♪ 団体紹介と今回のクラウドファンディングについて
NPO 法人セブンスピリットはフィリピン・セブ島を拠点に 2012 年より活動を開始。
貧困層の子どもたちを中心に、さまざまな生活層のすべての子どもたちが誰でも無料で音楽活動やスポーツ活動ができる場を開放し、
子どもたちのライフスキルを育む教育活動を行っています。
現在およそ 150 名以上の子どもたちが、放課後の時間に合わせセブンスピリットの音楽スタジオに通っています。
2 年前、多くの方にご支援いただき、子どもたちにとって初めてとなる日本公演を行うことができました。
その第2弾として、2019 年 10 月 30 日から 11 月 6 日までの 8 日間、
日本での演奏ツアーを行うプロジェクトを計画しています。
前回同様、「東京」での公演に加え、「大阪」でも演奏予定です。
皆様の支援のおかげで少しずつ夢が大きくなり、日々成長している子どもたちの姿を、
皆様にも一緒に見守っていただける機会になればと思います。
そのための渡航費や日本での滞在費となる資金を集めるクラウドファンディングです。
♪ NPO 法人セブンスピリットの取り組み
リゾート地や語学留学の地として年々認知度を増す、フィリピン・セブ島。
SNS ではキラキラした写真があふれ、
まさに「楽園」という言葉がピッタリ当てはまる場所ではないでしょうか。
日本人の観光客も増え、街はどんどん栄えています。
*アイランドホッピングやシュノーケリングで有名なセブ島。海辺はリゾート地として開拓されているところも数多くあります。
一方で国民の約 7 割が貧困層であるとも言われているフィリピン。
豪華な施設やショッピングモールの横の通りをふと見ると、そこにはスラム街が広がり、
気づけば目の前に物乞いをする子どもの手があります。
この両方が、フィリピン・セブ島の「日常」です。
このような現状に対して、物的支援や奨学金など、多くのボランティア団体の支援があるこの国で、私たちが行っている活動は
音楽やスポーツを行う場を子どもたちに無償で提供すること。
初めて私たちの活動を知った方には、
なぜ貧困に対して音楽やスポーツなのか?
何で日本に来る必要があるのか?
そう思った方も多いのではないでしょうか。
♪ 私たちの団体が音楽やスポーツにこだわる理由―――
「貧困」「スラム」という言葉を聞くと、どんな状況を思い浮かべますか?
食べ物がない、着る服がない、学校に行けない、そんなイメージを抱く人が多いかと思います。
しかし、問題はそれだけではありません。
フィリピンにおける貧困が巻き起こす、スラムの抱える問題。それは、
多くの犯罪が子どもたちの身近にあるということ。
蔓延するドラッグ、盗み、物乞い…これらが子どもたちの周りにある「日常」です。
※10 ペソ(約 20 円)で購入できる麻薬は空腹を 3 日間凌げるため、食事より安く合理的。生きるために、麻薬に手を出してしまう人が多くいる。
犯罪が身近にある生活が子どもたちにとっての「当たり前」の環境であることにより
友達もやっているから物乞いをする
友達がやっているからドラッグをやってみる
という負のサイクルに自然と巻き込まれていくだけでなく、
狭いスラムの外を見るきっかけもなかなかなく、何かを頑張ってそれが報われるという経験が日常生活の中に生まれにくいというスラムならではの現状があります。
この生活から生まれるマインドセットが、貧困のサイクルに大きく関係していると私たちは考えます。
*セブにある貧困地域のひとつ、イナヤワン。セブンスピリットの出張音楽教室を行うこの場所は、かつて集積所としてセブ中のごみが集まり、ごみ山ができている場所。ここに住む人々は、ごみの中から使えるものや食料を集めて生活している。
ここに住むほとんどの子どもたちは、ここから出ることなく、外の世界を知らずに一生を過ごしていく。
私たちはこの現状に対し、物的支援ではなく
子どもたちが放課後の時間に音楽やスポーツを無料で行う場を提供しています。
貧困が生む様々な問題から物理的に子どもたちを守るだけでなく、
活動を通じて子どもたち同士の関わりや様々な経験、そして成功体験から「ライフスキル*」を得てほしいと考えているからです。
*ライフスキルとは:日常の様々な問題や要求に対して、より建設的かつ効果的に対処するために必要不可欠な能力(世界保健機構WHO)
身に着けた「ライフスキル」で、物理的にだけでなく子どもたちが自分の意思で貧困が生む様々な問題のサイクルから自立し、
自分自身で目標を見つけて行動できる人になってほしい。
そのためのひとつの手段として、私たちは音楽やスポーツを用いています。
♪活動を続けていく中で、子どもたちに現れた変化
最初は音楽スタジオ周辺の子どもたちに声をかけ、始まった活動。
道端で物乞いをしていた子どもから音楽に興味のある子、練習後のおやつ目当ての子どもまで、様々なバックグラウンドを持つ子どもたちは、座って話を聞くことすらできない状態でした。
*初めはリコーダーや鍵盤ハーモニカで音楽の基礎や楽しさ、仲間と曲を演奏する楽しさと達成感を知る。麻薬中毒者9割と言われているスラムからセブンスピリットに通うRJ。
しかし活動を続けていく中で、
楽譜が読めた!
楽器を演奏できるようになった!
オーケストラの中で自分は重要な役割を担っている!
そんないくつもの達成感から次々と目標や夢を立てるようになった子どもたち。
*リコーダーや鍵盤ハーモニカで基礎を学んだ後、オーディションに受かるとオーケストラの一員として楽器を担当する。これが子どもたちにとって大きな目標となっている。RJは現在トランペットを担当。
達成感を得るだけでなく、一人の演奏者として友達や仲間、家族から認められるという経験が、子どもたちの成長に繋がっています。
このような達成感を得て経験を増やしていく中で、そんな子どもたちがいつしか見るようになった大きな夢。
それが、
『日本で演奏すること』
♪ 前回の日本公演の成果
たくさんのご支援を受け、数々の困難を乗り越えて実現した 2 年前の日本公演。
33名の子どもたちが日本行きの夢を叶えました。
このこの経験は子どもたちに大きな影響を与え、
ただ夢を叶えるだけでなく、新たな夢へと向かう大きなステップとなっています。
《子どもたちの新たな夢》
*前回の日本公演でコンサートマスターを務めたマックスウェル。
*子どもたちが実際に住む地域での演奏風景。ここから日本を目指します。ソロを任される機会が増えたフェリックス。
*前回の日本公演での最終コンサート。日本行きの子どもたちの中で最後にパスポートを取得できたジョバニ。
大きな夢の実現は子どもたちの夢の連鎖を呼び、
それに向かって頑張ることの意味の大きさを、実体験を元に理解することに繋がりました。
これは参加した子どもだけでなく、その周りの子どもたちにとっても同じです。
また、影響はセブンスピリット内部に留まらず、
日本公演がきっかけとなってフィリピンのテレビ番組に取り上げられたり、
マニラにあるフィリピン文化センターでの音楽祭へ出演したりするきっかけとなるなど、
フィリピン国内でのセブンスピリットの知名度が上がり、成功体験の例を多くの現地の人が知るきっかけとなりました。
*2018年7月、音楽祭出演の際の、フィリピン文化センター前にて。
♪ 2回目へのこだわり
日本公演は夢が叶った、次の夢への一歩となっただけでなく、
日本人サポーターに喜んでもらえる嬉しさや、
日本人サポーターへの感謝を改めて深めた経験にもなりました。
子どもたち一人ひとりに、支援してくださる方々への思いがあります。
《子どもたちのサポーターへの思い》
『セブンスピリットに通う前、私はいつも外を出歩いていて、態度も悪かった。自分でもなんであんな感じだったのかわからない。
でもセブンスピリットに出会って、音楽を学んだのはもちろん、
とにかく大きかったのは外での態度の変化。
同じくらいの年の子でも尊敬できるようになった。いつも「ありがとう」を言えるようになった。昔はそんなことなかった。
ここでは楽器の支援もあって、寄付してくれる人はセブンスピリットがどんな感じかは分からずにやっているかもしれないけど、きっとここにきたらすごいって思ってもらえるはず。(ニコル/フルートキッズ)』
*前回パスポートが取れず日本行きを見送ったニコル。この二年、日本公演を夢見て練習を続けてきました。
『フィリピンにはたくさんの場所があるけど、ここを選んでくれた皆さんに伝えたい。
セブンスピリットがあるから僕たちはここにいられる。前よりも成長できた。
セブンスピリットがなければ、
今ごろ麻薬を使っていたかもしれない
スリをしていたかもしれない
きっとたくさんの場所にも行けなかった。
セブンスピリットがなければ、僕たちの未来はこうだった。(レナト/トロンボーンキッズ)』
*日本公演でのスピーチ。感極まって子どもたちは涙が止まりませんでした。
前回メンバーに選ばれなかった子どもたちも、
前回の日本公演の実現により夢が叶う可能性を実感し、
次があると信じて、保護者や周りの励ましを受けながらこの2年間練習を重ねてきました。
今ならもっといい演奏ができる!
次は前回いけなかった子たちにもこの経験をしてほしい!
またサポーターのみなさんに日本で会いたい!
子どもたちの思いは、一人ひとり違いますが、
『日本で演奏する夢を仲間とともに叶えたい』
その思いはひとつ。
一回目の日本公演で得たそれぞれの思いを胸に、再び大きな夢に挑みます。
*日本公演成功を喜ぶ子どもたち
♪ 支援金の使い道
子どもたちの想いを形にするため、日本でのスケジュール、費用は以下を想定しております。
~スケジュール~
①10/30(水):日本到着(成田)
日本でのボランティアスタッフと対面・オリエンテーション
②10/31 (木)
全日:東京観光
③11/1(金)
午前:未定
午後:茨城の取手で演奏
④11/2(土) 東京での演奏会
■ オリンピックセンターで演奏 (最寄り駅:参宮橋駅)
地図:https://nyc.niye.go.jp/train/
■ 支援者参加型のワークショップ
⑤11/3(日) 東京~大阪への移動
静岡のヤマハの工場に見学(予定)
⑥11/4(月・祝日(振替休日) 大阪での演奏会
■ 開催場所:未定(決定次第、連絡致します)
■ 支援者参加型のワークショップ
⑦11/5(火)
全日:大阪観光
⑧11/6(水) 帰国
~必要資金(想定)~
■必要経費計:533万円5000円
・航空券(諸税込み):一人5万円×60名=300万円
・移動バス7泊8日:80万円
・宿泊:2000円×60名×7日=84万円
・食費:1食500円×60名×21食=63万円
・旅行保険:1300円×50名=6万5000円
■クラウドファンディングの手数料(14%+税):91万円
計:624万5000円
音楽を通して「自分にもできる」という自信を手に入れた子どもたちに、
次は、「夢は叶う」ということを学んでほしい。
夢見ることを知らなかった彼らが抱いた大きな夢、
“日本での演奏会”を実現させるため、応援よろしくお願い致します。
*公演後は達成感と喜びで涙が止まりませんでした
*日本で公演できる喜びを、音楽に乗せて
*成功の喜びをみんなで分かち合いました
*最終公演のクライマックス
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