サイン「犀」に込めている思い僕のサインは「犀」と書いています。金木犀(キンモクセイ)、母の好きな作家 室生犀星の犀の字です。わかりやすくいうと、動物のサイの漢字ですね。僕の本名は「精」と書いて、セイです。命名にはいろんな意味が込められているのでが、金木犀のセイという響きが元になっています。というのも、僕が生まれたのは10月なんですが、母が入院していた病室から咲き誇る金木犀の花が見え、香りが病室まで届いていたそうで、生まれたばかりの僕を抱きながら「セイ」にしようと決めたそうです。ただ、名前に使える常用漢字に「犀」がなかった(今では常用漢字になっています)ので、ほかのいろいろな意味を込めて今の名前になったと聞いています。表現家として生きることを決めた時に、本当は両親がつけたかった名前を使いたいと思って使い始めました。その名前を背負うことで両親が僕に与えてくれたあたたかい想いも一緒に表現していきたいと思ったからです。目を見て書かれた方が、書いた作品を見た方が、少しでもあたたかな気持ちになってもらえたら嬉しいです。・・・・名は体を表す?改名。かこうど(書人)犀(せい)→字書き 犀(せい)→旅する字書き 犀(せい)→say(旅する字書き)僕の表現家として名乗っている名前の遍歴をたどると上記のようになります。かこうどから字書きに変えた時は、ユニットの活動をほとんどしなくなって自分一人で書き下ろしをやるようになった時期で、これからは一人でも勝負していくんだという気概を持って変えました。それから旅する字書きと名乗るようになったのは2017年。結構長いこと字書きでやってきまして。どうしても旅が仕事になったらいいなと。旅をしながら生きてみたくて、旅する字書きと名乗るようになりました。そしたら、全国各地いろいろなところでの案件をいただくことになりました。名前とは不思議なものです。そこで、これからの人生を考えた時に、海外で勝負したいという想いがフツフツと湧いてきたので、去年2018年の夏に今の「say(旅する字書き)」に改名をしました。「ことば」を扱う、英語の「say」なら外国の方にも発音しやすい、小文字のsayだと字画が良いといった様々な理由が込められていた今の名前。さんざん考えてたどり着いた時に、これだっという手応えがあったのを覚えています。その直後、秋頃に今回のJAPAN EXPOのお話をいただくことになるという不思議!名は体を表すとよくいいますが、それを如実に体感して自分が一番驚いていたりします。やりたいと思ったことを発信するというのが大事なんでしょうね。・・・・
あなたの目を見てインスピレーションでことばを書きます「あなたの目を見てインスピレーションでことばを書きます」という書き下ろしをやるようになったのは一番はじめの活動報告できっかけを書かせていただきましたが、今のスタイルになるまでには自分の中での変革というのがありまして。今のスタイルを知らない方にお伝えすると以下のような流れで書き下ろしをしています。①色紙の表(キラキラしている方)にお名前と日付を書く。※サインなどは白い方に書いてありますよね。なので、白い方が表だと思っていたのですが、実はキラキラしている方が表なんですね。それには「表に書くのはおこがましいので、裏にお書きします。」という日本人のいい意味での謙遜や遠慮が根底にあるようです。色紙一つで目から鱗。日本の文化で知らないことたくさんあるな~。かくいう僕は昨年字書きの友人に教えてもらいました。教えてもらえて自分の行動に意味付けができてよかった~。↓②音楽を聴いて心を整えてから目をみる。↓③ことばを書く。↓④書きあがった色紙を持っていただき、記録用の写真を撮る。※写真を撮らせていただくのはなぜかというと、僕は書き終わった時に書いたことばを覚えていないんですね。なので、その方になんて書いたかを記録しておかないとその時だけでなく後日お話する時に会話が成立しにくくなるので、写真を撮らせていただいてます。↓⑤字書き用のお財布をお渡しする。↓⑥財布をお返しいただく。という一連の流れです。初めからこういうスタイルではなく、ドラゴンボールのフリーザの第何形態とかのように変化をしてきました。今は第三形態です。w第一形態→たっぷりとお話を聞いて、その心情にあったメッセージを書く(19歳~21歳頃)第二形態→一つだけ質問をし、そこからの連想でメッセージを書く(21歳~23歳頃)※僕がしていた質問は「あなたがこれまで生きてきた人生の中で一番幸せな瞬間はいつですか?」というものでした。という過程がありました。少しずつ変化する過程に至るまでに僕は何を思っていたかというと、そんなに人生を生きていない若輩者がアドバイス的なメッセージを送るなんておこがましいという気持ちがどこかにずっとあったんですね。それがあったので、このままではいけないと思って試行錯誤していったわけです。それでたどり着いたのが、自分が相手の鏡になるようなイメージの今の第三形態というわけです。大きな変化はなんだったかというと、考えて書くことをやめたこと。思考の末に出る言葉ではなく、その人がその瞬間に持っていることばを書き出す。イメージでいうと、相手の「ことば」のスキャナー&プリンター(媒体)になるということです。体験したことがない方、こんな話を聞いてまたやってみようという方、ぜひお声がけください~。・・・・聴いている音楽「あなたの目を見てインスピレーションでことばを書きます」という書き下ろしの際にどんな音楽を聴いてるの?という質問をよく受けるので、お答えしますね。僕が聴いているのは、第三形態になってからほぼ変わっていなくて、「SPECIAL OTHERS」というバンドの音源です。彼らは日本のジャムバンドで「スペアザ」という略称で知られている1995年に結成の方々です。インスト(歌なし)の曲がメインで、めっちゃカッコいいので、ぜひ一度聴いてみてください!字書きを始めた初期の第一形態から第三形態に至るまでも音楽は聴いていました。その時は絵描きの相方の聴いていたジャズやブルースを聴くことが多かったです。ジャズだとジョン・コルトレーンやルイ・アームストロング、キース・ジャレット、ブルースだとロバート・ジョンソンを聴くことが多かったように記憶しています。横文字に弱いので、彼ら以外の名前をよく覚えていないというのもありますが…実のところ整える間に音楽を音量マックスの爆音で流しているのですが、実際に集中モードに入っている時はほとんど曲は聴こえていません。爆音でかけているのはどんな環境下でも書き下ろしができるように、という理由で始めたのですが、驚くほど聴こえていないという不思議。僕にとって、音楽を爆音で聴くという行為は、相手の目を見てインスピレーションを得る媒体(スキャナー&プリンター)になるためのスイッチなんです。ルーティンというか。いろんな音楽を選んできた中で、スペアザになってからはそのスイッチが入りやすくなったというか、相性がいいでしょうね。これからもきっと彼らの音楽を聴いて(流して)書き下ろしをして行くんだと思います。・・・・