はじめまして、攻城団(こうじょうだん)のこうのです。
いまから3年前の2016年(平成28年)4月に起きた熊本地震で大きな被害を受けた熊本城ですが、現在どんな状況にあるかご存知ですか?
じつは今年の秋、10月5日に一部ではありますが一般公開できるところまで復旧しています。
最近はテレビで報道される頻度も少なくなってきましたが、それは順調に復興が進んでいるという点では悪いことではありません。ただし工事はまだまだつづきます(元の姿に戻すには20年以上かかるといわれています)ので、記憶から消えないようにする努力も必要だと思います。
微力であっても「ながく」支援するために
震災直後から攻城団では「はやく」ではなく「ながく」支援することを目指しました。
スピードや金額の多さで競うのではなく、復興に20年かかるなら20年間ずっと付き添って支援することこそがぼくらの基本スタンスだと決めました。
そこで攻城団では毎年、現地を訪問して写真満載のレポートを書いてきました。ぼくは京都に住んでいるので熊本はけっして近くはないのですが、この3年間で5回訪問してレポートを書いています。
繰り返し訪問しているとこんなふうに復興が進んでいることもよくわかります。
現在の熊本城を見てきました(震災2年1ヶ月目の復興状況を写真レポート)
今回募集する熊本応援Tシャツは2回目です。
前回は地震が起きた2016年(平成28年)8月に販売しており、10月にその利益全額にあたる310,338円を熊本城総合事務所に寄付しました。
ただせっかく「くまモン」という絶大な人気を誇るキャラクターをお借りしながら(もちろん正式に許諾を得ています)ぼくらの知名度不足のせいで125枚しか売れなかったことは悔やまれます。
そこで今回はCAMPFIREさんの場をお借りして、より多くのみなさんにこのプロジェクトに参加していただきたいと願っています。
熊本城の復興を応援するなら、直接寄付して支援すればいいんじゃないかというご意見もあると思います。
熊本城では「一口城主」の制度もあります(地震後は「復興城主」と名称を変更)ので、各自が直接支援することはぼくも賛成です。ぼく自身も個人で熊本城(熊本市)に寄付しています。
だけど攻城団では「周りを巻き込んでいきたい」という考えから、今回の熊本応援Tシャツのプロジェクトを再度立ち上げました。
どれだけ仲が良くても誰かに「熊本城に寄付したらどう?」と呼びかけるのは抵抗がありますよね。寄付という行為は誰かに強制されるものではありませんから、躊躇するのも当然です。だけど支援を求めている人(この場合は熊本城)がいて、その情報を周囲とシェアしたいという純粋な善意も尊重されるべきものだとぼくらは考えます。
そこでTシャツを着てアピールしてみませんか
友人から「そのTシャツかわいいね」と話題が振られたら熊本の現状について話せます。さらに今回のデザインはバックプリントですので、電車内や街中で知らないうちに「あ、くまモンと熊本城のイラストだ。そういえば熊本っていまどうなってるのかな」と気にしてもらうきっかけになれるかもしれません。
「無言のアピール」というほど強くなくていいので、「無言のシェア」をするためのツールとしてこのTシャツが使われたらいいなと思っています。
Tシャツのデザインについて
前述の通り、くまモンのイラストを背中に入れたバックプリントになっています。
色は「白」と「黒」からお選びください。2色セットもお選びいただけます。
くまモンのイラスト使用にかんしては熊本市に正式に許諾をいただきました。
©2010 熊本県くまモン#K29924
また前面の左胸には攻城団のロゴマークが入っていますが、これは特別バージョンとなっています。
黒のほうは細川家の旗印、白のほうは加藤家の旗印がデザインされています。
熊本城というと加藤清正のイメージが強いと思いますが、じつは築城したのは加藤清正ではあるものの、江戸時代の大半は細川家が藩主をつとめています。
そして藩主が交代したからこそ生まれた見どころもあるんですよ。それがこの「二様(によう)の石垣」です。
清正が築いた石垣は「扇の勾配」と呼ばれるようにだんだん反り返っている一方で、細川忠利が改修した際の石垣はより直線的です。
これは石垣を積み上げる技術が年代を経て高まっている証拠で、熊本城の見どころのひとつです。
攻城団ではサイト上でもこうした熊本城の魅力や歴史をさまざまなコンテンツを用意してお伝えしています。
今回もこの熊本応援Tシャツの販売で得られた利益はすべて「熊本城災害復旧支援金」に攻城団として寄付します。
原価は色・サイズによって若干異なりますが、おおむね1枚あたり2500円が原価、2500円が寄付にまわると思っていただければ大きなズレはありません。
(熊本へ寄付金を直接手渡しに行く際の経費は原価に含めさせていただきます)
前回同様、正確な寄付金額などについては攻城団のサイト上でご報告させていただきます。
熊本応援プロジェクトの記事一覧
よくあるご質問
Q.いつ頃届きますか
A.3月31日(日)までの予約受付後に生産開始となるため、5月下旬〜6月上旬の発送予定となります。この製品の発送はポスト投函になります。
Q.寄附金控除の対象になりますか
A.この熊本応援Tシャツは攻城団として寄付をおこなうため、みなさんの確定申告時の寄付控除の対象にはなりません。寄付控除を希望する場合はご自身で寄付の手続きをお願いします。
Q.ギフトには対応していますか
A.申し訳ありませんが、生産工程をシンプルにしたいためギフトとしてお届けすることはできません。お手数ですが、ご自身でラッピング等の対応をお願いいたします。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
最後にぼくたちについて少しだけご紹介させてください。
攻城団は「自分が訪問したお城を記録する」インターネット上のサービスです。
と同時に、全国各地のお城のデータベースやオンラインスタンプラリー機能を提供したり、ガイドツアーや歴史トークイベントを主催したり、お城めぐりという趣味を生涯楽しめる趣味にするためのコミュニティを運営しています。
CAMPFIREでは2016年(平成28年)の年末にデータベースの拡充を目的にクラウドファンディングを呼びかけ、多くのご支援をいただきました。
あれから2年以上が経過して、サイトの規模も大きくなりましたが、今回は単にお城好きの人だけでなく、くまモンが好きな方や熊本城の復興を願う多くの方にも知っていただき、また参加していただきたかったのでCAMPFIREを通じて呼びかけさせていただいております。
今回もとてもかわいいTシャツができあがりましたので、お力添えを心からお願いいたします!
攻城団代表 河野武(団長こうの)
最新の活動報告
もっと見る「二様の石垣」についての新説?
2019/03/21 13:14修復中の熊本城を紹介するテレビ番組を見ていたら、「二様の石垣は両方とも清正が築いた」という話をされていました。加藤清正と熊本城【2019年3月】 | 泉秀樹の歴史を歩く | J:COMテレビこれまでは張り出している拡張(増築)部分は細川時代と紹介されていて、ぼくもそう書いたり話したりしてきたのですが、熊本城調査研究センター・文化財保護主幹の鶴嶋俊彦さんによれば「拡張部分が細川時代という根拠はない」とのこと。この拡張部分が本丸御殿を立てるためのスペースを確保するためだとするなら、清正は1610年(慶長15年)から本丸御殿を建てはじめているのでたしかに清正構築と考えるのが自然かも。ちなみに清正はその翌年、1611年(慶長16年)に亡くなっています。そして清正の息子である二代藩主・加藤忠広の改易により豊前小倉城主だった細川忠利が代わりに入場するのは1632年(寛永9年)なので、20年以上の開きがあります。テレビではこのほか石垣の隅の部分である「算木積み」に清正の特徴が見られるとおっしゃっていました。清正は石を積んだあとに稜線を丸く削って仕上げるんだとか。ただし1610年(慶長15年)の時点では南北に分断されていた本丸をつなぐだけで、石垣部分の拡張をしたかどうかはわかりません。余談ですが、この分断された本丸をつないだことにより、熊本城には全国にも珍しい「闇がり通路」という地下通路ができることになりました。闇(くらが)り通路の解説震災による被害はほんとうに甚大ですが、修復工事によってあらたに発見されることもあるんですね。このあたりのことも支援金を持参する際に現地取材してこれればと思っていますので、ひとりでも多くの方のご支援をお願いいたします!すでにご支援くださった方もSNS等でシェアしていただけるとうれしいです! もっと見る
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