2012/05/31 23:48
皆さん こんばんは
いかがお過ごしですか?

最近観たふたつの映画は偶然にも、50年代、60年代の東京が舞台だった
一本は小津安二郎監督『東京物語』もう一本は成瀬巳喜男監督『おかあさん』である

成瀬ならば、変わっていく東京の中で、まるで取り残されたように変わらずにあるものが亡びていく時間が描かれている
小津ならば、やはり変わっていく東京と変わらずにある東京の相克がフィルムの中で平衡を保っているように見える
『東京物語』は、変わっていくのは東京の風景とそこに住む家族だった。
『おかあさん』は、変わっていく東京の中で消えていくのは女性たちと彼女たちが生きた恋愛だった。

『東京の光』は何を映し出し、何が変わっていくのだろう
今年の初めに脚本を書き終え、撮影場所を決めるために外に出た
なぜだか、東京タワーが中心と決めつけ、その周りをぐるぐると廻りはじめたのだ
ぐるぐると廻って、どんどん中心から外れていった
その遠心力で、気がついたら東京郊外が主な舞台となった
そこから見える東京タワーはとても小さかった
なんだか、導かれてそうなったと思った
おもしろいなと思った

そして、ことごとく撮影した場所は、あと数年したらその光景を失ってしまう場所だった
別に、これは悲観的に捉えることではないのだ
でも、当たり前のことでもない
『東京』≒『私たち』

どうにかこうにかやっています
とてもおもしろいものができそうです

※CAMPFIREからも告知がありましたが、6/4の午後で支援が終わります
迷われている方、最近知った方など、残りわずかです

あたたかいご支援よろしくお願い致します!