意外と、砂型鋳造って何?という方も多いのではないでしょうか。
先日も実際に友人からどうやってつくるのか質問されました。
ということで、今回は、あまり知らないアルミ砂型鋳造の世界。
鋳経テクノグループ弘中鋳造さんの鋳造工場を訪ねて砂型鋳造について、ご紹介させていただきたいと思います。
東京を出発。電車で揺られること1時間強。
降り立った駅は、茨城県の古河駅。
古河駅を降りてもそこがゴールではありません。次は、車に乗り換えです。
車窓からは、畑が広がります。たまに来る分には、田舎ってホントいいですよね。
空気も新鮮で、非常に癒されます。
さらに、車に揺られること約30分。
ようやく、今回お世話になっている弘中鋳造さんに到着です。
早速、目を輝かさせてくれるいろんなものが目に飛び込んできます。
まず、鋳物(イモノ)というのは、何なのかというと、金属をとかし、鋳型に流し込んで器物をつくられた製品です。
鋳型のつくり方はというと、
まず、本体の形をした木型はCADデータによってマシニングセンターで削って作られます。
その後、木型に人の手で砂を込めていきます。
砂を込めてる様子です。中に木型があります。
どうやって、砂を込めて型をつくるのかが、意外と皆さん分からない所だそうです。
簡単に説明しますと、
まず木型を置き、砂を込め、固め、下型をつくります。砂を固める為に添加物が混練されており、圧力をかけると固まりやすくなっています。
そして、下型を上下ひっくり返し、その下型の上に剥離剤をかけ、注ぎ口などを確保しながら、さらに砂を込め、固め、上型をつくっていきます。
上型と下型の間には、剥離剤がかけられているので、うまく木型を取り出せるようになっていて、上下の型の間に挟まれていた木型を抜き、再度慎重に上下の型を組み合わせます。
写真は、ドッキングされてる上下の砂型
。
1つの砂の塊に上型と下型のすこし白っぽくなった境目があるのがお分かりいただけるでしょうか。
プレミアム富士ハンガーは、厚くはないが縦横が大きいので、この1つの型から2つしか取れません。
1本作るだけでも結構な手間暇がかかっているという事がわかりました。
次に溶湯(700度強のアルミ)を湯口から流し込みます。
溶湯は注ぎ口を伝わって製品部に入ります。そのまま自然な状態で冷却、溶湯を凝固させます。
砂型を破壊し、中の固まったアルミ製品を取り出します。
バリを除去し、鋳肌を整えて、ようやく完成です。
これはまさに手作りです。
という事で、大人の社会科見学ーアルミ砂型鋳造の世界 いかがだったでしょうか。
すこしでも楽しんでいただけたら幸いでございます。