なぜ富士山?
あなたの洗濯物は、どのようなハンガーに吊るされているでしょうか?
愛着があるものでしょうか?
私は、愛着の湧くモノ作りをしたいと常々考えております。
ふとした時に、愛着が持てるものに触れると幸せを感じ
より人生が豊かなものになっていくのではないでしょうか。
そこで、ほとんどの日本人が愛着をもっている「富士山」
その富士山とハンガーを組み合わせて、愛着の持てるハンガーにしよう
というのが、このアイディアの始まりです。
このアイディアをベースに形にしていくのですが、
今回のお披露目に至るまでに多くの試行錯誤がありました。
その試行錯誤の様子を少しだけご紹介したいと思います。
・より美しい形、色んな衣服にあう大きさを求めて
初期案のCGです。
富士山型ハンガーというアイディアを形にして、CGで表現しています。
富士山の美しい流線形がなるべく想起できるような形に。
何度も何度も曲線をひき直し、形を決定しています。
3Dグラフィック上で大きさや形状をある程度決め、次は、実際に作っていきます。
初回は、スタイロという発泡材で形状の確認を行いました。
実際に様々な服とサイズ感がフィットするのか。形状的に美しく見えるのか。
主にサイズ感の検証です。
次に、職人さんに頼み、本番さながらの試作づくりです。
当初は、スチールに焼き付け塗装という仕様で設計。スチールの丸棒を板金屋さんに曲げ加工していただき、各部材同士は溶接したのち塗装という様な仕様です。
ただ、実際に試作を作ってみて、少し重く感じるという課題が出てきました。
・より軽く、扱いやすさを求めて!
そこで、見つけた材料がアルミです。
アルミは、スチール(鉄)のおおよそ1/3の重さで、非常に軽いです。本当は、持っていただきたいのですが、今回は、持って感じていいただけないのが残念です。
本番さながらの試作づくりが材料と作り方(製法)を見直すという次のステップにつながりました。そして、アルミ砂型鋳造という製法に変えたことで、生産コストは上がりますが、形状の自由度が高くなり、軽く扱いやすくなりました。
・色んなこだわりで、より愛着のわくモノに変えていく!
型をつかって作る砂型鋳造という製法に変えたことで、形状の自由度が高くなり、ハンガーが自立する形にするも可能になりました。そこで生まれるメリット、そのようなちょっとしたこだわりの積み重ねが、ハンガーをさらに愛着のわくモノにしてくれます。
(詳細は、以前投稿した『デザイナーのほんのちょっとしたこだわりがあるんです』をご参照ください。https://camp-fire.jp/updates/15237)
上記のようなブラッシュアップしたCGや図面を持って、製造していただく鋳経テクノさん達と話し合いの結果、底部分のバーをつけた方が精度や強度も上がるということで底部分のバーをつけ、
できた最終形状が
こちらです。
ようやく、現在の納得のいく形にたどり着きました。
より美しく、より扱いやすく、より愛着の持てるハンガーにする為に
色んな変遷をたどり、現在の形にたどり着いた事が少しでも分かっていただけたと思います。
という事で、プレミアム富士ハンガーが生まれる軌跡 いかがだったでしょうか?
すこしでも楽しんでいただけたら幸いでございます。
そんな愛着の持てるプレミアム富士ハンガーをあなたもどうぞ♫