2020/03/15 18:19

クラウドファンディングプロジェクトご支援者の皆さま、ご報告が遅くなりましたが、ようやく帰国しました。

2/22の朝出発、夜ロンドンに到着。




2/23 1日かけてロンドン市内をロケハン


2/24 個人の作品撮影(1日目)


2/25 蕾写真館の作品撮影アシスタント



2/26 ロケハンの後、V&Aにて「KIMONO:kyoto to catwalk」のレセプションパーティーに参加

(この場所でロケしたかったけど、残念ながらトラブルにより叶わず・・・・;;)



2/27 個人の作品撮影(2日目)


2/28 ロンドン王立美術院(RCA)見学、ワークショップ開催


2/29 SWAY galleryにてキモノマジックソサエティー合同展搬入→ギャラリーオープン


3/1 キモノマジックソサエティー合同撮影。私は4ブランドミックスコーデのスタイリングを担当。


3/2 クラウドファンディングリターンのアフタヌーンティーとV&Aアテンドツアー開催


3/4 SWAY gallery最終日、搬出

・・・・・というスケジュールで個人の作品撮影プロジェクトと、キモノマジックソサエティーのプロジェクトを行って参りました。

毎日何か予定があり、朝早く起きて行動開始、夜は次の日にやることの準備をし・・・

ハードなスケジュールでしたがチームのみんなと同じエアビーに滞在して、寝食ともにしながら制作する毎日は1日1日が濃く長く本当に楽しくて、とても貴重な体験をさせて頂きました。


<個人の作品撮影のこと>

初めてのロンドンは思っていたほど寒くはありませんでしたが、毎日気まぐれな天気(朝は大雨とおもったら午後からは青空が見えたり。)と強風!!

着物の撮影に、強風はくせ者です・・・・(^^;)

気温は東京とそんなに変わらないのに「ロンドンは寒いよ〜」といろんな方から言われていたのは、この風のせいなんだな〜と実感しました。

協力してくれたモデルさんたちも雨や風に吹かれながらも頑張ってくれて、本当に良い撮影になりました。


今回の作品撮影では『ロンドンでしか出来ない場所、そして人と一緒に撮影する』というのが目標でありコンセプトでした。

モデルはみんなロンドン在住のモデルさんたちにお願いしましたが、日本でも外国人モデルさんは活動されているので・・・

できれば制作チームにも「現地の空気感をわかっている人、いつもだったら絶対に一緒にできない距離感にいる人」に入ってもらえたら・・・・とロンドン渡航を決めた当初からぼんやり考えていました。

どういうチーム編成で行くかは、これまでにも書いた通り本当に紆余曲折ありましたが・・・^^;

最終的には1日目の撮影には、ロンドンで活躍されているメイクアップアーティストのErinに。

2日目の撮影には、以前ロンドンに住んでメイクアップアーティストとして活動されていたミカさんと、ドイツを拠点にヨーロッパや中国、日本などで広く活動しているフォトグラファーのBosseに、チームに加わってもらいました。


こちらはすでに一部公開した、1日目の撮影のビジュアル

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Direction, styling, kimono design: Tamao Shigemune

Photographer: Asami Alexander

Model: Leonora

Hair stylist: Michiko Koyama 

Make up artist: Erin Grace Wheatland

Dresser: Tomoko Fukuchi

Stylist assistant: Ayane Kido

Interpreter: Nao Hayase


いつも一緒にやっているメンバーとは意思疎通もしやすいし、阿吽の呼吸で伝わることも多いですが、初めて一緒に撮影する人とはまずコミュニケーションの仕方から探って行きます。

今回は特に、英語でのコミュニケーションだったので、イメージの画像を集めて送ったり、英語で伝わりやすそうなキーワードを選んで送ったり・・・・。

そのやり方を探って行くのもとても面白く、勉強になりました。


いつも一緒に撮影しているメンバー(フォトグラファーあさみん、着付師のともちゃん、まどかちゃん)の安心感もありつつ、違うメンバーからの刺激が加わることで、面白い撮影になったと思います!

今写真をセレクトして、公開の準備をしているので、楽しみにお待ちください。

こちらは少しお時間を頂きますが、リターンにも入れている、スタイルブックにもまとめる予定なので、そちらもおたのしみに・・・・。


<V&Aの展示のこと>

私も2/26のレセプションパーティーで実際に展示内容を見るまで、どういう意図での展示なのかなど、全くわかっていなかったのですが、これまでに無い切り口のとても面白いエキシビジョンでした。 

日本人では考えつかない、また到底実現できない展示構成だと思います。

海外渡航が難しい時節ですが、行けるかたはぜひ見に行っていただきたい・・・。

(というか日本でも開催してほしい!今からオランダ等、3カ国くらい巡回の予定があるそうです。)

展示構成は「四季」に沿った展示室で構成されていて、もちろん工芸的に技術を凝らして作られたものもあるのですが、日本の着物に影響を受けて作られたナイトガウンや夜着なども集められていたり、風俗・生活の中の着物などなど・・・・

私や他の現代の作家の作品は、一番最後の「Kimono Transformed 」という 展示室に飾られていました。


私の着物が着せられたボディの横には、Yoji Yamamoto と John Galiano。

そして同じ展示室には、画像で何回も見ていたDiorのこの衣装や、

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Alexander McQueenや・・・・・

大好きで写真集も持っているRudi Gernreichi

そしてマドンナやビョークのこの衣装なども・・・・。

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何より、この展示構成が素晴らしくてそこに展示してもらえたのも嬉しかったし、錚々たるクリエイターの方々と、同じ展示室に並べていただけたのは、本当に幸せなことでした。

一緒にロンドンに行ってくれたチームのみんなも喜んでくれて、それが何より嬉しかったです。

図録にも大きく掲載していただき、シーラ・クリフさんが素敵な文章を添えてくださっています。(こちらはAmazonでも購入できますよ〜)

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そして、公式のポストカードにもしていただきました!

沢山の着物が展示されている中、20着がポストカードになっていて、その中の一つに。

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嬉しくて、大量に買ってきました(自分で・・・ww)

両親に送ろうとおもいます。

なかなか実感が湧かなかったし、今ももしかしたらピンときていないのかもしれませんが・・・

収蔵されたことは喜ばしいことでも、あくまで過去の記録なので、またもっと面白いもの、新しさを追求して制作していこう!と改めて思いました。


2/26のレセプションパーティの後、アフターパーティーにも誘っていただき、この展示を構成したキュレーターのAnna Jaxsonに、直接質問をすることができました。

(この展示は、Annaが何年も前からずっと熱望していた企画で、ようやく実現したんだとか)


・あなたはなぜこの展示をこういう構成にしようと思ったのか?

・この展示によって、これからどういうエフェクトがあると思うか?

世界中のクリエイターが着物のデザイン、形に影響を受けてそれをソースに新しいものを生み出している。

着物はトランスフォームしてまたファッションに新たな影響を生み出していく、着物はそうなっていくはずだ・・・というお返事でした。

(上手く翻訳して書けなくて歯がゆい・・・・!)


私は着物を作っていながら、その可能性や未来についてはまだ明確な答えを持てていません。

今まだ制作をしながら考えている途中なので、これを直接聞くことができて本当によかったです。

私も、自分なりにトランスフォームしていけますように。


今回の反省点は、結局全然英語が上達しないままの渡航になってしまったこと・・・・。

英語も頑張る!と大口を叩いていたので本当に恥ずかしいですが、制作の方に気を取られ、遅々として進まず・・・。

「聞きたいことを自分で聞く」「自分の作品の説明を自分でする」というのもほとんど出来ませんでした・・・・;

もっと話せたらなあ・・・!と悔しい場面がたくさんあったので、またコツコツと積み上げてやっていこうと思います。


本当にロンドンに行くことが出来て、様々なプロジェクトを完遂することが出来て本当に良い経験になりました。

また自分のブログの方でも、忘れないうちにロンドンで出会った人たちのこと、ロンドンで見たもの、思ったことなど、滞在日記を詳しく書いていこうと思っております。

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ぜひブログやツイッター、インスタグラムなどもフォローしていただけたら幸いです。


改めて、この度はご支援いただきありがとうございました!

また次に向かって頑張っていきますので、これからも制作活動を見守っていただけたら幸いです。

スタイルブックの完成も楽しみにおまちくださいませ!