2019/09/02 21:42

一部のお客様には、初期不良品などで大変なご迷惑をお掛けしております。サポート体制の強化とお引き取りさせて頂きました不良品の解析を通してクオリティの向上に努めてまいります。

さて多くのお客様からもお問い合わせ頂いておりましたEQの詳細ですが詳しくご紹介させて頂きたいと思います。

まず、今回のEQのアプローチについてお話させて頂き、のちにデータを使用してお話をさせて頂きたいと思います。EQにはいくつか種類がございますが、代表的なものがグラフィックイコライザーになります。UIデザインの違いで表現が各社異なりますが、大体はバンド数を決めてそこを上下させるものになります。視覚的に波形がどのように変わるのかわかりやすい上に効果の効き方も強烈で音の方向性などを根本から変えることができます。

利点は、変化量の大きさ、視覚的わかりやすさですが、デメリットは変化しすぎるところになります。上記の図で説明すると100の帯域を持ち上げた場合、隣接する帯域、例えば0~99や101~199くらいも持ち上がっています。隠くされた帯域も多く、その反面全体の波形のイメージを視覚的にわかりやすく変化させていくので、グラフィックイコライザーは音のキャラクターを変えるためのイコライザーと言えます。

今回我々が使用しアプローチはこのグラフィックイコライザーではなく、パラメトリックイコライザーと呼ばれる特定帯域のみをブースとさせるアプローチを行いました。変化量の多いキャラクターの音をを幾つも用意してしまうと明らかに成立していないものも生まれてしまうためです。

こちらは持ち上げる中心帯域を選択し、Q値と呼ばれもので持ち上がる帯域のバンドの広さを設定します。Q値が大きくなればそれだけなだらかな山を作り、Q値が小さくなるほど鋭角な山が出来上がり、狙った帯域だけを持ち上げることができます。そのため、元のベースの音のキャラクターを維持しながら欲しい帯域だけを足すという使い方ができます。

ー床の材質による音の違いについてー

クラウドファンディング設立時にも記載をしましたが、床の材質による特性の違いはあります。以下はR6S(当社調べ)で当社で収集したデータになります。版権様より許可を頂いておりますゲームでご説明をさせて頂きます。ゲームによって特性は異なりますが、ある材質の音を再現する上で必ずその材質の音の性格を決定づける成分が存在しています。金属ならその音を特徴づける成分が存在します。

コンクリートと金属床の場合は20K くらいのところが持ち上がります。ここがコンクリートや金属の硬さを演出する特徴音と考えられます。また、木の場合は100hz以下がさらにふくよかになり、高域も硬い素材に比べ減衰が早くなっていきます。かなり低域に寄った音になります。もちろん、材質に関わらず、アンプを通したときにオールラウンドに鳴るというのが理想ですが、あらゆる環境をカバーはできず、、状況によって使い分けが必要だと考えました。

また、ゲームによっては床の材質は同じでも組わせによって異なる音を出すことがあります。以下はコンクリート床に異なる素材が重なっている場合です。カーペットなどのファブリックのシーンにおいてはより低音が強調され、ブルーシートなどの樹脂っぽい材質の場合はコンクリート特有の高域の持ち上がりが消えます。マップを覚えていれば、敵がカーペットを歩くのか、コンクリートを歩くのか聞き分けることができるのはこの違いが影響していると考えられます。

ゲームの足音は上記のように状況によって大きな差があります。ゲーム内には他にもガジエットが発する電子音や壁を登る音などがありデータは日々増えています。今回は許可頂いているソフトのみを公開させて頂いております。

上記のように各シーンによってふさわしい帯域だけをブーストさせることができれば、普段は聞こえない音もより大きく聞こえるのではないかと考えました。

ーEQのプリセット値の詳細ー

ゲーム、特にFPSは音の変化に気づきにくい部分があります。理由は音楽と違い、あらゆる周波数の音が鳴り続けているわけではなく、特定のイベントと共に音が鳴るためです。銃声の音は銃を撃つまでならない。つまり、鳴らない音が非常に多いため、能動的に音を聞かなければならなりません。SHIDO:002 プリセットEQで持ち上げている帯域以外の音が鳴っても、何ら変化はありません。SHIDO:001とSHIDO002 の組み合わせでベースの音をつくり、そこに必要な帯域を追加するというアプローチにしました。グラフィックイコライザーのように激的に音のキャラクターを変えるような変化にはなっておりません。

プリセット1は足音オールラウンダーとして作成しました。高域をやや持ち上げ硬質な材質への適性とやや空間的な広がりを強調しています。しっかりとした方向感も出しました。

プリセット2は低域を広く持ち上げ足音をとにかく強調しました。空間が狭い、敵との距離が近い時に使用いただきたいと考えました。方向感以上にとにかく足音、その部屋に敵がいるかどうかを感じたい時など。

プリセット3は中域をなだらかに持ち上げました。R6Sではバリケートを殴ったり、ラぺリングの音などを床を伝わってドコドコ響く音ではなく、壁など比較的腰高な音を取るのに適しています。

プリセット4は、ピッと電子音を発生するような機器の音を強調します。衣擦れなどやカラビナの音などもこの成分に入っています。モノを蹴って転がる金属類にも適しています。

プリセット5は、中低域を鋭角的に持ち上げることで、板の上やカーペットなどのシーンで相手位置が分かりやすいように設定をしました。

どのプリセットにおいてもベースの音をまず維持しながら、そこにシーンに特化する特性を+したいと考えました。調査をしたタイトルは今後版権元と交渉をし、データの公開なども行いたいと思います。

床のデータなどはSHIDO以外にソフトウェアEQなどで音を作る際にもご活用いただけるようにデータ保管をしていきたいと思います。

説明が難しいので、またいいアイデアがあったら追記します。

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