先週末、福島にヒアリングに行って来ました。
絵本づくりの取材のためでもあり、寄付先のNPOについて詳しくお話を伺うためでもあったのですが、個人的な「知りたい」という気持ちも大きく、現地の方を紹介していただき、案内していただきました。
ふくしま連携復興センターの、鎌田千瑛美さんという職員の方にお話を伺い、
その後、松川町というところの仮設住宅でボランティアをしている
福島大学のボランティアセンターの男子学生・安達さん、太田さんと一緒に
仮設住宅に行き、そこで働かれている職員の方とお話をしました。
南相馬市出身で、東京で会社勤めをしていたのち、
震災後にETICで「東北の右腕」プロジェクトの立ち上げに尽力されていた鎌田さん。
私と同い年の女性なのですが、彼女は「PEACH HEART」という
福島の女性を支援する団体を立ち上げ、その代表としても活動しています。
女性がマスクをつけやすくするため、おしゃれなマスクを開発したり、
放射能や今後の福島について、話しやすい場を設けたりといった活動をしているそうです。
彼女の詳しいインタビューはブログなどでお伝えする予定ですが、
印象的だったのが、鎌田さんが、
「考え方や行動に“正解がない”ことを認めてあげないと、福島にこれから住み続けることはできないと思う。」
という言葉。
「放射能への対策について、みんなこうしたほうがいい、ああしたほうがいいと言って、
同調圧力のようなものを感じることがあるけれど、
他人の判断を否定して、自分の正しさを確認するようなやり方では、これから福島がどうしてゆくべきか、答えは遠のいてしまうでしょう。
同じように、何か起きた時、行政のせい、他人のせいにすることは、もうできない。
頼らないで自分たちで考えてゆかないと。
私が考える『復興』は、
“福島で、家族が3.11以前と同じように、普通に笑っておでかけできるようになること”。
そのためには、特に若い女性たちが、
地に足をつけて、自分なりに調べたり、自分の頭でしっかり考えて判断して、行動できるようになることが必要で、私はその手助けになる活動をしてゆこうと思います。」(鎌田さん)
同じ思いで活動している人が福島にいるんだ!ということに、
胸を打たれました。
押し付けたり、押し付けられるのはもうたくさん。0か100に安易に飛びつくのではなく、
「自分なりに考える」ということが、エネルギー問題や復興のために必要なことなのだな、と感じます。
絵本を通して、そういうふうに思ってくれるお母さんや子どもたちが増えればいいな、
そのためにも、制作や出版社探しをより一層、がんばろう、
そう思いました。
仮設住宅に伺った時のレポートは、また後日お送りします。
読んでくださってありがとうございます。(代表・小野)