はじめまして。廣田神社17代目宮司の田川伊吹と申します。
今から10年前、私は先代宮司の急逝により、当時弱冠23歳という全国最年少で宮司就任となりました。突然のことで右も左もわからない私は、なぜこの町に神社が創建され、そして一千年以上にも渡り人々に崇敬されてきたのかを知るべく、郷土の歴史文化をとにかく勉強しました。
すると、それぞれの時代を生きてきた人々の声が聴こえてくるかのように、先人の想いや生活が見えはじめました。更に当神社は、御祭神の一柱として、弘前藩の家老を勤めながら唯一青森の町に居を構え、政務を執り行った、青森開拓の一大恩人である進藤庄兵衛正次をお祀りしているということも、恥ずかしながらその時初めて知りました。
郷土文化を守り、そして繋いでいくことは常に今を生きる人々の大切な使命。
今や世界に誇る郷土文化の「青森ねぶた祭」ですが、更に盛り上げるべく、これまでも「御神輿とねぶたの渡御」、「ねぶた提灯」や「ねぶた御朱印」、「ねぶたお守り」などを斎行、奉納、頒布してきました。
今回のプロジェクトはねぶた運行ルートから見える当神社の大鳥居に金魚ねぶたを連ねることで、金魚ねぶたが家や店先に飾られていた往時の風景を地域の人々に懐かしんでもらうと共に、世界中の人々にその魅力を知ってもらいたいとの思いにいたり立ち上げました。
―金魚ねぶたとはー
青森ねぶた祭りに欠かせない金魚ねぶたは、本来は灯籠として作られていたそうですが、江戸時代の 比良野貞彦の天明8年(1788)「奥民図彙(おうみんずい)」の子(ね)ムタ祭之図、文久年間(1861~64)平尾魯仙の「津軽年中風俗画巻」には、すでにねぶた祭りに付随されている様子が描かれています。
明治初期になると各家は門口に金魚灯籠を立て、水を入れたたらいを下に置きました。そうすることで、水面に金魚がゆらゆらと泳いでいるかのような様子を映しだし、それを観賞しながら巡ってくるねぶたを待っていたそうです。
また、昭和55年以降は科学も融合し、和紙製だった金魚ねぶたがビニールでも作られるようになり、雨にも破れることなく、街中に彩られるようになりました。
いずれの時代においても、雪深い青森の短い夏を心ゆくまで楽しむという人々の心情が如実に表現されたものがこの金魚ねぶたでした。
金魚ねぶたを大鳥居に掲げて街の繁栄を祈り、彩によってその魅力を多くの方に知ってもらうこと。
ー大鳥居に掲げるということー
青森市の国道4号線を通るとひと際目立つこの大鳥居は、昭和の大空襲で灰燼に帰した際、都市計画で表参道が市道に変更させられ、余儀なく移動させられた鳥居を再建したものでした。
その大きさは、青森を守る中心となる鳥居を、という地域の人々の願いと比例し、鳥居は沢山の浄財によって建築されました。またその想いは掲げられる社号額にも表れました。
何故なら、当時、内閣総理大臣を務めていた大平正芳氏の揮毫によって奉納されることになったからです。
大平正芳氏は敬虔なクリスチャンではありましたが、繁栄を願う青森の人々の篤い思いに駆られ、街の発展と人々の安寧のためなれば、と多忙な公務の合間を縫って奉納してくださいました。
大鳥居に明かりを灯すということは街の繁栄と人々の安寧を祈ることにほかならず、その想いと金魚ねぶたの幽玄な明かりによって街を彩りたく、このようなプロジェクトを実行することになりました。
青森市といえばねぶた祭と言われるほどの有名なお祭りですが、その祭りが行われるここ青森市は、人口10万人以上の都市では世界一の雪降る町で、一年の多くは寒く冷たい雪に覆われて生活をしています。
だからこそ、そこに住む人々は短い夏に、冬に閉ざされた心を解き放つのかもしれません。全国に類を見ない勇壮なねぶたが縦横無尽に駆け巡り、天地を奮わす囃子を奏で、跳躍乱舞するねぶた祭に人々は強い想いを寄せてきました。
金魚ねぶたは、そのようなねぶた祭の「動」の表現に対し、ゆらゆらと「静」の灯を以て祭りを先導し、夏の訪れを和やかに感じさせるものでもありました。
しかし、店の軒先や家門に飾られた光景は、町の変容と共に一部だけの賑わいになり、世界の火祭りとなるねぶた祭の隆盛とは裏腹に、金魚ねぶたの幻想的で穏やかな灯りは寂しくなりました。
青森の、短い夏の夜をゆらめく灯りで彩った風景を再び取り戻すべく、神社のシンボルともいうべき鳥居に金魚ねぶたを連ねて、その魅力を地域の人々に再認識していただくと共に、多くの方々に知ってもらいたいと思いました。
ねぶた祭と廣田神社
津軽版・弥次喜多道中記とも称される、『御国巡覧滑稽嘘盡戯』万延元年(1860)によると、新町を町立てした際に祀られた「市神の塚」という場所に御神木が立ち、七夕祭り(ねぶた祭)の日には町中のネブタがそこに集まり列を正してから町へ繰り出したと記述がありました。
明治初年頃になると、その由来もすっかり忘れられ、七夕祭りのネブタに関わる御神木だとしか認識がなくなり、「機織神(たなばたがみ)」と呼んでいたそうです。
現在、この市神の塚も御神木もありませんが、旧青森市史社寺編によりますと、代々この塚の祭事を執り行っていたのが廣田神社の社家つまりは歴代の宮司でありました。
廣田神社はその頃からすでにねぶた祭に関わりながら青森の夏を盛り上げていたようです。
ーねぶたと現在の神社ー
◆進藤庄兵衛正次翁頌徳祭 神幸祭
進藤庄兵衛正次の生誕400年を記念して御神輿ならび地域ねぶたの渡御を斎行することになりました。
◆ねぶた提灯
御神前に奉納された提灯を次代を担う若手ねぶた師、「外崎源人(獅子)」「北村春一(龍)」に制作頂きました。
◆庄兵衛ねぶた御朱印
進藤庄兵衛正次が生誕400年の節目にねぶたの歴史上はじめて題材に選ばれました。団体は「青森消防第二分団ねぶた会・アサヒビール 作:千葉作龍」
◆ねぶた大賞御朱印
青森ねぶた祭の最高賞であるねぶた大賞を記念に御朱印にしました。平成30年は、【あおもり市民ねぶた実行委員会「紅葉狩」作: 北村麻子】、令和元年は【青森菱友会「岩木川 龍王と武田定清」作: 竹浪比呂央】を予定しています。
ねぶた提灯は常時点灯していますのでお参りの際にはいつでもご覧いただけます。
また、庄兵衛ねぶた御朱印並びねぶた大賞御朱印は期間限定(令和元年7月17日~8月7日迄 初穂料各1,000円)となっております。
金魚ねぶたの制作費並び電球や鳥居に掲げるための鉄骨材に、合計約200万円必要となります。
金魚ねぶたは職人によって一体一体丹精込めてつくられるため、制作するのに時間を要します。
また、屋外に掲揚するため防水加工を施さなければならず通常のものより高額になっております。
廣田神社の大鳥居は青森市では一番の高さを誇り、和紙で出来た金魚ねぶたでも落下すると危険なため、風に吹かれても飛ばされないよう強固な鉄骨の柱が必要になります。
今回、ねぶた運行ルートの国道からもはっきりと金魚ねぶたが見えるよう130個用意する予定です。
令和元年を奉祝し、金魚ねぶたの幸せを呼び込む力を、地域の人々や世界中から訪れる人々に分け与えたいと思っています。
是非、このプロジェクトにご賛同いただきまして厚いご支援いただけますよう、衷心よりお願い申し上げます。
※今回の金魚ねぶたは弘前市の「津輕藩ねぷた村」の皆さまに制作頂きました。
金魚は字の如く金運を呼び込む幸せの魚ともいわれています。
その祈りを込めた金魚ねぶたをモチーフとした神社ならではのリターンを予定しております。
◆3,000円
宮司直筆 手書き感謝状
◆5,000円
宮司直筆 手書き感謝状
金魚ねぶたお守り
◆8,000円
宮司直筆 手書き感謝状
金魚ねぶたお守り
金魚ねぶた御朱印帳
◆10,000円
宮司直筆 手書き感謝状
金魚ねぶたお守り
金魚ねぶた御朱印帳
撤下饌(神様にお供えされたお米とお塩です。お守り等と一緒に郵送します。)
◆15,000円
宮司直筆 手書き感謝状
金魚ねぶたお守り
金魚ねぶた御朱印帳
金魚ねぶた(小/6㎝)
◆30,000円
宮司直筆 手書き感謝状
金魚ねぶたお守り
金魚ねぶた御朱印帳
金魚ねぶた実物(大/16㎝)
◆50,000円
宮司直筆 手書き感謝状
金魚ねぶたお守り
金魚ねぶた御朱印帳
金魚ねぶた実物(特大/25㎝)
◆100,000円≪献灯コース≫
正月と宵宮に芳名入りの提灯を境内に掲げます。
宮司直筆 手書き感謝状
金魚ねぶたお守り
金魚ねぶた御朱印帳
金魚ねぶた実物(特大/25㎝)
「※支援時、必ず備考欄にご希望のお名前をご記入ください。」
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金魚ねぶたお守りも奉製業者の方が一体一体手作りのため、発送が11月頃となりますこと予めご了承ください。また、金魚ねぶたお守り並び金魚ねぶた御朱印帳は皆さまに発送後に神社でも同様のものを頒布予定です。
リターン品につきましては、すべてそろい次第一斉に配送させて頂きます。
青森の短い夏の夜空を灯して歴史を紡ぐ
今や世界中から人々が訪れる「青森ねぶた祭」
常に進化を続けて次世代に継承しながらも、昔の原風景も大切にして未来へと繋げてきたいと思っています。
青森の短い夏のひと時を、金魚ねぶたの幽玄な明かりで夜空へ彩を添えて灯したく、何卒、皆さまのお力添えを頂けますようご賛同の程宜しくお願いいたします。
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募集方法はAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、必ずご賛同いただきました皆様にリターンをお届けします。
廣田神社~全国唯一病厄除け守護神~
住所:〒030-0861 青森県青森市長島2-13-5
連絡先:017-776-7848(8:30~16:30 水曜休務日)
最新の活動報告
もっと見る授与品がすべて揃いました!
2019/11/22 10:20大変お待たせいたしました。皆様にご支援頂いた返礼品の、お守、御朱印帳、金魚ねぶたの奉製が完了し、神社へ全て届きました(^^)/早速、神殿にて御魂入れ並び清祓いの神事を斎行いたしました♪来年が皆様にとって良き年となるよう、金魚ねぶたが幸せを運んでくれるよう、お祈りいたしました。これから発送準備をして来週中には皆様へ届きますよう手配いたします。11月末となってしまいましたが、もうしばらくお待ちください。宜しくお願い致します。 もっと見る
御朱印帳が完成しました!
2019/11/01 17:31あっという間に夏が過ぎ、景色はすっかりと秋の暮れとなってきました。金魚ねぶた献灯祭終了後も、たくさんの方からお声かけくださり、大変ありがたいことにいまだに反響が続いております。先月末、ようやく8,000円以上ご支援いただいた方に返礼する、献灯祭限定【金魚ねぶた御朱印帳】の奉製が完了して神社に届きました!!イメージ図通りのとても可愛らしい御朱印帳になっており、一匹一匹の表情に注目です♪ただいま1ページ目には、金魚ねぶたを特別にあしらった御朱印を書いております。こちらも楽しみにしていて下さい(^^)/残る金魚ねぶたお守りも神社に届きましたら、返礼品を順次発送いたしますのでもうしばらくお待ちください。なお、今回様々な理由で金魚ねぶた御朱印帳を受けることができなかった方のために、明日、11月2日(土)より別デザインの【金魚ねぶた御朱印帳(ブルー・ピンク)】を授与所で頒布いたします!!初穂料は1冊1,500円となります。デザインは廣田大神様の使いとして皆さんに幸せを届けに向かっている様子をイメージしました(^^)こちらもにも1ページ目に金魚ねぶたの御朱印をしるしております。尚、ご支援頂いた方へお渡しする【金魚ねぶた御朱印帳(赤)】は、あくまで献灯祭に献納され方のみへお渡しする限定品になりますので、あらかじめご了承下さい。お手元に届くまでもうしばらくお待ちくださいませ。 もっと見る
金魚ねぶたが帰りました。
2019/08/12 11:367月30日から8月7日まで点灯された金魚ねぶたも、青森ねぶた祭と共に無事終了しました。撤去作業の関係で9日まで掲げていましたが、10日に鳥居より下ろして役目を終えた金魚ねぶたは帰って行きました。130個の金魚ねぶたも、下げるときはあっという間で、午前中で全て取り外されました。献灯された風景に見慣れてしまっていたので、鳥居だけになると境内がとても広く感じ、不思議な感じでした。それも徐々にまた日常に戻っていきますが、来年の夏、再び皆様をお迎えして幸せを運ぶのを楽しみにしております。本当に皆様、誠にありがとうございました。 もっと見る
授与品が本日無事に届きました。 とても可愛らしい金魚ねぶたのお守りや御朱印帳を頂戴することができ、大変感激しております。これから大切に使わせて頂きます。 またこの度のプロジェクト、開始から返礼品の発送まで大変お疲れ様でした。 微力ではありますが多少なりとも地域活性の活動に関われましたこと感謝いたします。 またこういった企画があった時には是非とも参加させて頂きたく存じます。 改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。