■ このプロジェクトについて
はじめまして、このページをご覧いただき、ありがとうございます。
この出版プロジェクトは、2013年7月に白い翼で天に昇った、ヴィクトリアン服飾作家・山本裕子さん(atelier Thomas)の初の服飾作品集『ヴィクトリアンのお針子』の制作・刊行をこころざし、私たち有志の会“Les Amis de Thomasレザミ・ド・トマ”が立ち上げました。
2015年7月に東京・GALARIE Malleにて予定される「山本裕子作品展」に合わせて、刊行を実現したいと計画しています。
現在、残された作品写真の収集や編集企画を進めながら、この秋、山本裕子さんの服飾作品所蔵の方々にご協力をいただく「『ヴィクトリアンのお針子』撮影会」を予定しています。
▲この作品集は2冊組本を計画しており、タイトルは「前世はヴィクトリアンのお針子だったかもしれない」とおっしゃっていた山本裕子さんの言葉から名づけました。
ヴィクトリアン服飾作品を集めた〈クチュリエール編〉、そして山本裕子さんのアトリエやコレクション、ドローイング作品、エッセイ、寄稿文などの紹介で、氏の制作スタイルとライフワークを伝える〈スタイル編〉を編集進行しています。(写真は表紙イメージです)。
▲山本裕子さんの製作スタイルは、一点のためのデザイン、素材選定、パターン製作、縫製、こまやかなビーズワークの仕上げにいたるまで、すべてみずからの手で行った、いわば「一人のメゾン」としての仕事。その製作に向かう姿をも伝えることが本書の主旨です。
【編集主旨】
山本裕子さんが生み出したヴィクトリアンの服飾作品は、多くのファンの宝物であることはもとより、服飾デザインの世界にも伝えるべき大きな仕事であると私たちは考えています。
およそ25年にわたりデザイン・製作された作品の数々は個展にて展示発表されたほか、ファンからのオファーを受けて製作されたオートクチュール作品は個人のもとで愛しまれ、まとまったかたちでは紹介されないままでした。
この書籍は、山本裕子さんの服飾作品をはじめて一堂に紹介する作品集となります。
山本裕子さんの創作世界、ライフスタイルと強いつながりをもつ〈ヨーロピアン・ゴシック〉〈ヴィクトリアン〉という時代の意匠。
日本のみならず今では世界でも稀有な意匠文化を、氏がいかに現在にカタチに仕上げて披露し、また自身の人生に映し出してきたか――。
氏が生きた姿とともに、美しい意匠の数々を、服飾デザインを志す人たちにも広く伝えたいと願っています。
【書容・内容・刊行計画】
・A4変型判、2冊組本(服飾作品集〈クチュリエール編〉120ページ、〈スタイル編〉100ページ、フルカラー、ブックケース入)
・〈クチュリエール編〉=ドレス・洋服、帽子、ミテーヌ、バッグ、アクセサリーなどの作品写真
〈スタイル編〉=アトリエ、コレクション、ドローイング作品、エッセイ、寄稿文、他
・レザミ・ド・トマ 編、山本じん監修、Anima Jones(山本聖)刊
・初版300部、2015年7月刊行予定
【企画・編集・制作 有志スタッフ】
・編集・エディトリアルデザイン=間奈美子(アトリエ空中線主宰)
・編集・エディトリアルデザイン=近藤穂波(グラフィック・デザイナー)
・作品撮影=村松桂(写真家)
・撮影会運営=曽根睦子、冨岡由美子、小野ゆう
▲2007年~2009年の個展で制作された服飾作品スナップより。ドレス、コート、マント、ショール、襟飾りなど、〈ヨーロピアン・ゴシック〉〈ヴィクトリアン〉の意匠を色濃く映した繊細なデザインと仕立ては多くのファンを魅了しています。
▲洋服のみならず、帽子、バッグ、手袋、ミテーヌ、アクセサリーなど、服飾アイテム全般にわたってデザイン、製作されました。
▲東京・GALARIE Malleでの展覧会のもようと、会場での山本裕子さん。ご自身も凛として作品を身にまとい、私たちの憧憬の目を輝かせてくださいました。
▲GALARIE Malleでの山本裕子さん。GALARIE Malleオーナーの木川志津子さんも、山本裕子さんのファンでもありつづけ、このプロジェクトに撮影会の会場ご提供をはじめあたたかなご支援をくださっています。
■『ヴィクトリアンのお針子』撮影会について
この作品集は、山本裕子さんの服飾作品を愛するたくさんのみなさまとともに作り上げていくことができますようにと願っています。もとより、個展発表作品もオートクチュール作品も、多くが個人のみなさまのもとにわたっており、撮影ご提供のご協力を得てこそ『ヴィクトリアンのお針子』が実現します。
現在、ご関係者各位には下記のような撮影会のご案内をリーフレットにて差し上げており、すでにご協力いただけますお声を多くいただいています。これも山本裕子さんの作品と人柄の力とよろこんでいます。
当日、会場にて、ご持参くださる服飾作品を撮影しますのと同時に、作品をみなさまに束の間ご覧いただけるよう簡易展示いたします。
日時:2014年10月27日(月)午前10時~午後4時
会場:GALARIE Malle(東京都渋谷区恵比寿4-8-3)
*当日ご来場がむずかしい方は、10月20日までにお送りいただき、お預かりして撮影させていただきます。詳しくは、レザミ・ド・トマFacebookにてご覧いただくか、メールにてお問合せください。
lesamisdethomas@gmail.com
*撮影ご提供のご協力をいただきました方のお名前を、作品集に掲載させていただきます。
▲山本裕子さんのアトリエ。この部屋でデザイン画が描かれ、裁縫部屋で丹念に仕立てられました。〈スタイル編〉では、氏の創作のあり方も伝えることができればとの思いを抱いています。
■ 目標金額について
このプロジェクトの目標金額は、山本裕子作品集『ヴィクトリアンのお針子』2冊組本の印刷製本費用の一部にあてさせていただきたく考えています。
印刷製本の見積りは、加工所などの協力を得つつ約110万円となっており、有志の力だけではおよばず、プロジェクトにご共感くださるみなさまにご支援をなにとぞよろしくお願いいたします。
■ リターンについて
すべてのみなさまに「お礼のメッセージをしたためたドローイング作品カード」を添えて、またすべてのみなさまに「今回制作書籍へのお名前掲載」をさせていただきます。
お礼の品を下記にご案内いたします。
▲中世ヨーロッパの絵画を愛した山本裕子さんは、服飾と併せて多くのドローイング作品も制作発表されました。写真は、プロジェクトのお礼のひとつでもある「7 cadeaux」ドローイング作品カード7枚セット(箱入り)。
▲プロジェクトのお礼には、このプロジェクトで刊行するフルカラー2冊組の作品集書籍をはじめ、写真のようなオリジナル制作のアイテムをご用意しています。
『ヴィクトリアンのお針子』作品集をレビューとしてご覧いただける「ポスター・ブックレット」(上段左、写真は表紙イメージです)
ドローイング作品によるオリジナル・レターセット(ポートフォリオ入り)(上段右)
「le boudoir」ドローイング作品カード5枚セット(ポートフォリオ入り)(中段左)
「mes 5 marottes」ドローイング作品カード5枚セット(箱入り)(中断右)
ドローイング作品オリジナル缶入り「山本裕子が愛した紅茶」セット(下段左)
あなたのイニシャルのオリジナル・シーリングスタンプ・セット(封蝋スタンプ、アルコールランプ、トレー、スプーン、ワックス付)(下段右)
(このほか「ドローイング作品缶バッジ」をご用意します)。
■山本裕子略歴 Yuko Yamamoto
1952 12月30日、福島県に生まれる
美術、服飾、音楽に興味を抱き、多感な少女期を過ごす
1971 女子美術大学短期大学部服飾科に入学、東京在住
1973 同校卒業後、服飾デザイナーとして仕事
CM、ファッションショーなどの衣装制作も手がける
1975 山本じんと結婚、娘を出産
1979 ~80 パリ、バルセロナに暮らす
1990 この頃より、個人の依頼を受けてオートクチュール制作を始める
少女期より愛するヨーロッパ・ゴシック美術、ヴィクトリアン装飾を作品に反映
1995 この頃よりアクセサリー、コラージュ、オブジェなどを制作し、東京を中心に発表
2000 ドローイングを始める
2003 岡山Think inc.にて松島智理と二人展「Boudoir」(アクセサリー作品)
2006 GALARIE Malleにてグループ展「私の人形」(ドローイング作品)
2007 GALARIE Malleにて初個展「LE Sixie(`)me Cadeau ‐6番目の贈り物‐」(服飾、ドローイング作品)
2008 GALARIE Malleにて個展「Les Objets Perdus du Corbeau Coquet ‐おしゃれ鴉のわすれもの‐」(服飾、ドローイング作品)
この年より、仕事場を“atelier Thomas アトリエ・トマ”と名づける
2009 国立スーリールにて個展「Un Amour de Ruban ‐リボンの想い‐」(服飾作品)
他、展覧会出展多数
2012 横濱浪漫館「記憶の中の少女たち」展に出品(ドローイング、絶筆)
他、展覧会出品多数
2013 7月23日 永眠
2014 横濱浪漫館「絶対少女主義」展に出品(2000年以前制作未発表コラージュ数点)
GALARIE Malleにて山本裕子作品展「ABC des Me(´)tiers ‐天使の仕事‐」(ドローイング作品)
山本裕子オフィシャル・ウェブサイト
http://corbeaucoquet.web.fc2.com/
■ 最後に、このページをご覧くださったみなさまへ
この出版プロジェクトについて、最後まで読んでくださいまして、ありがとうございます。私たちは、山本裕子さんと親しくさせていただきながら、愛情に満ちた有形無形の贈りものを受け取ってきましたが、何よりも裕子さんの「一人のメゾン」の透徹した仕事をあらためてまとめ、伝えたいという気持ちに衝き動かされる思いでいます。一着一着、ひとつひとつに捧げられたスピリチュアルな美と手の仕事が、ものを創り出すたくさんの人々に伝わりますように。そう願って、この本を大切に作り、送り出したいと思います。みなさまのご支援を大きな推進力にさせていただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る「山本裕子のヴィクトリアン世界展」開催中です!(3)
2015/07/20 13:18そしてこちらは、会場一角の書籍販売コーナー。一番右が、このプロジェクトで実現し展覧会初日に刊行となった『山本裕子作品集 ヴィクトリアンのお針子』(A4変形判、クチュリエール巻/ラ・ヴィー巻 ブックケース付き2冊組本、フルカラー総242頁、総図版568点)。中央には、パトロンのみなさまへのお礼の品にもなっていますポスターブックレット『山本裕子作品集 ヴィクトリアンのお針子 レヴュー』です。 初日には、お集まりくださったみなさまと、山本裕子さんに作品集の完成報告とともに献杯。書籍はおかげさまで、山本裕子さんのファンの方はもちろん、はじめてご覧になる方々からも予想以上の評価・関心をいただき、さっそく沢山の方々の手にひらかれています。 昨日19日(日)で「Ⅰ部:クチュリエール展」を終え、本日は「Ⅱ部:ラ・ヴィー展」の入れ替え搬入・展示にスタッフ総出で取り組んでおります! Ⅱ部では、ドローイング作品、人形作品や人形衣裳作品、山本裕子の人生を語る品の数々を展示。明日21日(火)〜26日(日)の間、ご覧いただけます。ぜひお運びくださいますとうれしく思います。 もっと見る
「山本裕子のヴィクトリアン世界展」開催中です!(2)
2015/07/20 12:59「Ⅰ部:クチュリエール展」のアクセサリー展示風景より。付け襟やミテーヌ、カフスなど山本裕子さんの服飾作品を引き立てる作品を含め、アクセサリー作品の数々。展示に作品提供のご協力をくださいましたみなさま、ありがとうございます! この左側には、山本裕子の博物誌的コレクションの部屋の再現、またもう一方の壁には、デザイン画の数々やパターン、資料類を展示。アトリエでの制作の様子が少しでも伝わるようにと、レザミ・ド・トマのスタッフ全員とGALERIE Malleの木川さんで2日がかりの展示でした。(レポートつづく) もっと見る
「山本裕子のヴィクトリアン世界展」開催中です!(1)
2015/07/20 12:51ご報告が遅くなりました! 7月14日より、恵比寿のGALERIE Malleにて「山本裕子のヴィクトリアン世界展」を無事に開催することができました。 画像は「Ⅰ部:クチュリエール展」より。ヴィクトリアン服飾作品を可能なかぎり展示しております。(レポートつづく) もっと見る
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