先日ポルトガルから少年柔道チーム16名が来日し、愛知、三重で柔道キャンプを行いましたが、三重での柔道キャンプを運営した河芸柔道クラブの山道康仁先生から、国際柔道キャンプを運営した感想について寄稿いただきました。
海外の少年少女を三重で受け入れて
7月下旬~8月上旬、ポルトガルのペドロ・ディアス先生率いる柔道クラブ「sport algés e dafundo 」から16名の柔道家が日本を訪れ、最終キャンプ地として三重県津市にお越しくださいました。
津市滞在は8/1からでしたが、あっという間の四日間でした。スタッフ全員とにかく大変でしたがめっちゃ楽しかった♪♪ 今回の事業で感じたこと。
①言葉の壁は案外低かった。
【お・も・て・な・し】するにあたり、認識していたことに『言葉が通じない』、『酷暑の中での稽古』、『女性選手のケア』がありました。
母国語であるポルトガル語以外に英語が通じるとのことで、英会話教室に通い始めるスタッフもいた中、私はというと「ポケトーク」なる翻訳機に頼ることにしました。結果、ポケトークさまさま♪
大活躍でした。ペドロ先生も英語で会話はできますが、ポルトガル語で直接翻訳出来たことは大きくペドロ先生も大絶賛だった。
(販売元の@ソースネクスト様、ポルトガルで営業する際はペドロ・ディアス先生をCMで起用してください♪)
簡単なやり取りは英語でしたが、使わなければいけない状況になればなんとかなるもんですね。
"Yes"、"Stay here"、"Heyhey"、"Ok"? この四日間で何回言っただろう。
②学生同士、すぐ打ち解ける。
高校へ練習に行った時、学生同士コミュニケーションを取るのが早かった。
食堂では柔道家以外の日本の学生と触れ合ってもらったが、ポルトガルの皆さん、「キャーキャー」言われてモテモテだった。話しかけるのは日本の女性ばかりだった。
うらやましいなとチョットだけ思ったが、そう思った日本男児は沢山いたはず。これからは英語と積極さだね。
③どこの国の子どもも同じ。
練習が始まると目が真剣になり、ON、OFFの切り替えが出来ているのは素晴らしかった。
暑い中練習するのは誰でも厳しい。"Finish?" や "Over?" と聞いてきたのはどこの国も一緒だなと思った。
④お国柄というものを肌で感じれた。
手は当たり前、ハグも当たり前。毎日汗まみれの僕だったのにごめんなさい。
ポルトガルでは午前中二時間練習後、昼寝や長めの休憩をはさみ、その後練習をする二部錬が普通。
ポルトガルでは毎日柔道着は洗わない。その理由は、柔道着は高価で生地が傷むから。洗うのは二日に一回。事前情報で聞いていたが夏場なのに本当だったので驚いた。
⑤女性スタッフの重要性。
今回、女性柔道家が二名参加されました。
このキャンプで男性スタッフに出来ないことの一つに【最終日にスーパー銭湯へ連れていく】がありました。
夜行バスで東京へ戻る前に汗を流したほうがいいんじゃないかと思い、急遽スケジュールに追加したのはいいんですが、「誰が一緒に入るんや?」となり、ご指名させていただいたのが我らが瀬古里美さん♪
女性目線での気配り&アドバイスを沢山いただいたお陰で、先生二人に浴衣と甚平を、二人の女性にも浴衣を着せてくださり花火見物出来たのも瀬古さんのお陰です。
この場をお借りして感謝申し上げます。
結局、スケジュールの関係でスーパー銭湯へは瀬古さんではなく、当クラブ六年生の女性キャプテンに任せることになりましたが、初日の駅への迎え入れから最後のバスの見送りまですべての行事に帯同してくれて、今回の事業で一番成長したであろうキャプテンに任せて間違いありませんでした。
最後に
終わりに、初めての海外からの受入れだったこともあり、私を含めスタッフ全員気張りすぎたかも知れません。ですが、チャンスがあれば海外柔道家の受け入れをするべきだと思いました。
柔道だけでなく、お互いの国の良いところを見つめなおす良い機会になりました。
社会人一年目の生徒が、自分でお金を貯めてポルトガルへ行き、全員と乱取りする夢を語ってくれました。
指導者として嬉しく思えた瞬間でした。
長文失礼しました。
山道康仁
河芸柔道クラブ指導員