会社(オフィスは秋葉原)では、グローバル事業の推進を担当しています。これまでに3回、計7年間の米国赴任*(ボストンに社費留学とシリコンバレーに駐在2回)を経験しましたが、米国/世界における日本のプレゼンスが年々落ちてきていること(Japan passing)に、強い危機感を覚えています。日本人の実用英語力不足はその主因の一つであり、微力ながら「底上げ」向上に貢献することができればと日々願っております。(隣国の韓国や中国にでさえ、大きく水を開けられつつある現状は大いに憂慮すべきではないでしょうか。) *現在、ニューヨークで4回目の米国赴任(3回目の駐在)中。 http://ameblo.jp/quintuple-crown/ 【英語資格試験受験の総括】 (「近況」より一部編集して転載) 「英語資格試験」はそれぞれに得られるものが異なります。以下、私が受験(合格)した5つの試験について、簡単に振り返ってみたいと思います。 http://www.kokureneiken.jp/voices/ 1.実用英検一級:英語の総合力をバランス良く測ることのできる素晴らしい試験です。英語学習者としては、まずこの取得を目指すべきでしょう。思えば、この一級取得で、「やれば出来る」という自信と「このままではまずい」という問題&危機意識を同時に持てたことが、私の英語学習者としての「本当のスタート」だったと思います。 2.TOEIC(990点):いわゆる「受験英語」とは異なり、よりナチュラルな英語の速聴(リスニング)と速読(リーディング)の実力を客観的に測定したり、勉強の動機付けをするのに適した試験です。実際、私にとっても、英語学習の「良いペースメーカー」になってくれました。ちなみに、意外に思われるかも知れませんが、満点への鬼門はリーディングセクションの方です。なお、資格試験としてのTOEICの限界もよく分かっていますので、「TOEIC偏重主義」には基本的に反対の立場ですが、「英語能力の絶対数値化」と「日本人の意識改革への貢献」に対しては、大いに敬意を表しています。「たかがTOEIC、されどTOEIC」と言ったところでしょうか。 3.通訳案内士試験:日本的事象の理解と外国の方々への発信能力を磨くには最適な試験です。私も、日本の地理/歴史/一般常識を「死ぬ程」勉強しました(笑)。日本人でありながら、それまで日本のことをほとんど知らなかった自分を大いに反省した次第です。 4.工業英検一級:テクニカルライティングの基本思想を学び、重要テクニックを磨くのに最適な試験です。いまどきの試験としては珍しく、120分間ひたすら「鉛筆で書き続ける」ことが要求されます。特に、翻訳チームをリードする立場にある人には、強く受験(勉強)をお勧めします。ここまで「読み書きの能力」を試される「面白い」試験は他にはありません。過去問も公開されていますので、興味のある方は、ぜひ一度チェックしてみて下さい。 5.国連英検特A級:一次試験で試される「語彙力」はハンパないです。英検一級を余裕合格できるはずの「10,000語〜12,000語レベル」でもまったく歯が立ちません。ちなみに、語彙力を弱点とする私の場合は、何とか「総合力」で誤魔化してしのぎましたが、正直情けない限りです(笑)。一方、二次試験は15分間の面接で、世界情勢についての幅広い知識と自分なりの意見を持つことが求められます。試験官には、「大使経験者」や「国際関係専門の大学教授」もいらっしゃいますので、付け焼刃では到底太刀打ちできません。すなわち、日頃から「世界に目を向ける姿勢」そのものが問われるということです。試験のユニークさとタフさという点では、工業英検一級と並んで「双璧」と言えるでしょう。 さて、上記試験のうち、1の実用英検を除く2〜5については、仕事上ほとんど英語との接点がなかった「最後の駐在以降(過去3年間)」に、自らを奮い立たせて勉強を続けた結果として、点数アップ(TOEIC:970点→980点→990点)または資格取得につながりました。すなわち、「海外経験者だから労せずして簡単に取得できた」という訳ではありません。このことだけは、皆さんの誤解のないように、強調しておきたいと思います。 英語学習は、「終わりのない旅」です。 「同好の士」の皆さん、これからもお互いに頑張って行きましょう!