はじめまして!兵庫県西脇市&多可町発のローカル・カルチャーマガジン『ヘソノオMAGAZINE』編集長の越川誠司です。
今年8月末の創刊を目指し、地元在住・出身の編集スタッフ、クリエイター仲間たちと共に、ただ今張り切って誌面を制作している毎日です。
このご時世にあえて紙媒体。A4変形判カラー120ページの本格雑誌。地元特産の播州織、地域カルチャー、豊かな地場の食と農、自然に寄り添う暮らし、そして個性輝くオモロイ人たちとコミュニティ…などなど、わが北播磨のアレコレ楽しく魅力的なコンテンツを全国に向け発信していく誌面です。
◎日本列島のど真ん中。私たちの暮らす西脇と多可について
東経135度・北緯35度。日本列島の中心点に位置する兵庫県西脇市は「日本のへそ」と呼ばれ、お隣の多可町とともに、戦前から先染め織物である播州織の産地として栄えてきました。
加古川水系の豊かな水資源に恵まれ、たおやかな緑の山々に囲まれた西脇は、地場産業・播州織の発展に伴い文化都市としても栄え、美術家・横尾忠則さんや歌手・トータス松本さん、ノーベル賞候補に挙がる物理学者の十倉好紀さんをはじめ各界に素晴らしい才能を輩出しています。
またスポーツ分野でも名球会投手・鈴木啓示さんら数多くのプロ野球選手、ボクシングの世界チャンピオン・長谷川穂積さん、高校駅伝の名門・西脇工高出身のトップランナーたちなど優れたアスリートを産み出し続ける土地柄でもあります。
織物工場で働く女子従業員をはじめこれまで全国から沢山の人たちが移り住んできた西脇と多可(北播磨)には、多種多様な文化が混じり合い独特の風土とユニークな人材を育んで来た歴史があり、西脇市の人口はわずか4万人、多可町を合わせても約6万人の規模ながら、地域が備えているポテンシャルには計り知れないものが感じられます。
そんな輝かしい歴史を持つわが北播磨ですが、バブル崩壊後は基幹産業の播州織が縮小して行き、経済的な低迷が続いたために、急速に活力が失われていきました。かつては地域の中心として賑わった西脇の街なかもすっかり寂れてしまい、今やシャッター商店街と空き家が目立ちます。
◎フリーペーパー『へそまち文化新聞』の発行
見失われがちな西脇のまちの魅力を再発見し、市民と共有し、市外へも発信したい。そう考えた私は、故郷・北播磨に戻る以前は大阪でグラフィック・デザイナーとして広告やタウン誌制作の仕事に従事していた経験を活かし3年前、フリーペーパー『へそまち文化新聞』の制作と発行を始めました。
播州織、レトロな街並み、クリエイティブな人々、懐かしの映画館と映画文化、横尾忠則さん…毎号特集企画を組み、折々のトピック記事と合わせ深掘り取材を心掛けた紙面はまちのコミュニティ紙として、西脇市民の皆さんに愛される存在となっています。
◎「日本のへそ」発の『ヘソノオ・プロジェクト』
時を同じくして、西脇のプロモーション動画の自主制作をきっかけに結成された地元出身・在住のクリエイターチーム「ヘソノオ・クリエイティブ室」による“地域共生”プロジェクト、『ヘソノオ・プロジェクト』も始動しました。
「日本のへそ」宣言より40年を経て、それをアクティブに継承・発展させた西脇市の新たなコンセプト「日本のへその緒」。
西脇を愛する熱い気持ちを携え、まちの活性化を目指すとともに“へその緒”に象徴される人と人との繋がりの大切さ、本質的な暮らしの豊かさを今の時代に見つめ直し、これからの共生社会の在り方を「へそのまち」から発信してゆく。
明確なコンセプトのもと、市民が主体となって行政と共にまちの課題解決を図る「ヘソノオ・クリエイティブ室」=「ヘソクリ」によるプロジェクトは、市のプロモーション・ムービー制作から始まり、多彩なイベントの実施、人が集う場所「ヘソノオ・プレイスAnn」の創設、食と農の取り組み、クリエイティブ教育、商店街再生、地場の商品開発、仕事の創出…などなど、様々な分野を横断しながら大きな広がりを見せつつあります。
『へそまち文化新聞』編集・発行人の私は「日本のへそ」から地方創生を目指すヘソノオ・プロジェクトに共鳴し「ヘソクリ」に参加、そこで西脇に加えて自分が生まれ育ちUターンして住み暮らす多可=北播磨地域の魅力を全国に向け発信する新しい紙メディアの創刊を思い立ちました。それが西脇・多可発のローカル・カルチャーマガジン『ヘソノオMAGAZINE』なのです。
西脇市と多可町は、日本の中心であることを示す「交差点標柱」が岡之山の麓・加古川の河畔に建立された大正12年には同じ多可郡であり、元々北播磨の地域社会において経済的にも生活の面でも結びつきが強く、播州織に関しても昔からひとつの産地を形成しています。それは、切っても切れない“ヘソノオの繋がり”と捉えることも出来るでしょう。
◎若手デザイナーやクリエイターが西脇へ。マーケットイベントの開催
西脇市では、現在播州織に関わる「ファッション都市構想」を掲げる中で若手デザイナーやクリエイターが全国各地から集まり、まちに新たな活気を与えています。
この5月には「織物のまちに織物の名物市を!」 を合言葉に、昨年に続き2回目となった「播州織産地博覧会(播博)」が街なかの施設や旧アーケード商店街跡の空き店舗を中心に開催され、色鮮やかでバラエティに富んだ播州織の生地や商品を買い求める人たちで溢れました。同日開催で若手デザイナーによるブランドの展示販売も行われたマーケットイベント「マルブンノイチ」なども賑わいを見せました。
◎多可町ならではのイベント「田舎のあそび」
多可町は北播磨地域の最北端にあり、西脇市街を貫く清流・杉原川、野間川の上流域にあたります。千ヶ峰・笠形山などの秀峰に囲まれ豊かな自然環境に恵まれたこの町は古くからの伝統和紙・杉原紙や日本一の酒米と謳われる山田錦などの特産品を持ち、また敬老の日の発祥の地でもあります。
昔ながらの農村の暮らしが今も息づく多可ではこの2月、かつての織物工場の建物を舞台に、地元の若い世代や都市部からの移住者によって、洗練された音楽やアート、美味しい食などを素朴な田舎の風物と融合させた新感覚のイベント「田舎のあそび TAKA」が開催されました。織物職人による播州織商品なども並んだ会場ではCOOLなJAZZバンドによるライブ演奏の隣でのんびり焚き火にあたりながら焼いたお餅を頬張ったりと、老若男女が参加し垣根無く交歓する光景が見られました。
高い青空と緑の山々のもと、若い世代や移住者たちによる魅力的な店舗やスペースもあちこちに出現、多可ならではの農村環境を活かし創意に富んだ想い想いの田舎暮らしが、のどかな山里に新たな彩りを加えています。
◎『ヘソノオMAGAZINE』創刊への想い
経済成長右肩上がり・グローバル展開の資本主義社会から持続可能な循環型地域共同体社会へと。世界は今、大きなパラダイム転換を迎えつつあります。
それはまた、(男性的な)競争重視の価値観が支配する社会から(女性的な)調和重視の価値観に基づく社会への緩やかな移行を感じさせます。
クリエイティブな人材が育まれ集まり活動するユニークな都市=西脇と、土地に根ざした循環型・持続可能な生き方を志す人たちの確かな営みがある町=多可町。共通するのは、本物・本質志向に基づく新しい時代の暮らし方を追求する人の姿です。
あえて「雑誌」という、手に取りページをめくりながら読む昔ながらの紙メディアにこだわり、中央発ではなく「日本のへそ」から、自分たちが愛してやまない地域の、活き活きとした表情を全国へ発信したい。
そして市民が主体のプロジェクトによる衰退した産業都市の再興と、持続可能な暮らしを志向する人々による過疎の田舎町の活性化の様子をヴィヴィッドに伝えたい。
そんな想いで制作しています。
◎『ヘソノオMAGAZINE』創刊号のコンテンツについて
記念すべき創刊号は、2大特集「ヘソノオ・プロジェクト」+「播州織新時代」をフィーチャーし、ダブル表紙でお届けします。両サイドからそれぞれの特集を読み進んで行くと、ど真ん中ページでは創刊号ならではのスペシャルな企画が展開!
それは「へその緒」×「播州織」。西脇出身でハワイ在住のShioriさんとハワイアンのMike夫婦にこの度Babyが誕生!播州織に関わるデザイナー達を中心に西脇で服の素材となる綿花を栽培するグループ「365cotton(サブロクコットン)」が、Shioriさんファミリーのために、摘み取った西脇産100%コットンで特製アロハシャツとムームードレス、そして赤ちゃんお包みを製作、ハワイへと届けました。
ハワイ島には昔からハワイアンの間で「地球のへそ」と伝わるマウナ・ケア山があります。「日本のへそ」である西脇と「地球のへそ」ハワイを繋ぐ「ヘソノオ・播州織プロジェクト」!ハワイの美しい海辺と常夏の豊かな自然の中、播州織に身を包んだファミリーによる愛に満ちたフォト・セッションが、マガジンを開いた真ん中のページ一杯に広がります。Baby誕生と服の製作ストーリーも合わせて掲載!
紙のマガジンならではの魅力が満載の誌面に、どうぞご期待ください。
ページをめくる毎に西脇・多可、此処に住み暮らす人たちの人となりと日々の営みが滲みそれぞれのストーリーが有機的に繋がってゆく。そんな誌面構成を心掛けながら創刊号を制作しています。
取材・撮影など誌面づくりや関連プロジェクトの進行する模様は随時SNSでもお届けしていきますので、お楽しみに!
https://www.facebook.com/hesomaga
https://www.instagram.com/hesomaga
◎『ヘソノオMAGAZINE』発行の応援をお願いします!
西脇&多可発の先進ローカル・カルチャーマガジン『ヘソノオMAGAZINE』。8月末の発行を目指し、ただ今編集部一同鋭意誌面制作中ですが、印刷費をはじめ、発行のための資金を切実に必要としています。
地方発の、コアなコンテンツてんこ盛りの、有機的に人が繋がる、新しい時代の雑誌を創り出したい。そんな大それた意気込みです。どうぞ皆さまの応援をよろしくお願い申し上げます。
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る『ヘソノオMAGAZINE』ただ今印刷中です!
2020/01/17 11:56念入りに重ねた校正チェックを経て、ただ今『ヘソノオMAGAZINE』印刷中です!今朝一番に印刷会社さんに伺い、その模様を観てきました。ヴィヴィッドな写真をはじめ刷り上がったばかりの誌面の美しさ、紙の手触りの良さ。来週には製本の行程に移ります。完成しましたら、いち早くご支援者の皆さまにお届けすべく、発送作業にかかります。また追って順次経過をお知らせしますので、どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る
校正刷りが上がってきました!
2020/01/11 07:23印刷屋さんから連絡が。『ヘソノオMAGAZINE』校正刷り上がりました!こうして本のカタチになると感慨もひとしおです。まだ本番で使用する紙とは違い製本もこれからですが、ここまで心を砕き気持ちを込めて制作してきたページをめくる嬉しさといったら!最終チェックも丁寧に。本当にお待たせしました。お手許に届くまでもう少しです!どうぞご期待くださいませ。 もっと見る
『ヘソノオMAGAZINE』クラウドファンディングでご支援頂いた皆さまへ
2019/12/23 14:02『ヘソノオMAGAZINE』クラウドファンディングでご支援頂いた皆さまへ大変お待たせしまして、本当に申し訳ございません。『ヘソノオMAGAZINE』創刊号ですが、年末年始の印刷・製本の進行事情と発刊・販売に際しての諸準備等もあり、新年1月下旬の発行で進めております。発行日と販売店が決まり次第こちらでお知らせいたしますので、どうかご理解・ご了承くださいませ。お待ち頂く間、誌面コンテンツのプレビューを小誌FBページで順次UPしてゆきますので、お楽しみ頂けましたら幸いです。何とぞよろしくお願い申し上げます。ヘソノオMAGAZINE 編集長 越川誠司 もっと見る
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