Mana'olanaクラウドファウンディング運営事務局です。
本日は活動報告として、高級感と機能性が両立した男性用ビジネスシューズの開発担当者、春日壯介さんにお話をお伺いしました。布施田祥子の想いに応えて登場した、新しい挑戦のストーリーです。
自己紹介をお願いします。
【春日(以下春)】日本大学芸術学部デザイン学科卒。生まれつきの脊髄の病気で足に麻痺があります。装具をつけて歩行し、通勤しています。現在 Mana'olanaで紳士靴企画などを担当しています。
Mana'olanaに参画したきっかけを教えてください。
もともと靴が大好きで、布施田さんの「困っている人をファッションの分野で助けたい」という強い想いに共感したのがスタートです。
あと「足の麻痺があり、装具をつけていても履きやすいオシャレな靴がみつからない」という問題点は、障がい当事者ならではのオリジナルの視点だなと。
当事者にとって足の麻痺や困りごとは確かに多い。けれどその視点から靴という製品を見直すことで、 いままでにはない「脱ぎ履きのしやすさ」「はき心地」「安定感」を提供できる。これは、いままでにない新しい靴の提案につながると確信しました。
すてきな発想ですね! 実際の靴をみてみたいです。
【春】こちらの動画をご覧ください。すいつくようにマグネットが動きます。紐靴が面倒だけれどきちんと締まった感が欲しい方にもよいですね。
デザインのポイントを教えてください。
【春】いままでにどこにも無い、「機能性」と「フォーマルさ」を融合させたデザインだと思います。革の塗りやソールの縫い付けディティールなど、細部の仕立てにこだわりました。
機能のこだわりは、どの部分にありますか?
【春】片手でワンタッチで外せるマグネット式ストッパーを採用することで、簡単に脱ぎ履きできるようにしました。また、専用の木型から制作したことにより、独自のはき心地を生み出しました。
麻痺の体験から、安定感を重要視し、ソール素材、造形にこだわり、立ち止まった時のバランスの良さと歩きやすさを実現しました。
足に麻痺がなくても「これは履きやすい!」となる靴を目指しました。が、特に下肢装具を装着している方にアピールしたいのは、独特のフィット感。今までにない、足を優しく包む感覚があります。
これは、という靴ができましたね! 試着会が楽しみです。最後にプロジェクトをごらんのみなさんにメッセージをお願いします。
【春】私自身は障がい者が、不幸だとか、助けなくてはいけない存在だとは思っていません。障がいはある種の、世の中に必要な能力であると。そんなふうに考えています。
障がいを持ったからこその視点、その課題を解決するための発想。これは、どんな商品にも応用できて、社会を豊かにしていく可能性を秘めています。このプロジェクトをきっかけに、「障がいは世の中に役立つスキルとなる」という認識がひろがってくれれば、と願っています。
春日さん、ありがとうございました!