世田谷区の住宅宿泊事業法検討委員会にオブザーバーという立場で参加してきました。
世田谷区は当時僕がいた神戸と同じように、地元ホストが地道な活動を行って条例案を覆した数少ないエリアです。覆した、というと大げさですが、当初は民泊に重い規制をかける予定だったところを、例外条項を追加することで、条件付きで規制を緩和する道筋を作りました。神戸で自分たちがやったことを思い起こしても、地元のホストさん達が相当な努力を重ねてきたことは容易に想像できます。
最終的にはかなり好意的な見方をしてくれるようになった、と聞いていましたので、少し期待していたのですが、委員の発言を追っていくと、超絶大反対絶対阻止だったのが、「ふざけんなよ。何で反対してるのにやるんだよ。オレらはまだ許してないからな」状態に変わっただけみたいでしたね。
僕はオブザーバーだったので、委員会中の発言は(求められた時以外は)認められていませんでした。そこで、前半は、弁護士さんや、大学の観光学科の教授、住環境を専門にする東大の准教授などの「有識者」の議論を聞くことになりました。このメンツ、かなり期待できそうじゃないですか?僕は、しちゃいましたね。みんな、ガンバレー!ぐらいの気持ちでしたね。始まるまでは。
で、皆さんの議論を聞いていたのですが、僕は、かなりショックを受けました。
皆さんの持つ民泊像が、悪徳業者のボーナスステージひゃっはー!!だったグレーゾーン時代に引っ張られているのは、しょうがないとしてもですよ、、
民泊はすでに、日本国の法律で180日の運営を認められた、僕たちの権利な訳ですよ。
それを制限するには、合理的な理由が求められます。
それが、
「外人が近所にいるとお年寄りが不安に思うから」「世田谷ブランドを守るため」
って、どうなんですか???世田谷のブランドって、外国人がいないことなの??
ナチュラルに人権無視、人種差別的な発言をする人、とっても多いんですけど、まさか公の場で、弁護士や大学の教授がこんな議論をしているのって、ホントびっくりしました。これ、議事録にも残るものだし、大丈夫なんですかね??
普通に心配になってしまいます。
あまりにも心配だったので、自分の意見をいう場では、もう、率直にそのまま言っちゃいました。(弁護士や大学の教授が…のくだりはさすがに言わないですけど。)ていうか、もう、これにつきますよね。民泊事業者の権利を制限するのであれば、そのための合理的な理由を示して欲しいです。
世田谷区が資料として用意してくれたデータは、施行後1年の間、大きな問題もなく、警察が動いた大きな事案としては、結局通報した人の勘違いだった、ということを示しています。もちろん解釈もあるので、反対意見の人は別の切り取り方もすることができるかもしれません。特に法律施行前のデータに関しては、内容詳細が取られておらず、全て「違法民泊に関する通報」となってしまっているので、実際に有意な比較データとして利用できるか疑問もあります。
それでも、そのデータの切り取り方の主軸が外国人恐怖症なのは、さすがに問題と思います。
逆に言うと、相手の主張がその程度の根拠しか示せないのであれば、こちらが、本当に価値ある民泊を提示して行ければ、我々の主張が認められる、ってことですよね。これは、かなり勇気がわいてきました。
実際に、委員会のトーンも、僕の指摘後ぐっと常識的になりました。それまでは、お説教にエンジンがかかってきてしまったママ、みたいな極端さがあったのですが、さすがに言い過ぎた、と思ってもらえたのかもしれませんね。
さて、こっちも言いたいこと言っちゃったんで、ますます後に引けなくなりました。
全力で頑張ってやってきますので、どうぞ皆様の暖かいご支援をお待ちしております。
残り9日になってしまったので、さすがに焦ってきました。
どうぞよろしくお願いいたします!