2016/10/11 23:04

このたびの公演の出演者たちは みんな、
昔から日本で受け継がれてきた心身術
みくさのみたから を身につけています。
          
みくさのみたから、通称 みたから。
みたからをひらく、などといいます。
かつて誰もがしていたような ありふれたことです。
          
日本の国体がいったんなくなってしまってから
もう70年あまり経っていますし、
いったんは耳なれなくなった呼名かもしれません。
          
このたびの舞台を演出した私・飯田茂実は
祖母から伝えられた「みくさのみたから」を
舞台の共同創作に久しく応用してきました。
          
大昔から日本の民衆文化を支え続けてきた原動力。
どんな活動にも応用できる極めつけの元気術。
身につけておけば もう整体や鍼灸を受けなくて済む。
          
などなど、色んなふうに紹介されながら今
みくさのみたからは世界中に広まっています。
世界的な無形文化財みたいに思われているようです。
          
耳なれない呼び名を怪しむ方もおられるでしょうが、
あっけないくらい たやすい心身技術というだけで
宗教とか思想なんかとは何の関わりもありません。
          
お味噌汁とか ぬか漬けなんかと同じく
なくなってしまったら なんとも もったいない
日ごとの暮らしのなかでの心地よい習慣です。
          
ひと日・ふた日で たやすく身につけられます。
目安があるだけで固定した形も決まりもないので、
それぞれに それぞれの仕方で楽しめます。
         
ちかごろは身につけている方たちも増えてきて
その氣になったら日本各地で、世界各地で
色んな方たちから伝えてもらうことができます。
         
身につけて永らく楽しんできた者として
みたからの効き目の素晴らしさはよく知っています。
成程びっくり、万人向けです。できれば誰にでも薦めたい。
         
けれども。あんまり強く薦めると怪しまれてしまう。
当世風のややこしい勘違いをしてしまう人もいる。
いつしか最後の後継者、みたいな私の立場は微妙でした。
         
この宝を呼名もろとも どうしても末々まで残す必要がある。
最後のひとりが途絶えさせてしまっては人類にとっての損失。
かといって宗教うんぬんと勘違いされるのは すごく怖い。
         
そうした個人的な ああだこうだを乗り越え、
「勘違いがあっても まあやむをえない」と思いきって
最終的にカミングアウトしたのは3.11を経験したからです。
         
あれから、すごい緊急感覚で、緊急の芸術活動として、
氣が触れたみたいに みたからを伝え続けてきました。
到らないところだらけで いろんなウッカリもありました。
         
いま数えきれない多くの人たちがどうにか日ごとに
みたからをひらきながら暮らすようになりました。
このまま世界中で次の世代へ引き継がれていく様子です。
         
みたからを身につけると生き心地がどうなるのか、
これからは色んな方たちが示していってくれると思います。
私もひとまずほっとして肩の荷がおりた心地です。
         
みくさのみたから。みたからをひらく。
なんとなく氣にとめていただけたら
そしていつの日か身につけてもらえたらと思います。
         
たやすく身につけられて日ごとにたのしめますから。ほんとうに。

 

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綾うつし絵は去年の日本各地での

みたから諸國めぐりの集いから。

どの綾うつし絵にも出演者が写っています。

      

まさか自分が世界中のダンサーたちと

一緒に暮らして ひとつの舞台を創るとは

それぞれに思ってもみなかった頃のこと。

           

1年あまり公演支度で休んでいた諸國めぐりの旅。

氣ごころの知れた仲間たちと ふたたび旅が始まります。

https://www.facebook.com/events/656440544482665/