴史を誇る京都の呉服メーカー。その架け橋となった「アフリカンきもの」は、日本の洗練された感覚や細部への配慮を、西アフリカの躍動感あふれるダイナミリズムと融合させました。その結果は、ふたつの文化が持つオリジナリティを超越し、新しい感覚を生み出す世界の普遍的財産となりました。世界各国における展示会は大反響を呼び、「アフリカンきもの」は人々の心に響きました。

WAFRICA PHASE II: 「ブラッド・ブラザーズ」

WAFRICAプロジェクト第2弾は、カメルーンの木彫職人と、日本の名高い漆職人によるコラボレーションの実現。ピグミー族の村長が儀式の際に使用する手彫りのスツールは、天皇家御用達9代目の漆職人、大河原勝氏の熟練した手により、幾度も磨かれ、鮮やかな朱色の漆に施されました。こうして、伝統的なアフリカのフォルムは、光沢感あふれる和のテクスチャーに包まれ、「ブラッド・ブラザーズ」として生まれ変わったのです。

WAFRICA PHASE III: 「COSMOS」

WAFRICAプロジェクト第3弾は、アフリカの彫刻家と、東京藝術大学名誉教授でもある漆作家の大西長利氏(85)を結び、新たなコラボレーションが生まれました。生命の創造や子孫繁栄を祈る儀式で使われるマコンデ族(タンザニア)とエケット族(ナイジェリア)のマスクは、黒漆の厳かな光輝と、螺鈿や金箔の精巧な細工により、宇宙、星、そして生命の誕生の象徴にふさわしい、息を呑むほど美しいものに変容を遂げました。

▼ 今回のキャンペーンで実現したいこと

WAFRICA PHASE IV: 漆の名人をアフリカにご招待

WAFRICAの次なる進化は、これまでのコラボレーション作の真髄となった漆の名人をアフリカにお連れすることです。作品を手がけた際に触れたアフリカの生命エネルギーや迫力を現地で、ご自身の肌で感じていただきたい。そんな思いから着想したWAFRICAの旅は、創立10周年記念の企画として、2019年2月に実施する予定です。

西アフリカ・カメルーンを訪れ、現在も首長制を実践し、職人が崇敬される集落を訪問するなど、WAFRICAの目を通して西アフリカの伝統や文化を体感していただきます。そして、「ブラッド・ブラザーズ」や「COSMOS」の原型となった木彫りを手がけた部族の職人と交流し、相互理解を深めながら、今後の創作活動を発展させる機会を提供します。

このユニークな旅を実現することにより、これまでのWAFRICAプロジェクトにより描かれたコラボレーションの輪が完成します。皆さまの温かいご支援により、WAFRICAは日本とアフリカの対話をさらに深め、人類のストーリーを織り続けていくことができます。

【写真】WAFRICA創立者セルジュ・ムアング(左)と、「COSMOS」でコラボレーションした漆作家の大西長利氏(右)

▼資金の使い道

このキャンペーンでいただいた支援金は、漆の名人をアフリカにお連れする際の飛行機代や現地での宿泊費、交通手段および食事代に充てさせていただきます。

▼最後に

人類の普遍的財産となる唯一無二のアート作品。文化を超越するコラボレーションを通じて、アフリカと日本に新たなるヒューマンなつながりを築いていくWAFRICA。

皆さまの温かいご支援に、深く感謝いたします!

ご質問などございましたら、wafricajapan@gmail.comまでお気軽にご連絡ください。

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