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こんにちは。「暗やみ本屋ハックツ」の宮本明里です。 「10代限定の古本屋」をコンセプトに、地域の大人から寄贈していただいた本を”真っ暗やみ”の中で探すという、少し変わった古本屋を運営しています。 またここ1年では、「YONDAY BOOK ピクニック」という、岐阜県多治見市の野外広場で月に一度、ピクニックのような気分でくつろいで本を楽しむことのできるイベントも企画しています。

「『バンド組もうぜ』みたいに、『本屋やろうぜ』と言おう」というかえるライブラリーのキャッチコピーを拝見したとき、 「気軽に本屋を始めるきっかけを作りたい!」という想いが伝わってきて、良い言葉だな、と思いました。 と同時に、最近解散した大好きなロックバンドのことを思い出しました。

「始まったら、続けなきゃいけない」と、無意識のうちに思っていたのかもしれません。 「もう彼らの音楽を聞けなくなる」という悲しみ以上に、「バンドって、こんな簡単に解散するんだ」という当たり前な事実に、ショックを受けたのでした。

しかしそんなショックからわたしを立ち直らせてくれたのが、ボーカルの人が言っていた「他のことを始めたくなってしまったからバンドを辞めます」という一言でした。これにわたしはまたもや衝撃を受けます。笑 

わたしは「バンドの人」として彼らと向き合っていたのですが、それは、社会との接点を作るために演じていた彼らの「一部」で、 本当は彼らは、「何者でもない、彼ら自身」だったのです。 バンドを辞めても、新しい別のことを始めても、彼らは「彼ら自身」なのです。 きっと彼らもそれに気づいているからこそ、「辞める」と「始める」いう選択ができたのだと思います。

これは、わたしが自己表現の一つとして本の活動を続けている理由にも繋がります。

本には、「何者でもないわたし」を許してくれる寛容さがあると思っています。 大学生が視野を広げるためにいろんな本を読んだっていいし、逆に建築家の人が医療の本を読んでも、誰にも咎められることはありません。 しかし現実を見ると、特に10代の若者は、「何者かにならないといけない」という呪縛と戦っている子が多いように感じます。

「何者かになるための戦い」を続けるのではなく、自分の感覚を大切に、「何者でもないわたし」を受け入れる。 そんな空間を「本屋」でなら実現できるのではないか。 そんな「本屋」で出会った「何者でもないわたし」と一緒に、新しいことを始めてみよう。

きっと「本屋」は、そんな「何者でもないわたし」と出会うための交差点。
「かえるライブラリー」も、そんな場所になったら良いなあ。

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