ただいま、富山は大雪警報発令中です。例年にない大雪に、雪に慣れている富山の人々もびっくりで雪かき作業におわれています。皆様のところはいかがでしょうか。
さて、去る1月7日。高岡市三番町にありますBARBER SAITOでロンドンよりヴィオラ・ダ・ガンバ奏者森川麻子さん、東京から櫻井茂さん率いるPRISMをお迎えして、梨ばろっこin BARBER SATIO「甦る優雅な古楽器ヴィオラ・ダ・ガンバの響き」を開催しました。
オーナーの斎藤浩一さんのご好意により、ここでコンサートをさせていただくようになって3年目。高岡市の古い町並みが残る地区にあって、モダンな作りのこのお店は違和感なく街並みに溶け込んでいます。中に入るとまず目に飛び込むのが中庭。視界がパーっと開けるようです。また、石壁と板の床、高い天井のおかげで音の響きもよく、音量のない古楽器にはうってつけで、ホールとは違った、ほんわりとリラックスした雰囲気で聞くことができます。
前日に富山入りし、アトリエで食事もそこそこに入念なリハーサル、楽器の調整をしてのぞんだ本番は遠くは金沢からも駆けつけた方もおられ、小さな理容院がいっぱいになるお客様に恵まれました。
プログラムの目玉として、現代イギリスの作曲家ウーリヒの作品がパーセルの曲と対比しながら演奏され、新鮮なガンバの響きに驚きに皆さん息を飲み込むのがわかりました。予想外の世界を覗いた気がしました。また、お若く可愛らしい折口未桜さん、清水愛架さんのクープランのデュエットも思わずその表情に見とれて聴き入り、大きな拍手が送られました。
また、演奏後も歓談も賑わいました。古楽器に興味を持たれた方からはいろいろな質問があり、それにお答えする森川さんの演奏はもとより、フラットでおおらかなお人柄に惹かれた方も多いのではないでしょうか。
このように街の中に繰り出し、意外な場所で小さな気楽なコンサートを続けることで少しづつでも古楽ファンを増やし、梨ばろっこが富山の古楽コンサートとして根付くようにさらに頑張りたいと思いました。
また、当日、取材にこられた北日本新聞社の記者のお父上がBARBER SAITOの設計者であったことは少し驚きました。