2017/07/13 09:37

【きっかけ】

チーム船橋の八子さんに12カ国の発表のショーに誘われたのがきっかけです。それまでにもプロジェクトのことは知っていましたが、着るとどうなるか全くイメージできませんでした。その時も「着物のためになることなら」と、そのくらいの感覚でショーに向かいました。

 

その日は会場に小学生がたくさんいたのですが、何故かわからなかったんですね。ショーが始まると、小学生がインドのKIMONOの図案を考えたことがわかりました。ショーが終わり、子供達がロビーに出てきたモデルさんを取り囲み「私が考えたのだ!」「こっちもみせて」などと、子供達がキラキラした目でモデルさんを見ていたのです。

 


その時に私は千円寄付していましたが、千円ではあの感動は味わえないだろうなーと感じました(もちろん皆様からの千円は有り難いです!)。どうせなら他人事ではなく、我が事として関わり、あの感動を私も味わいたいと思ったのです。嬉し泣きを今までした事がないので、どうせならそこまでの感動と達成感を味わってみたいと。もっともらしいことを言ってますが、要は小学生のキラキラした目にジェラシーを感じた訳です。大人気ないですよね(笑)。でも、あの日があったから全ては始まりました。

 


【イマジン キモノ・群馬をたちあげ】

2015年の10月にショーを見てからしばし考えまして、年が明けて2016年の1月7日に応援している演奏者さんのライブとを合体させ、チャリティーイベントをしようと思いつきました。1月29日に高倉さんとお会いし、活動の許可を得、2016年2月28日にFacebookを立ち上げました。6月29日にtwitterとnoteも開設しました。デザインは出来るので、フライヤーなど印刷物は全て自分で制作し、経費削減に努めています。

 


【始めてみて】

私は高崎市出身ですが、高校を卒業して進学のために上京してからはずっと東京です。車もなければ、人脈もない。群馬で活動するには致命的。でも、不思議と不安は何もなかったんです。プロジェクトが素晴らしいので伝わると信じていましたし、それ以前に、2度主催イベントをしたので、なんとかなるだろうと。

ところが、まー、広まらない広まらない。笑っちゃうくらい。やっと一年たって、種から芽がでそうな気がしています。また、そうしないといけないのですけど。この一つ一つの過程がたまらなく楽しいです。

 

ポーランド大使と。


【プロジェクトから感じる思い】

トルコやポーランドなどの国が親日でいてくれるのは、先人のおかげです。それと同様に、着物の将来を考えた時に、あの時のプロジェクトが今に活きていると未来の人に思って貰えたら最高だな、と考えています。私たちもいつかは先人になるのですから。

 


職人さんの高齢化だけでなく、糊を置いたあとにかけるおが屑など、品質のいい材料の入手が困難になっているそうです。おが屑の品質が悪いとアクがでて反物が汚れてしまうのだとか。また、道具が壊れたら交換できる部品がもうないなど、そんな話ばかり聞こえてきます。

しかし、まだ今なら、最高の着物を残せるギリギリのタイミングだと思っています。なんとかこのプロジェクトが日本の文化の素晴らしさ、職人さんが伝え育み、創意工夫してきた技術の高さを見直すきっかけになればと思っています。物事が成熟するには裾野が広がり大衆化することと、その分野を牽引する頂点に相当するものが必要ですよね。着物はその点、ジャージ素材やデニム着物などもあり、裾野が広がっています。それに比して牽引すべき頂点に相当する着物の存在はどうでしょうか? ここにプロジェクトの意義があると考えます。

 


今は、着物のイベントで着付け師さんのお名前が表示されるようにもなりました。私はもっと作っている方にスポットライトが当たればいいな、と思っています。今は、昔のように競うほどの職人さんの数もいないだろうし、品質的にも最高のものを作るチャンスはなかなか無いと思うのです。その点、このプロジェクトは売り物ではないので、売れる売れないを気にせず作っていただけます。物作りには大きな柱が二つあると思います。まずは、同じ品質のものを作り続けられること。もう一つは、技術の粋を集め、ありったけの創造力と感性を投じた物作り。今は後者が難しい気がします。だからこそ、プロジェクトのKIMONOをみると、涙が出そうなほど(本当はいつも泣いてます)感激します。職人さんの思いがKIMOMOを通じて雄弁に語りかけてくるからです。

 


プロジェクトの良さはまだまだあって、インド以外にオーストラリアも小学生が図案に関わっています。将来この中から、オーストラリアにワーキングホリデーに行く子が現れるかもしれないし、留学する子がいるかもしれない。そんな、未来の国際人を育てる種をまいていると思うんです。それもこのプロジェクトの素晴らしいところです。

民族衣装はサリーやチマチョゴリ、アオザイなど、その他にもたくさんありますが、民族衣装に各国のモチーフを描きだすという発想は、日本人にしか出来ないと思います。相手の国の文化や人を尊重し表現したい、という想いの表れですから。このアイデアが本当に素晴らしいと思います。また、その構想を包み込める懐の広さと深さがあるのが着物なのです。

 


最期に一言だけ。このプロジェクトに関わるようになって、今までと同じ生活をしていたら出会えるはずのない人に会え、行けなかったであろう場所にも行くことが出来ています。それが刺激的ですし、日々ワクワクしています。一人でも多くの方とこのドキドキとワクワクをシェアしたいと思っています。

 


自慢じゃないですけど、飲み会の幹事すらやったことの無い私がやっているんです。

「えー、本当?」って思ったそこのあなた、幹事やったことのある君!

皆さんならどうってことないでしょう? 一緒に始めませんか?

 


チーム群馬

畔見 薫

 


【チーム群馬関連サイト】

・イマジンキモノ 群馬 facebookページ

https://m.facebook.com/imaginegunma/

 

・IMAGINE KIMONO GUNMA webサイト

http://imaginegunma.wixsite.com/onekimo