はじめに・ご挨拶
2018年8月、大学医学部の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点し、合格者数を抑えていたことが、日本のみならず海外のメディアでも大きく報じられました。「東京減点女子医大 - Tokyo Medical University for Rejected Women」は、その事実をモチーフに日本の女性差別問題を浮き彫りにすべく、アーティストであるスプツニ子!と西澤知美が設立した架空の大学です。
どんな大学なの?
東京減点女子医大は、日本の医療界から排他されてしまった女性達による「結社」的な大学です。日本の医療界があまりに「男性の姿かたちをしたドクター」にこだわるため、女子学生たちは仕方なく一般男性を「無敵のエリート男性ドクター」に改造、つくりあげた「エリート男性ドクター」たちをドローンに乗せて日本各地の病院に配送します。これにより医大から減点・排他されてしまった優秀な女性達も、才能が無駄にならずに日本の医療界に貢献できる・・・!という皮肉と風刺をこめたブラックユーモア大学です。
このプロジェクトをやろうと思った理由
「女の子は勉強しないほうがいい」という社会的圧力を乗り越えて勉強しても、大学入試では減点され、社会に出てからもセクハラやマタハラなど、ジェンダーバイアスによって抑圧される日本の女性達。女性の夢と尊厳が当たり前のように軽んじられてしまう日本を変えたいという気持ちから、東京減点女子医大は生まれました。
東京医大の減点問題に関する当時のニュースはこちら。
【BUSINESS INSIDER JAPAN】東京医大女子減点問題は重大な憲法違反・教育基本法違反である——女性医師の離職が高いという誤解
【HUFF POST】東京医大の女性受験者への一律減点に、日本女医会長は「時代に逆行している」(声明全文)
アーティスト紹介
スプツニ子! アーティスト、東京減点女子医大学長。ロンドン大学インペリアル・カレッジ数学部を卒業後、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)で修士課程を修了。2013年からマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ助教としてデザイン・フィクション研究室を主宰。2019年より東京藝術大学デザイン科准教授。WEBサイト
過去の関連作品
外見だけの女装では物足りず、女性特有の「月経」までも身にまとってしまいたいと願う男性「タカシ」を主人公にした映像作品。
西澤 知美 アーティスト、東京減点女子医大学理事。東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。医療や美容という観点から「生命」をテーマに、インスタレーションや彫刻、立体作品を制作。主な個展に「Tomomi Nishizawa 個展」(source factory、2013)「This, and the Other」(Art Front Gallery、2015)「Cosmetic Inside Skin」(BLOCK HOUSE、2015)WEBサイト
過去の関連作品
化粧品や美容家電などの美容のための道具と、医療のための手術道具、そしてアンティークの家具で構成された、まるでこれからオペが始まる手術室のような空間。
よく見ると、手術に使われる無影灯が女優ミラーになっていたり、医療用鉗子がビューラーと溶接されていたり、医療用メスの刃が化粧用ブラシになってたりと、すべての器具が美容用品と融合しています。医療の技術の進歩や流行の変化により、現代の美容は医療との境界線が極めて曖昧で、限りなく同質になってきています。身体を変容し変容させ、どこからが自分でどこからが自分ではないのかという問題点は、医療も現代の美容も同じであると作者は考えます。
このクラウド・ファンディングで実現したいこと
東京減点女子医大(Tokyo Medical Unversity for Rejecetd Women)の日本開校&初個展を実現したい!個展を開催することで日本にある女性差別問題を浮き彫りにし、ユーモラスにそういった問題を発信したり語りあう場を作りたい。この作品が「女性が素直に夢を実現できる世界」を目指すことに貢献出来ればと考えています。個展では写真作品や、学校内に見立てたインスタレーション、女性の問題に関連するトークイベントなどを構想しています。
メディア掲載
多数のメディア様にもご取材いただいております。
・【BuzzFeed】減点された女子のための"大学"ができた。創設したアーティストの思い
・【Casa BRUTUS】スプツニ子!× 西澤知美。東京減点女子医大って一体なに?
・【美術手帖】「六本木アートナイト2019」全プログラムが決定。「スプツニ子!+西澤知美」やWOWの作品も
2019年2月、ニューヨークの「205 ハドソン・ギャラリー」でも作品を発表し、大盛況をおさめました。
資金の使い道
作品制作に関する制作費や材料費、個展開催のための費用にあてたいです。5月25日から開催する六本木アートナイト2019では、Japan Timesの協力で新大学設立についての号外新聞を配布し、エリート男性ドクターを運ぶ実物大ドローンなども展示する予定です。
また、目標金額を超えた場合、その一部を世界70カ国以上で活動する国際NGO、プラン・インターナショナルが展開しているグローバルキャンペーン、Because I am a Girlに寄付します。
※1937年に創立以来、子どもや女性への支援に力を入れて活動してきたプラン・インターナショナル。その中で生まれたBecause I am a Girlは、女の子や女性を取り巻くリスクから守り、貧困や差別、暴力のない世界を目指すキャンペーンです。女性差別のない社会の実現に向け、僅かでも力になれればと考えています。
リターンについて
東京減点女子医大では、支援金額に応じたリターンを用意しています。支援してあなたも入学資格を手に入れよう!(男性も可能)
・東京減点女子医大 オリジナルお礼メール 3,000円
・東京減点女子医大 入学案内パンフレット【通常版】5,000円
・Japan Times号外 東京減点女子医大版【サイン入り限定版】(200枚限定) 10,000円
・東京減点女子医大 入学案内パンフレット【サイン入り限定版 200枚】 20,000円
・東京減点女子医大 裏口入学用 学生IDカード【学生番号と顔写真入り】(30枚限定) 100,000円
入学案内パンフレット中身
入学案内パンフレット表紙
裏口入学 学生IDカード
今回ご支援して頂いた方には、今後の東京減点女子医大が主催するイベントなどへの情報も送付予定です。
実施スケジュール
2019年5月21日 クラウドファンディングスタート!
2019年5月25日〜26日 六本木アートナイトにて作品発表。
2019年内に個展開催を目指します。
最後に
その時代の問題に反応するのはアーティストのある種の役割。医大による女性の一律減点という、衝撃的なスキャンダルに対し、怒りを感じたアーティストが集まってこの東京減点女子医大を創設することは、大事な歴史の1ページだと信じています。この作品や展覧会を通じて、アーティストとして同世代の女性たちに勇気を与える事ができればと思っています。本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
Information
スプツニ子!+西澤知美「東京減点女子医大」at 六本木アートナイト2019
会場:東京ミッドタウン プラザB1F
日時:5月25日(土) 10:00~ 5月26日(日) 5:00、5月26日(日) 12:00~18:00
パフォーマンス: 5月25日(土) 21:30~23:00
入場料:無料
Sponsors
このプロジェクトは、以下のスポンサーに賛同・協力いただいています。
Kazuma Yamauchi
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