子供の頃、よく読んでいた絵本はなんだったろうか。内容はほとんど記憶にないけれど、表紙のイラストは思い出せる。「犬 絵本」で検索にかけてみると、すぐに見つかった。そうだこれだ、『ずーっとずっとだいすきだよ』だ。
記憶よりもどこか寂しげな表紙を見て、内容が気になった。当時の僕はどんな絵本が、どんな世界が好きだったのだろうか。絵本のレビュー記事に目を通してみる。
曰く、一緒に暮らす少年・ぼくと愛犬・エルフィーの成長と時の流れを通じて『別れ』と『気持ちを言葉にする大切さ』を伝えている絵本らしい。愛犬との別れに涙する家族のなか、ぼくは「だって毎晩エルフィーに、「ずーっと、だいすきだよ」って言ってやっていたから」家族に比べ悲しくなかったとか。対象年齢:5歳とのことだけど、めちゃくちゃ本質的な内容ではないか…。
どうして僕がこの絵本が好きだったのかは、わからない。けれど、絵本には大人にも強く訴えかけるような深いメッセージがあって、そして読み手である子どもにも、それを受け取る感性があるということなのだと思う。いまの自分にどう影響したかもわからないけれど、大切なことを小さな頃から学んでいたのだね。
こどももりのクラウドファンディング。小口さんからは起案前からご相談をいただき、ページの作成・編集などのサポートをさせていただきました。これまでの歩みとこのプロジェクトに懸ける想いを綴った文章もまた、深い意味を感じます。
「たくさんの絵本をつめこんだ BOOK CARで、たくさんの子どもたちに絵本を届けたい。図書館のないまちに。本屋さんがないまちに。待っているあの子がいるまちに。」 絵本を子どもたちに届け続けてきた彼女だからこそ、絵本との出会いがどれだけ世界を変えてくれるものであるか知っているのだと思います。プロジェクト達成までもう少し。一緒に、きっと僕たちを変えてきてくれた絵本を、子どもたちに届けましょう。