この度、復元石切丸「刀剣奉納」プロジェクトに多大なご支援をいただきまして御礼申し上げます。
当社には古くは西暦500年から近代までの宝物があり、古い時代の宝物の中で、「太刀 石切丸」ほど健全な状態で残存している文化財はなく、世の中からみても稀にみる貴重なものであります。
石切丸の銘「有成」の刀は稀有な存在です。当社には、有成という刀匠、そして、その刀剣を多くの方に知っていただき、伝えていく役割がございます。奉納をすると神様の佩刀となりますので、二度と世に出すことができません。
さらに「太刀 石切丸」は、重要美術品に認定されていることもあり、奉納せず皆様とともにありつづけます。
今回、改元を奉祝し、神前に奉納し佩刀とするため、有成の刀を河内刀匠の技量により平安時代当時の姿に限りなく近づけた石切丸を復元し作刀いたします。奉納刀の作刀にあたりまして、刀身のみならず拵え(こしらえ)や鍔(つば)も用意し、本殿内陣に奉納をさせていただく予定としております。
クラウドファンディングの目標金額は達成しておりますが、奉納刀の作刀にはトータル 約3,000万円ほどの費用の捻出が必要です。全国の皆様からのご支援金は奉納刀の作刀費用に使用をさせていただきます。またその他、ご支援金から返礼品の制作費や送料等に ついてもまかなう必要がございます。
その上で、余剰金が出た場合につきましては、当社所蔵の刀剣の修繕や維持・管理に使わせていただきます。
全国の皆様と一緒に奉納を行い、文化財を後世につないでいくとともに、新しい歴史を作ってまいりたいと思います。
石切劔箭神社 107 代 宮司 木積 康弘