▼はじめにご挨拶
初めまして。皐月秀起(さつきひでおき)です。
関西学院大学の大学生を中心に「NPO法人リーダーズカフェ~関学生のための学べるコミュニティ~」を運営しています。
NPO法人リーダーズカフェ(以下リーダーズカフェ)は、①日経新聞を読む会(毎週月水金朝)②近未来カレッジ(毎週水夜)③宝塚つばめ学習会(毎週月夜)の三本柱を中心に、「大学生のスキルアップの機会を提供し、社会に出て活躍できるように様々なサポートをしたい」と思い、リーダーズカフェを2016年に立ち上げ、2018年4月にNPO法人化しました。
▼このプロジェクトで実現したいこと
経済的に塾に通うことが厳しいご家庭の子どもたちに、主に大学生が講師ボランティア(無償)になり、無料で学習支援を行う「宝塚つばめ学習会」が、私たちの活動の大きな柱のひとつです。
2017年1月に、わずか生徒4人・講師ボランティア3人でスタートした活動ですが、最初の半年は生徒もなかなか増えず鳴かず飛ばずでしたが、2017年7月に地元関西ローカルの夕方のテレビ番組に取材にきていただいたあたりから徐々に認知度が広がりだし、地元宝塚市の広報や新聞などでも取り上げられるようになり、現在は3教室に生徒が30人、講師ボランティアは20人超と増えてきました。
しかし、現在日本の子どもの7人に1人は貧困状態に置かれており、勉強したいけど塾には行けない子どもたちが自由に勉強できる場所がまだまだ少ないのが現状です。
勉強したい子どもたちや学習支援をしたい講師ボランティアだけでなく、無料塾の活動を応援したいと思っている方々に、私たちの活動をもっと知って頂きたいと思い、書籍『無料塾が人をつくる(仮)』を4月に出版することに決めました。
▼プロジェクトをやろうと思った理由
「経済的に厳しいご家庭の子どもたちのための学習支援を無料で行う『個別指導型無料学習塾』」を着想したのは、ひとつの新聞記事を目にした時です。
2016年7月29日の日本経済新聞の夕刊「教育格差を埋める試み 公設無料塾 中高生の支え 元教師・大学生が講師 自治体が開講・国も補助」という記事です。
「格差」というと、「教育格差」だけでなく「所得格差」や「情報格差」などがあり、それらを総じた「格差社会」という言葉も多く目にします。
私は「格差」自体は肯定的にとらえ、あっていいものと考えています。
いくら頑張っても結果は同じ、報酬も同じ、評価も同じでは、やる気が出ませんし、活気のある社会にはなりません。
競争もあっていいと思います。競争に勝つために、ノルマがきつすぎたり、プレッシャーを与えすぎたり、ルールや法を破ってでも・・・という行為はいけませんが、競争があるからこそイノベーションが起こり、そのおかげで我々の生活が便利に豊かになっています。
あってはいけないのは「機会の差」です。
「機会の差」が教育格差につながり、所得格差につながるのはあまりにフェアではありません。
塾に通うことができるご家庭の子どもたちはいい学校に進学し、いい会社に就職する。
育った家庭にお金がない子どもたち、あるいは大勢の中で勉強するスタイルに少し抵抗がある子どもたちは、いい学校に進学できず、いい会社にも入れない。
これはあんまりです。
何も進学や就職が人生のすべてではありませんが、子どもたちみんなに「勉強する機会は等しく与えられるべき」です。
先ほどの新聞記事にあったように、すでに無料塾が全国にたくさんあり、活動されていることに強く感銘を受け、これはぜひ私も携わりたいと意を強くしました。
私は、兵庫県西宮市にある関西学院で、「Mastery for Service(奉仕のための練達)」というスクールモットーの元、10年間学びました。
社会人になってからは、地元の少年サッカークラブの小学5年生のチームの監督を2年間務めたり、最近では長女の通う中学校のPTA会長を務めるなど、わずかではありますが子どもたちと接する機会がありました。
そして何より、関西学院大学の学生。
今の大学生は、時にはエネルギッシュさや泥臭さに欠けると言われますが、それ以上にやさしい気持ちを持ち、何より「人の役に立ちたい」というボランティア精神が大変旺盛です。これは我々が学生の時にはあまりなかったものです。
「彼らと一緒に、この『アンフェアな機会の差を解消したい』」と思い、「宝塚つばめ学習会」スタートに向け動き出しました。
幸い賛同してくれる関学生や社会人の方は徐々に集まりつつあり、大変心強いです。
今プロジェクトで、さらに応援して頂けるかたと出会えるのととても楽しみにしています。
▼資金の使い道
クラウドファンディングで支援いただいた資金については、全額出版費用に充てさせていただきます。
出版者には既に原稿を提出し、まさに原稿の調整をしている最中です。出版社の販売許可もいただいています。
店頭などでの発売は、2019年4月19日の予定です。
▼リターンについて
無料塾の認知度が上がるよう、まずは本を手に取って頂くことが最大の目的です。
さらに、もしご縁がありましたら、直接お渡しし、興味や関心があるみなさんと読書会などの交流もさせて頂きたいと思っています。
①1000円:【サンクスレター(応援のみ)】発送
②2000円:【書籍1冊+サンクスレター】発送
③5000円:【書籍3冊+サンクスレター】発送
④10000円:【書籍5冊+会いにいきます】持参
④については、講演・読書会・交流会などどのような形態でも構いませんので、書籍を持って直接伺います。時間は1時間が目途。場所は公共の場所になります(日本国内のみ)。日程は2019年6月以降になります。別途兵庫県宝塚市からの往復交通費(場合によっては宿泊費も)をいただきます。
▼実施スケジュール
2019年2月現在:出版社と原稿の調整中、クラウドファンディング開始
2019年4月19日:書店やネットにて発売予定
▼書籍の内容を少しご紹介
第1章は、「子どもの貧困~無料塾が必要な理由~」。日本の子どもを取り巻く貧困についての現状を説明した上で、「無料塾の存在意義」を考えてみます。子どもの貧困に興味や関心がある方は、すでにご存じのことが多いかもしれません。復習も兼ねて、さらっと読んでいただけたらと思います。
第2章は、「生い立ち~着想の源泉を探る~」。「これまでの(私の)経験から、ボランティアに至ったきっかけはありますか?」など、過去を振り返るようなご質問もいただくようになったので、これを機会に思い出してみたいと思っています。私の生い立ちを振り返りながら、無料塾にたどり着いたヒントを一緒に探してもらえばうれしいですが、読み飛ばしてもらっても差し支えありません。恥ずかしい話も多いですから(笑)。
第3章は、「助走~学生の成長のために~」。私がサラリーマンをやめて実家に戻ってから、リーダーズカフェや宝塚つばめ学習会の立ち上げまでを書いています。このあたりから、現在一緒に活動している学生たちが、ひとりまたひとりと登場してきます。
第4章は、「立ち上げ~つばめのフライト~」。宝塚つばめ学習会の立ち上げから現在までの活動の様子をご紹介します。無料塾のリアルな様子を垣間見ていただければと思います。
第5章は、「ふりかえり~現在・過去・未来~」。実際に学生さんから寄せられた質問に、Q&A形式で答えながら、これまでのことを振り返り、これからのことに思いを馳せています。
第6章は、「無料塾のつくり方~自分で始めるには~」。これから無料塾の運営を考えている人へ、ポイントやアドバイスをします。
最後の第7章では、「これから~目指すべき道」として、今後への思いを記しました。
宝塚つばめ学習会に見学に来られた方が異口同音に言われるのが、「明るい雰囲気で勉強していて、少し驚きました」ということです。この驚きはおそらく、「経済的に困難な子どもたちのために」の印象が強く、「貧困=暗い」という先入観からくるものだと思います。特に生徒募集の際などに使う、「『経済的に困難な…』という文言は外したらどうですか?」と言われることもありますが、立ち上げ当初の思いを大事にしたいので、そのままにしています。先入観は主観なので、私たちが変えることは難しいですが、実際に子どもたちが学生たちと勉強している姿を見てもらえれば随分印象は変わると思います。ただ、なかなか見学というと難しい部分もあるので、今回文章でお伝えすることにより、よりたくさんの方に私たちの活動を知っていただければ、うれしく思います。無料塾に関心がある人はもちろん、特に子供の教育・貧困・ボランティアなどに興味がある学生に読んでもらいたいです。
▼原稿を全文公開中
私自身にとっても、今回が初めての書籍出版であり、大きなチャレンジと思っています。
リーダーズカフェや宝塚つばめ学習会(無料塾)の活動には、自信も誇りも持っていますが、著者としての私は知名度もなく、読者になって頂くみなさんにとって駄文である可能性が高いです。
まずは、「新人著者」がどんな文章を書いているかを読んでもらってから、実物を手に取って頂いた方がいいだろうと思い、note(ノート)にて全文公開しています。
全文公開と言っても、約10万字の原稿を2000字前後ずつ、公開していますので、一気に全部が読めるわけではありません。校正もこれから加えていきますので、4月に実際に発売される書籍の内容と違っている可能性もあることもお含みおきください。
公開している内容をお読み頂き、「何だか面白そうだな」「応援したいな」と思ってもらえることを心から願っています。
▼最後に
いつの日か、家庭の経済状況に関わらず、勉強したい子どもたちが自由に勉強できる場所があちこちにあるような社会になり、気がついたら子どもの貧困がなくなっていることを夢見ています。そうなれば、「無料塾」という括りもお役御免です。
今回の書籍出版が、子どもの貧困や無料塾の存在をたくさんの方に知って頂く大きな機会になることを心から願っています。
応援いただければ幸いです。
・・・・・・・・・・・・
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
コメント
もっと見る