「こどもの未来を見つめると、人と人の心がつながる」
こどもたちに“明るい未来を歩んでほしい”と難しい環境の中、
一生懸命に取り組んだ、実在する教師たちの熱い思いを伝えたい。
“2010年5月、惜しまれつつ亡くなった中学教師がいました。
蒲 益男(かば ますお)享年58歳。
葬儀には教え子だけでなく、世代や職業を問わず300人を超える人々が参列、
皆、故人を偲び涙を流しました。
彼はどこにでもいる普通の教師。 これほどまでに惜しまれるとは、
一体どのような人物だったのか…”
2014年1月、私、川本貴弘のもとへ「故 蒲先生の映画化」企画が持ち込まれました。
聞いたこともない人物で、故人であり、市井の人をどのように描くべきか、半ば断るつもりでいたのですが、取り敢えず蒲先生とやらを知るためと軽い気持ちで取材を始めたのが巡り合わせだったのでしょう。
映画【かば ー西成を生きた教師と生徒らー】は誕生してしまいました。
この時点では、制作に5年以上も掛かることになるとは想像もしていませんでした。
彼の教師としての原点である大阪、西成区の中学校で取材を進めたところ、1980年代を彼と共に過ごした同僚教師と卒業生から話を聞くことができました。
そこで目の当たりにした「人との距離感」に驚くと同時に、羨ましさに近いものを覚えました。三十年以上も前のことをまるで昨日の出来事のように話す教師と生徒のあいだには、「教育者と学び手」、「大人と子ども」を超越した「人として対等」な人間関係が築かれているのがはっきりと分かりました。
二年半をかけた取材を経て、当時の中学校でどのような学校生活が送られていたのか、何度もぶつかっては理解し合った姿を知るにつれ、現代を生きる人たちへの道しるべになるものが作れると確信しました。
映画に関わる人間だからこそ、その発信力を生かすことができる。
私は制作委員会を立ち上げ、どんな困難があろうとも映画にしようと決心したのです。
映画「かば」は、1985年の大阪・西成区の中学校を舞台に、それぞれの事情を抱えながらもたくましく生きる人々の日常や交流を、実話に基づき描いた作品です。
私たちが描くのは、教育問題や差別への批判ではなく、人(教師)と人(生徒)との関わり方です。子ども、大人にかかわらず、しっかりと向き合えば信頼が生まれ、やがて絆となる。そうしてお互いが成長を遂げることができるのだと映像の力で訴えていきます。
映画「かば」に登場する人物たちは真正面からぶつかり合って、お互いの声に耳を傾けます。生きづらい環境にあっても一所懸命生きている子どもたち、また親たちの支えともなり、共に生きていくことで子どもたちの未来に道を開いた教師たち。
そして、そんな教師たちに出会った生徒たちの物語であり、子どもたちと向き合うことで大人たちも成長していく物語でもあるのです。
共感すること、対話することで、子どもも大人も共に成長していける。こうした人間関係は未来を変える力になるのではないでしょうか。
私たちはこの映画を世に放つ必要性や意義があると信じて制作しています。
ご賛同いただける方は、私たちと一緒に映画を作っていきましょう。
2017年に新聞社〔朝日、毎日、読売など〕、共同通信社から取材を受け、記事化されました。 また、NHK大阪放送局においては「ウィークエンド関西(NHK総合)」にて放送(2017年10月14日 朝7:30〜)されました。 視聴者からの反響も大きく、本編完成までシリーズとして継続的に放送される可能性もあるようです。
本編製作前にこれほどのメディア取材が行われるインディペンデント映画は異例と言えるでしょう。
今日まで何度も制作中止の危機を迎えるなど紆余曲折を経ましたが、支援者の輪が広がり、2017年には趣旨に賛同したスタッフ、俳優が集まって、パイロット版を完成させることができました。現在は、本編制作までの準備金ならびに活動資金を1,304の個人、104の組織・団体(2019年1月時点)からのご支援とご協力で賄っています。
これまでに1万人以上の方々にパイロット版をご覧いただいており、これだけの人数の方々から是非ともこの映画「かば」の本編を観たい、完成させて欲しいと待ち望む声ををいただいています。
映画制作費の内訳は、非常に多岐に渡ります。
出演料(主演・共演・脇役やエキストラ、ナレーション費用も含む)/監督(演出)料/プロデューサー費/スタッフ人件費(各担当:カメラ、照明、衣装デザイン、ヘアメイク、の担当、助手)/撮影機材、照明機材費/交通費(ロケバスを含む)/運搬費(機材運搬)/食費/宿泊費/撮影場所ほか撮影許諾料/資料費/音楽制作費/編集スタジオ費/音楽使用許諾(既存の楽曲使用の場合)などで構成され、なかでも人件費が多くを占めています。
この映画の製作には、あと約2,000万円以上が必要な状況です。完成を待ち望む方々の声に応えるべく、本年秋のクランクインを目指していますので、一人でも多くの方にご支援いただきますよう、心よりお願い申し上げます。
このプロジェクトでご支援いただいた資金は、上記、映画本編の制作費に充て、大切に使わせていただきます。作品をより良いものにするため、誠意を持って皆さまのご期待に応えられるよう努力いたします。
ご支援金を使用する際は、公式サイト等の活動報告を通してお伝えしてまいります。
1985年⋯被差別部落が隣接する西成区北部の中学校。人々の差別と偏見、貧困など多くの問題を抱えた環境の中で、生徒たちは荒んだ学校生活を送っている。蒲先生(36)ら教師たちは手を焼いていた。ある日、臨時教員として加藤 愛先生(24)が赴任してくるが、初日から生徒に受け入れてもらえず自信を喪失。先輩教師の蒲先生は「今、子どもらは加藤先生を試しとるんや、ただ教師と生徒の関係ではアカンねん」と、得意の野球で生徒と向き合うことを勧める。
案の定、反発する野球部員は勝負に勝てばコーチとして認めると豪語するもあっさり敗北。そのうち加藤先生はチャーコという愛称で呼ばれるように。
登校拒否になった転校生。家庭を顧みない母親、酒浸りで在日朝鮮人の父と暮らす女生徒。出身地を恋人に告白することができない卒業生。服役中の父親に代わって家庭を支える野球部主将。 蒲先生ら教師たちは、それぞれの事情を抱えた生徒たちと正面から向き合い、時には生徒の家庭へ強引に入り込んでまで、彼らの生き方を模索する。
映画「かば」ー西成を生きた教師と生徒らーパイロット制作には、支援金、物資などのご支援、また、ロケ撮影、メディア掲載など個人、企業・団体の皆さまから多大なるご協力をいただきました。そしてこの映画の趣旨に賛同した俳優たちが出演してくれました。
それに加えて、このクラウドファンディングのプロジェクトが成功するよう応援してくださっています。この場を借りて、皆さまに心より御礼申し上げます。
【個人】丸山敏夫/古川正博/家原和夫/舛井茂則/岡繁樹/浮田茂/奈良守康 いずれも(元 大阪市立鶴見橋中学校教員)/泉野泰久(現 大阪市立中学校長)/西川祐巧(現 大阪市立中学校長)/林憲次郎(公益財団法人 日本中学校体育連盟 副会長)/原長生(元 大阪市立小学校長)/白土清治(元 大阪市立小学校長)/西田好光(元 大阪市立中学校長)/岡本共右(大阪市教職員組合委員長)/小林道弘(前 大阪市会議員)/寺嶋公典(西成隣保館職員)/中山千夏(女優・声優)
【団体・企業】京都新聞社/毎日新聞社/朝日新聞社/共同通信社(矢頭史郎)/NHK(大阪放送局報道番組 先崎壮)/解放出版社/西成発地域情報誌なび/ベイ・コミュニケーションズ(井村剛)/FRESH!(インターネットTV)/FMちゃお(やおコミュニティ放送株式会社)/Headbutt Graphics/株式会社ベースアイディ/Recording Studio LubLab/眞下司法書士事務所/LICはびきの/一般社団法人リイド/グロースハック合同会社/NPO法人 スイスイ・すていしょん/大阪市立鶴見橋中学校/和良おこし協議会/特定非営利活動法人シンフォニー(山崎勲)/昭和22年大阪第一師範学校卒業生の会(松村貞一)/門真市教職員組合退職者会/大阪市教組住吉中学校分会/大阪市教職員組合大会参加者/大阪市教職員組合事務職員部大会参加者/大阪市教職員組合養護教職員部大会参加者/大阪市教職員組合栄養職員部大会参加者/大阪市人権教育研究協議会/奈良人権部落解放研究所/岡山県人権教育研究協議会/部落解放同盟西成支部/部落解放同盟加島支部/島根県人協/鶴見橋中学校31期生/小寺ゼミ/大阪市平野区長原東連合町会/京都造形大学/鶴見橋商店街4番街/大池中学校PTAおやじバンド/猪飼野おとなの文化祭実行委員会/京都伏見の仲間たち/東京高円寺の仲間たち【ロケ協力】大阪市平野区長原東連合町会/家庭酒菜処Ohana/居酒屋「秀吉」浜口隆志
【バイオグラフィ】
1973年9月14日 京都市伏見区生まれ 映像制作を学びフリーのディレクターとして、吉本興業芸人(主に幼なじみであるブラックマヨネーズ 吉田 敬)の劇場用VTRやコントなどを制作する。 ブラックマヨネーズ 吉田 敬と共同制作した自主制作映画「ドラゴンマーケット」で初監督、第3回インディーズ・ムービー・フェスティバルで審査員特別賞を受賞する。 ロックバンド騒音寺のPVを手掛けるなど、関東で商業ディレクターとして活動した後、関西へ活動拠点を戻す。 2005年、劇場公開映画「秋桜残香」で商業監督デビュー。 2012年には長編映画「傘の下」を劇場公開、プロデューサー/監督を務めた。 西成に実在する中学校をモデルにした、現在制作中の「かば」は足掛け5年にわたっている。 2014年から2年間の取材活動ののち、制作中止の危機を迎えるなど紆余曲折を経るも、支援者の輪が広がり、2017年には趣旨に賛同したスタッフ、俳優が集まり、パイロット版が完成する。 前作「傘の下」同様、「人と人が向き合い理解する大切さ」を描くこの作品は、未来を変える力があると信じ、日本全国を周って上映会や講演を行なっている。 2019年10月のクランクインに向けて精力的に活動中。
【フィルモグラフィ】
97年 映画【ドラゴンマーケット】制作/監督/脚本(自主制作作品)
99年 映画【ぶっちぎりパラダイス】制作/監督/脚本(自主制作作品)
映画【皆殺しのバラード】制作/監督/脚本(自主制作作品)
騒音寺PV【裸の街】【下宿ハウスロック】監督(自主制作作品)
01年 騒音寺PV集【ビック・シット・カミン】監督(商業制作作品)
03年 映画【イメージの映画】監督/脚本(商業制作作品)
05年 映画【秋桜残香】監督(商業制作作品)
06年 映画【ハードレイン】制作/監督/脚本(自主制作作品)
08年 騒音寺PV【karasu on my shoulder】監督(商業制作作品)
11年 騒音寺PV【いい暮らし求ム】監督(商業制作作品)
騒音寺PV【大阪ジョンガラ考】監督(商業制作作品)
12年 映画【傘の下】制作/監督/脚本(自主制作作品)
地方を巡る長期的な上映活動
映画「かば」は、劇場での上映に加えて〈スローシネマ方式〉で全国各地を巡回する計画を立てています。ゆっくりと時間をかけて全国を巡り、各地のホールや公共施設で上映を行なっていく方法で、映画館がない土地にも映画を届けることができます。
上映地によっては、実行委員会などを立ち上げることで、その上映活動が「地域コミュニティの再生」に繋げられると期待しています。
収益の一部を慈善活動団体へ
私たちはパイロット版を携え、これまで60回を超える上映会を行ってまいりました。
(映画「かば」公式サイト http://kaba-cinema.com/schedule/ )川本監督個人としても各地の小・中学校、大学などの教育機関からご依頼をいただき、講演活動を行っています。
こうした場所での教育関係者の声や、取材で見えた、一生懸命に取り組んだ先生たちの後ろ姿から、「子供の未来を見つめると、人と人の心がつながる」ことを学びました。
そこで、私たちは作品を上映することだけでなく、映画「かば」の訴えたいことが実現することを願って、映画「かば」が得た収益の一部を社会に還元して行きたいと考えております。ご支援いただく皆さまのご賛同が得られれば、子供の明るい未来のために活動する慈善活動団体など(現時点で対象は未定です)へ寄付いたします。
映画「かば」の完成そして上映がその活動を支援することに繋がり、社会貢献を果たす存在になれると期待を募らせています。
*映画が完成・上映され、収益が生まれた場合、直ちに寄付先などを検討し、その活動は公式サイトやSNSで報告いたします。
映画「かば」の完成、上映に向けては以下のようなスケジュールを予定しています。
今回集まったご支援金は、本編クランクイン、主に撮影の費用に使用させていただきます。
必ずしもこのプロジェクトの成功が映画完成とはなりませんので、引き続きこの映画の趣旨に賛同してくださるスポンサーの募集、獲得、また、再度クラウドファンディングの利用も視野に入れて、精一杯努力して制作を続けてまいります。
お礼のメッセージ動画、制作裏話の動画について
YouTubeにて期間限定配信のURLを送付させていただきます。
ご登録いただいたメールアドレス宛にお送りいたしますので、PCなどYouTubeをご覧いただける環境が必要です。
Tシャツについて
XSからXLまで5サイズの中からお選びいただけます。
各寸法は下記サイズ表をご参照ください。
◼︎このプロジェクトはAll-in方式で実施いたします。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
リターンのお届けは5月中を予定しており、配送準備が整い次第、お送りいたします。
*ご支援いただく際に入手いたしましたお名前、住所、メールアドレスなどの情報は、
映画「かば」制作委員会が厳重に管理し、リターンをお届けする目的に限定して利用
させていただきます。ご理解くださいますよう、よろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る公式予告編が完成!いよいよ7月24日(土)公開です!
2021/05/19 12:00これまでにご支援くださいました皆さまのおかげで、ようやくここまで辿り着くことができました。改めて皆さまに感謝申し上げます。嬉しいことに、日本映画界を代表する監督の方々から賛辞をいただくことができましたので、ここに紹介させていただきます。阪本順治 監督思春期の頃、この映画に登場するこどもたちと同じ境遇の級友たちがいた。あるとき、私の言動がもとで、級友たちに弾劾され、私はレイシストなんだと気づかされた。この作品を観たときに、その記憶が蘇り、背筋がぞっとした。いまも残る風景。こどもたちは、こどもたちだけで、気づいていく。周りのおとなたちは、こどもたちが気づいたことにすら気づかない。が、この“かば”せんせいたちは、そんなこどもたちの気づきの場に立ち会いたい、かかわりたいと想う。そして、いつのまにか、こどもたちに心動かされる。テーマはそこへと収斂していき、おとなたちの願望でこどもたちをえがく一方的な教育映画とは一線を画す。『かば』は、社会的でありながら、笑えて、涙して、捻れや断絶に打ち克っていくその道行きが絶妙で、とても映像的で、美しい。みんな、観ないと!原一男 監督腐敗してクソまみれの世の中で押し潰されそうになりながらも奮闘して生きている、実在のかば先生たちや中学生たちに対して、作り手の優しく、かつ慈愛に満ちた眼差しに触れて、私は幾度も涙を流してしまった。孫のような世代の作り手に対して失望感を抱いていた私だったが、この作品を観てもう一度、彼らに希望を託してみようと思い直すことができた。この優しさこそが、狂ったニッポンを立て直す必須の条件だからだ。瀬々敬久 監督笑った。そしてパワフル。全員が主役の映画だ。西成区と大正区、木津川を挟んで在日や沖縄の人が多い土地。丹念に描かれた風景と生活が全員を主役に押し上げる。かといって常に中心にいるわけでもない。他者を前にして脇にも回る。現実がそうなのだ。主役中心の世界なんてない。この映画のように、人は人を支えて生きている。井筒和幸 監督初めて大阪を、大人やこどもを丸裸にした映画か。 もっと見る
7月24日(土)いよいよ劇場公開が決定いたしました!
2021/04/30 11:30日頃より映画「かば」を応援してくださいまして誠にありがとうございます。先日、公開延期をお伝えしておりました映画「かば」につきまして、公開日が決定いたしましたのでお知らせします。新型コロナウイルス感染症による影響について検討を重ねた結果、本年7月24日(土)東京 新宿 K’s cinemaを皮切りに全国順次公開されることが決定いたしました。以下、公開劇場および公開開始日です。東京新宿 K’s cinema 7月24日(土)吉祥寺アップリンク 8月27日(金)大阪十三 第七藝術劇場 8月14日(土)京都京都アップリンク 8月13日(金)※上映時間は決定次第、CAMPFIREでの活動報告のほか、公式サイト等にてお知らせいたします。作品の公開を楽しみにお待ちいただいていた皆さまには、長らくお待たせいたしましたこと、改めてお詫び申し上げます。映画「かば」制作委員会複数のご支援をいただいている方には重複して活動報告が送付されますが、悪しからずご了承くださいますようお願い申し上げます。 もっと見る
すべてのリターンを発送、完了いたしました!
2019/05/31 22:50本日、すべてのリターンを発送いたしました!映画「かば」を応援してくださいました皆さまには、大変お待たせいたしました。発送作業当日には、本編でヒロインを務める女優・折目真穂さんも手伝いに来てくださり、ひとつひとつ丁寧に発送作業を進めました。皆さまのお手元に届くまで、どうぞ楽しみにお待ちください。映画「かば」は現在、ロケハン、撮影スケジュールの調整など今秋のクランクインに向けて精力的に活動しています。これからも随時、進捗状況を活動報告してまいりますので、引き続き応援してくださいますよう、宜しくお願い申し上げます。 もっと見る
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