はじめまして、米ライフ株式会社の代表取締役を務める富田航大と申します。
高校時代には農業を学び、卒業後はアジアを中心に世界を身体一つで渡り歩いてまいりました。帰国後、農業への想いを胸に、実際に就農しました。その後は、お米の農家を支援する造園業を営み、現在は農業における問題解決の想いをいだきながら、IT業界にその身をおいております。
昨今、TPP問題や減反政策廃止や販路拡大の障壁を発端とし、お米の生産消費量が著しく減少しており、結果として日本の美味しいお米の多くが、消滅の危機にさらされています。
本プロジェクトによって、
日本の美味しいお米を消滅の危機から救います!
まず、本テーマに至った理由をご説明させて下さい。
〜 農業との出会い 〜
祖父母が農業を営んでおり、小さい頃から食べ物を育てる大変さや、人に感謝されることの素晴らしさを日常として体験していた私は、そうした祖父母の姿に憧れ、高等学校の農業科へ進学しました。
その一方、日本以外の国を自分の目で見てみたい、という漠然とした思いがあり、卒業後はバックパックを片手にアジア諸国を旅していました。
タイ、インド、ネパール。
見た事のない果物、青々としたとれたての野菜、美しい田園風景。
大袈裟かもしれませんが、どれもこれも私にとっては宝石以上に輝いて見えました。
そして、その宝石の傍らには、常にお米がありました。
「日本の美味しいお米が食べたい」
そう思った私は、気がつくと地元の兵庫県に帰っていました。
〜 お米農家さんとの出会い 〜
帰郷後、ひょうご就農支援センターの紹介で、素晴らしいお米農家さん元で農業の基礎を再び学びました。一通りの仕事をしていく中でも、特に田んぼの環境整備について厳しくご指導頂きました。田んぼは春から秋にかけ、2〜3ヶ月に一度畦道の草刈りを行います。それを数十箇所の田んぼで行うので、草を刈るスピードよりも圧倒的に草の成長が早いのです。
インド滞在時もご縁があった現地農家さんの元で伝統的なお米作りに携わらせてもらったのですが、美味しいお米は、お米農家さんが手間隙をかけて一生懸命作ったものだということを心身から学ばせてもらいました。
〜 美味しいものを食べて欲しい!だけど、、、 〜
研修後は、ゼロから農業を始めました。廃材であった鉄パイプを曲げ、ビニールハウスを立てることから始まり、メロン、いちご、いちじくの栽培などを手がけました。
農業を行う中で、台風に合いながらビニールハウスを補強したり、休みなく農作業を行う事で腱鞘炎になったりと、様々な困難に直面しましたが、近隣の方から「いつも美味しい野菜をありがとう」と言われるようになり、生産したものを届ける喜びを感じました。
しかし、ここで一つの課題に直面しました。
美味しい農作物を安定して生産するためは、実際に畑へ出て、多くの時間を農作業に費やさなければなりません。そうなると、広く一般のお客様に食べて頂くことが難しくなります。どういうことか。つまり、販路拡大に割ける時間とお金がないのです。この問題を農業仲間に提起したところ、皆同じようにジレンマに陥っておりました。
〜 お米農家さんの危機 〜
既にお付き合いがあったお米農家さんの支援を中心に、草刈りなど田んぼの保全管理を支援する造園業を始めました。
お米農家さんを支援する中で、お米農家さんの課題を目の当たりにすることになります。
現在、お米農家さんは多くの危機に直面しております。
具体的には下記が挙げられます。
① 減反政策の転換による食料米(畜産用米飼料)の増加
2018年、日本の減反政策は転換点を迎えます。それに先駆けて、食用米から家畜の餌なる食料米を推奨する政策が打ち出されており、飼料用米の交付金が拡充されているのが現状です。結果として主食用米からの転換は全国的に進んでおります。
手間隙をかけ、こだわり抜いた美味しいお米を生産していたお米農家さんが、生活のために食料米へと転作する光景は、もはや珍しいものではありません。今、確実に日本の美味しいお米が減りつつあります。
② 新規の販売チャネルやブランディングの困難さ
農薬や化学肥料を抑えた特別栽培米などの「安心安全で美味しいお米」であっても、地元以外での販路を拡大することは容易ではありません。
米と言う字は八十八の手間をかけて作られた事に由来しますが、こだわりを持って作られた美味しいお米の場合、それにかかる手間隙は八十八ではききません。農薬を使わないということは、田んぼの除草など管理業務が大幅に増えるのです。
その結果、美味しいお米を作ること手間隙をかけるほど、お米を売ることに費やせる時間はほとんど無くなってしまうのです。こうした現状から市場にはなかなか出回ることがありません。
③ 毎年8万トンのペースで減少を続ける米の需要量
出典元:農林水産省 米をめぐる状況について
昨今、「若者の米離れ」が指摘されております。それは糖質制限ダイエットの流行や、麺食やパン食など食の多様化が要因とされております。
しかしお米には、私たちのエネルギーを作り、元気の源となるでんぷん、身体を作る基礎となるタンパク質、身体にとって必要不可欠なビタミンEやビタミンB1などの栄養が沢山に含まれております。食の多様化を悪とは言いませんが、このような素晴らしい食品の需要量が減っている現状を見過ごすことは出来ません。
〜 精米後から始まるお米の劣化 〜
あまり知られていませんが、お米の劣化はとても早いと言われております。精米直後から劣化が始まり、二週間程度でお米の本来の美味しさ、甘みがなくなり、硬くなってしまうのです。
本当に美味しいお米を30kg購入したとしても、お米がたまに食べるものとなっている食卓では、実は劣化してしまった、本来の香り、粘り、甘みが失われたお米を食べてしまっているのです。これでは、お米をあまり食べなくなった人たちが、よりお米から離れてしまいます。
以上のように「食の多様化」からお米の需要量が減少することで、新鮮で美味しいお米を食べる機会が失われ、さらに食料米の生産量が減少するという負のスパイラルが発生していると考えます。
この負のスパイラルを断ち切り、お米離れしている消費者にも、いつでも精米仕立ての新鮮なお米を提供し、日本のお米の美味しさを再認識して頂ければと思っています。
日本の美味しいお米を守ることが、本プロジェクトの目的です。
〜 IoT(Internet of Things)モノのインターネットに出会う 〜
インターネットやスマーフォンが普及した2016年ですが、お米を保管しておく「米びつ」は時代から取り残されています。
当初は、米の量を自動で計測出来る米びつを作ることで、精米仕立ての劣化していない状態のお米を、いつでも食べて頂けるのではないかと考えていました。
製品デザインを手書きして、ものづくり企業へ相談したのですが、なかなかいい返事はもらえませんでした。
しかし、一部の協力者のアドバイスによって本プロジェクトはスタートラインに立つことが出来ました。
「米びつはそのままに、センサーだけ付ければいい」
小さなセンサーには、米びつ内部の温度と湿度が管理できる機能が搭載される予定です。センサーが取得する情報は、連携するお客様のスマートフォンアプリから確認できるようになっています。そして、その時の状況に応じた、一番美味しいお米の状態や炊飯時に適切な水の量などをお客様にお伝えいたします。センサー自体は米びつ内部に貼り付けして頂く簡易的なモノで、見えるものではないのでコストを最優先に考え設計しました。(下記は例)
〜 米びつセンサーの使い方 〜
①内部のフタや天井に貼り付けるだけで作動しますので、どのような種類の米びつにもご利用いただけます。
②お客様に米びつが満杯の状態と、お米が少なくなりスマートフォンに通知される量をそれぞれ設定していただきます。
③スマートフォンアプリと連携し、お米が少なくなったタイミングで精米したてのお米をお届けいたします。
※スマートフォンアプリの画面イメージ
〜 劣化していない新鮮なお米を食べてもらうために 〜
前に述べました通り、お米をお届けする最良のタイミングは、スマートフォンのアプリによって自動で通知されます。
皆様のお米の消費スタイルに合わせて、小ロット精米仕立ての都度配送も承っておりますので、一人暮らしの方でも安心してご使用になれます。
その結果、週に1度や2度しかお米を食べないご家庭でも、劣化していない精米仕立ての新鮮な美味しいお米を親しむことができるのです。
〜 美味しいお米の見つけかた 〜
米の生産地として無名であっても、有名な産地や品種よりも、断然に美味しいお米は地方にたくさん埋まっております。そうした地産地消でしか味わえない美味しいお米を、私が実際に現地へ赴き探して出してきます!
皆様にお届けするお米は、減農薬栽培による特別栽培米が中心となる予定です。しかしながら、そのようなこだわりに縛られることなく、元農家の知見や経験から「安心安全、美味しさ」に自信を持ってオススメできるお米は、どんどん皆様にご提供させていただきます。また、お米作りだけで生活をしている専業農家さんを応援するために、そうした方のお米は積極的にお送りさせて頂きます。
さらなる発展としては、土地の季節にあった旬の農産物を、皆様へご一緒にお届けできればとも考えています。
日本全国津々浦々。美味しいお米を直接探すための道具として、軽トラックを用意します!軽トラックでの道中で見つけた素敵なモノや、お米農家さんからのメッセージのなども配信していく予定です。
〜 国内第一歩の「IoT」×「農業」 〜
本プロジェクトの要旨は下記の通りです。
「地方に埋まっている美味しいお米を、元農家自らが探し出し、米びつセンサーから注文に応じて、新鮮で精米仕立てのお米をタイムリーにお届けする」
「そして、お米本来の美味しさを再認識していただく」
国内第一歩の試みとなる「IoT」×「農業」で、「減りゆく日本の美味しいお米を守る」という一役を是非担って行きたいと思っております。
本プロジェクト実現のためのご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い致します。
最後まで読んで頂いて、誠にありがとうございます。
米ライフ(株)では協力企業、プロジェクト参加メンバーを募集しております。
本活動を通じてご興味を持って頂いた企業様や、
エンジニアやマーケッター等の皆様
是非お気軽にお声をかけて下さい。
宜しくお願い致します。
最新の活動報告
もっと見る米ライフをご支援をいただいた皆さまへ
2017/02/02 10:56米ライフの富田です。 来週から皆さまへお米やセンサー等のリターン配送を致します。 その際には配送のご連絡を差し上げますので ご確認のほど宜しくお願い致します。 ・活動報告リターン配送後の展開として、当初米びつセンサーを一般販売する予定ではありましたが、より広く一般消費者に使っていただけるサービスを目指すため、米びつセンターの無料レンタルを行います。※レンタル会員は3kg/3ヶ月以上のお米購買が必要 ご支援頂いた皆さまにもご理解賜りますよう、お願い申し上げます。尚、米びつセンサーをリターンとして購買された皆さまには別途お米の割引クーポンを発行致しますので、そちらについてもご案内を差し上げます。 今後とも末永くご愛顧賜りますよう、お願い申し上げます。 もっと見る
終了報告!ご支援を頂き誠にありがとうございました。
2016/12/19 18:13この度は「減りゆく日本の”美味しい”お米をIoTで守りたい!」のプロジェクトにご支援いただき誠にありがとうございました。12月16日をもちまして、クラウドファンディングは終了しました。おがさまで支援額は157,000円となりました。ご支援や拡散協力をいただいた皆様、本当にありがとうございました。支援金は、開発費の支払い及び運営費にあてていく予定です。皆様へのリターンは現在準備に取り掛かっており、サービス開始予定と同時期である1月の予定となっております。皆様からの温かいご支援を受け、日本の美味しいお米を守る使命を、あらためて強く感じております。どうぞこれからも米ライフの応援、宜しくお願い致します。米ライフ株式会社 代表取締役 富田航大 もっと見る
リターン候補の農作物を360度撮影
2016/12/07 11:57リターン農作物候補を360度カメラ! 兵庫県のイチゴ圃場です。 一般のスーパーなどで出回る多くのイチゴは高設栽培で行われております。高設栽培とはピートモスという軽くて土代わりになるものを、棚のような高い場所に植えて栽培します。高設栽培は作業者への負担が少なく効率化には最適です。 私も農家時にイチゴを栽培していたので高設栽培設備の導入を検討したのですが、味は昔からある土壌栽培方法のほうが明らかに美味しいのです。 こちらの農家さんの土壌栽培イチゴはとても甘くて美味しいです!練乳不要です。 1月までの栽培状況によって変わりますのであくまでも農作物リターンの候補です。 引き続きCAMPFIREでのご支援を宜しくお願い致します。 もっと見る
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